『ボクと空』作者:菜何 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
ボクにとって空は一体何なのか。気持ちのながれ。
全角1358文字
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原稿用紙約3.4枚

空は気持ちがいい。
雲が何個も何個も流れていく。


『君とボクと空』


ボクは大空中等学校に通う、金沢駿。14歳。
特に得意なことはない、どこにでもいるただの学生だ。
そんなボクは今、校庭の木陰で昼食を取っている。
僕一人だと何だかつまらない。誰かこないかと期待はするものの誰一人としてこない。
なら教室で食べればいいって言うかもしれないけど、僕は教室が嫌いだ。
うるさいだけだし。

そんなことを考えるだけで思いっきり疲れてしまう。
だから校庭で昼食をとるのだ。空を見ていると、気が楽になる。

風が気持ちいい。
鳥の声が気持ちいい。
葉が揺れる音。
誰かの声。

すべてが気持ちいい。

ボクは目を閉じる。
今日はなんだかいつもより風が強く、砂埃が舞う。
なんだか眠くなってきてしまった。
もういい。寝てしまえ。


目を覚ますと、辺りは暗くなっていた。
寝過ごしたか。
「あぁ〜やばいな。先生、怒ってるだろうな。」
そうつぶやいて、校舎に入った。

2−1

今は6時間目らしい。英語をしていた。
「すみません。遅れちゃいました。」
正直に言うと、先生はボクのほうに近づいて、ボクの頭をくしゃくしゃした。
「うん。遅れたね。何してたのかは聞かないよ。言い訳になっちゃうもんね。とりあえず、席に着け。」
明らかに起こっていた。ボクは自分の席に向かった。
「駿、何してたん。」
隣の席の村上直太が聞いてきた。
「寝てた。」
「サボりじゃん。」
目を細めて、ボクを睨む。
ボクも睨み返した。
「おいおい、そこの2人、先生の話聞いてたか。」
先生は、またボクの頭をくしゃくしゃした。
「何でボクの頭だけ、くしゃくしゃにするんですか。」
嫌だったから聞いてみた。
「なんでって、なんか、なんでだろう。」
その言葉を聞いたとき、ボクの頭の中に、テツ&トモの「なんでだろー」がながれた。
「まぁいいや。続きやるぞ。」
いいのかよ。
「ここ大切だから、マーカー引け。」
先生の声が流れる。

教室の風景は変わらない。
同じように空も変わらない。

ボクは、変わっていくのだろうか。

けど、変わらないと信じたい。


空のように。





学校が終わった。
ボクは家に帰る道をひたすら歩いて行った。


「駿。」
名前を呼ばれて振り返る。
「中村。」
隣の席の子。
「お前さ、いつも空見てるよね。好きなのか。」
中村の言葉にボクは戸惑った。
好きじゃないからだ。
見ているからといって好きじゃないから。
だけどじゃぁ、どうしてボクは空を見ているのだろうか。
自分自身、分からなかった。
「オレさぁ、空好きなんだよね。」
ボクが返答する前に、中村は言った。
「空ってさぁ、なんかすごく落ち着く。」
「ボクも同じことだよ。」

同じこと。見ていれば嫌なことを忘れられる。
つまりは、落ち着くのだ。


話し終わった後、ボクと中村は互いの家にむかった。


後ろからは大きな空が、僕らを眺めていた。




終わり
2007-03-31 13:39:28公開 / 作者:菜何
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■作者からのメッセージ
よく分からない内容ですけど、読んでもらえたらうれしいです。
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