『生としが楽しくて』作者:夜弐田 / ِE - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
殺人鬼さんがでてきます。少し流血表現あります。
全角1561文字
容量3122 bytes
原稿用紙約3.9枚
「うう……」
 気持ちが悪い……、何でこんな目に……、あわなくては……、いけないのか。
 彼の手にはあかい液体にヌレタ、小さなナイフ、赤くあかくなった手の中にある。それを振り上げ、
「うああぁぁ」
咆哮、そして手を目の前に振り下ろす。彼の顔は赤く塗りつぶされている。
 あたりは鉄のにおい、まわりに四,五人の赤い物体。彼の瞳孔が白くなる、そこで意識は消え、闇の中。
「しねー」
周りから聞こえる声、なぜかそれが遠くから聞こえてくる、耳カ、頭か、ドこかオかシイ。
あたりは闇、そこに立つ三人の男たちが彼を襲う。



十分後、彼の周りは動かなくなった赤い物体が転がっていた。
「ハア、ハア」
 肩で息をしながら、呼吸を整える。顔は赤黒くなっていた、そしてその瞳孔は黒いもとの色に戻る、それはまるで死者のようだ。そうしているうちに彼の前に一人の物体が立っていた。
 それは、二十歳後半の長身の男だった。そして一言、
「おまえやらないか」
それはある日の雨だったときのことでした。



「なあ、仕事早くくれよ」
 そうぼやく一人の男、二十歳ぐらいでそれなりの顔。
 ここはどっかの国のあるところ、治安は最悪、悪党しかいない。ここでは警察は役に立たない、どんなことがあっても治外法権なので法律は役に立たない、力だけの世界。そして彼のいる場所は警察所だったところ。
「まあ、そんなこと言うな、お前の仕事は少々リスクが高い、連続してやると警戒されるからな、だからなるべくリターンが大きい物がいいんだ、そしてそんな仕事はめったにない」
 その答えに不満そうな彼、かわいいキャラクターのぬいぐるみに抱きついて、
「そんなこと言ったて、仕事ないんだもん、最近きついんだよね」
「それが仕事なんだからしょうがないだろ」
 コーヒーを持って答える、……この男も結構良い顔立ちをしていた。
「お願い」
そう言いぬいぐるみの頭を下げる彼、男は「うーん」と五秒悩み、目の前の机から一枚の紙を持って、
「かなりリスクが高いがいいか」
そう、紙を彼に渡す。
「オッケーこれでいこう」
読まずに答える。
「……少しは読めよ」



 その後、彼は荷物を持って帰宅、それを置いて奥の部屋に入る。棚から木の箱を取り出し中を開ける、中には一本の小さなナイフ、装飾がされており、彼がずっと使っているものだ。それを念入りに研ぐ、そしてその後荷物の紙箱を開ける、その中には巨大なお菓子のスポンジ。それに生クリーム、果物、チョコレートなどをのせ、食べる。
「おいしーい」
 ……彼はそうとうな甘党のようだ。
「よし」
そう言い再び奥の部屋へ。



果たし状そう書かれていた、ひらがなで。
「なんだ」
部屋の中にいるむさい男たち十人くらいその手紙の周りに集まった。
「ちょっと読んでみろ」
そうその中の一人のマッチョが言った。
そしてそれにはこう書かれていた。
『こんにちはみなさん、あんたたちかねをたくさんもっているようですね、あなたたちのおかねをください、おまえらみたいなやつらにはもったいないので、わたしがもらいます。』
「なんだとー」
 そう言い額に怒りマークを浮かべながらマッチョは手紙を破こうとする。
「まだありますよ」
一人が言い、さらに読んでみる。
『ついしん、このてがみがひらがななのはあなたたちがひらがなしかよめなさそうだったからです。かんしゃしてね。』
「……」
「……」
「……」
あたりがなんともいえない空気に包まれる、そして、
「みなさんお手紙読んでくれましたか」
その手紙を書いた本人が現れる。



2007-10-03 23:46:35公開 / 作者:夜弐田
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■作者からのメッセージ
初めて書きました、……中編のものを書こうとしたら、ショートになってしまったものです。できれば長く書く方法を教えていただけるとうれしいです。
この作品に対する感想 - 昇順
 こんにちははじめまして。
 長く書く方法、というのはなかなか難しいですよ。というのは、長く書くことの出来る題材と、短いものにしかならない題材があると思うからです。

 夜弐田さんの場合は、まず描写の練習をなさると良いと思います。書き手が頭の中で思い描いていることは、思っているよりもずっと相手に伝わりにくいものです。読み手は、あなたが頭の中でイメージしている内容を何ひとつ知らないわけです。だから、いろいろな部分をもう少しくわしく描写しないと、読んでいる人にはなかなか伝わらないですよ。言いにくいのですが、正直に申し上げると、この小説の中にどんな人がいて、何が起こっているのか、ぼくにはよく分からなかったです。

 詳しく、実感のある描写をするように心がけた上で、長いものを書こうとするならば、人物を増やしてみる、という方法もいいかもしれません。
 単純計算すると、登場人物が二人のときは、二人を結ぶ人間関係の線は一本だけ。三人なら、三本。ですが、四人になると六本、五人になると十本、六人だと、(えーと、たぶん)十五本にもなります。
 人間関係が複雑になればなるほどエピソードが増えていき、話は長くなっていきます。でももちろん、書くのはますます難しくなりますよ。
 今後のご活躍を期待しております。
2007-10-04 18:37:56【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
計:0点
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