『瘡蓋をぺりと剥がすと』作者:模造の冠を被ったお犬さま / AE - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
 大真賀真智は気分転換のために散歩に出かけた。
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原稿用紙約16.64枚
 瘡蓋をぺりと剥がすと







 フリガナ  オオマガマチ
 氏名    大真賀真智
 生年月日  昭和58年 9月 6日生 (満23歳)

 ──どこに行っても嫌われるB型。どういう皮肉か乙女座。この歳になって乙女はない。口にするのも憚られる。

 性別    女

 ──『性別 メス』というのはないのだろうか。あれば迷わず丸を打つのだが。

 学歴    葛城大学付属中学校卒業
       囹圄高校入学
       囹圄高校卒業
 職歴    ナンキン部品有限会社入社
       主に事務職
       ナンキン部品有限会社退社
       一身上の都合により

 ──『一身上の都合により』か……現在、ガソリンスタンドのアルバイト。

 賞罰    なし
 免許・資格 算盤三級
       書道四級
       普通自動車免許
       危険物取扱者乙種



 これで記念すべき三十枚目。腱鞘炎にはならないが精神病を患いそうだ。いや、もう罹っているのか。体重は減っているはずなのに身体が重い。
 採光の望めない一室。窓辺に置いたアロエも枯れた。この部屋に引っ越してきたばかりのころは葉肉にも弾力があり瑞々しかった。「傷に効くから」と母がもたせてくれた。
 申し訳程度に設置された狭い喫煙コーナのように視界は淡く滲んでいる。白く細い腕が映る。これが肉だとは、血が通っているとは、生きているとは思えなかった。振りかぶって、もっていたボールペンを投げつけてみる。飛んでゆく。埃の溜まったテレビ台の下に転がり込んで、見えなくなった。視界が悪いのは埃っぽいせいではないかと思い至る。
 掃除をしようか、そう思う。その前に、自分の掃除をしておこうと思った。掃除の極意はまず道具を補修すること。
 お気に入りの服だけをしまいこんだクローゼットを開けて、見繕う。誰かが言っていた。「気分が優れないときは思いっきりおしゃれすべし」。しかし、気分がいいときにはお気に入りの服を着たいと思うものだろう。要するにその訓戒は『気に入らない服は捨てろ』。
 フリルとレースで華飾された衣装が目に留まる。寝不足で頭が働かない。フリルの衣装を着るには時間がかかる。頭を切り替えるにはいい準備体操になりそうだ。脱ぐ。貧相な自分の矮躯に苦笑する。この部屋はモヤシの苗床に最適だと理解する。
 息詰まる空気をよそに、乾いたアロエは風に嗤い、ぽきりと折れる。
 上着をもっていこうと思う。
 摩り減らした靴底が月極め駐車場の砂利を撫でる。ざりざりがざり。音が耳やかましい。撫でられるのに嫌がって抗議しているのだろう。私は砂利の抗議を聴きながら優雅に駐車場を横切る。
 ホワイトブリムが髪をまとめる役目に就いているが、それを嘲笑うかのように木枯らしが乱れ飛ぶ。風が本当に私の身を切ることができたなら、真に風が自由なのだと認める。木枯らしが吹くたびに足を止め、指先で梳き、匂いを嗅ぐ。
 愉快であった。私はまだ意地悪することができ、悪戯されることができる。心のわだかまりを一掃するために散歩を選んでよかった。私は私が踏み躙るものたちから天に捧げられ、私の髪を乱すそれらは私が風の通り道を邪魔していることの証明になる。パニエで膨らませたフレアスカートが上昇気流を捉えたようで、軽い。
 目的地に特にあてどはない。『特になし』を記述すれば即刻、不採用を言い渡される書面は部屋に置き去りにした。今はタブーを謳歌する。
 寂れたデパート。その最上階。レクリエーションフロアになっている。ゲームセンターを模した一角にあるプリクラ機械の前で、前歯の突き出した男とプリン柄の髪の女がプリントアウトされた写真を覗き込み、はにかんでいる。男が私を見止めた。次第に下卑た笑みに変化し──身を固めた。脇から女に腕を引かれたからだ。鼻の下を指摘される。女に舌打ちし、私を顎でしゃくる。女は私を横目で見、眉を顰めた。心霊写真でも見つけてしまったかのような落ち着かない面持ちでそのまま男を引っ張り込み、蛍光灯がぼんやりとしか点かないほとんど誰も使っていない階段からそそくさと退場する。
 上着をもっていない左手をスカートのポケットに突っ込んで、「にんげんはきらい」と呟いた。
 恋人たちが降りていった階段の暗がりから人影が現れた。興味本位でまた戻ってきたのかと怪訝に思ってよく見ると、違った。白を通り越して透明ではないかと思ってしまうほどきめ細かい肌をして、フリルの黒いドレスを身にまとい、ホワイトブリムを頭に載せ、純白のソックスを穿いた女の子が上がってくる。女の子はまだこちらに気がついていない。
 “自分の二重身を見たものは近いうちに死ぬ”というフォークロアがある。私はあの女の子によく似ている。女の子がもう少し成長してレースの手袋をしたなら、私にすら見分けがつかないほど。
 女の子は私と同じ高さまで到達し、そのままくるりと屋上への階段に足をかける。信心にも似た思いを抱いて私は女の子を見守る。「振り返るな」と祈りながら。もし女の子が振り返り、自分によく似た人間を見たらどんな表情をするだろうか。知りたい気もする。だが、いま心にある決断を鈍らせてほしくはない。
 そんな小さな願いすら誰にも聞き入れてもらえなかった。視線が交う。
 可哀想に。私から湧き出た感情は憐れみだった。私という二重身を見てしまった女の子は死ぬ。見てしまったばっかりに死ぬ。
 それに対し、女の子は笑う。悼む二重身を視界に捉えながら、女の子は私にできない微笑を見せる。その微笑は私を受け入れているようにも排斥しているようにも見える。女の子は自分が微笑んでいると自覚していないのだろう。私が一方的に微笑だと思い、救いを感じている。私を受け入れても排斥してもいない。私がそう感じているだけだ。自覚のない微笑みはすべてを受け入れつつ、投げ出している。女の子はすべてに関知していない。二重身に呪殺されるより早く、自分で“キリ”をつける決意だけを宿らせている。
 私にはできなかった。屋上への扉が彼女を迎えて、そして閉じた。私と彼女はこんなにも違う。あの強さに魅せられてしまう。あの時、私にはできなかった。今でこそ羨ましさを感じないものの、彼女に激烈な勇ましさを感じる。
 思い出したように場にノイズが降ってくる。ゲームの筐体から。掠れた咽喉から。天井に備え付けられたスピーカから。騒々しさが私を苛立たせてゆく。気の抜けた電子音が喧しく。間の抜けた胴間声が姦しく。皮膚に騒音を浴びていなければ生きていられない人間ばかりで吐き気がする。
 風はやはり木枯らしだった。街路樹の剪定をする高所作業車が一車線を陣取っているために車線変更しようとしたライフが後ろのセダンに警笛を鳴らされる。ライフはセダンをやり過ごしてから車線を変更した。
 サイレンの音は聞こえてこない。
 剪定の済んだ禿のケヤキを見上げる。諺の『枯れ木も山の賑わい』を思い浮かべた。街の中で道に沿ってぽつぽつと植えられた木は、山の木より期待されているのだろうが賑わいを感じることはなさそうだ。人気のない映画を観たくなった。
 宣伝看板からもっともタイトルセンスの悪いキネマを選んでチケットを買う。邦題『ベンチのお化け』。原題『erotic』。シアタはがらがらで上映開始のブザーが鳴っても中学生の男の子とふたりきりだった。中学生と判明したのは地元の学生服だから。数ある席の中で私と中学生はひとつ席を挟んだ同じ列に座る。その席がスクリーンの正面にあたるからで、示し合わせて座ったのではない。暗く閉じてゆく。
 デートの帰り際に公園に立ち寄ってベンチに腰掛けようとしたところで彼氏に身体中を撫で回されて恋心が冷めるのを感じた彼女は次のデートでも彼氏が公園に寄る素振りを見せたところで完全に愛想が尽きて別れを言い渡したが逆上した彼氏に髪を捕まれ公園の茂みに引き摺られレイプの恐怖を感じたため悲鳴を上げようと思ってもうまく咽喉が機能せず彼氏が振り上げた拳に対してもただただ顔を背けるだけだったのだがしばらくしても打撃が降りかかってこないことに疑問を感じて恐るおそる顔を上げると前回のデートのときにも向かいのベンチに座っていた青年が今は彼氏の腕を捻り上げていて青年が彼氏の顔の前にスッと手をかざすと意識を失ったらしい彼氏がゴム人形のように倒れた。
 青年はそのまま前回にも座っていたベンチに腰掛け直す。顔は彼女に向いていたが、しかし無関心であるような態度を続けている。ある夜、公園の脇を通りかかった彼女は相変わらず青年がベンチに腰掛けてところを目撃する。正面のベンチに座ってみるが、またしても反応しない。見ているのか見ていないのかよくわからないが嫌がっている様子はなくただベンチに腰掛けているだけの青年を見て、彼女はそれが青年の日課なのだと合点する。あくる日もあくる日も見ているのかもわからない青年の前に座って見つめあう。
 変哲のない公園の二脚のベンチにそれぞれ向かい合って腰掛ける男女。話すことはなく、男のほうは女を視認できているのかも不明なふたりのシーンが延々と続いた。
 邦題から気取るならば、男はお化けなのだろうか。私が映画を観たいと思った欲求は満たされていた。私が立ち上がると、ふたつ隣の中学生も遅れまじと立ち上がる。私はシアタを後にした。
 彼女はもう落ちただろうか。
 きっと私が映画を観ているときに実行された。あの微笑に干渉できるものが屋上にあるとは思えない。
 目が明かりに慣れる。サイレンの音は聞こえない。
 木枯らしがびゅうびゅうと通り過ぎる。土手の上を歩いていると実際の風力より禍々しく聞こえる。空威張りと同じ。相手を脅しつけて自分を大きく見せるのは、肝が小さくて臆病だからに過ぎない。私の身を切るには到底及ばない。痛みをすら感じない。
 人にかかずらわないように生きているといちばん厄介なことは、お腹が減ることだった。食べないでいようと思っても二日が限界で、食欲を満たすことを優先してしまう。外出する。写真を撮るだけにしておこうと思ったが、早い夕食を済ませておくことにしよう。自動車学校の隣に建っている喫茶店は証明写真も撮ってくれる。
 ドアを開くと鈴が鳴り、カウンタの奥にいた中年男性が私を一瞥する。客は誰もいなかった。
「履歴書の写真を撮りたいのですが」
 カウンタから出てきた男性は手振りで誘導する。喫茶店とは別に設えた撮影室は狭苦しかった。
「その格好で撮るの?」
 珍しいことに、そこに揶揄する響きはなかった。
 うっかりしていた。上着ももってきていたが、それも証明写真に相応しいとは言い難い。人と話をするのが苦手で、うまく伝えられるか考えると余計に舌の動きが鈍くなる。身振り手振りがやけに大げさになる。
 垂れた眉毛の下にある窪んだ目が私のなにかを捕らえた。おそらくは、左手。
「背格好は似ているから、……ちょっと待ってて」
 奥に消えて、階段を上がる音が聞こえた。
 撮影室の小さな椅子に座っていると手持ち無沙汰になってしまった。喫茶ルームのテーブルに立てたメニュを開くと、素っ気ない明朝体で『コーヒー』と書かれていた。
「よければこれを着てみて」
 テーラードジャケットとタートルネックのセータは見ただけで上質と知れるものだった。
「でも」
「気に入らないかな」
「いえ、でも」
「ああ、私がいては着替えられないか」
 撮影室に誘導したときと同じように、目で呼ぶ。二階の部屋に案内された。プライベートな空間だ。着替えたら降りてきて、と言い残して階下に降りていった。
 女性の部屋だ。私の部屋より少し狭い。ひとり暮らしのアパート住まいと一軒家の部屋と比べても意味のないことなのかもしれない。女性らしいグッズが各所に配置されていて温かみが感じられるのだが、人間がここで寝起きしているようには思えなかった。本棚がきれいに掃除されているのだが、どの本も閲覧した形跡がない。
「似合っているね」
 カメラから顔を上げた男性は私を見るなりそう言った。
 上下がちぐはぐなので一般には似合っているとは言えないだろう。しかし、証明写真なら十分だ。計四枚撮り、そのうち二枚を男性に渡した。
「面影を重ねて見ているのではありませんか」
 ぴくと身体を震わした。目が合う。
「カレーライスをください」
 この服の持ち主と二階の部屋の持ち主は合致するだろう。そしてそれは、男性の娘ではないだろうか。推理と呼ぶほど根拠のないものではない。
 これで、薄くも人との繋がりができてしまった。店主と客という間柄よりはよほど濃い。これからは進んで繋がりを作っていかないと立ち行かなくなる。これも人付き合いの練習と思って耐えるしかない。
「お待たせしました」
「自傷癖のある方でしたか」
 この問いには「YES」と答えるだろう。
 カレー皿が大きく音を立ててテーブルに着く。ルーは黒め。ご飯が多め。スプーンはピカピカ。
「はい。娘は、私の前ではいつも明るく振舞っていましたが……」
 自傷癖もちは当たっている。娘だというのも正解。まさか飛び降りではあるまいな。違うとはわかっていてもデパートで出会った彼女の顔が浮かぶ。死に神すら見まごうだろう似た顔。
「生きていれば今年で26歳になります」
「どうやって亡くなったのですか」
 口にしてから失敗したと思った。私が訊くべきは生前の姿だ。
「死亡が確定するのは来年。行方不明者は五年経つと死亡と看做されるそうです」
 その口の動きは実感が伴っていない。おそらく、来年を過ぎても娘の死を受け入れることはできないに違いない。
「どちらにせよ、その服を着て気持ちのいいものではありませんね。すみませんでした」
 気遣いをされていることに気付いたのは一拍置いて後だった。娘の代わりとして代弁し、聞き手として辛い過去を吐き出させてやろうとしていた。成り上がっていたかもしれない。ドラマに当て嵌めていた。現実は私の想像よりよほど複雑な動きを見せる。
「カレーがおいしいです」
「それは良かった」
 カラランと鳴る扉の向こうで男性が手を振る。
 二十九社に相手にされなかった理由を今ようやく突き止めたような気がする。
 合理に則っても裏切られる。
 生身の人間はノイズが多い。
 状況状況で波に乗るが肝要。
 溜め息が出る。それらは孤独を紛らわすために強固に張り巡らした武装だ。今まで卑屈になって一生懸命塗り固めてきた武装を削岩機で一気に崩すことはできない。過去の自分を全否定するぐらいなら人間失格で構わない。
 土手からぬっと現れた夕日はひしゃげている。
 部屋の扉を開けるとむっとした空気が流れ出る。自分の部屋にも拘らず、よくこんなところで生活できるなと思ってしまう。我慢しているわけではないが、慣れてしまうのだろう。
 締め切られたカーテンを開ける。部屋の空気が攪拌されて埃が舞い遊ぶ。ベランダからも夕日が見えた。机の上に置かれた履歴書に西日が差す。
 スティック糊はどの引き出しに入っていただろう。そうだ、貼り付ける前に裏に名前を書かなければいけないのだった。選考前に写真が履歴書から剥がれたら誰の写真がわからなくなる。ボールペンは。テレビ台の下に投げ込んでしまっていた。覗き込むと、埃がうずたかく堆積している。脱ぐ。フリルのついた衣装はここではモップにしかならない。不恰好な下着姿でテレビ台の下を探る。かつん、と指先に当たって奥に入り込んでしまった。まどろっこしい。配線を外してキャスタのストッパを起こす。テレビ台を退けると見事に埃が四角を形作っている。ボールペンは。あった。















2007-08-19 12:41:20公開 / 作者:模造の冠を被ったお犬さま
■この作品の著作権は模造の冠を被ったお犬さまさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 書き物をすればするほど、どんどん難解なものになっている。本人が言うのだから間違いない。わざと難解にして煙に巻き、物書きの権威を無闇に高めようとしているのではないから、その効果はマイナスにしか表れない。読み手に不親切な文章だ。
 心情描写を増やし、読み手と同期させれば良いことはわかっている。しかし、それを良しとしない私の理念というものがある。“おしゃべりは信用ならない”というものだ。人間はそんなにきっかりと思考して行動しているのではない。小説の人物のように自分の行動にいちいち言い訳をする人間がいたら気持ち悪い。過去の蓄積を踏まえた上で選択を行うことができる。過去は省略できるのだ。さながら、アドベンチャゲームの『既読はノーウェイト』で読み飛ばすように。この書き物の主人公は23歳という設定をしている。この人物に完全に同期したいと考えるのなら生まれた瞬間から心情を読んでゆくことなのだが、残念なことに私はそれを書いていないし書こうと思わない。
 回避の一般的な手法としては登場人物を単純化することが挙げられる。定型化することも有効だろう。それは私も認めるところだ。だが、あげつらったそれらの手法に委ねないのは単純に気に入らないからである。そんな薄っぺらな人格では書いていても満足できない。
 そのわりに「お前は人間が書けていない」と言われることがある。この指摘にはふたつの要因がある。
 ひとつには、私が私以外の人格を書けないことだ。人間は誰しも複数の顔をもっているのだが、その顔ごとに人格を与えるのか、すべての顔をひっくるめてひとりと看做すのかではまるで違う。顔はその字のごとく『面』であり、ひとつの顔は『一面』でしかない。多角的でない。薄っぺらな人格では満足できない私は、登場人物にかならず二面以上を与える。これは、自分の仮面を剥がして与えているイメージだ。私も相当に仮面をコレクションしている身ではあるが、やはり数には限りがあり、つまりは人格にも限界が生じるのだ。私はもっと他人に触れ、その人格を許容する必要がある。それが仮面の獲得となるのだ。
 もうひとつの要因は、私の生み出した登場人物たちが私自身であるということを考慮すれば悲しいことに、人格を理解されていないことにある。仕方のないことかもしれない。私の書き方に読み手への優しさが不足しているのだから、読み手に理解させようと強制するのは酷なことである。ではどうだろう、読み方を変えてみるというのは。自分を主人公に同期させず、あくまで他人として観察するように読んでみたら案外と面白いかもしれない。彼らを他人と看做すのは私には到底できないことであるが。
 って、お前おしゃべりだな。
この作品に対する感想 - 昇順
 こんにちは。ひょっとして、おひさしぶりです、なのかな?
 途中まで拝読しました(すみません)。ものすごく上手な文章で、ぼくなんか読んでるとため息が出ちゃうんですが、こんなこと言っては失礼なのですが、どう楽しめばいいのか、面白さが分からなくて困ってしまいます。すごい人だということはよく分かってるけど……なんて言っては失礼なんだけど。
 目指していらっしゃるところが違うからだというのは、もちろん分かっているのですが。

 ぼくとしては、あとがきがとても面白く感じました。「同期」についてのご意見とか、「人間はそんなにきっかりと思考して行動しているのではない」という部分には、ぼくもほとんど同意見で、意を強くしました。だれだったか学者が、「人間は行動してから考えているんだ。行動が思考を生むのだ。神経系の実験でそれは確認されている」という意味のことを書いていたのを思い出しました。ぼくは半分その著者に同感です。

ひとつ引っかかったのは、

>>成り上がっていたかもしれない

 という部分がありましたが、これは「思い上がって」なんじゃないでしょうか。「成り上がり」は矢沢イズムであって、意味がちがいますよね? ぼくが知らない用法があるんだったらごめんなさい。失礼しました。
2007-08-19 14:13:43【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
私の弱い脳ミソは途中から考えることをやめてしまいましたが、比較的丈夫な腹の底には終始来るものがありました。腹の底で「考える」という行動はとれず、ただ受け止めることしかできません。理屈でスッキリしたい人にとって小説は最悪の媒体くらいに思ってますから、これはこれでいいという指令を脳に与えました。いいかほりがするダシの原料を突き詰めようともしない非グルメな読者による1点にあまり価値がない一方、ハートにはズドンと来なかったので2点でないところにも価値はありません。
ひとつだけ茶々を入れるなら「愉快であった」は「愉快だった」にしていただきたい。マチちゃんアンタは家康かと。この一帯はどっぷり腹の底にキた箇所の一つだっただけに。これは指摘ではなくお願いです(笑)。
つまるところ「読みました」という感想にしかなっていないかもしれませんが、変な作品には変な感想を書きたくなります。この主人公の女性は意外といいな、と思って作者メッセージを読んで前言ソッコー撤回。
いい時間でした。
2007-08-19 14:53:16【★★★★☆】明太子
 感想が来ておるのお。のほほほほ。

>中村ケイタロウさま
 それだっ。
 『傲岸』とか『不遜』とは似たような言葉が頭にぽわぽわ浮かんできても、ピンとくるものがなかった。辞書でいろいろ調べて『成り上がる』がいちばん近いかな、と思っていたのですけれど音だけでしたね。私が探し求めていたのはそれです。
 『成り上がる』で書いてしまったから、立場とか身分に係る言葉を組み込んでしまったな。修正が面倒だ。
 って、そこまで読んだなら全部読んでくれよ。あとちょっとじゃないか。最後の力を振り絞るんだ。頑張れ。ゴールは目の前だ。欽ちゃん!
 あとがきは、いわゆる戯れ言なのであんまり気にしてはいけません。あんまり考え込みますと、禿げますから。頭髪は大事に。
 『が』や『けど』の多い文章ですね。畏まっていてはいけませぬぞ。「面白くないぞボケーっ!」ぐらい言ってやればいいのです。

>明太子兄貴ィ
 ふはははは! あのあとがきは“私の書き物のキャラに萌えることは許さぬ”という隠れたメッセージなのだ。
 兄貴の脳ミソが弱いなら私の脳ミソは膿んで爛れ落ちてるってんじゃい。ねちっこく書いたつもりだからズドンと射抜かなくても落胆したりはしないのですけれど、やっぱり感想が書きにくそうですね。私だって、自分の書き物じゃなかったら「ワケワカラン」で済ますところです。
 『である』系を使っていましたか。一般的な女性には似合わないから排除していたつもりでした。まだ残っているとはしぶとい輩です。今度は家康すら一掃できる強力なアイテムを片手に参上いたしますよ。

 わりと好意的な感想ふたつで安心した。
 「なんだこのジグザグツギハギは!」ぐらいは覚悟していたのですけれど。
2007-08-19 20:39:08【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
拝読しました。この話は読んでると乾いてくる気がします。何か水分奪われるような感覚ですね。アロエどころかサボテンすら水分不足で枯れてくるような気がします。読めないわけでは無いです。読みづらいわけでも無いような気がします。でも何かまだ良くわからないのでもう一回読んで来ます。
2007-08-19 20:58:55【☆☆☆☆☆】水芭蕉猫
 いってらっしゃーい。気をつけて行ってきてねー。

>猫さま
 そーゆーときは缶チューハイを空けながら読みましょう。私もさっきもらってきたばかりで、せっかくだから一緒に飲みましょっか。……シンクの上に置きっぱなしだった! これはヌルい。
2007-08-19 21:41:47【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
こんばんは、初めまして。藤崎と申します。作品、拝読しました。
堕ちていく、そんな感じを受けました。これは私が勝手に受けた印象ですので、作者様の意図するところと全く違った受け取り方であるかもしれないことは、どうかお許し下さい。
内向的な独白のような文章が、事あるごとに感じる絶望に似た恐怖に酷似しているように感じました。ですが物語内の感情が全て負のものかと問われれば、そういうわけでもありません。嫌いじゃないです、こういう雰囲気の小説。むしろ好きかもしれません。ただ、自分自身がちょっとおかしい時には絶対に読めませんね。余計に堕ちていきそうです。
雰囲気の面だけから見ると、前半部に全く会話が挟まれなかったのに対し、後半部に突然会話が出てくることが、それまでの独特な雰囲気を適度に壊している感を受けました。ただこれは、だからそれが悪いとかいうことではなく、単にそういった感を受けたというだけのことです。
もっと気の利いた感想を書ければ良いのですが、きっと私はよく分かっていないのでしょう、上手くまとめることが出来ません。
乱文失礼致しました。次回作も読ませて頂きます。
2007-08-19 22:26:06【☆☆☆☆☆】藤崎
 完読しましたよ。読みゃいいんでしょ読みゃ、ったくもう。二郎さんは涼しいスタジオでおろおろしてるだけだってのに。

 さて、「何じゃワレ、おもんないんじゃボケ」などと言わせないだけのものを持った作品であることは、ご自分でよくご存知のことだろうと思います。堂々たる文学作品であることはよく分かっているのですが、でも、ぼくはちょっとしんどいな、こういうのを読むのは。つらいです。胸苦しいです。悲しくなります。どんなひとが何のために自ら進んでこういう作品を読むのか、ぼくには量りがたいのです。失礼なこと言ってごめんなさい。でももちろん、ここは研鑽の場でもあるわけで、その意味では読んでよかったと思うのですが。

 あ、でも、マチちゃんと川原でコーラ飲んで、ぶつぶつもごもご言いながら花火したいです。それは思った。

 確信を持って書いていらっしゃると思うので、どこをどう変えるべきなんてことはぼくは思いません。ただ、純文学だからってエサを撒かなくていいものなんでしょうか? たとえいかに優れた読者あっても、読者は人間であると同時に池の鯉でもあるのではないかと思うのです。それはもう、普遍的にそういうものなのであって、池の鯉たる読者を作者が厭うのはお門違いなんじゃないかと思うんですが、ぼくは間違っているのでしょうか。

 すみません。なんか「意見」みたいなことを書きすぎてしまいました。お犬さまの作品や語り口には、なにか人の「意見」みたいなものを引っ張り出す空気があるみたいですね。口調まで、なんか引っ張られてしまう気がする。意見とか書くとあとで必ず自己嫌悪になるし、胃が痛くなってきたのでこの辺で帰ります。失礼なこといって失礼しました。失礼します。
2007-08-20 00:12:23【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
初めまして、作品を読ませていただきました。
これは難しい作品に出会ったものだ。感想を書くまでに三回ほど読ませていただきましたが、未だにこの作品の全体をとらえられずにいる。それはきっと僕の読解力の無さでしょうが……それにしても難しい。
難しい、難しいと言いながら心臓をドキドキさせながら繰り返し読んでいるのは、きっとこういう世界観が自分は好きなんだなぁ、ということ。
さて、次は他人として観察するように読んでみようと思います。
ではでは、
2007-08-20 11:10:16【☆☆☆☆☆】こーんぽたーじゅ
 にょほほほほ。また感想が来ておる。

>藤崎さま
 『暗く落ち込んでゆく』そんなイメージで書きました。ただし、成分はその都度その都度で偏移を見せているはずです。
 あんまり内部的なことを露呈するのは趣味が悪いのでこの辺で止めておきますけれど、藤崎さまのような感じ方をしていただくのはうれしいですね。予想できなかった部分は『恐怖』だなあ。この書き物から恐怖が抽出されるとは思ってもみなかった。
 おかしいときにも読もうぜ。一緒に堕ちよう。

>中村ケイタロウさま
 欽ちゃんは辛くも成し得なかった所業を中村さまはやり遂げたのですね。ご立派です。感激でマスカラが落ちます。
 自分で「すンごいもン書いた」って自覚はないよ。私のヌル状態に近い文体だし、「吐き出してみたらなんか生まれた」って感じだし、「すごい」って言ってもらわないと「すごい」ってわからない。『自信』というよりは『誇り』みたいなものならあるけれどね。
 それより驚いたのは、これが【堂々たる文学作品】ってこと。ええーっ! なにそれー。冗談? なにかの間違いじゃないですか? 「純文学も当時はライトノベル」みたいなことも聞くから、“詰まんなくて堅苦しくて厳つい”って印象は古臭いのかもだけれどこびりついたものはなかなか払拭できなくて辟易を感じることもあった。「教科書以外で読むもんか」って。でもよく考えたら“詰まんなくて堅苦しくて”までは当てはまるわ。なんてことっ! 爺っ、爺っ大変よっ!
 【どんなひとが何のために自ら進んでこういう作品を読むのか】は「なんでお前呼吸してんだよ」みたいな質問です。「そー言われてもなー(ぽりぽり)」。
 中村さまみたいな真面目なお人から意見を引っ張り出すのが私のサディスティックな趣味です。今度、川原でスピリタスに火をつけたグラスを眺めながら語り合いましょう。

>こーんぽたーじゅさま
 こーんぽたーじゅさまは初めましてかもしれませんが、私はさまざまなところでお名前を拝見しております。ソコとかアソコとかアッチとか。おいしそうな名前ですよね(じゅるり)。
 三回も読んだならそれは重度な依存症です。治療法はいまだに発見されていません。
2007-08-20 12:22:52【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
どうも○栖川です(あれっ伏せるとこ違うよ

読みましたー。あなたの作品は別にみなさんが言うほど難解じゃないと思うんですよ、ね。難しいんじゃなくて、ただ単に面白いんだ。えれぇ面白い。たぶん、読み手が勝手にあなたの作品を難解にしてるんだろうと思う。この人の作品は自分なんかには理解できないほど凄いんだなーって。燕雀安くんぞではないでしょう、まさか。あなたは別になんかそこまでスゴエラい人ではないでしょう。ブログ読んでると、むしろ意外にふつうの人だよなぁと思うことが多いぐらい(ほとんど毎日読んでますエヘヘウフ
でもあなたの書くものには、やっぱり何かがガッツリねっとり宿って、もといこびりついているんだよね。あなたの文章を肴にして呑めそうなほどです。魔王とかを。
ゴスロリも自傷も、この主人公のカオスな思考回路もあまり深入りしたくはないが、昨今、やたらとすぐ『自分と重ねて読んじゃいましたー』『感情移入できましたー』系がプロアマ問わず多い中、これは純粋に出されたものをイチ客として味わえるような一品で、個人的にはわりと好きでした。食ったあとの好き嫌いは知ったこっちゃねえ、ぐらいの気持ちで居てくれるともう個人的に拍手がでる。
ウヒャーえらっそうな口調だけれどまああれですおたがいさまってことでご容赦を!
2007-08-20 17:15:53【☆☆☆☆☆】有栖川
自分の気持ちを伝える気がない、もしくは伝えられない人間の語りとして読みました。そういう人が近くにいたら、半分は歯がゆく思うでしょうし、感情を知ろうと色々聞くだろうし、答えてくれてその人の考え方や行動パターンを知ることができれば面白いと思う。答えてくれなくても私はその人を観察することで、自分の好奇心を刺激したり満足させたりするでしょう。もう半分はなんだこいつと思ってシカトですね(笑)。今回はどっちだろう。どちらかというと後者の気がします。やっぱり親近感が湧く部分がある程度ないとなぁ。失礼します。
2007-08-20 19:41:07【☆☆☆☆☆】メイルマン
 あんまりからかわないでくださいね。ぼくはそんなに真面目じゃないですよ。
 ひとつの作品に三度レスなんて、みっともないからしたくないんですけど。ひとつだけ言いたいです。

「あのね、これが文学じゃなかったら、文学なんてこの世界のどこにあるんですか?」
 
 怒るよ。お犬さまがカマトトなのか天然なのか、ウェブで人を見る目の無いぼくには分からんけど。腹が立ったからもう一回読みました。純文学として読むようにすればするほど、面白く見えてきた。思う壺か。

 ちょっとひっかかったんだけど、「気取る(ケドル)」の意味が若干ずれてるような気がします。「気取る」は、相手の存在や意図を感じ取ったようなときに使うような気がする。この場合は推察してるんだから、「察するに」とか「からすると」とかのほうが良くないでしょうか? 微妙なニュアンスの問題なので、辞書ではよく分からなかったです。ほんとは用例に当たってみるべきなんだろうけど。

何度も失礼しました。じゃあさようなら。
2007-08-20 22:59:12【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
 意図しない感想が増えて来たっす。オーバヒートしそう。

>○栖川さま
 み・ら・れ・て・た!
 うわっ恥っ。私のことを疎んでいるとばかり思っていたよ。まだ感想を書きに来てないけれど、いつかどっかで必ず感想をくれそうなあの子の周辺をうろちょろするのだって○栖川さまの影を恐れてビクビクしていたぐらいなのに(やっぱり怖いよママ)。
 面白いのか。そうなのか。ははーん、面白いんだな。……んわ? 「面白い」と言われるように書き物をしているのに、いざ言われてみると「どこが面白いのだ?(真顔)」と考えて込んでしまった。はて?
 ××××と××って単語が出てくるってことは本当に理解されちゃってる? マズい。こーゆー感覚は初めてだ。対応策が浮かばない。焦る魔王。どうしよう。

>メイルマンさま
 シカトかよー。
 メイルマンさまの言う【親近感】を捉えられる気がしない。いや、大まかな場所はわかるよ。回れ右した正面。川向こうの点になってる人。“本質を理解する”という観点でなら、私から見たメイルマンさまだって似たようなものだよ。どちらから見ても距離は同じなんだからさ。

>中村ケイタロウさま
 私から見たらみんな真面目です。
 怒られちゃったよー。ぼく、なんかわるいことした? ま、いっか。中村さんも翻弄されてるみたいだし。あいこ。
 登竜門の知り合いに年季の入った『文学者』がいるのでお話をさせていただくことがありましたけれど、話せば話すほど『芸術』やら『ブンガク』のことがわからなくなってしまい現在は保留中です。一言で表せば、ワカラン。『芸術』に対してある程度は納得できる暫定的な見解をもっているにしても『ブンガク』はどうか。カタカナになっちゃうぐらいわからない単語です。『学問』辺りまでは突き詰めて考えられたのだけれどなあ。思考力が足りなくて、『作品』という単語を使うことすら躊躇いを覚える(実は『小説』という単語にも戸惑いがある)私に『文学作品』が書けているとは思えないのです。それが何たるかもわからずに書けていたとしたら、それはまぐれですよ。
 回らない頭でさらに思考を巡らしてみるならば、私は“先生と呼ばれるような名うての物書きにはなりたくない”という意識が潜んでいるのかなあ、とか。それが中村さまには過剰な謙遜や卑屈に見えたのでしょうね。
 自分は語彙が少ないわけじゃあないと最近思いつつあるのだけれど(あんまり卑屈になるとまた叱られそうだ)、肝心なときに出てこない。どうしても使い勝手のいい言葉を使い回してしまいがちになる。書いた後に読み返して違和感に気付いても、なかなかぴったりなのが出てこなくてムズムズカイカイなこともあるし。『察するに』はドンピシャです。私の思考把捉がディレイ型でなければ本来の語彙を披露できるのになあ。
 怒ると寿命縮むよ?(怒らせた本人が言うな)

 ふはーっ。書き終わったー。相手に自分の意思を伝えることの難しさはなみなみならぬものよのお。
2007-08-21 03:05:50【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
……うん、なんだ、えっと……この空間に自分が感想放り投げてもいいのかどうか、まあいいんだろう、言い逃げでもしていこう(オイ) 読んだ感想は、「無機質だなぁ」である。それ一点に尽きる。それが良い場合もあれば悪い場合もあり、今回のこの小説ではどちらに当てはまるのか、そう問われると自分は答えを返すことができない。駄目なんだ。小難しいことを言おうと思うと結局は何が言いたいのかわからなくなる。自分が書けるのは軽い文章だけであって、重いところが詰め込まれたこの小説と、そしてその塊のような(仮)さん――ではなく模造の冠を被ったお犬さまさんに対して自分が自信を持って言えることがない。(ちなみに「その塊のような」というのは馬鹿にしているのではなく、神夜とは九十度から百八十度も違う考え方ができることに関しての興味があってこその言葉である。何が言いたいのか自分でもわからんのだがそういうことである) ゆえにまともな感想を入れられる気がしないのが本音。じゃあ書くなよって話ですが、「読んだんですよ」という足跡を残しておこうと思い、今キーボードをぽこぽこ打ってる。ちなみに今日の晩御飯、どうやら家はカレーのようです。関係ないですけど。
2007-08-21 18:23:02【☆☆☆☆☆】神夜
作品を読ませていただきました。主人公に人間味を感じ取れないまま読み続けていました。なのに主人公の思考から目を離せない。面白いとか面白くないとか言う前に、観察者として主人公に興味が湧いた。どこで人間的な部分が暴露されるんだろうとね。この興味を醸し出すことが、たぶんこれが文学というものなのでしょう(私には文学と言うものが分からないので悪しからず)。私が小説を書く時に求める方向性とは違うけど興味深かったですよ。作者メッセージは妙に面白かった。いや、照れ隠しのようで可愛かったなぁ。では、次回作品を期待しています。
2007-08-21 23:58:48【☆☆☆☆☆】甘木
ベンチから眺めるような気分で読んでみたら訳が分からなかった。そりゃそうだろうな。読後に頭に浮かんだのが「ゴスロリいいなぁ」だった僕はギャー(フェードアウト
2007-08-22 05:17:58【☆☆☆☆☆】蘇芳
最近私は変わった書き物を望んでいない。かといって何かを望んでもいない。
そんな一読者の感想は読後にそれで?と問い掛ける。貴方の書き物は常に何度も読むと味が出るするめだと思っている。
単に私に合わない話なだけでしょう。違うか、私が愚鈍なだけだ。……やめよう、見苦しいだけだね。
2007-08-22 23:03:07【☆☆☆☆☆】ミノタウロス
 案外とモテるのだな、私。

>神夜ブランド社長
 社長が来てくだすった。これで百人力だべさ。百人力の……なんだろう。
 『無機質』でございましたか。それはちょっとばかし困ったことになってしもたです。ワガハイが書きたかったのは有栖川さまも書かれたような『カオス』──人間のぐちゅごちゃぶちゅげちゅでりゅぱちゅものでございましたから。
 ワガハイの書き物は『ガラス越し』になる、というような感想をさる方にいただいたことがあります。それ自体は望むところなのでドンと来やがれですわ。神夜社長の感じた『無機質』が『ガラス越し』を指すであればよいだろうとのです。つまりのつまり、内容は『グロ』、ただし視点は『クール』。それであれば花丸でございます。よい取り合わせでございましょう?
 カレーとは温かな家庭の味でございます。毎日『食べられる毒』たるコンビニ弁当であらせられるワガハイからしたら、羨ましいことこの上なしでございましたでしょうね。

>甘木パパ
 パパも社長と似た印象を感じたの? 僕、ちょっと悲しい。
 「○○だから○○やろう」とか「○○だと思う」とかそんなこと、せわしなく生きてる人間はあんまり考えないと思うの。まったく必要ないとは言わないけど、それが現実味でそれがホントの人間味だと思うの。考えてないんじゃなくて、いろいろ考えてるからひとつにかかりっきりにならないと思うの。なんでも合理的に考えちゃうパパはなんでも行動する前にいろいろ考えるのかな。
 パパからは面白いと言われるより、興味深いと言われるほうが多いね。パパの中ではどっちのほうが褒め言葉なんだろ。どう受け取ったらいいのかわかんない。
 僕、可愛くなんてないよ。

>蘇芳さま
 ゴスロリはいいものだよ。多分最高のものだ。いいものは決して滅びない。
 ──【ショーシャンクの空に】の超改変。
2007-08-22 23:31:32【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
 私はスルメ製造機械です。ローラがついていて、こう、ニュルっと……。

>ミノタウロスさま
 疑問を投げかけられてもそれは自身の問題なので私には答えてあげられない。
 「それで?」に関しても、私は読み手に訊ねているつもりはなく、答えまですべて書いてしまっているつもりでいる。
 しかし、書き手がどう考えているかとは関係なく、読み手がなにかを感じ取り考えてくれるのはうれしい。
2007-08-22 23:55:55【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
とっくの昔に実は読んでます!
とりあえず、以上(笑)
2007-08-25 22:09:57【☆☆☆☆☆】ゅぇ
 今晩は。こちらは綺麗な月が浮かんでいます。

>あの子さま
 だろうね。
 これでもらえる感想ストックがふたつになった、ということだろうか。すっごく期待して待っているよ。
2007-08-26 01:15:33【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
なるほど、そういうのがあったか!じゃあ・・・
僕も読んでました!
正直随分前に!
じゃ、バイバイキーン!


・・・じゃ、駄目ですよね?(笑

それにしても
『人気者』
ですね。(←挨拶代わりv)
こんなにたくさんの方からレスが貰えるなんて素晴らしい事です。


作品に関しては水芭蕉猫様と酷似した感想を抱きました。
乾く感じです。何やら読んで欠乏が始まるのではなく、読む事で欠乏に気付く印象です。
共感を持ち辛い上に突っ込み辛い感想で大変申し訳無いのですが。。


さて、どうも貴方にコメントを付けるのは少々難しい所があります。
それが今回コメントを付けるのが遅れた原因のひとつなのですが。
今書いているこのコメントにどうレスが付き、それへの対策まで考えてしまうからです。
(完全に個人的な事情なわけですが。。)
ですがよくよく考えるとこれは討論番組でも何でも無いのですから、隙だらけの
気だるいコメントでも良いかな、と。

私としては近年稀にみるほどのぐだぐだコメントとなりましたが、次回作&雑談掲示板を
どうぞ宜しくお願い致します(オイチョットマテ
2007-08-26 17:24:58【☆☆☆☆☆】祟られる者
 こんにちハヒフヘホ。

>祟られる者さま
 私が『人気者』なのは、ひとえに私が人格者だからです。
 まるで【紫骸城/上遠野浩平】みたいですね。今、ネタバレしました。気をつけてももう遅い。お前はもう死んでいる(読み手を殺すな)。
 私にだって討論しているつもりはこれっぽっちもないよ。ただちょっと理屈っぽいところがあるとは自覚しているけれど(感想書きにそんな失礼なことはしない)。というか、やろうと思えばこの程度じゃない(キラーン)。私が本来の得物である『辛辣』と『興奮』を携えたときは、爆心地から2万キロメートルは避難しててね。消火班はいらないから。
 雑談掲示板って、なにを宜しくされたのだろう?
2007-08-26 22:58:29【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
こんにちわ、確かはじめましてではないはずです。
読んでみて凄く勉強になりました。全体的にまとまっていて良い作品だと思います。
次回作を期待しています。
2007-09-24 08:00:08【★★★★☆】taka
見えない力、などという曖昧な言葉を用いたなら、読者として失格でしょうか。しかし、どこか文章の陰から訴えかけてくる何かが、この小説にはあるな、というのが実感として残りました。読後感のなんともいえない空虚さが一体どこからやってくるのか、私にはいまいちよくわかりません。導入部分からして「どうにかして自分を理解してもらおう」といったような感情とは無縁の心情によって書き出された文章なのだろうな、というのが伝わってきましたが、しかし、もちろん読者に媚びる技術も作家の能力を測るひとつの物差しになるということを理解した上で、この作品にはそれとはまた別の魅力がある、そう感じました。それも、決して正の方向へと向かう力ではなく、負へ、奈落へと向かうような、もがく様な衝動が確かにここにはある。それは作者様の内面から滲み出る劣等感なのか、鬱屈した痛みなのか、明確ではないものの、しかし誰しもが必ず一片は胸のうちに持っているものなのだと思います。だからこそ、揺さぶられ、共振する。……長くなってしまいましたが、心地よいダークグレーの色彩を味わうことが出来ました。
2007-11-24 02:24:06【★★★★☆】夏梅 乃楽
計:12点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。