『夢があるから先へ進む』作者:柚白 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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夢があるから先へ進む 第一話

君の声が聞こえたときから僕の夢はただ一つ。
君の声が聞こえるから頑張れる。
君は僕が嫌いだから。
好きになってもらうために僕は夢を叶える。
『夢』
それは僕にとって本物の魔法使いになること。
でも僕には魔力がない。
お金もない。
なにもないんだ。
だから僕は祈り続ける。
魔法使いが僕に会いにきてくれることを。
−−−−−−−
ザワザワッ
なんだろう。
ほんとただそれだけだった。
僕がそれから興味を示すようになったのは。
時は2330年。
昔の人はまさかこんな風になるとは思わなかっただろう。
人々は魔法を使うようになるとは。
そのときのざわめきはいつもよりはるかに大きかった。
いつも騒いでいる人がいるからざわめくのには慣れてるけどこれほどうるさいと思ったことは生まれて初めてだった。
「ん?あっ!!吟時(ぎんじ)!!ちょっと来いよ!!」
吟時
それが僕の名前だ。
久々に聞いた気がする。
僕の名前。
みんな居たのかって顔をしてる。
僕はここでは居なくてもいい存在なんだ。
だからみんな忘れるんだ。
でもこの人だけは違う。
僕の存在を認めてくれる唯一の人間。
「何?架柚和(かゆわ)」
架柚和は僕の幼馴染。
親が居ない僕を慕ってくれる。
でもそれは同情かもしれない。
人は心の中で何を考えてるか分からないんだし。
「おいっ。隠れてないで出て来いよ」
架柚和の後ろから出てきた人。
僕は始めて見る顔だった。
結構顔立ちもいいし結構モテそうな女の子だった。
「は‥初めまして‥雪歌(ゆきか)です‥よろしくお願いします‥」
ただの女の子。
そうしか思えなかった。
だからこんな状況になるとは思いもしなかったんだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
夢があるから先に進む 第二話

この世界は高金額の金を出して魔法を学ぶ。それが普通。でも金が無い人はそんなこと夢のまた夢。そんな人に当てはまるのが僕。年は十四だし働いてくれる親も居ない。僕の親は七年前に亡くなったから。でも架柚和がいたから生きてこれたんだ。架柚和は僕の無二の親友。代わりなんてどこにもいないんだ。そこに雪歌が来たんだ。不思議な力を持った雪歌が−‥
−−−−−−−−
「は‥初めまして‥雪歌です‥よろしくお願いします‥」
結構かわいい女の子だった。僕はあまり興味を示さなかったけど。ただ架柚和は何か違う。いつもより笑ってるんだ。僕には見せたこと無いくらいの笑顔。そんな架柚和が嫌だった。
「吟時。こいつは俺の従兄妹だ。仲良くしてやってくれよ!」
従兄妹。そんな関係の二人が羨ましかった。僕には従兄妹も親戚も親も居ないから。でも何か架柚和と違う感じがしたんだ。何か訳有りみたいな感じが。
「僕は吟時。よろしく‥」
僕がそう言った時に雪歌は何か思ったらしく表情が変わった。怖がってたみたいだけど表情が穏やかになったんだ。僕はなんでだか分からなかった。でも後から分かる気がしたんだ。
「吟時さん。目、閉じてもらえますか?」
なんでか分からなかったけど僕は言われた通り目を閉じた。誰一人信じられなかったけどなんだか雪歌は信じられた。なんだか他の人とは違う感じがしたんだ。
「吟時さん。今欲しい物。一つだけ心の中で考えてください。決して変なことはしないので」
−−−ホシイモノ‥?−−−−−
そんな物僕には無かった。でも、雪歌が言うんだ。何か考えなくては。でも‥魔法は無理だろうか?
魔法。


魔法が使えるようになりたい−‥


そう考えた瞬間だった。心の中を何かがさえぎり何か僕の中で変わったんだ。
「ゆ‥雪歌?何したんだ!?」
雪歌に向かって少し悪い口調で話してしまった。僕は凄く混乱したから。でも雪歌はニコニコしている。そのあと僕に言ったんだ。信じられない事を。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
夢があるから先へ進む 第三話

今なんて言ったんだ?雪歌。
一瞬のうちにその場の空気が凍りつく。僕の中で時間が止まったように。
僕はその一瞬のうちにたくさん考え事をした。

僕の暮らしのこと。

雪歌の正体。

雪歌の持つ力。

考えても答えは出ない。だって僕にはそんなに知識が豊富ではないから。雪歌は僕とは違う何かを持ってる。それくらいしか考えられなかった。
「今…今言ったこと。もう一度言ってくれるか?」
雪歌は平然と答える。僕は今まで生きてきて一番衝撃を受けた言葉なのに。
「だから…あなたに『魔法』かけたんです。レベルで例えると…4くらいですかね」


マホウ−…?


その言葉に凍りつく。僕の両親が死んだ理由も魔法が原因だったから。でもアレは事故。事故なんだから。いつもそういう風に考えてきた。だから毛嫌いするんだろうか。魔法を…
−−−−−−
ザワザワッ
『ねぇ聞いた?吟時君のお家のお隣さん。新しい魔法考えたらしいわよ』
その時の話題。それは僕のうちの隣の『頴田(かいた)』って家の人が新しい魔法を考えたって話題だった。
『でもねぇ…掟破ってまで魔法を創り出すなんて…』
掟。
それはこの世界で無くてはならないもの。魔法を使うものが守らないと死刑になるんだ。頴田って人はその掟、『許可なしに新しい魔法を造ってはならない』という掟を破ったんだ。
『吟時。早く帰ってご飯にしましょ!今日の昼食は吟時の好きなカレーライスよ!』
『うん!お父さんも帰ってきてるんでしょ?』
この頃は母と父は科学者をやっていた。頴田って人とは同業者だったって。だから魔法を創るのを止めさせようとしたんだ。だからあんな事にまでなったんだ。
ズウウゥンッ
『な…何?お母さん…何が起きたの…?』
『吟時。決して外に出てはダメよ。あなたは地下のお父さんの部屋に居なさい。わかったわね?』
この時は何がなんだか分からなかった。ただ一つだけ…父と母にはもう会えなくなる気がしたんだ。でも母に言われたことは絶対に守らなきゃいけない。それがうちの決まりだった。だから僕は急いで地下に行ったんだ。
2005-07-10 21:09:22公開 / 作者:柚白
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■作者からのメッセージ
ただ一人人を信じなかった吟時。
その吟時の前に雪歌がやってきた。
でも雪歌はただの女の子ではなくて‥
この作品に対する感想 - 昇順
初めまして。タイトルが良いと思いました――と、とりあえずそれだけ。本当に短くてすみません。
2005-07-08 21:24:21【☆☆☆☆☆】ゅぇ
羽堕です(o*。_。)o読ませて頂きました♪うーん、不思議な感じな物語だと思いました(^・ェ・^)(^._.^)これからの展開が楽しみです(≧∇≦)ノまだ、序盤なので世界観などが見えてきてないので、これから解ると良いなと思います(^-^;では続き楽しみしています(。・_・。)ノ
2005-07-09 00:32:40【☆☆☆☆☆】羽堕
拝読しました。うーん、割と硬い京雅の脳では先ずの印象が『曖昧』であるかなぁと。全体に渡って文章の繋がりがテンポを殺していると思いました。今章の中に魔法についての件と西暦(おそらく西暦)があったので何となくは解りますが、一文ずつ改行しておられるので端的なものに見えてしまいます。おそらく次章から解ってはいくと推測しますが、主人公についての描写も欲しいです。せめて年齢的なものでもいいので一つくらいは。ただ、冒頭の文章を読んで思った事は、やはり夢を叶えるにはお金も要るんだよなぁっていう現実ですね。しかし夢を叶えたいと願っているのに「魔法使いを待つ」というのは些か他力本願のような気もします。失礼な事を書き込みました、申し訳御座いません。コメントにもあるように雪歌はただの女の子ではないようなので、これからの展開に期待しつつ、冒頭の『君』が雪歌をさしているのか、それとも別の誰かであるのか、そんな風な思考を廻らせておきます。次回更新お待ちしております。
2005-07-09 01:58:52【☆☆☆☆☆】京雅
作品読ませていただきました。この世界ではお金があれば「魔法」が手にはいるのかな? まだ序盤で世界観が分かりませんが、吟時が孤立しているような雰囲気は伝わってきました。ところで「架柚和」ってなんと読むのでしょう? では、次回更新を期待しています。
2005-07-09 09:49:00【☆☆☆☆☆】甘木
拝読ありがとうございます。皆さんの意見を見ていると『あぁ、確かにそうかも』と思うところがありました。以後気をつけようと思います。みなさんの感想を見ていると『世界観が分からない』というのが多かったですね。読み返すと自分でもわからなくなっている始末です(汗)もう少し世界観がわかるように書いていきたいと思います。特に京雅さんが言っていることはすごい当たっていて参考になりました。本当に指摘していただき、ありがとうございます。それとキャラクターの名前の読みは、『吟時』→『ぎんじ』『架柚和』→『かゆわ』『雪歌』→『ゆきか』です。分かりにくかったのはやはり架柚和でしたね。分かりにくい名前ですみません(汗)それではこれで。指摘ありがとうございました。
2005-07-09 17:15:35【☆☆☆☆☆】柚白
羽堕です(o*。_。)o続き読ませて頂きました♪なるほどーお金を払い学べば魔法が使えるようになるのかぁー( ̄∧ ̄)(_ _)フムフム、私も魔法とか使ってみたいなぁーと思いつつ、でも、今の私じゃ払えないだろうなぁーε=(・ρ・*)吟時にとって架柚和は、大切な存在でも信じられる存在ではないと言う感じで複雑な感情を持ってるだなぁと思いました( ̄∇ ̄*)ゞでは続き楽しみしています(。・_・。)ノ
2005-07-09 19:39:51【☆☆☆☆☆】羽堕
『魔法はお金で買える』という世界ですね☆
今までにない感じで楽しみです。名前は…ごめんなさい、一つも読めませんでした(バカなもので;
なるほど、『かゆわ』と読むんですね。
それにしても、最後が気になるーーー!!
2005-07-09 22:06:22【☆☆☆☆☆】イヨ
はじめまして。拝読させていただきました。
キャラクター名、自分も読めなかったヤツなのですが(汗 名前がすごく凝っているなぁというか、格好良いなぁと思いました。自分は名前付けるのが下手なので羨ましいです。今後どのようになっていくのか、続きの気になる終らせ方と気になるところ満載なので次回更新も楽しみにお待ちしております。
p.s えと、読み進める最中に名前が読めないというのは少し苦しいので初めの登場のときだけ( )か何かで名前のふりがなあった方がいいと思いますよ。書こうと思っていて忘れていました(汗
2005-07-09 22:49:44【☆☆☆☆☆】ユズキ
読ませていただきました。いいですね。そうです、人間はこのまま行くと科学が発展するのではなくて魔法が使えようになります。なんたって自分がこの文明を破壊しますから(ヤバイ、危ない思想が…)えも雪歌のような従兄妹が突然できれば物凄くうれしいでしょうね。おそらく、自分でも信じたくなってしまいます(なんか話が飛んでないか?)それでは、次回も楽しみにしています
2005-07-09 23:50:26【☆☆☆☆☆】上下 左右
少ししか経っていないのに拝読してくださった方が居て、嬉しい限りです。今回は御指摘以外にもお褒めの言葉を下さった方も居て凄く嬉しかったです。やはり皆キャラクターの名前、読めなかったんですね(汗)私の場合、その場で出てきた漢字を組み合わせてできたものをキャラクターの名前にしちゃうのでたまに意味不明な名前になります。(もう少しいい名前を考えろよ)今回、上下 左右さんの感想(?)で凄く笑ってしまいました(笑)文明破壊‥私ができることはお手伝いします(笑)ちょっと興味有りです。それとユズキさんの指摘を書き直しの時に使おうと思います。御指摘ありがとうございます。嗚呼、私も魔法使える様になりたい‥(笑)それではこれで。拝読ありがとうございました。
2005-07-10 08:27:19【☆☆☆☆☆】柚白
続き拝読しました。魔法がつかえたら兎に角朝目覚ましが勝手に止まらないようにしたいですね。あれは無意識に内に止めてしまっているのか……寝坊は必至で御座います。そんな戯言は置いておいて。お金にとって魔法を学ぶ世界、夢があるようで夢がなく、しかしそこに帯びた現実味が「魔法」に夢を魅せる。なんて堅苦しく語っておりますけれどつまりは世界観の一端を掴めてよかったという事です。吟時の複雑な心情は些細な行動(少し悪い口調で話してしまった、とあるから基本的にいい人なんだろうと勝手に推測してみたり)にも繋がっていいと思いました。雪歌のもつ不思議な力って何なのでしょうね。魔法の一種であるのかはたまた全く違う力であるのか、次章がとても気になります。読み難いなぁと感じたのは「・・」等ですね。正規表現にもありますけれど「……」で統一してくださればなお読み易いです。失礼な事を書き込みました、申し訳御座いません。魔法なんてものがこの世界にあったら人の価値観も随分違ってくるのだろうと呟きつつ、次回更新お待ちしております。
2005-07-10 10:13:48【☆☆☆☆☆】京雅
京雅さん、またご拝読していただきありがとうございます。今第三話を書いたのですがなかなか不思議な力というものを出せなくてまだただの魔法止まりです(汗)不思議な力…と言いつつも実際、まだ考え中なもので(汗)二点リーダーは三話から三点リーダーに変えたのですがどうでしょうか…?まだまだ未熟者で言われないとなかなか気づかないもので…(汗)ただ自分で気づいたのですが三話では空欄が多すぎたかな?と。どうも空欄が多くなりがちなんですよね…(汗)もう少し修行をせねばなりませんね!御指摘してくださったことを元に、もっと読みやすく面白く書ける様に頑張りますね!御指摘ありがとうございました!
2005-07-10 16:11:30【☆☆☆☆☆】柚白
またまた拝読ありがとうございます。あ、すみません(汗)あの場所はちょっと複雑になってるんです。設定が(汗)矛盾してる気持ち、みたいな感じで書いたんです。魔法が使えるようになりたい。でも両親を亡くしてしまった原因が魔法。すっごい複雑な設定でやはり分かりにくかったようですね(汗)これから複雑な事情が分かる様に書いていく予定なのでそれまでご辛抱を(汗(なんの辛抱だ)それとやはり周りの状況が伝わりにくかったようですね。自分でもどうにかしたい気持ちでいっぱいなのですが主人公が語っているようにするとなかなか書けなくて……(汗)頑張って書ける所まで書いてみようと思います。それと京雅さんはカレーライスが好きなのですね!私も好きなのですが辛いのは少し苦手で大量には食べれません(笑)どちらかというと私はシチュー向けかも(戯言ばっかりだなぁ……)それでは。御指摘&ご感想ありがとうございました。
2005-07-10 21:07:00【☆☆☆☆☆】柚白
続きを拝見いたしました、上下です。レベル4…。これはどういう意味なのでしょうか…。この世界設定でレベルというものがあるのか、それとも雪歌の難しさのたとえなのか、分からない〜♪レベル4で難しいということはレベルって、いったいいくつまで?っと問いたくなってしまいます。それにしても、まさか掟を破ってまで魔法を作っているとは、いやはや、雪歌もやりますな。掟を破る…やってはいけない事…禁忌を犯す…「もっ、持ってかれた〜!」
おっと、すいません。最後に意味のわからないことを…。それでは次回も楽しみにしています
2005-07-11 00:20:07【☆☆☆☆☆】上下 左右
羽堕です(o*。_。)o続き読ませて頂きました♪吟時が、どの程度の魔法を使えるようなったのか楽しみです(≧∇≦)ノあと、やっぱり吟時の過去なども気になる所です(*゜▽゜)*。_。)この世界の魔法は、どちらかと言えば、科学に近いのかなぁーなどと思いつつ、続き楽しみしています(。・_・。)ノ
2005-07-11 02:03:40【☆☆☆☆☆】羽堕
続き読ませたいただきました。高度に発展した科学は魔法と同じという言葉を聞いたことがありますが、この世界の魔法とはいかなる物か? 世界観が見えないのがやはり辛いですね。物語自体はテンポ良く、いや良すぎてちょっとこの世界から置いて行かれている感じの甘木です。魔法の体系なんかを説明していただけると嬉しいのですが……読解力の無い読者で済みません。では、次回更新を期待しています。
2005-07-12 22:51:48【☆☆☆☆☆】甘木
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。