『 すくい 【読みきり】』作者:夜行地球 / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
 『僕』から『貴方』へのラブレター。
全角4800文字
容量9600 bytes
原稿用紙約12枚



 僕と貴方が出会った事は奇跡だった。

 そんな風に言ったら貴方は笑うだろうか?
 もちろん、僕だって本気でこんな事を言っているわけじゃない。
 この世のほぼ全てが偶然で成り立っているって事くらい知っている。
 その偶然の中の気に入った幾つかを、人が『奇跡』と呼んで特別扱いしているだけだって事も。

 だけど、ちょっとだけ考えてしまったんだ。
 僕の短い命の中で本当に意味があったのは、貴方と一緒に居た数ヶ月間だけだったんじゃないかってさ。
 ま、勘違いなのかも知れないけどね。
 ただ、そんな勘違いを起こしてしまうって言うこと自体が信じられない事だったんだ。
 全てのことに興味が無く、生きていることにも価値を見出せなかった僕にとっては。

 だから、今だけは許して欲しい。
 僕らの出会いを奇跡と呼ぶことを。


   ◇◇◇


 物心がついた頃には、僕は『施設』の中にいた。
 とは言っても、別に暗い過去があるわけじゃない。
 気付いたら親が自分の側に居なかった。
 ただそれだけの事。
 親の顔を知らない事を不幸に思った事なんて無い。
 『施設』で育った僕らにとって、そんな事は当たり前の事だから。

 失った物を悲しむのは容易だけど、持っていない事を悲しむのには想像力がいる。
 きっと、僕らには想像力が欠けていたんだ。
 クリエイターには向いて無いって事だろうね。

 『施設』では単調な毎日が続いていた。
 来る日も来る日も食う寝る遊ぶの繰り返し。
 ある意味天国みたいな生活だったけれど、今日が今日である意味が何も無い生活という表現のほうがしっくりくる感じがしていた。
 僕らの生活に変化が現れるのは年に数回。
 新しい仲間が入って来た時と、『すくい』の時だけだった。
 『すくい』というのは『施設』の管理人が行うイベントの名称で、良く言えば僕らの里親探し、悪く言えばただの見世物。
 人前で晒し者になるのは御免だったけど、外の世界が見れるのは少しだけ楽しみだった。

 僕らを見て「かわいいわね」なんて言う人は大勢いて、興味があるそぶりでちょっかいを出してくる人も居たけれど、そのほとんどが僕らを彼らの家に連れて帰ろうとはしなかった。
 結局、育てるのが面倒なんだね。
 まあ、無責任に連れて行って育てる事を放棄するような奴らよりはマシなんだろうけどさ。

 僕らを本気で育てる気のある数少ない人達が欲しがるのは見た目が綺麗だったり体が丈夫そうだったりする仲間だけで、ガリガリに痩せこけて今にも死にそうな僕なんかには興味が無いみたいだった。
 中には「変な病気でも持っているんじゃないの?」なんて事を管理人にいう人さえもいた。
 その時の管理人は曖昧な笑みを浮かべるだけで、肯定も否定もしなかった。
 ちゃんとした検査なんか受けた事が無かったから、僕が何かの病気にかかっているかどうかなんて分からなかったんだろうね。
 
 そんな感じで毎回ある程度の数の仲間たちが引き取られて行き、残された僕らは単調な毎日に戻っていった。


   ◇◇◇


 僕が貴方に出会ったのは夏も終わりかけの八月のある日、僕が参加する七回目の『すくい』の時の事だった。
 かっちりとしたスーツを着こなした貴方はとても素敵で、僕は一目で心を奪われてしまった。
 貴方は『すくい』に参加する人特有の妙な傲慢さを持っていなかった。
 かといって、慈愛に満ちていたわけでもなかった。
 簡単に言えば、無表情だったって事なんだけれど。
 あの時の貴方の状況を一言で表すなら『場違い』っていう言葉がぴったりだろう。
 だから、僕が貴方に連れて行かれる事が決まった時に感じたのは、幸福感ではなくて違和感に過ぎなかった。
 
 家に着くと、貴方は僕に新しい居場所を与えてくれた。
 少し投げやりな貴方の様子から、僕を受け入れる準備なんて出来ていないだろうと思っていたので、自分の居場所があるというのはちょっと意外だった。
 『施設』では大勢で寝るのが当たり前だった僕にとって、一人で寝るという事は初めての経験だった。
 広すぎる空間というのは意外に不便なもので、余計な物思いに耽らせる作用があるらしく、『施設』だったらもう消灯の時間だとか、いつも僕の横で寝ていたアイツはもう寝ただろうかとか、今回の『すくい』ではどれだけの仲間が引き取られる事になったのだろうかとか、どうでも良いことばかりが頭を駆け巡った。
 気を紛らせようと周囲に目を配らせると、一枚の写真がテレビの上に飾られているのに気がついた。
 それは真っ白なウェディングドレスを着た女の人がタキシードを着た男の人と並んで立っている写真だった。
 その女の人は見事なまでの満面の笑みを浮かべていたので、それが貴方の姿だと気付くのに少し時間がかかってしまった。
 貴方があんな笑顔を浮かべられるのだと知って、その時の僕は何故だか嬉しくなった。

 貴方はあまり多くを語りたがらないタイプだった。
 僕と貴方が一番近づくのは僕の食事の時間だったけれど、僕が食事を食べている様子を見て、貴方はいつも静かに微笑むだけだった。
 僕が貴方の家に来てから数週間。
 特に大きな出来事もなく、平穏な日々が過ぎていった。
 『施設』にいた時のような意味の無い停滞ではない、充実した安息。
 僕だけを見てくれる人がいるという事が、これ程までに心を安らげてくれるものだとは知らなかった。

 部屋のあちこちに置かれたペアグッズの数々がまるで使われずに放置されているのを少しだけ不思議に思っていたけれど、僕には聞く事ができなかった。
 いや、聞きたくなかったというのが本音だったかも知れない。
 あの写真に写っていた男の人が誰なのか、という事と同様に、聞いてしまったら大切な何かが崩れてしまいそうで。

 そんな日々に変化が訪れたのは、僕が貴方の家に来てからちょうど二ヵ月目の夜の事だった。
 いつもの帰宅時間を三時間も過ぎていたのに一向に帰って来ない貴方を僕はぼんやりと待っていた。
 どうやら途中で寝てしまっていたらしく、ガチャリという鍵の開く音で目を覚ました。
 危なっかしい足取りで部屋に入って来た貴方は僕を見て、
「まぁだ起きていたの? 早く寝ないと大きくなれないわよぉ」
 と、少し呂律のまわらない口調で言った。
 そのままソファに倒れこんで寝てしまった貴方は典型的な酔っ払いだった。
「……しゅんすけぇ、どうして私たち……」
 寂しげな寝言が、静かな部屋に染み込んでいくようだった。

 日に日に落ち込んでいく貴方を僕はどうにかして元気付けたかったけれど、僕と貴方の間にある『見えない壁』がその全ての試みを弾き返した。
 その壁さえなければ僕達はもっと近くにいる事が出来ただろう。
 けれど、それは少し無理のある願いだ。
 その壁が無ければ、僕らの関係を維持する事は出来なかったのだから。 
 僕に出来るのは貴方の近くにいる事だけ。
 何も考えていない振りをして、おどけた行動で貴方の気を紛らわす事くらいしか出来なかった。
 
 今振り返って見ると、あの時の僕はその状況に満足していたのかも知れない。
 貴方の苦しみが分かっているのは僕だけだ、という思い上がり。
 それが僕の思考の全てだった。
 僕は単なるエゴイストに過ぎない。

 そんな僕の姿を見て、神様は決めたのだろう。

 僕の命にピリオドを打つことを。
 
 
   ◇◇◇


 秋が深まり冬の足音も聞こえ始めていたあの日。
 無機質な電話のコール音と共に一日が始まった。

 迷惑そうに受話器を取った貴方の顔が時間が経つと共に徐々に綻んでいくのを、僕は興味深く見つめていた。
 電話の内容は良く聞き取れなかったけれど『しゅんすけ』という単語が何度か出た事だけは把握できた。

 受話器を置くやいなや出掛ける準備を始めた貴方は、洋服選びに一時間、化粧に二時間をかけた。
 そんなに準備をしなくても貴方は十分に魅力的だよ、と僕は心の中で苦笑した。
 嬉しそうに出掛ける貴方に心配をかけない様に、僕は体の不調を隠して普段どおりに見送った。


 そして、貴方が出かけてから五時間後、僕の命は実にあっさりと終わりを迎えた。


 貴方が家に帰ってきたのは、草木も眠る丑三つ時。
 既にこの世の存在ではなくなっていた僕には実に都合の良い時間帯だった。
「ただいまー」
 帰ってきた貴方はとても上機嫌で、右手にケーキの箱を携えていた。
「良い子で留守番してたかな?」
 その軽快な足取りは、僕の姿を見てピタリと止まった。
 
「え……」
 貴方は呆然とした表情で、ケーキの箱を床に落とした。
 真横になったケーキの箱を見て、僕は中身が絶望的な状況に陥った事を確信した。
「嘘でしょ……ねえ、動いてよ」
 その時、僕は貴方の動揺ぶりを見て『僕』という存在が貴方の中で決して軽いものでは無かった事を確認できたと喜んでいた。
 二重の意味で、僕は腐っていた。

 一時間ほど呆然としていた貴方は、何かに気付いた様にシャベルを持って庭に出た。
 そして、おもむろに庭にシャベルをつきたてはじめた。
 土砂降りだったのに傘も差さずに黙々と穴を掘り続ける貴方を、僕はずっと見ていた。
 穴を掘り終わって戻ってきた貴方の化粧はぐちゃぐちゃに崩れていて、不謹慎ながらも笑ってしまいそうになった。
 ま、生物学的に笑うなんて事はできなかったけど。

 貴方は僕を掘った穴に横たえると、そっと土を被せた。
 僕に降りかかる雨の中に温かいモノが混じっている気がしたけれど、全ての感覚が停止していた僕だから、それはただの思い過ごしだったのかも知れない。


   ◇◇◇


 それから数日後、貴方は花の種を買ってきて、僕の埋まっている土の上に蒔いた。
 花の種類はスナップドラゴン。
 その和名を知って『なかなか気の利いた墓標だ』と、僕は彼女のセンスに素直に敬意を表した。
 
 スナップドラゴンの芽が出始めた頃、貴方の家に一人の男の人が訪れた。
 一度も会った事が無かったけれど、しっかりと顔を知っている男の人。
 貴方と一緒に写っていた、あの男の人だった。
「もう一度、やり直そう」
 その男の人の言葉に、貴方は黙って頷いた。

 スナップドラゴンの花が咲く頃には、貴方と男の人の生活は違和感の無いものになっていた。
「綺麗に咲いたわね」
 そう言った貴方の笑顔は、写真に写っていた笑顔に引けをとらないくらいに素敵だった。
 貴方の家には真新しい表札が付いた。
 『井上 俊介・加奈子』と書かれた文字には幸福感が滲み出ているようだった。


   ◇◇◇


 短い一生だったけれど、そう悪いもんじゃなかった。
 貴方に会えたから、そう思える。

 不思議だね。
 何だか死んだ後の方が、貴方の近くに居る気がする。
 僕はこれからも貴方を見守っていく事にするよ。
 姿を変え、形を変えて。

 最初は、一匹の金魚として。
 いまは、一本のキンギョソウとして。
 そして、その後は……

 その後は一体何になろうかな?



   <終わり>
2005-10-30 23:00:51公開 / 作者:夜行地球
■この作品の著作権は夜行地球さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 どうも、お久しぶりです。というか、初めまして。
 時間的な問題から、最近は書き手としてだけではなく読み手としても参加出来ていない夜行地球です。ショートなんか書く時間があるなら中断していた長編の続きを書けよ、なんて言う記憶力抜群の方がいたら、この場で謝罪しておきます。すみません、アレはしばらく書けません。誰か時間を下さい。
 それでは、作品を読んでいただいた皆様、どうも有難うございました。感想をいただけると更に嬉しかったりします(笑)
この作品に対する感想 - 昇順
ああ、なんだかとってもいい気持ちです。『僕』の淡々とした控えめな、しかし温かい眼差しが好きです。自省としての『腐っていた』は、以降死んでも変わらぬ温かい眼差しの様子に比して、やや言葉として印象が強すぎる気もしましたが、あとは極めて淀みなく、心も言葉も流れていたと思います。
近頃精神不安定な自分としては、こうした一部トリッキーな物語を淡々と綴ってくれて、すんなり落としてくれる筆致が、一種精神安定剤のように作用しました。
2005-10-31 02:21:09【★★★★☆】バニラダヌキ
主人公の少年が、この女性に執着をみせるのは分かりますが、女性が少年にみせる執着とは?別れた恋人の代わりなのだろうか?という疑問が少しばかり思い浮かびました。あと、少年が死んだ、というのが少し突然すぎるとも、感じました。
しかし、夜行地球さんのこの静かな文面はとても惹かれました。
たまに乱暴な文章を書く方がいらっしゃいますが、夜行地球さんの文章はゆったりと読めます。

      貴方、というのを貴女、としたほうが良いと思われます
2005-10-31 09:05:26【★★★★☆】アキヤマ
終盤までの情報の取捨選択が実に見事だと思いました。一息にひっくり返そうとするわけではなく、読み手に緩やかに緩やかに真相を見せていく手法が、優しい語りとあいまって穏やかな気持ちにさせてくれました。いやあ、犬かと。
2005-10-31 13:52:23【☆☆☆☆☆】メイルマン
ははははは……すいません。なんか心地よく笑ってしまった。。そういう落ちかぁ、つかいきなり出てきた「金魚」って言葉に頭の中が真っ白になって、まぁいいやと読み飛ばしてたらまったく意味がわからず、メイルマン様の感想を読んでぼけっとしていた頭に渇を(笑)そう考えると、彼女はすごい動揺ぶりだなぁと思うのですがまぁそれもご愛嬌。柔らかい選ばれた言葉でつづるだけならまぁできますが、最後にすとんとこう落ちがくるのはうまいなぁと。久しぶりの夜行地球様の作品、十二分に楽しめました!
2005-10-31 14:24:00【★★★★☆】影舞踊
へ? と思ってもう一回最初から読み直して、やっと理解したシルヒです。
「すくい」が漢字になってないところとか、「シャベル」、「土に埋める」なんていうところに違和感を感じていたんですけれども、最後を読むことは出来ませんでした。なんだか、昔飼っていたザリガニのことを思い出しました。ザリガニ草なんていうのはないですかね……。最後ただ「金魚でしたよ、おしまい」じゃなく、きれいに終わっているのも嬉しかったです。
2005-10-31 20:54:50【☆☆☆☆☆】シルヒ
どうも、感想を書きにやってまいりました。今作、まず一人称の視点側がとても優しい雰囲気だったのが良かったです。ほとんど独白に近い構成だったと思うのですが、そんな流れの中でも二人の間で何かしらの交流があったのだろうなぁと思えたところが良かったです。一度読んでからもう一度読み返してみると、今度は伏線の張り方の絶妙さに(やっと)気付き、あぁうまいなぁと改めて嘆息でした。一度目に読んだ時は、メイルマンさんと同様、犬か?と途中から思っていたのです。でもこれは金魚でしかないです、金魚以外は外れです……という、今はそんな気分です。張られた伏線の中で、いくつか少し書きすぎかなぁと思うところがありました。一つ目は、『失った物を悲しむのは……』から始まる一節……なくてもいいんじゃないかなぁと少し思いました。フェイクと言えばフェイクだとは思うのですが、クリエイターという言葉が出てしまうと、現実味(というか人間ぽさ?)が増してしまい、フェイクの度がやや過ぎてるかな、と。もう一つは、『部屋のあちこちに――』から始まる一節。あまり“聞く”を強調しない方がいいかなぁと。“聞く”を“知る”に置き換えると流れも自然で、「聞こうにもそもそも聞けない」というひねくれた(僕のような人間からの)ツッコミもかわせるなぁ……なんて、どちらも些末な事なのですが。気になったところを素直に書かせてもらおうと思いまして(笑)。個人的に、冒頭がすごく好きでした。特に『だから、今だけは許して欲しい。僕らの出会いを奇跡と呼ぶことを。』の二行はだいぶ好きです。優しさがにじみ出ているような気になれるのです。復帰作、楽しく読ませていただきました。次回作、またその次……と、夜行地球さんの作品、お待ちしています。夜行地球さんの筆が進みますように(笑)。
2005-10-31 22:16:46【★★★★☆】ドンベ
 感想読んでから本編に入ったのでネタバレしてたんですけれどね。
 SSは好きです。もっと好きなのは、違和感なく心情吐露が地の文を形成しているものです。つまり、好き好きです。わからないようにわからないように書きながらも、重要なところを逃さずキリリと書く。この書くところと書かないところの線引きがいいですね。この線引きってただの難易度の問題だけではなくて、書き手のセンスが関わってくることですよね。皆が仰ってることですが、あおのタネに終始しないところもいいですね。
 では、ハジメマシテの挨拶はこれくらいで。
2005-10-31 22:51:56【★★★★☆】clown-crown
初めまして、京雅と申します。拝読しました。SS(トリック)として練られていることと、内包された優しい物語性が見事だなと思いました。読み終わって思わず読み返したくなる書き物でしたね。面白かったと言うより、いいなぁと感じましたが。次回作御待ちしております。
2005-11-02 10:40:45【☆☆☆☆☆】京雅
 バニラダヌキさん、アキヤマさん、メイルマンさん、影舞踊さん、シルヒさん、ドンベさん、clown-clownさん、京雅さん、ご感想ありがとうございました。久々に書いた作品なのでドキドキものでしたが、これだけの方達に読んで頂けて嬉しい限りです。もったいない程の褒め言葉まで頂いて。
 ご指摘を頂いた「話の展開がやや急な点」や「言い回しがおかしいor卑怯な部分」は自分でも気になっていたところだったので、ディスプレイの前で「そうなんですよね。自分でも迷ったんですよ」と呟きかけました。やっぱりまだまだ修行不足ですね。
 それでは、本当に有難うございました。
2005-11-02 23:01:27【☆☆☆☆☆】夜行地球
作品を読ませていただきました。素直に上手いなぁと感じ入っています。提示された情報が適度に曖昧で、読者に想像させる自由度のようなものがよかったです。主人公の柔らかい視線が最後まで維持されていて、読後になんとも言えない感情が残っています。ワケの分からない感想で失礼しました。では、次回作品を期待しています。
2005-11-03 09:32:14【★★★★☆】甘木
初めまして、ミノタウロスと申します。有難う御座います。大変素敵な話を読ませて頂きました。【僕】が死んだのを彼女が発見した辺りからぽろぽろ泣いておりました。自分が辛い時に共にいたペットと言うのはかけがえの無いものです。自分の経験を思い出しあっけない死に姿を見つけたときの衝撃を思い出していました。
これだけ短い中でほぼ号泣させられて気持ちよかったです。【僕】が死んでから発する想いの丈を哀しいまでに儚く繊細に伝えられる文章は素晴らしい。静かでしっとりとした、流れる文章がとても心地が良くて、しんみりと余韻に浸りながら感想を書かせて頂いております。優しいお話。心が洗われます。ご馳走様でした。次回作品を楽しみにさせて頂きながら、しばし、コーヒーでも飲んで、今は亡き愛しきパートナーに想いを馳せると致しましょう。本当によい作品でした。
2005-11-04 00:35:35【★★★★★】ミノタウロス
 甘木さん、ミノタウロスさん、ご感想有難うございます。
 あんまり褒められすぎると「有難うございます」以外の返事のしようが無くて、リアクションに困ってしまいますね(笑)
 次回作がいつになるのか分かりませんが、その時にまたお付き合いいただければ光栄です。
 それでは、読んでいただき有難うございました。
2005-11-04 01:01:52【☆☆☆☆☆】夜行地球
お久しぶりです。実は病院でモバイル登竜門で読んでました(笑)今日退院したので遅ればせながらさっそく感想。実はあたしも途中まで犬だと思ってました。確かなんだっけ。オチが蚊の作品書かれたのって夜行地球さんでしたっけ…あれが実はまだ記憶に新しいという…。ともかく切なさを心いっぱいに感じながら、ぶっちゃけ涙を微妙に流しながら読み進めた結果、オチがこれだったわけで。読み終わってから「すくい」というタイトルにやられました。次回作と連載!笑)楽しみにしてますね。
2005-11-04 22:26:27【★★★★☆】ゅぇ
おっと、気付かないところだった。危ない、危ない。ゅぇさん、ご感想有難うございます。オチが蚊の作品は、僕が登竜門に一番最初に投稿したショートです。確か一年前の夏あたりだった気が。覚えてもらえていて光栄です(笑) んー、確かにちょっとワンパターン過ぎですね。こういうオチを使うのはそろそろ控えた方が良いかも知れません。
 それでは、読んでいただき有難うございました。
2005-11-06 00:54:08【☆☆☆☆☆】夜行地球
計:33点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。