『墓標プラトニック』作者:柳川都紀子 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
この作品は近親相姦の話です。そのような倫理に反する行為が苦手な方はスクロールをお止めください。また作品の構成上、一部に性的な表現もしています。直接の描写はありませんが、苦手な方は同じく、スクロールをお止めください。
全角3475文字
容量6950 bytes
原稿用紙約8.69枚
「何でお兄ちゃんは、何時まで経っても結婚しないの?」
 十歳差。身長は二十センチ差。
 物心ついた時、一番傍に居た男の人が血の繋がった兄弟だった。ただ、それだけ。
 顔がすごく格好いいわけじゃない、でも。あたしが小さいときからずっと其の人はあたしを見てくれていて、あたしも其の人をずっと見てきた。ただその視線は、其の人のものとは少しだけ違う。
 恋心という感情があるなら、あたしは其れにずっと支配されてきた。彼に、対して。好きで好きで、他の男なんて眼中にない。他の誰かと付き合っても、誰も貴方を超えられなかった。どこかでずっと、貴方のことを想っていた。
「ねぇ、どうして?」
「さぁな。相手が居ないからかな」
 はぐらかさないで、嫌だよ。
 それが本心なら、相手が見つかったら結婚してしまう? 誰かのものになってしまう? あたし以外の人を見て、微笑うの?
 あたしに笑いかけるみたいに。
「お兄ちゃん」
「ん?」
 あたしが今ここで、好きだって言ったら、どうするだろう。
 何時もみたいに微笑ってはぐらかして、終わっちゃいそうだなぁ。でも、もうどうにも出来ない。こんなに傍に居るのに、遠すぎて。もし兄妹じゃなく別の、関係だったら――この想いを告げても何も変わらず、何も残らないのに。
 どうしてあたしは貴方の妹で、貴方はあたしの兄なんだろう。
 昔々の遠い過去に、あたしは何かしてしまったのかな。だから神様に意地悪されてこんな、想いも成就できないような関係にされちゃったのかな。まだそれなら、理由があるからいいけど。もし本当に何もなくて、単純にお兄ちゃんの妹にあたしが生まれてきただけなら。
 そんなのって、ないよ。
「あたしね、明日家を出るんだ」
「――え?」
 だから逃げる。
 この想いが爆発する前に。兄を縛り付ける前に、あたしがこの気持ちを殺さなきゃ。
 好き、なのかな。本当はよくわからないよ。違う環境に行って、そこで貴方じゃない別の人に、恋心を抱いたら、あたし、許されるかな。貴方以外の人を好きになれば、この気持ちも昇華されていくかな。
 大好きだよ。
 兄妹なら、家族なら、簡単に言えるはずの其の言葉も、もうきっと言えないや。この先ずっと。
 貴方がもし結婚することになってもあたしきっと祝えない。泣いて泣いて、結婚式にも出ないと思う。もう、そんな冷たい関係になってもいい。いっそのこと。貴方の妹だって言われるくらいなら、この関係が無くなったっていいのに。縁を切って、他人だって胸張って言えたならいいのに。
「何だ、寂しくなるじゃん。何かずっとお前が傍に居たから、変な感じ」
「ちゃんと、妹離れしてよね」
「お前こそちゃんと兄離れしてくれよ?」
 精一杯の強がりは、泣きそうな笑顔で何とか隠した。
 貴方が言うように、兄離れ、出来るといいな。
 これから生きてゆく中で貴方以外の人を好きになれたらいいな。そうしたらもう一度、ちゃんと話してくれる? また他愛ない話して、笑ってくれる? 小さい頃のように、純粋な気持ちで。
「由里」
「何?」
「ちょっと、こっち来い」
 何だろう。何か、話でもあるんだろうか。
 兄に近づいて、気付く。この人は、こんなに男の人になっていたんだろうか。あたしが子供から女になっていくみたいに、この人も男になって、いってたんだろうか。何だか別の人みたいで、少し怖い。いつも見ていた筈なのにどうしてだろう、兄はこんな人だった?
 伸ばされた手に抵抗はしなかった。出来なかった。
 あっさり、あたしの体は兄の腕の中に収まって。触れ合う体温が、酷く熱い。兄ではない他の人にも、こうして抱きしめられたことはあるけれど、ここまで胸が高鳴ることはなかった。
 でもどうして。
「昔はよくこうやって、お前抱っこしてたよなぁ」
「もう高校生三年生なんですけど」
「知ってる。いつの間にか、ちゃんと女になってた」
 目が、合う。
 どうしよう、どうしたらいい? お願いだから、何時もみたいにはぐらかして、笑ってよ。
 卑怯だ。こんな時だけ男の人の振りをして。
「俺が何で結婚しないかって? ――お前が居るからだ」
「え……」
「あーくそ。言うつもりなかったのに。でもお前が悪い……けしかけたんだから」
 そう言って笑った。違う。
 微笑ってない。どうしよう、この人は誰? あたしが好きな、兄、じゃない?
 どうしてこんなことするの。そりゃ、昔みたいにして遊んでるだけかもしれないけど。人が折角、貴方のことを断ち切ろうとしているのに!
「行くなよ」
「お兄ちゃ……」
「行くな」
 近付く唇にあたしは抵抗しない。触れた瞬間、自然に瞳を閉じた。此処は彼の部屋。鍵は、此処へ入る時あたしが自分で閉めた。誰も、入っては――来ない。この部屋に居るのは、あたしと其の人だけ。
 唇が離れて、目を開けた。目の前のこの人は誰なんだろう。あたしを見て微笑うこの人は。あぁ違う、わかってる。あたしが、ずっとずっと大好きだった人。血の繋がった、あたしの、兄だ。
 キスをして、また抱きしめられて、そしてまた、キス。
 繰り返して息が荒くなって、首筋をきつく、吸われた。
「駄目、だよ」
「どうして」
「だって。兄妹、だから」
「俺のことが嫌いなら、止める――でも」
 本当はあたし、あたし。
「そうじゃないなら止めない。兄妹とか、関係ない」
 嫌じゃない。
 違う。嫌なわけない。
 貴方が、あたしを見て、触って、いるってことが。どうしても信じられなくて、ああこれは夢なんだって思って目を閉じた。けれど目を開けて、そこに大好きな貴方の顔があるから、これは夢じゃないって信じられた。
「由里を、妹として見た事は一度もないよ」
 あぁ。
 嬉しい、嬉しいよ。
 ねぇどうしよう。どんどんあたし、堕ちていく。手を絡めて、またキスをして、体中に。紅い跡をたくさん、幾重に付けていくその人をガラス越しに見た。其処に映っているのはただの男で。そしてその男を受け入れているのもただの女、だった。
 誰も、兄妹だなんて思わない。
「行くな」
 誰も。
「行くなよ」
 思わない。
 ここに居るのが、血の繋がった兄妹だって。誰にも、言わせるものか。
「駄目だよ」
 本当はわかっているくせに。ここで終わりにしないと、お互いが駄目になるってこと。わかってるくせに。それでも求めるのは、どうして? 
 あたしは離れる。貴方も、それを拒まない。口では引き止めても、貴方はちゃんと理解しているから。結果はわかってる。お互いの我侭を、通すだけ……誰も傷つかない、二人だけが傷を負えばいい。
 ごめんなさい。
 あたし、貴方のことが好きです。
 だから貴方の傍から離れます。貴方と、あたしのために、此処から去ります。一緒に居るなんてもう、出来ない。一緒に純粋に笑い合ってたあの頃にはもう、戻れないから。
「愛してる」
「あたし、も」
 恋人にはなれない。ただの兄妹にも、もう戻れない。プラトニックな関係は超えてしまった。だから後には引けない。
 さよなら。さよならをしなきゃ。
 だからあと十分だけ。其れだけでいいから、このままでいさせて下さい。
 貴方の腕枕に飽きたら、そっと部屋を出よう。ちゃんと服を着て、伸ばしてた髪も切って、貴方の傍から離れよう。前に進まなきゃ、駄目だ。此処にいても何も解決できないから。
 明日、あたしは家を出る。
 此処ではない遠くの町で、一人で生きてゆく。貴方のことを、忘れるために。あたしのために、貴方のために、生きてゆく。
 さようなら。
 さようなら。
 次に会うときは、どちらかのお葬式の時にしませんか。結婚式なんて、悲しすぎるでしょう?
 貴方が死んだとわかったら、飛んで会いに行くから。本当に最後の、キスを、あたしからするから。出来れば貴方が先に死んで欲しい。そうしたら追いかける。追いかけて、会いに行く。そしていつかまた、そうやって会えるときが来たら。
 今度こそちゃんと、好きだと、伝えます。大好きだと、伝えます。それで、許してくれますか。
 それで、許されますか?


 さようなら。
 大好きな、人。大好きな、たった一人、の。
2008-07-19 03:08:50公開 / 作者:柳川都紀子
■この作品の著作権は柳川都紀子さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
出来るだけ改行をつめました。本来ならこの描き方の方が正統ですね。普段の書き方とは違っていたので少々違和感がありますが、目を通してくださったこと感謝します。
ありがとうございました。
この作品に対する感想 - 昇順
 おはようございます。はじめまして。

 近親相姦の話、とのことでしたので、ちょっとびくびくしながら(決して『わくわく』ではありません)拝読いたしました。でもそんなにショッキングじゃなくて、むしろ耽美的と言うか、ロマンチックな感じでしたね。

 ぼく個人の意見としては、冒頭の注意書きは要らないと思います。小説における「倫理」とは、何よりも、書き手が自らに誠実であることではないでしょうか。内容が一般社会の倫理に反しているかどうかは問題ではないと思います。(だって、推理小説にはたいてい、近親相姦なんかよりもっとひどい殺人が出てきますが、だれもその倫理性を問うことはしませんよね)。もちろん、それに不快感を抱くかどうかは、読み手の自由にゆだねられていますが。なにも言い訳めいたことをおっしゃる必要はありません。近親相姦を扱った名作は古代からいくらでもあるわけですし、堂々とお書きになればいいと思いますよ。

 さて、内容についての感想ですが、ぼくはお兄さんの行動や言動にちょっと違和感を感じまして。彼の内面がうまく想像できないんです。彼の葛藤が全然感じられませんし、なんていうか、現実の男の子というよりも、あるタイプの女の子にとっての理想(妄想? 幻想?)の男性像を見ているような気がして……。女の子の読む漫画に出てくる男の子に似て、男性向けの「萌えキャラ」が反転した鏡像のような印象を受けました。

 それから、これもあくまでぼくの個人的な意見ですが、せっかく近親相姦という特異なシチュエーションを扱っていらっしゃるのだから、「兄妹なのに愛している」だけではなく、「兄妹だから愛している」という要素をもうちょっと見たかった気がします。血のつながった兄妹というのはやはり、単なる男女の関係ではなく、互いに「自らの分身」という側面があるはずだし、だからこそ至福なのであり、だからこそ禁忌なのだと思うからです。

 ですが、女の子の葛藤や切ない心情はとてもよく伝わってきました。文章も、やや紋切り型かとも思いますが、読みやすく、分かりやすかったです。
 改行は、これくらいがいいのではないでしょうか。「正統」という意味で言うなら、ぼくから見ればこれでもまだ「改行多いな」という印象を受けますが、この内容、この文体ならば、このくらいがちょうどいいんじゃないかと思います。

 ところで、このタイトルって、****さんのアルバムのタイトルみたいじゃありません? 文中の漢字の使い方からも、そういう印象を受けました。でもこの主人公の女の子は、とくにそーゆーキャラという感じではないので、たとえば「其れ」なんかは普通に「それ」にしたほうがいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

 すみません。なんだか批判めいたことばかり書いてしまいました。でも全体の印象はよかったですよ。次回作をお待ち申し上げております。
2008-07-19 07:32:02【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
初めまして、鋏屋【ハサミヤ】と申します。以後お見知りおきを。
作品を読ませて頂きました。
通して感じることは、少々あっさりしすぎていたかな?って思いました。もう少し長くても良かったのではありませんか?私としてはこの前後が読みたくなりましたよ。 
でも、ショート2なので、このぐらいの風通しの良さが丁度良いのかもしれませんね。
しかし、恋愛物のショート2って難しいですよね。読んでてそう思いました。登場人物に感情移入する時間がないと言うか……
しかし、恋愛物は読み手の共感って結構重要な気がするので微妙なところです。
まあ、私はレイアウトが下手なのでショートは苦手でして、ショートが書ける方は尊敬しますよマジで。文章や表現も丁寧だし素直に読むことが出来ました。
次回作も期待して待ちたいと思います。
鋏屋でした。
2008-07-19 12:11:12【☆☆☆☆☆】鋏屋
二つに分けて返信させていただきます。レスが嵩むことご了承ください。
>中村ケイタロウさま
まずは、冒頭文への意見、ありがとうございます。
参考にさせていただきます。余り深刻に考えなくてもよいとのこと、進言してくださったことに感謝です。

本文への意見、特に兄に対しての意見も参考になりました。
ああ成る程、確かに兄には思い入れが薄いやもしれません。妹に焦点を当てすぎましたね。どことなくこの兄のイメージには違和感があったのですが、どこをどう書き直したらまとまるのかわからないままに書き上げたので、いまだにぬぐえません。
しかしながらこの進言により、何が悪かったのかを改めて知ることが出来ました。

「兄妹だから愛している」という要素
こういった見方をしていなかったところがまだまだ甘いですね。
けれどこうやって投稿してみて、中村さまのように親切に進言してくださる方のおかげで、自らの切り口の甘さを知ることが出来るので、やはり表に出してよかったです。
改行のほうは、もっと改良してみます。別の場所では改行ありきで投稿しており、それにまかしていた部分がありましたので、こちらで勉強させていただきます。
タイトルは思いついたものをそのままにしました。仰っているアーティストは椎名林檎さんでしょうか?彼女の世界は好きなので憧れな部分はありますが、それに似せようとしたわけではありません。
其れ、はもう私の癖のようなものです。ずっとこの字を使ってきましたが、雰囲気をやはり選びますね。以後、合わなければそのままで使っていきたいと思います。

いえいえ、とてもありがたいです。目を通してくださったことにも感謝ですがこうして言葉を残してくださるその優しさにも感謝します。
ありがとうございました。
2008-07-19 13:31:02【☆☆☆☆☆】柳川都紀子
>鋏屋さま
こんにちは。初めまして。こちらこそ、以後宜しくお願いします。
まずは目を通してくださり、また言葉を残してくださってありがとうございました。

もう少し長くしても、よい話になっていたでしょうか。私的に、これくらいの長さがちょうどいいかなと思っていたので、そう言われて新鮮でした。前後の話、書いてみたら面白そうですね。
私は寧ろ、ショート程度の文字数の話しか書けません。長編や中篇を頑張ってみたことはありますが、何分きちんとした起承転結を表現することが苦手でうまくまとまってくれないのです。ショートの中でも恋愛はかなり難しいものだと思います。この作品もそういった意味では、まだまだ恋愛ものの境地には至っていませんし。
ありがたい温かなお言葉をたくさんありがとうございました。
次回以降の作品への励みにさせていただきます。
2008-07-19 13:35:36【☆☆☆☆☆】柳川都紀子
 読ませていただきました。近親相姦というとても難しい題材でのショート、これは執筆も文字でさまざまな感情を表現するには大変だったのではないでしょうか。前回と比べて小説の表記法も整いとても読みやすい小説となりました。ただ、ショートを書くにしてもそれなりの構成をしていかなければなりませんので、文章不足だとショートはがたりと崩れ、読み手には情報不足の文章を提示することになりかねません。私も鋏屋さんと同様、この話の前後が読みたくなり、もう少し読んでいたい気持ちになりました。そういう意味で残念だとは思います。ではでは、次回作も期待してお待ちしております。
2008-07-19 16:01:50【☆☆☆☆☆】チェリー
こんにちは!読ませて頂きました♪
文章も読みやすくて、すんなり読ました。淡い恋心とも違った切実な恋とでも言うのか、結びの部分は切なくて好きです。由里の視点だったので、兄の視点のものも読みたいなと思ったりしました。
では次回作も楽しみしています♪
2008-07-19 16:35:55【☆☆☆☆☆】羽堕
はじめまして。読ませていただきました。このお作品に理屈はいらないと思いました。私が女だからでしょうか。えぐられるような痛々しさは肌に滲みました。みなさんの仰っている物足りなさは、もしかしたら柳川様独特の描写文にあるのではないでしょうか。今回のお作品を読ませていただいた限りで気がついたことですが、描写文がほとんど100パーセント、感情描写になっていますよね。景色を描く情景描写は、一文もないのではないでしょうか。最初から終わりまで、すべての描写文が主人公の女の子の感情・気持ちをそのまま文章にしている、そんな感じがします。そのために、文章はきちんとしていて読みやすいと私も思うのですが、小説というよりも、詩に近い感じのお作品だなぁと思いました。
ただ、私は、小説を書くのなら、柳川様ご自身の感受性を、なによりも大切にしてほしい、とお伝えしたいです。独特の漢字使いをすることも、感情を結晶化させたような今回の描写文の書き方も、大切にしていてほしいです。小説を技術なしで書くな、とは言いませんが、自分の感受性を大切にしないで文章を書くなんて、そんなこともしてほしくないです……。
なによりも、自分の納得できる文章、自分にしか書けない文章を書いていってください。
2008-07-19 22:12:44【☆☆☆☆☆】エテナ
はじめましてどうもこんにちは、ゅぇです。
読ませていただきましたー何というかこう、筋自体は王道ですね。少女漫画でも最近このテのお話が増えてきているようですが、たしかにエテナさんのおっしゃるように小説というよりは詩、あるいはちょっとした漫画のような感じ。情景はものすごく頭のなかに浮かぶのだけれど、少し物足りないかなあ、という印象がありました。前後編、ぐらいのボリュームでもう少し密なものを読みたかったです。兄ちゃんサイドの葛藤もみたいし、妹ちゃんの葛藤ももっと深く狂おしいものが欲しかったかな。文章自体はとっても読みやすかったですよん。それではそれでは、柳川さんのもっといろんな作品をお待ちしております。
2008-07-21 10:42:31【☆☆☆☆☆】ゅぇ
初めまして。お久しぶりでしたらごめんなさい。もろQと申します。

主人公の心情は複雑ですね。こういう内容の作品は王道ということらしいですが、個人的にはこういうジャンルの作品になかなか触れる機会が無かったので、わりかし新鮮でした。

「其の人」や「此処」などあえて漢字表記にしたり「微笑(わら)う」と当て字を使ったり(これは広辞苑にもない特別な読みなので、あまり何度も使うのは好ましくないとは思いましたが)、ちょっと古い書き方で近親相姦というテーマをロマンチックに描いているところが好印象でした。
ただ、もう少し徹底してみてはいかがでしょうか。例えば最後の方に出てくる「さようなら」を「然様なら」と漢字で書いてみたり。そうすればもう少し雰囲気が出るかなあと感じました。明治時代の文学とか、ちょっと難しいですが、お読みになれば多少参考になるかと思います。
まあ好みの問題ですがね。

次回作も期待しております。
2008-07-24 02:21:06【☆☆☆☆☆】もろQ
お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。何回かに分けてお返しします。レスがかさむこと、ご了承ください。

>チェリー様
感想ありがとうございます。そうですね、確かに近親相姦というのはネタとしても難しいテーマだと思います。どのように表現するのかが、悩みどころでした。
情報不足の文章、という言葉を受け止めたいと思います。根っからの短編書きなので、課題にさせていただきます。空間の使い方なども、一つ一つ学ばせていただきます。
前後の話、付け加える形でいつか書いてみたいと思います。
有難い助言、感想ありがとうございました。

>羽堕様
感想ありがとうございます。読みやすいとの評価、嬉しいです。もっと詰めて書いてもよさそうですね。参考にさせていただきます。
確かに、一人称では表現できない部分がありますので、今後そういった面にも気をつけて書いていきたいと思います。兄視点というものも、在った方が読みやすかったですかね。
では、感想のほう、そしてご意見ありがとうございました。
2008-07-24 14:44:46【☆☆☆☆☆】柳川都紀子
作品を読ませていただきました。まず私は一人っ子のため兄弟姉妹という感覚が解らず、兄弟姉妹がこのような感情を持ち得るのかどうかが判断つきません。それを踏まえた上での感想です。
肉親に対して特別な情を持つことは世間では異常とされていますから、その異常を正当化させる具体的なエピソードが欲しかったですね。情報不足という感が否めませんでした。また男の私から見ると「兄」にリアル感が無く、耽美系の少女マンガに出てくる男のように感じられました。もっと掘り下げてキャラに血肉を付けて欲しかったです。では、次回作品を期待しています。
2008-07-27 21:38:47【☆☆☆☆☆】甘木
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。