『恋バナ』作者:桃兎 / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
恋ってなんだろうね?友情ってなんだろうね…?放課後に起こった、3人の物語。
全角1172文字
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原稿用紙約2.93枚
「あきらめない!絶対に。」

 放課後、5時42分。教室には3人の影があった。
「奈美!頑張れ!」
 凛は半分絶望の気持ちで励ました。
「でも、彼女がいるんじゃ無理かもね…。卒業まであと6ヶ月だよ。」
 全部、絶望の気持ちに変えた。それは沙希の口からこぼれた言葉だった。
 制服のリボンがかすかに揺れる。
「え?」
 沙希は、だるそうに黒板の方に歩いていく。影が少し太くなる。
「だから、彼女がいるなら無理じゃないって言ってんの!」
 沙希は、だん!と、乱暴に黒板によりかかる。
「沙希。なんか変わったね。」
 10分前にフラれたばかりの奈美は目から涙を流しながら言った。凛も、いかにも同
じ意見だと言う目をして沙希を見つめている。
「別に…。」
 沙希、遠い方を見つめるような目で2人を見る。
「でも、本当に無理かも。もうあきらめちゃおっかな〜?」
 奈美は、吹っ切れたような声で言った。
「ほら!!そうやってあきらめられるような気持ちなんでしょ!?」
 沙希は、興奮した闘牛のようだった。奈美と凛は、目をパチクリさして沙希の次の言葉を待つ。
「…。ごめん。」
 奈美はその言葉が終る前に話した。
「沙希、どうしたの!?おかしいよ…?」
 黙っていた凛も、今度はと言う気持ちで叫ぶ。
「沙希!すごく変わっちゃって、どうしたの!?少し前までは3人でなんでも話そうって言ってたのに…。沙希まさか、慎君のことがスキ…?」
 奈美は、はっ!として、涙をふく。沙希は2人にくるっと背を向けてしまった。
「そう、な、の…?沙希?」
 奈美はふるえた声で言う。
「違うよっ!そんなわけないでしょ!?」
 沙希、首をブルブル振る。奈美はまだ半信半疑で確かめた。
「本当に?」
「違うったら違う!!」
 沙希はさっきより大きく首を振る。
 奈美はすごくほっとしたような声で言う。
「よかったぁ〜。もし沙希が慎君をスキだったら取られちゃうとこだったよ…。沙希、美人だもんー。」
 無理矢理な言葉をカバーするように凛があとに続く。
「奈美の5倍はねー。私は10倍!?」
「誰がよー?」
 2人の笑いが木霊する中で、沙希は黙っている。その木霊は次第に小さくなり消えた。
「奈美。ごめん。」
 沙希が消えそうな声で言う。
「え?何が?今のことだったら気にしてないよ〜。」
 奈美はそう答える。沙希が話しを続ける。
「違うの…。ごめんね…。」
「だから何が?」
 凛は、2人の会話をじっと聞いている。
「全部。ごめん。」
「全部って…?」
 ちょっと沈黙が続く。





「慎の彼女は私なの――…。」





 放課後、6時2分。教室には、3人の影があった。
2005-09-09 21:38:56公開 / 作者:桃兎
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■作者からのメッセージ
 こんにちは!初めまして。モモウサギといいます。
私は、ショートショートが好きなので、自分も書いてみたいなと思ってこの作品を作りました。
 恥かしい!下手すぎ!もうなんとでも言ってやってください!!
この作品に対する感想 - 昇順
[簡易感想]描写が多すぎる気がします。
2014-05-30 04:46:30【☆☆☆☆☆】Fidar
計:0点
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