『黒い手』作者:鋏屋 / AE - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
羽付き殿の「白い手」の対抗馬? ショート×2にはできんかったよ…… てなわけで、私は読み切り作でw
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『黒い手』

 僕は二ヶ月前、事故に合い右腕を失った。肘からしたを切除しなければ、他の部位まで壊死して失う恐れがあったと、病室のベッドて意識を取り戻した折に医師から説明された。そうして僕は、目指していたプロヴァイオリニストの道をを諦めなければならなくなったのだ。
 今年は大学四年の僕は、就職活動をすることになった。ほぼ内定していた楽団への話は、右腕と一緒に失った。僕は仕方なく企業への就職活動に励んだが、片腕を失った音大生に世間は冷たい。今日までに9社面接に行ったが、全て不採用だった。中身の無いスーツの右袖が風に揺れる度に、僕の心も少しずつ風に削られていくようだった。
 体の壊死は右腕を切除する事で回避されたが、心の壊死はどうにも止められないようで、僕はだんだんと喋らなくなっていった。
「大丈夫、次はきっとうまくいくよ、根気よく頑張ろう!」
 そんな僕を、彼女である亜美はそう言って励ましてくれた。彼女とは高校卒業後直ぐににつきあい始めたから、もう3年になる。亜美とは同じ大学に通い、同じ学部を専攻している。くりっとした瞳が印象的で、笑うと左頬にできるえくぼが可愛らしい女の子だ。そんな彼女の笑顔と言葉を聞く度に、僕は「何とかなる」と自分に言い聞かせる事が出来た。
「ねえ、義手を付けてみたら?」
 ある日、デートで入ったカフェで、亜美はそう僕に持ちかけた。
「ちょっと小耳に挟んだのよ。隣町の商店街を抜けて、一本道が続く雑木林があるじゃん? その先にお屋敷があったの覚えてる?」
 亜美の言葉に、僕は記憶を探った。その辺りは高校の通学路だったから良く覚えている。僕も亜美もその雑木林の横を通って登下校していたのだ。
「あのお屋敷の主人が、腕の良い義手や義足の技師なんだって。ほら、スーツ着ても義手があればそれなりに格好つくから面接の印象も良いんじゃ無い?」
 亜美の言葉に僕は頷いた。確かに作り物とはいえ、中身があるのと無いのとではスーツを着たときの印象がだいぶ違うように思えたからだ。
 僕は次の日、早速そのお屋敷を訪ねて見ることにした。
 高校時代に通った懐かしい通学路から、雑木林を横切る一本道に入ると、8月も中過ぎだというのに、そこは虫さえ息を殺しているかのようにとても静かで、まるでここだけ世界から隔離されているような錯覚を覚えた。
 その道を歩いて行くと、程なくして僕は例のお屋敷の前に出た。
 外観は古い洋館と言った感じで、静寂の林に呼応するかのようにひっそりと建っていた。アーチ型の門扉の横の壁に『夜処』と書かれた表札が掛かっている。
 なんと読むのだろう……?
 ヤショ…… いや、ヨルドコロかな?
 そんな事を考えつつ首を捻り、少し戸惑いながら表札の脇にある呼び鈴を鳴らした。しかし応答が無かった。僕は(留守かな?)と思いながら再度呼び鈴を鳴らした。すると『どうぞ』とスピーカーから女性の声が掛かり、アーチ型の門がゆっくりと音も無く開いた。僕は「スミマセン」とスピーカに向かって頭を下げ、前に進んだ。
 左右によく手入れが行き届いた庭を見ながら、正面玄関に続く石畳を歩いて行く。しかし全く人の気配がしない。いや、人の気配どころか、鳥や虫などの気配も皆無で、僕は少しばかり寒くなった。
 そうこうしているうちに、僕は両開きの大きな框戸がある玄関の前にやってきた。僕が「こんにちは〜」と遠慮がちに声を掛けると、扉は先ほどの門と同じように音も無く開き、中からまた「お入りください」と先ほどの声が掛かった。
 中はアンティークな作りの大きな玄関ホールになっていた。吹抜の天井には4重の輪になった豪奢なシャンデリアが吊られ、天井に配されたトップライトから入る陽光に照らされて美しい光りを放っていた。
「すみませんが、今手が離せないので、地下に降りてきてくださいな。あ、靴のままで結構ですので……」
 先ほどの声が、目の前の地下に続く階段の奥から聞こえてきた。僕は「しつれいします……」と尻つぼみな声で断りながら、その階段を降りて行った。
 地下に降りると、そこは大きな部屋だった。そして無数の棚と、その棚の上にはこれまた無数の、様々な色をした作り物の手足が無造作に置かれていた。僕はその光景に息を飲んだ。
「こっちです」
 先程の声が奥から聞こえて来た。僕はその声のする方へ歩いて行った。すると、棚に囲まれた一角に、机に向かって作業をしている人物がいた。
「これで良し…… すみませんね、ちょっと作業中だったもので……」
 そう言ってその人物は振り向き、掛けていた奇妙な形の眼鏡を外した。僕はその顔に目が釘付けになってしまった。
 墨汁の様に黒い髪を後ろ手に結い、前髪は目にかかる程度で、その下には日本画の様に緻密で繊細な切れ長の瞳が僕を見つめている。すぅっと通った鼻筋の下に、小ぶりだか官能的な唇が笑みを作っていた。
 肌が透ける様に白く、それもあってか、唇がやけに紅く際立っている。
 絶世の美女とは、まさに彼女の事を言うのだろうと、僕は一人で納得してしまった。
「こんにちは、私がこの屋敷の主人、夜処静香【ヤドコロ シズカ】と申します」
 そう言ってその美女、夜処静香と名乗る女性は着ている藤色の作務衣の前を軽く払い、僕に白い左手を差し出した。僕は躊躇いがちにその差し出された手を握り返すと、その左手は冷んやりとしていた。
「突然お邪魔してすみません。実は……」
「義手を探しておられるのでしょう?」
 彼女は言い掛けた僕を制してそう言った。僕は驚いて目を丸くした。
「此処を訪れる人は皆同じです。それにその腕を見れば自ずとわかるでしょう。そんなに驚かないで下さいな」
 彼女はそう言って口許を白い手で隠しながらクスリと笑った。
「ちょうどいい、これから先の貴方にピッタリの腕がありますよ」
 彼女はそう言って机から離れると、机の横の棚の上の段に手を伸ばした。彼女が先程まで顔を近づけていた机の上には、石膏で出来た白い左脚が置いてあった。
「これなんかは、貴方に合うと思うわ」
 そう言って彼女は振り返り、僕に笑いかけた。その手には真っ黒な右腕があった。僕はそれを受け取りながら、まじまじと彼女を見つめた。僕には彼女が冗談を言う様には見えなかったからだ。
「あの、これって……」
 それは机にあるのと同じく、硬い手触りの石膏で出来た右腕だった。ただ、まるで闇そのもののように黒かった。
「大丈夫ですよ、ほら……」
 僕がどう反応して良いのか困っていると、彼女は作務衣の右腕を捲り上げ、左手で右腕を掴むと無造作に引っ張った。
 すると彼女の右腕は何の抵抗も無く取れてしまった。彼女はその引き抜いた右腕を机の上に置くと、今度は僕の手から黒い右腕を掴み、そのまま自分の右腕にくっ付けた。
「ほら、ね?」
 彼女は黒い右腕を持ち上げ、僕の顔の前で指をしなやかに動かし、最後にピースサインをして見せたのだ。
 僕は声も出ずに、その真っ黒な腕を凝視し、続けて先程彼女が机に置いた白い右腕を触った。やはりそれは硬く、紛れもない石膏そのものの感触だった。。
 彼女は再び右手首を握り、その黒い腕を引き抜き、先程机の上に置いた白い右腕を付けた。するとその右腕は本物同様の動きで黒い右腕を掴み再び僕に差し出し「お試ししますか?」と彼女は言った。
僕はサマースーツの上着を脱ぎ、ワイシャツの袖をまくって肘を出すと、その黒い右腕を当てがった。
「つぅ……っ!?」
 一瞬、痛い様な、くすぐったいような妙な刺激を感じ、思わずそんな言葉が漏れた。だがそれも最初だけで直ぐに消えた。するとその黒い右腕は、どういう原理か僕の腕から離れなくなった。
「あ、あれ?」
 僕の腕にくっ付いたのは良いが、その黒い右腕は動かなかった。いくら力を入れても、先程彼女が見せたような、しなやかな動きどころか、小指一本動かない。僕は慌てて彼女を見ると、彼女は微笑を浮かべながら軽く首を振った。
「少しコツがいるのですよ」
 彼女はそう良いながら、僕の黒い右腕を愛おしそうに撫でた。僕はその仕草に脳がしびれる様な感覚を味わった。
「この右腕はいずれ、貴方が本当に必要な時に動きます。それもそう遠く無い未来に……」
 彼女はそう言って僕の黒い右腕を持ち上げ、頬ずりをした。
「やっぱり。この子ーーーも貴方を気に入ったようですわ」
 そう嬉しそうに言いながら目を閉じて頬を寄せる彼女は、この世の物とは思えないほど美しく、そして白い顔に笑みを刻む唇は血の様に赤かった。

 あれ? 今なんて言ったんだろう……?

「今日はこのまま付けてお帰りくださいな」
 ひとしきりその黒い右腕を撫で回した彼女は、不意に顔を上げ僕にそう言った。僕はその黒い義手を付けたままスーツの上着を着た。腕は動かないが、中身のある袖はそれなりと言う以上に様になっているように見えた。
「あの、この義手はおいくらぐらいするのでしょうか……?」
 僕がそう聞くと彼女は微笑みながら首を振った。
「お代はいりません。お金には不自由していませんからね。この義手は私の研究の一環ですので、使っていただくことが、まあ報酬と言えるでしょうか」
「はあ……」
 僕は何と無く釈然とせずそんな言葉を吐き頷いた。
「あと返却も無用です。いずれ必要なくなれば、ソレは自然と此処に戻って来ますので。それはそういう物ですから」
 彼女は僕を玄関まで送ってくれて、去り際にそんな奇妙な言葉を掛けた。僕はそのまま夜処邸を後にした。

 翌日、僕はある企業の面接に出掛けた。もちろん、昨日の黒い右腕を付けて。
 あれからアパートに帰り、色々とやってみたのだが、やはりピクリとも動かなかったが、面接の方は中々好印象だった。やはりブラブラと中身の無い袖をぶらつかせるよりは良い様だ。僕は心の中で亜美に感謝した。
 そうだ、面接も中々良かったし、今日は亜美にお礼も兼ねて、ささやかなお祝いをしよう……
 僕はそんな事を考えながら駅に向かった。
 と、その時、交差点の向こうに気になる女性を見掛けた。僕はその女性を目で追った。
 亜美だった。
 いつもの服装とはちょっと違い、普段は掛けた事の無いサングラスをして、おめかしと言うより、ちょっと変装に近い出で立ちだが、間違い無くその女性は亜美だった。
 僕は声を掛けようとして止めた。いたずら心が湧いたからだ。このまま後をつけて、後で電話した時に、エスパーみたいに彼女の行動を言い当ててやろう。僕の脳裏に亜美の驚く顔が浮かんだ。
 僕は信号が変わると同時に小走り駆け、気付かれ無い様に亜美の後を追った。亜美はしばらく歩いた後、一度クルリと周囲を見回してから直ぐ横のカフェに入った。僕も少し待ってからそのカフェに入った。
 カウンターでアイスカプチーノ注文し、それを受け取ってから僕は店内を見回し亜美を探した。すると亜美は奥のボックス席に座っていた。そしてその向かいには男が一人座っていた。
 その男は、僕や亜美の通う大学の、去年卒業した先輩だった。
 その光景を見たとき、僕の鼓動がドクンっと高鳴った。僕はその動悸を無言で飲み込みながら、2人に気付かれない様に注意して隣のボックス席に座った。
「……で、その後あいつはどうなの?」
 先輩が亜美に聞いた。
「10社受けて全滅。そりゃそうよね〜 今日も懲りずに面接行ってるよ。ま、無理だろうけど」
 亜美の声に、ストローで回るグラスの氷がカランと嫌に耳に残った。
「まあな、片腕のリスクをわざわざ背負う会社なんて無いだろうしな」
 と男が相づちを打つ。
「事故で有名オケの話がポシャった時点で切るつもりだったんだけどさぁ…… ちょっと可哀想で励ましちゃったって訳。でもさ、片腕の無いヴァイオリニストなんて、丘に上がったナンパよね?」
「そりゃ河童な?」
「そうとも言う、アハハっ」
「でもあいつ、もし就職出来たら、そのうち『結婚しよう』なんて言い出したりして」
「それこそジョーダン、新婚介護とか、マジで勘弁してよ〜 てかあたしにはアーくんだけだし……」
 そこでしばしの無音。見えなくてもキスしているだろう事は明らかだった。
 僕は目の前が真っ暗になった。
 嘘だっ! あの優しく励ましてくれた亜美が…… 
 そう何度も心の中で叫んでいた。夢なら今直ぐに覚めて欲しいと痛切に願った。だが、その願いは叶うことがなかった。
 とその時、右腕が痺れ、ドクンと震えた。そして一瞬痛みが走り、ピクリと真っ黒な指が動いた。
 僕はその指を見つめながら、拳を握ってみた。するとその黒い右手は、まるで本物の自分の腕のように拳を作った。僕は慌ててその右腕をテーブルの下に隠し、左手で手を付けていないカプチーノの乗ったトレイを持ち席を立った。そして逃げる様にその店を後にした。

 そしてその晩、僕は何も知らないフリをして亜美を部屋に呼んだ。亜美はいつもと変わりない様子で部屋に来て、二人でお祝いをした。そしてそのまま僕は亜美を抱いた。いつにも増して激しく……
 そして亜美がスースーと寝息を立てるベッドから立ち上がった僕は、ベッドの下に置いてあった黒い義手を右腕に付け、眠っている亜美を見た。

『片腕の無いヴァイオリニストなんて丘に上がったナンパよね……』

 昼間カフェで聞いた亜美の声が、僕の鼓膜に蘇った瞬間、黒い右腕の義手に血が通うのを感じた。ゆっくりと右腕を上げ、五本の指を順番に動かした後、握り拳を作った。左手で触ると、その感触は本物の皮膚と変わらず、右腕には左手が触れている感触さえする。
 そうか、なるほど……
 僕は唐突に理解した。この右腕は僕のそう言った感情に反応するのだ。
 その時、昨日訪れたあの洋館の地下で出会った女性、夜処静香の声が頭に響いた。

『やっぱり、この子、『憎悪』も貴方を気に入ったようですわ』

 憎悪……
 恐らくこの真っ黒な義手の名前だろう。確かに、この黒い手には相応しい名前だな。
 僕はそんな事を考えながら、ベッドで寝息を立てる亜美の首に両手を掛けた。
 確かに、片腕では出来ないよな……
 そう自分で納得しながら、ゆっくりと力を込める。やがて、亜美は目を覚ましたが、僕の手は亜美の首から離れなかった。
 目に涙を溜めながら、水から上げられた魚の様にパクパクと口を動かす亜美を見ながら、僕は右腕に力を込める。
 そして程なくして、黒い右手に妙な感触がして、ゴキンっというその音だけが暗い部屋に響いた。

 骨が軋み折れる静かな夜
 それは黒い右手が紡ぐ、命の音だった……

おしまい
2013-08-20 19:41:32公開 / 作者:鋏屋
■この作品の著作権は鋏屋さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
はじめましての人ははじめまして。お馴染みの人は毎度どうも。鋏でございます。
羽付殿が久し振りに投稿したので絡んじゃえって事で書いてみましたw
羽殿が白なので黒という、まあ半ばギャグなので大したお話ではありませんが、それでも読んでくれたら嬉しいです。他の色で誰か書かないかな? なんてねw
鋏屋でした。
この作品に対する感想 - 昇順
 拝見しました!
 あちらを読み終わってみたら、こちらがアップされていたので、もう、これは読まない訳には、いかないですね♪ 静香さんの手も、とっても綺麗そうです。もしかして、うちの白い手も、静香さんの店のものだったのかなw
 亜美の言動って、ちょっと無神経だなと思ったのですが、それでも結婚して幸せな生活のために言ってるのかと思ったのですが……くー結果、自業自得な部分もありましたが、もしこれが主人公の更に勘違いだったりしたら、また怖いかもなぁ。
 古い洋館って、ちょっと心惹かれる響きがあります♪ オチも、しっくりきて良かったです!
2013-08-20 21:54:14【☆☆☆☆☆】羽付
〉〉羽付殿
感想どうもですw いやもうホントすみません(汗っ)ただ、とても久し振りに懐かしい人が投稿したので嬉しくてつい絡みたくなりましたwww 対抗馬なんて言っておきながら、ホント大した話じゃ無くて申し訳ない。
色々忙しそうでアレですが、またお時間ある時は遊んでくれると嬉しいです。
鋏屋でした。
2013-08-21 06:32:11【☆☆☆☆☆】鋏屋
口裂けの方を更新してから「白い手」の対抗馬(笑)を出そうと考えていたら先をこされたでござるの巻。どうも浅田です。
とりあえずの感想としては、ちょっと不完全燃焼感があるなーといった感じです。個人的にはこのあと義手が消えてからの警察の取り調べあたりまで書いて欲しかったかもです。
でも鋏屋さんのこの手の作品ってなんとなく新鮮で面白かったです^^
2013-08-21 23:27:03【☆☆☆☆☆】浅田明守
〉〉浅田氏
やっぱりw 浅田氏もやると思ったんですよね。ホラー系は羽付殿か浅田氏つーイメージがあるからw
ま、私は久々に羽付殿が顔みせたんで、絡んでみたかったんですよwww
そうそう、ホントはショートにするつもりだったんですが、うまくいかずに間延びしてしまい、中途半端な話になっちゃった感が……
やっぱ、ショートは難しいです。
浅田氏も色変えて書いてみては? 今の門で少女祭りの時みたいにはいかないでしょうけど、数集まればそれなりに面白いしw
鋏屋でした。
2013-08-24 06:36:33【☆☆☆☆☆】鋏屋
こんばんは。いつの間にか「手」シリーズみたいなことになってたんですね。さっそく読ませていただきました。
後半まで読んで「マッキーかよ!」と思わず突っ込みました。こういう遊びはいいですね。僕も時々やるんですが、なかなか気づいてもらえなかったりします。
亜美の裏切りぶりが、ちょっとありきたりな感じかな? と思いました。羽付さんがおっしゃってますが、これが実は勘違いでとかだと、より恐怖感が出るかなという気がしました。もしくは、血を吸った黒い手が暴走してしまって、もう本人にも止められないとか…。
企画物と言うことで、あんまり色々書くのも無粋なのですが、色々いじれば結構本格的なホラーになるような、そんな気もしました。
2013-08-24 22:12:35【☆☆☆☆☆】天野橋立
『憎悪』というキーワードを、イコール『黒』の単語として明示する必要は、なかったように思います。皆様がおっしゃるように、亜美の言動と主人公の心理を工夫すれば、おのずとズブドロの黒さは醸し出せるわけで。
たぶん鋏屋様ご自身の性格の良さが、亜美の裏切り行為の類型性や、『憎悪』の明示に繋がってしまうのではないか、などと思ったりもする狸は中途半端な暗灰色。
2013-08-25 20:35:59【☆☆☆☆☆】バニラダヌキ
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。