『刑事の休息』作者:時貞 / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約6.36枚
 捜査本部は解散となった。
 俺は部下たちに労いの言葉を掛けつつ、捜査本部の置かれていた大会議室を後にすると、熱い缶コーヒーで手を温めながら署内のロビーにあるソファーにどかりと腰を降ろした。
 一気に疲労が襲ってくる。目を瞑り、指先で瞼の上から軽く揉んだ。
 それにしても、当初の予想以上に難航した事件であった。しかし捜査員たち一人一人の地道な捜査と執念とが実を結び、ようやく犯人を検挙。なんとか警察の面目を保つことが出来た。
 これから明日、明後日の二日間は実に久しぶりの休暇だ。この前家に帰ったのは、一体いつだっだろうか? それくらい俺は、今回の事件に忙殺されていた。
 心地よい脱力感が眠気を誘う。思わずウトウトしていると、部下の木下に「警部、こんなところで寝たいたら風邪をひきますよ」と揺り起こされた。
「――ああ、お疲れさん。さて、久々の我が家に帰るとするか」
「ゆっくりなさってください。僕も久々に羽を伸ばさせていただきますよ」
 木下と笑顔を交し合った後、俺は少し軽くなった足取りで署を後にした。

 家に帰り着いた俺は、久しぶりに女房の手料理をゆっくりと味わった。明日と明後日は休暇である。酒だって気兼ねなく呑める。俺はおおいに食べ、おおいに呑み、息子を交えて久しぶりの家族団欒に心地よく浸っていた。
 これまでの緊張感が一気に緩んだせいか、お銚子を五本ほど空にしたところで急激な睡魔が襲ってきた。俺はそのまま居間で鼾をかきはじめたのであろう。うつろな意識の中で、妻が微苦笑を浮かべながら毛布を掛けてくれる気配を感じた。
 激務を終えた後の束の間の休息、家族との団欒、俺はそのまま心地よい眠りに落ちていった――。

 鳴り響く携帯電話の着信音で、俺は目が覚めた。
 いつの間にか、自分のベッドで寝かされていたことに気付く。隣には、既に妻の姿は無い。カーテン越しに外の明るい陽光が差し込んできている。
 俺は携帯電話を掴み上げながら、瞬間的に壁掛け時計に目を向けた。これも刑事の習慣のひとつである。時刻はすでに午前十時を過ぎていた。どうやらかなり長時間眠り込んでしまったらしい。
 携帯電話のモニターには、部下の木下のプライベートな携帯番号が表示されていた。
 俺はなんとも言えない胸騒ぎを感じつつ、通話ボタンを押した。長年の刑事生活から、重要な内容の電話であることに間違いないと直感する。
「もしもし?」
「あ、もしもし警部ッ」
 どうやら外から掛けてきているらしい。車の走行音や風の音に混じって、木下の興奮したような声が聞こえてくる。
 木下の報告を聞いて、俺は思わずベッドからがばりと起き上がった。
「な、なんだってッ! 間違いないのか?」
「は、はいッ」
「わかった! 今からすぐに向かう」
 俺は木下との通話を終えると、シャワーも浴びずに素早く着替えを済ませ、ガレージに止めてある車に飛び乗った。
 自家用車であることがもどかしい。俺はなるべく近いルートを取りながら、制限速度ぎりぎりで走行した。刑事が休暇中に、スピード違反を犯したなんて洒落にもならない。俺は焦る心をなんとか理性で押さえつけながら、慎重にハンドルを握った。
 一刻の猶予もない。
 早く、早く現場に到着しなければ――。
 
 俺は現場の近くにある有料パーキングに車を停車させると、運転席のドアを押し開けて外に飛び出した。冷たい北風が頬に突き刺さる。急いで家を飛び出してきたために、コートもマフラーも用意してきていなかった。俺は寒さもいとわずに、木下の待つ現場へと駆け出していた。
 吹き付ける北風に首をすくめたような姿勢で、木下が立っている姿が見える。寒さのせいか、遠目から見る木下の表情は少し青ざめているように思えた。俺は彼の名前を呼びながら大きく手を振った。それに気付いた木下が駆け寄ってくる。
「すみません、警部。せっかくのお休みだと言うのに」
 白い息を吐き出しながら、木下が俺の顔をうかがう。俺は早足で歩を進めながらそれにこたえた。
「いや、そんなことはいっこうに構わない。それより、ホトケさんは?」
「こちらです」
 昔ながらの閑静な邸宅が建ち並ぶ一角を通り抜けると、古びた寺院につながる長い石段が見えてきた。俺は木下の数歩前を、無言で突き進む。周りを取り囲む立ち枯れた木々が、北風に枝を揺らされて更に寒々しい印象を与える。
 ようやく長い石段を早足で登りきった俺は、薄っすらと額に汗を浮かべていた。木下も同様らしく、ハァハァと呼吸が乱れている。
「け、警部、こちらです」
「うむ」
 玉石の敷き詰められた広い境内を足早に通り過ぎ、俺と木下は本堂へと向かった。一人の僧侶が、本堂の前で屹然と立ったまま俺たちを見つめている。
 本堂の前まで辿り着いた俺は、僧侶の顔をちらりとうかがった。僧侶は黙したまま頭を垂れる。俺も頷き返しつつ革靴を脱ぐと、木下を伴って本堂の中へと足を踏み入れた。
 線香の臭いや古い木材の臭いに混ざって、なんとも湿っぽいような臭気が鼻につく。
 木下が口を開いた。
「それにしても、これを知ったのは本当に偶然だったんですよ。たまたまこの町の友人に用があって出掛けてきたら、そいつの親父さんが意外に物知りで」
「ふむ。この寺院の本尊は、三年から四年のあいだに不定期に一日だけ、それも午前十時から正午までしか拝めないということで珍しがられているからな。この町のごく一部の、古い人間たちだけに知らされることなんだろう」
 木下は、物珍しそうにこの寺の本尊である青銅色の仏像を眺めながら、さも恐縮そうに口を開いた。
「警部が古い寺院や仏像に関心が強いのは署内でも有名な話しですが、お休み中にわざわざお呼び出しするのはちょっと躊躇いましたよ」
 俺は笑顔でこたえる。
「いや、よくぞ知らせてくれた。お陰で更に充実した休暇になりそうだよ」
 そう言って俺は、ひっそりと鎮座する<ホトケさん>――青銅色の仏像に向かって静かに合掌した。




       ――了――
2005-11-25 17:17:48公開 / 作者:時貞
■この作品の著作権は時貞さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
お読みくださりまして誠にありがとうございました。
最近またもや「長い文章が書けない病」に陥ってしまっている時貞です(汗)ここまで短いショートx2を投稿したのは久しぶりのような気がします。結構自分では楽しんで書けたのですが(笑)他の皆様の手になるご馳走を読まれる合間の、箸休め程度にお読みいただけたら幸いす。ご感想などいただけたら飛び上がって喜びます(?)
それでは、どうぞよろしくお願い申し上げます。
この作品に対する感想 - 昇順
拝読しました。解剖学でコテンパンにのされた寂しがりやな水芭蕉です。ナマステ(何)さて、最後の最後のオチでついうっかり笑ってしまいました。古典ですね。古典大好きです。落語とかも結構好きで。まさかこの仏様とは思いませんでした(笑)急いでいるのにスピード違反しないなんてちょっとおかしいなぁとは思いましたが、いやはや……(笑)個人的にコテコテなオチが最高だと思いましたね。
時貞さんのショートショートは好きです。色々元気になれるので。それでは、次回作もしくは連載を楽しみにしております。
2005-11-25 17:33:51【★★★★☆】水芭蕉猫
拝読しました。意外にストレートでしたね。軽く読めて良かったです。文章も読み易いし。ただ、文章が丁寧で漢字の含有率も多いため「ホトケ」と「寺院」でバレてしまうかなぁと……前半から、モノローグの言葉の選別を制御してカタカナ平仮名を混ぜれば――しかし、最終的な読後感は変わらないと思います(笑 元元騙すような意図も感じられませんから、まあ、戯言として。次回作御待ちしております。
2005-11-26 00:51:23【☆☆☆☆☆】京雅
作品を読ませていただきました。前半の事件解決の疲労感が雰囲気が出ていて良かったです。後半は題名と言葉遊び部分でオチが見えてしまうのですが不快感はありませんでした。せっかく一人称で書いているのに、後半の焦る気持ちやもどかしさが弱かった感じがしました。緊迫感を持たせてオチに持っていっても良かったと思います。でも全体を覆う雰囲気は非常に良かったです。では、次回作品を期待しています。
2005-11-26 21:34:06【☆☆☆☆☆】甘木
読ませていただきました。するすると一気に読み進められるテンポが好きです。今日京都へ行ってきたので、なんだかほんのりゆったりした気分になれました。寺は好きです。あの雰囲気とまわりの紅葉などが清々しい気分にさせてくれるし、心休まります……抹茶と茶団子さえあればいつまででも過ごせるという……これが十五歳の癖にジジくさいと呼ばれる所以なのだろうか?おっと、横道に逸れてしまった。ともかく、なんとなくですがオチが読めてしまったのが残念かも。前半部分に『ホトケ』の単語が出てたら私は確実に騙されてましたが……。うん、面白かったですよ。では、次回作をお待ちしてます。連載の方も密かに応援していますよ。見てますんで。
2005-11-26 21:53:13【☆☆☆☆☆】緋陽
もう一度失礼します。皆さんオチに気づいたんですか。最後の最後まで本気でオチに全く気づかなかった私って一体……orz
2005-11-26 22:16:09【☆☆☆☆☆】水芭蕉猫
なるほど……そうきたかぁと凪風です。あいも変わらず繊細な分をお書きになられてますね。感心しました。はっきりいってSSは何にも考えずに呆けて読むタイプなので、最後のオチにはしっかり笑わせてもらいました。いいテンポですね。心地よかったです。次回作も頑張ってください。
水色芭蕉さん>(・∀・)人(・∀・)ナカーマ
2005-11-26 22:26:54【★★★★☆】凪風
ども、読ませてもらいました。全体的な雰囲気、描写、オチまでの通り、かなり出来上がっていてスラリと読めたのですが、どうにもインパクトが弱い感じがしました。オチが来て、「あぁ、なるほどな」という感じはしましたが、それ以上は特に感じられませんでした。なんか、勿体ないなぁ〜、としみじみ思ったり。いろいろと厳しい言葉で申し訳ありません。
ではでは〜
2005-11-26 23:43:13【☆☆☆☆☆】rathi
ああ、なんか休息ですね。まさしく休息。ショート×2って、どんなオチが来るのか緊張しながら読んじゃうんですけど、なんか休息でした。こういうのもアリですよね。ありがとうございました。
2005-11-27 10:19:45【☆☆☆☆☆】シルヒ
12月に向けて何かと多忙になってしまっている時貞です(涙)お読みくださった皆様、誠にありがとうございました。

水芭蕉猫様>
水芭蕉猫様に元気になっていただけるのでしたら、もっともっと勉強して少しでも楽しんでいただけるような小説が書けるように頑張りますよッ!コテコテのオチで皆様から失笑を買うだけでおしまいではないかという不安が大きかったので、水芭蕉猫様からいただいたご感想で僕もすごく元気になりました!二度もご来訪くださりまして、誠にありがとうございました。

勿桍筑ィ様>
はじめましてッ!拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございます。そして、たいへん貴重なご意見をありがとうございました。仰るとおり、後半部分に掛けて書き急いでしまったような印象を今になって自分自身でも感じておりまして、読者の方に対して説明不足な部分が多々あったと反省しきりです(汗)ご指摘ありがとうございました。

京雅様>
きっと京雅様にはすぐにこのオチは読まれてしまうだろうな、と覚悟しておりました(笑)オチを持たせたショートx2の醍醐味は、いかに最後の最後まで読者をミス・リードさせるかであると思っているのですが、まだまだ僕には実力不足+今作のアイデアがストレート過ぎました(汗)いつもの事ながら大変参考になるご意見を誠にありがとうございます。

甘木様>
なるほど!仰るとおり一人称なので、もっと現場へ急ぐ主人公の焦燥感や緊迫感を描くことが出来ていたら、ラストでの(読者の方の)脱力感を更に強めることが出来たかもしれませんね。相変わらず甘木様の的確なるアドバイスにはいつもの事ながら頭が下がりっぱなしです。いただいたご意見を活かせるように、もっともっと精進していきたいと思いますッ!

緋陽様>
京都に行かれていたのですかッ!羨ましいです。僕も行きたいッ(笑)やはり緋陽様にはこのオチは読まれてしまったようですね(汗)こちらの登竜門の過去作品を読ませていただいても、オチ付きのショートx2作品がかなり多数ございましたので、なかなか斬新なアイデアを捻り出すのは僕には難しいようです(汗)ご感想、誠にありがとうございました。

凪風様>
お褒めのお言葉、誠に恐縮であります。凪風様からいただいたお言葉を拝読させていただいて、ホっと胸撫で下ろしている時貞です。オチで笑っていただけたとのこと、思わず狂喜乱舞してしまいます(笑)たいへん励みになりました。これからも少しでも楽しんでいただけるような小説が書けるように、もっともっと精進していきたいと思っておりますッ。

rathi様>
今回も拙作をお読みくださりまして、誠にありがとうございます。読者の方をアっと言わせるような意外性のあるオチを考え出すのって、本当に難しいですね。まだまだ僕は到底そこまで手が届きません(汗)rathi様のように実力のある方からの厳しいご意見、非常にありがたいです。いただいたお言葉をしっかりと受け止め、頑張っていきたいと思います。

シルヒ様>
お読みくださりまして誠にありがとうございます。休息していただけたとのこと、たいへん嬉しいお言葉です。思いっきり脱力していただきたいという思いから書き上げたショートx2ですので、シルヒ様からいただいたお言葉を拝読して安心いたしました(笑)たいへん励みになるご意見、誠にありがとうございました。
2005-11-28 10:23:27【☆☆☆☆☆】時貞
読ませてもらいました。とても読みやすかったです。前半の話も入り込みやすいような流れだったので、良かったと思います。刑事ドラマの見すぎで、どうしても殺人現場だとしたらその現場は、緊迫感や野次馬、鑑識、刑事等々の人の多さなどをイメージしてしまうので、途中から違和感を感じてしまいました。しかしこういう作品は好きです。てるてる坊主や、また新しい作品などの次回作を期待しています
2005-11-28 19:45:19【☆☆☆☆☆】雪乃空
こんばんわ〜。お久しぶりの上下です。そして、少し感想が遅れました〜。いやはや、いつもながら時貞さんの文章は読みやすい。あまり難いものが苦手な上下でもスラスラっと読めてうれしいです。オチも楽しませてもらいましたしね〜。刑事さん!休みの日まで大変でございますね!!それでは、次回も楽しみにしています〜♪
2005-11-28 20:04:33【☆☆☆☆☆】上下 左右
雪乃空様>
拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございました。読みやすかったといっていただけると、作者としましては非常に嬉しい限りです。仰るとおり、もっと現場の情景を賑々しく描けば良かったかもしれませんね。まだまだ勉強不足です(汗)連載に集中しようと思いつつ、どうしても寄り道してしまうんですよねえ(笑)ご感想、誠にありがとうございます。

上下 左右様>
うわぁ、お久しぶりですッ!上下 左右様のお名前を発見して、さっそく【死神】の続きを拝読させていただきました。スラスラっと読んでいただけたとのこと、誠に恐縮であります。年内になんとか連載完結を目標に、時折り今作のような軽いショートx2を書かせていただこうと思っております。たいへん励みになるご感想、誠にありがとうございました。
2005-11-29 09:36:12【☆☆☆☆☆】時貞
どうもお初でございます。読みやすく綺麗に整った文章は大変好印象でした。オチを重点的に見てしまうと、皆様のご指摘通り、色々と気を使うべきところがあっただろうとも思うのですが、どうも自分はオチには大変鈍いようで、今回も皆様のご感想を見ずに読み進めていたら絶対に気付かなかっただろうなぁ、と。詰まるところ、違和感などは感じませんでした。ただ、今回のようなオチは、すこん、と来るよりも、どかん、と来た方が嬉しかったかもです。いずれにしても、オチ付き作品はよっぽど上手く書かないと、突き詰めてゆくべきテクニックを指摘されるばかりのようで。オチに鈍い自分のような鈍感読者も、オチ付き作品を読む時ばかりは楽しめるので、ああ、鈍いのも捨てたもんじゃないのかも、などと思う今日この頃です。
2005-11-30 22:05:59【☆☆☆☆☆】エテナ
エテナ様>
拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございます。最近皆様の作品を拝読させていただきながら、とみに自分の文章力に悩みを感じはじめていた折でしたので、「読みやすく綺麗に整った文章」とのお言葉に心底救われる思いです。仰るとおり、オチ付き小説は本当に難しいですね。オチのインパクトもさることながらそこに至るまでの誘導など、まだまだ僕には勉強すべき点が山積しております(汗)たいへん貴重な、そしてご丁寧なお言葉を誠にありがとうございました。
2005-12-01 09:37:37【☆☆☆☆☆】時貞
今晩は、ミノタウロスです。大変遅くなりました。お久しぶりですね。では早速――先ず冒頭部分から、刑事の脱力感や、全体の物静かな雰囲気が心地よく綺麗に纏まっていたと思います。ただ、中盤以降からオチに関してですが、弱いと言うより少し強引だったような感じがしました。強引と言うのは、ホトケと言う言葉に持っていこうとしている作者の意図が文章中に見え隠れしていたと言いますか……。
はぁ。何だか、言葉が足らないです。上手く表現できなくて申し訳ありません。ここ十日あまあり、読解力が低下しすぎて、感想も書けない状態でした。十行以上の文章が理解できなくて最悪でした。数日前、ある方の小説をやっと読む事が出来たので、復活できたかと思ったのですが、その後他の方の文章は一切読めなくて、此方の感想も、大変遅くなってしまい、すみませんでした。
長い文章、書けない病ですか、( ノ ̄∇ ̄)ノ 私は読めない病です。そろそろ復活しないと;;; 今回の物語の構成、ストーリーは面白い物を持っているので、もう少し中盤以降を踏ん張れていればよくなると思いますよ。ま、だから、長い文章が書けなくて、――と言ってるだろっと突っ込みが入りそうですがね。長々と済みません。では、この辺で、次回作も、連載もお待ちしております(遅くなっても必ず読みますからね。(>_<)。
2005-12-03 01:35:35【☆☆☆☆☆】ミノタウロス
最後まで読んであぁなるほどって思いました。個人的には最後にひっくり返しがくる作品は好きです。ただ、冒頭のシリアスな(?)入りはいいのですが、それに比べると、ひっくり返しが薄いというか、初めと終わりにもう少しギャップがほしいと思いました。そのせいか(雰囲気で申し訳ないのですが)、「おぉ!」ではなく「あぁ…」という印象を受けました。
2005-12-07 18:24:22【☆☆☆☆☆】藍
計:8点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。