『aishiteru.』作者:liz / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
その恋は、突然私に舞い降りた。異国の地、ドイツ。私は大学の合格通知を握り締め、一人、懐かしの語学学校へと足を向けた。私は知らなかった、ここで運命の人と出会うことになるなんて…。20歳の女の子咲子と1つ年上のジョン。言葉、文化の違い。すれ違い、戸惑い。「どんなに傷ついても乗り越えてみせる。」2人は全ての困難に立ち向かっていく。「大西洋を越えていたとしても、お互い違う国に離れ離れになったとしても、どこにいたとしても、君を愛してる。」本当に純粋な2人の生み出す感動ラブストーリー。
全角1448文字
容量2896 bytes
原稿用紙約3.62枚
その恋は、突然私に舞い降りた。


私は、一人、懐かしい校舎を見渡した。

1年前、私は、この語学学校に通っていた。
ここは、ドイツの田舎町。
実在する町なのだが、あえて名前を挙げることはしないでおこう。
とても美しい町だが、他の町のように観光化されることもなく、ただゆったりとした時間が流れている。
美しい公園、散歩道。
石畳の歩道。
最初は歩きにくいと思っていた。
だけど、今は、その歩きにくさが私の心を温かく刺激する。
駅からゆったりと懐かしい風景を見渡し、私は一歩一歩、懐かしい語学学校の校舎に近づいた。
ここの校舎は、昔、病院だったらしい。
そう言われてみれば、この町の本当に中心にある大きな建物だし、病院にはもってこいだな、と思った。
そんな校舎は、現在、語学学校として利用されている。

校門をくぐろうとしたとき、ふと、一年前のことが頭をよぎった。
私は、全くドイツ語を喋ることができなくて、みんなからいつも心配されていた。
「咲子、ちゃんと喋れるようになれるかしら?心配だわ。」
先生方みんなに心配されつつ、私は必死に勉強した。
そして、私は、語学だけでなく、バイオリンの腕も磨き、一人で必死に努力を重ね、ついに、音楽大学への進学が決まったのだ。

「懐かしい。」
微笑む私のそばに、シュナイダー先生が駆け寄ってきた。
「咲子!咲子じゃない!1年ぶりね、元気だった?」
私は、微笑みながら、先生に抱きついた。
「先生、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「咲子は、どう?音楽大学には、無事合格したの?」
「はい、おかげさまで。」
先生は、私に微笑みながら、おめでとう!と何度もつぶやいた。

先生に促されながら、私は、校舎へと一歩足を踏み出した。
全てが変わっていない。
大理石で出来たタイル。
古い木製の階段。
重々しい扉。
明るい日差しの降り注ぐ窓。
私は、その全てを覚えていた。
ああ、どうしてこんなに美しいのだろう。

「咲子!久しぶり!元気だった?」
私の友人のアンナが私に微笑んだ。
彼女は、語学学校の受付をしている。
「ええ、元気よ。そっちは?」
「相変わらず、楽しいわ。」
お互い、にっこり微笑むと、彼女は急に事務員の顔つきになり、私に書類を渡した。
「咲子、テスト!あなたもしっかりやってね!」
言葉に詰まる私…。
「友達だって、容赦はしないからね、咲子!」
私は、苦笑しつつ、近くにおいてある机に向かった。

テストの結果により、私は中級のクラスに配属された。

教室の扉を開くと、そこには様々な人たちがいた。

陽気なブラジル人。
しっかりしてそうな台湾人。
思慮深いアメリカ人。
優しそうな日本人。
マイペースそうな韓国人。

私は、先生の顔を見て驚いた。

なんと、シュナイダー先生だったのだ。

先生が、私の自己紹介を嬉しそうにし始めると、みんなは、興味深げに私に関する話に耳を傾けた。

他の人たちも、それぞれ自己紹介をする。
勉強が好きで、いつも勉強をしてる人。
大学に入りたくて、語学を勉強する人。
仕事を探してる人。
ドイツ語の先生になりたい人。
大学で語学を専攻してる人。
などなど…。
私も含めて合計で14人。

この中で、私は一人の男性と恋に落ちるとは、この時、少しも思っていなかった。
2005-09-23 14:15:30公開 / 作者:liz
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■作者からのメッセージ
お久しぶりです。lizです。すみません。今、少ししか書けなくて。あとで、すぐにまたちゃんと書き足すので!
この作品に対する感想 - 昇順
拝読しました。設定は練っているなと思われるだけに、本編の文章の単調さと描写の簡素さが気になってしまいました。一人称で書かれるなら、もっとそのキャラクターになりきり、彼女(彼女で御座いますよね?)の言葉で彼女の想いを絡めつつ、そこから見えたものを書いていかないと、読者側は語り部と自己を重ね合わせられないと思うのです。それとあとは、正規表現を能く読むと、読み易くなるやも。次回更新御待ちしております。
2005-09-23 09:57:22【☆☆☆☆☆】京雅
作品を読ませていただきました。一文一文が短く改行されているため、詩的なイメージが強かったですね。映像的なものは浮かびやすいのですが表面的なものばかりという感じでした。やはり、描写が少ないと思います。描写が少ないと主人公に対しての感情移入がしづらくなってしまいます。辛口の感想で失礼しました。では、次回更新を期待しています。
2005-09-24 20:58:23【☆☆☆☆☆】甘木
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