『みかんのたいき 【読みきり】』作者:影舞踊 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
全角7255文字
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原稿用紙約18.14枚




――酸っぱくて、苦くて、時々渋い
――洒落たつもりの
――合言葉




       「みかんのたいき」





 夕暮れ空に霞む夕日が赤く映えて、みかん畑を切なげに照らす。実際切ないことなんて何もないのだけど、そんな感慨を抱いてしまう。緑の葉っぱにまだ黄緑色のみかんの実。僕はそれを見つめながら、軟らかい地面に腰を下ろした。頬を撫でる秋の風にほのかな甘酸っぱい香りが漂う。
 目の前にずんずんと並ぶみかんの木々はどれも小さく、可愛らしい。僕はそのどれもを愛していて、そのどれもと友達だ。みかん農家で生まれた僕は、物心がついたときからここに足を運んでいた。特に用がなくてもここに足を運び、みかんの木を眺める。みかんの木は好きじゃなかったけど、みかんの匂いは好きだった。ある時は一日中ずっとそうしていて寝てしまい、軽い騒動になったことがるぐらいだ。
 心が落ち着く場所っていうのは誰にもあって、僕にとってはそれがここであり、言葉では表すことできない真実なのだ。涼やかな風がざわざわとみかんの葉を鳴らす。空の雲はどんどん形を変えてゆく。
 父さんが死んで、僕と母さんが二人でこのみかん畑を手入れするようになってもう随分経つ。最初の頃は流石に父さんみたいにとは行かなかったが、今では十分、父さんと同じどころかそれ以上にうまくやっている。それほど大きくない畑だから二人でも十分に手が行き届くのだが、収穫の時期となると流石にそう楽ではない。まぁ、もう慣れたものだが。
 ごつごつしたいびつなみかん。野生のままに、甘やかして育てるのではなく自然の中に強く育てる。父さんが死んでから色々と改良を加えた。何か一つのことに打ち込んで結果を出す。小さなみかん畑でも、大きな注目を集められるような、そんなものを作り上げたい。父さんに教えられた思い出の中で、僕が導いた答えはそれだった。
 目の前にある小さなみかんの木々とは対照的に、僕の背後に数少なく立っている大きなみかんの古木。切り倒せば収入も増えて、まずいみかんも食べなくてよくなる。組合からもやかましく切れ切れと言われることもない。しかしそれらも小さなみかんの木々と同じく僕の守るべきものであり、同じ愛すべきみかんの木々なのである。父さんの言葉がふと頭をよぎる。

――トシ、お前はこんな風になれよ
――この木みたいにってこと?
――そうだ。でっかい大味のまずいみかん。人に嫌われることなど恐れるな。本当に怖いのは人を嫌ってしまうことなんだ。お前はまだまだ未来のある未完の大器だ
――……親父ギャグ?
――笑えよ……うまいだろ?

 細かった腕も随分逞しくなり、白さはそのままだけどそれもどこか年季が入ってきた。
 ふんわりと風に乗る若い香りはまだ強い。今年はいいみかんができそうだ。





 みかんの木はそれほど大きくない。僕の身長よりもちょっと高いだけのそれからは全然木という感じを受けない。僕は昔から大きいものが好きで、テレビや本で見る鯨や恐竜、屋久島の杉の木なんかにものすごく心を留めていた。
 だからなのか、僕はあんまりみかんの木が好きじゃない。木登りもできないし、華奢な枝はちょっと力を込めるとすぐに折れてしまいそうだった。夕暮れの光が目に焼きつくぐらい眩しい。風がみかんの甘酸っぱい香りを乗せて吹くみかん畑。やわらかい土の上で、そんな弱弱しい枝を見て、細い幹を見て、僕の腕を見る。
 白くて細い僕の腕。
 力がなくて、白いそれは女の子の腕のようにも見える。毎日外で遊んで、仕事を手伝ってもいるのに白い僕の腕。否、腕だけじゃない。僕は顔も体も全部白くて、かなり不気味。もちろん周りの友達がそんなことを言うはずはないし、両親がそんなことを言うはずもない。なかなか逞しくならない体が嫌いで、さらに色が白いことが嫌だった。それほど気に留めるべきことでもないのに、僕の中ではコンプレックスとなっていた。
 僕の肌が色白なのは母さんからの遺伝で、父さんは小麦色の肌の、いかにも逞しい農家の男だった。いつも豪快に笑って、厳しい父さん。うちは大きな農家じゃなかったけど、父さんはそんな性格のおかげか、なぜか組合の中で会長として信頼されてた。
「陣さんのみかんはおいしいからねぇ。もっとたくさん作ったらどうなんだい?」
「陣さん、あの大きな古木切って新しい品種の育ててみなよ」
「陣さんは変わっとるのぉ。今時そんな古い木世話しても何の役にも立たんぞい」
 父さんが組合員の人とよくそんな会話をしているのを聞いた事がある。話の中心となっているのは利益を上げるために、新しい品種のみかんを作ってみないのか。もっと畑を大きくしてみないのか。古いみかんの木は切ればいいいんだよ、というもの。
 古いみかんの木。うちの畑に大きくて、でも余り実を付けないみかんの木がある。だからと言って味が抜群によくて、高く売れるというわけではない。むしろ大味で、あまりおいしくない。毎年、売れないことがわかっているから、うちの家や近所の家の腹に納まるのだ。最近じゃそれも不評で、風の噂で広まる迷惑みかんの話は父さんの耳にも入って、僕らの家は毎年手が黄色くなるぐらい大味みかんを食べていた。
 おいしくないんだから食べなきゃいいじゃん。そんなことは口が裂けても言えない。そんなことを言うと、父さんに張り倒されるのが目に見えている。父さんはあまり実を付けないその木達にも、他の木と同じように接していたから。
 そんなわけで、まずいみかんを食べなくて済むようになるんだから、僕も古いみかんの木を切るのは大賛成だった。でも、父さんは頑なにそれを拒否して、毎年古い大きなみかんの木は大味の、色が悪くてでこぼこの実を数少なく実らせていた。心の内では、みかんばっかり食べてるから筋肉がつかなくて、細いままなんだと思っている自分もいた。

 学校から帰ったら宿題をやって、家の手伝いもやる。時々遊びに行く時も必要以上のお金はねだらない。僕は父さんと母さんに文句なんて言わず、言っても冗談。そんな良き子供だ。だから、今僕がいるこの場所ではきっと父さん母さんに顔を向けて話すことができない。
 学校では、僕はそれとは正反対の、嫌な奴、だった……。
 クラスの内で僕の言うことを聞かない奴はいない。何というかリーダーというよりはボス的存在だった。別に誰かをパシらせたりしてたわけじゃない。ただ、取り巻きというか、仲間が多くて、時々暴走してやっちゃいけないことをやってしまっていた。
 細身で色白のいかにも弱そうな僕が、どうしてそんな風に振舞えたのかはわからない。僕より大きな体をした奴はいたし、怖い顔をした奴はいた。僕が彼らよりも凶暴で、力が強くて、けんかには絶対負けなさそうな、そんな雰囲気を出していたとは思えない。なぜそうだったのか? 父さんの力? もしかしたらそれもあったのかもしれない。でもたぶん、僕自身の問題がそんな学校での僕を形成していたんだと思う。
 初めて学校に入った時だった。けんかをした。それが全ての原因とも言えるかもしれないけんかだ。よく覚えてる。

「気持ちわりぃ〜」
 次の瞬間、僕はそいつを殴っていた。子供のけんかはむちゃくちゃだ。僕もすぐに殴り返され、二人とも泣いて殴りあった。机ががたがたと音を立てて倒れ、周りで僕らを囲むように円陣ができる。取っ組み合いのけんかで教室中の机にぶち当たりながら、床に転げた。相手の服を引っ張って、相手の髪の毛を引っ張って、服が汚れるのも気にせず暴れまわる。暫く転げまわった後、ついに僕はそいつに馬乗りになって一方的に殴る形をとっていた。僕がそいつの顔に向けて渾身のパンチを、
 とそこでストップ。休み時間の中盤から始まったたった5分の大乱闘は、担任の先生の介入によってあっけなく終わる。何があったのかを尋問され、僕ら二人はその後の授業を潰した。他のみんなは喜んでいたみたいだが、僕は大嫌いな算数の問題を百問やらされているほうがマシだった。
 保健室に僕と先生とそいつが三人。けんかの理由を聞かれるが、僕は何も言わずに黙り込む。そいつも同じく何も言わなかった。先生だけが一方的に話して、とにかく暴力はいけないことなんだと諭す。何度も聞かれるケンカの理由を僕もそいつも答えようとせず一時間経って、先生も言いたい事を言えて納得したのか、理由を話さなかった僕らをしぶしぶ解放した。
 怖かった。
 けんかの理由は言わずもがな。僕のコンプレックスをつついたから。何気ない気持ちだったんだと思う。冗談のような会話の中での言葉だった。悪意はなく、それでもそんな風に思われてると思った瞬間、怖気が走った。
――みんなにも? 僕は気持ち悪い? 僕は、違う?
 仲間はずれになるのが怖かった。いじめられるのが怖かった。僕は僕で、僕を守りたい。だから僕は群れを成した。僕のことを傷つけないようにして、僕は仮面をかぶったんだ。
「お〜いトシ、帰ろうぜ」
 でも別に集団で悪戯をしたりしていたわけじゃない。取り巻きというか、友達は大勢いたが、彼らと共に一緒に遊んでいただけ。そう、遊んでいただけ。今日、この時まではそれで通用していて、これからもそうであるはずだった。

「気持ちわりぃなぁ。なんだよそれ、ちょっと貸せって」
 胸がちくりと痛む反面、その裏側でほっとする。友達……の言葉は僕に向けられたものではない。目の前で僕たちに詰め寄られているそいつは、いつもそんな風だった。
「やめてよ。これはこの前おかあさんが買ってくれたんだから」
 ざーざーと雨が降るグラウンドに目をやり、それを訴えるそいつは浜名浩太。小柄で少し飛び出た目が印象的なやつで、いつも同じような服を着てる。
「うるさいわ。貸せって」
 取り上げ浜名の傘をばさりと開く。オレンジ色の、みかんの絵が描かれた傘だった。
「趣味わりぃ〜、何だこれ」
 その言葉に、ははははと盛大に笑うのは僕。また少し旨の内側に亀裂が入る。
「やめてよ、返して」
 ばさばさと、僕の友達……は傘を開いたまま野球のスイングを始める。ばさばさと、新品の傘の匂いが鼻をかすめた。やめてよと繰り返す浜名を無視して一人終わると次という感じで、順番に僕の近くにいたやつがスイングを繰り返す。5人目に差し掛かった時、それまで頑丈に耐えていた傘も、乱暴な扱いに音を上げる。バキッという嫌な音を立てて、その傘は見事にひっくり返り、骨が折れていた。
「ああっ、ああああっ!」
 僕の手元にはその傘があった。握られた部分からまっすぐに伝わってきた嫌な感触。冷たい汗が背中を伝う。ひっくり返った傘の模様はぐしゃぐしゃで、みかんの柄はつぶれていた。周りの友達……は依然として笑いながら「あ〜あ」と言う声を出す。そして何も言わない浜名は、
 泣いていた。
「ごめん」口から出そうになった言葉は凍りつき、僕は笑い声を上げる。手でグシグシと無理やりひっくり返った傘を戻しても、折れた骨は元に戻らない。無理やりくるんで、浜名に突き出す。軽い口調で「ごめんごめん」と言いながら出した手を、浜名は勢いよくはたいた。
 同時に傘も地面に吹っ飛ぶ。「ああああっ!」と言う声を出して、そしてそのまま雨の降るグラウンドへ駆け出した浜名を僕は、僕は見ていた……、
 ……笑った顔で。

 その夜、僕が部屋でその事を考えていた時だった。父さんが僕の部屋の扉をバタンと開け、すごく怖い表情で立っていた。「来い」とだけ言われて、僕は部屋を出る。黙って父さんについて歩き、居間に入る。父さんが座ったので、僕もそこに腰を下ろした。
 瞬間。平手打ちが僕の頬を思いっきり引っぱたいていた。痛さのあまり目から涙が溢れ出す。父さんの顔に目を向けることができなかった。僕はなんで叩かれたのか、思い当たる節があまりにも目に焼きついていたから。
「さっき電話があった……」
 そう言って、父さんは話し始めた。今まで僕が言っていなかったこと、学校で浜名をいじめていたこと。父さんは終始厳しい口調で、僕の俯いた耳に言葉を投げかけた。痛いはずの頬は、なぜか何も感じない。
「いつからやってたんだ」「なんでそんなことをした」「恥ずかしいと思わないのか」「反論してみろ」
 僕には反論する勇気も、それをごまかす必要も感じなかった。
 今までやってきたことを遊びと認識してやってました。僕は悪いって気持ちはなかったから。浜名君も笑って付き合ってくれてたし。そんなことを言えば言うだけ、僕が薄れていく。紛れもなく最低の人間だと、父さんを目の前にしてそう思った。
「お前が、そんなことをするなんて……。思ってなかったわ」
 小さくボソリとそう言い終わった時の父さんの声は、僕がどんなに悪辣なことをしたのかをもう一度考えろと言っているようだった。僕は俯いた目を少し上げる。言い終わって立ち上がり、居間を出て行く父さんが、「しっかり謝れ」と言ってくれたのを聞いて、僕はぶり返した頬の痛みに目から涙をこぼした。

 次の日、直した傘を手に僕は学校が終わってから浜名の家に行った。浜名は学校を休んでたから。
 震える指でチャイムを鳴らし、手に持った傘を握り締める。汗ばんだ掌が気持ち悪かった。ガチャリという音がして、ドアノブが動く。ゆっくりと開くドアから半歩下がり、そこに立つ人を見る。小柄で、出目金の、出てきたのは浜名だった。
「あれ? お父さんとお母さんは?」
「仕事」
 ばつが悪そうにそう言う浜名は、ジロリと僕を睨みつける。そして、僕が握っていた傘へと視線を移した。驚いたというよりも、訝しげな顔をして僕の様子を見る。はははと、乾いた笑みで頬を引きつらせ僕は声を振り絞った。
「あの、……これ」
 手に持っていたオレンジ色の傘を浜名に突き出す。訝しがっていた浜名の眉がつりあがり、眉間にしわを寄せる。何を考えているのか。また僕を馬鹿にしにきたのか。そんなことを考えているのが手に取るようにわかった。
「……もういいよ」
 浜名は呆れたように、諦めたように、そして悲しそうにそう言った。僕は慌てて言葉を続ける。
「いや、でも。一応直したんだ。本当、折れた骨の部分も、ひっくり返ったのも……ほら」
 傘を開いてみせてどこもおかしいところがないのを示す。
「もういいって!」
 強い口調で、浜名はそう言い切った。ドアを閉めようとする浜名、焦る僕。思うことを素直に口に出せないもどかしさが、喉の奥で燻ぶいた。
「―――――っ!」
 時が止まった気がした。でまかせでもなんでもなく、僕の口からは勝手に言葉が出た。心から相手にすまないと思った時、自分が悪いことをしたのだと思った時、その相手へと送る言葉。
「―――――ぃ……」
 気づいたら、涙も出ていた。





 みかん畑に涼しいというよりは寒い風が吹く。先日まであったオレンジ色の果実は綺麗に収穫され残るは緑の小さな木々だけである。慌しいみかんの収穫が終わって一週間立った頃、郵便受けに一通の封筒が入っていた。それは市からの推薦状で、みかんの優良品種開発のことに対してあなたを名誉市民に推薦したいというものだった。
 送られてきた相手が市長なだけに、そんなことにもなれていなかった僕は手紙を読んで、すぐに筆を執った。手紙など書いたことはほとんどないが、書かずにはいられなかった。そんな大層なことをした覚えも、したつもりもない。まだまだ、僕はそんなものを貰うわけにはいかなかった。

「今回の御推薦、真に有難く思います。
 しかし、実際のところ私がしたことなど取るに足りない出来事であり、それで名誉市民などという有難いもの授与するのは返って気が引けてしまいます。
 ですので、真に遺憾ながら今回の名誉市民授与は辞退させて頂きたく思います。もしも、可能であるのならば、既に死去した我が父親「山草陣」に与えていただければと思います。身勝手な返事をお許し下さい。
       山草利英」

 僕は書き終えた手紙を読んで、謝り方がうまくなったことに苦笑する。僕もそれだけ成長したということか、直接会ってないからか。小さい時の記憶はふっと蘇り、色あせた思い出は少し彩を取り戻す。頭の片隅ですぐに消えていくそれは、何かを僕に感じさせこそばゆかった。
 古い大きな木のみかんと、小さく可愛い木のみかん。交配して出来たみかんはとてもおいしいもので、今回の推薦に一役買ったようであった。手紙を封筒に入れて、僕は完成したみかんじゃなくて、いつもの古木のごつごつしたみかんを口の中にほうり込む。
――自分だけが大事?
 口の中に入れたみかんが酸っぱい。
――それにイエスと答えてしまったら、
 徐々に酸っぱさが消え、苦さがだけが口の中に残る。
――僕は何も進歩していないことになってしまうから
 飲み込んで喉で味わうそれはとても渋かった。

――残ったままの蜜柑の大樹は、やっぱりこれからも残ったままで。そこから取れる、ごく少数のまずい蜜柑は、やっぱり僕の口に入ってきて。みかんのたいきは、いつまでたってもみかんのたいきのままそこにあり続ける。
 完成形より、しぶとく強く。


――って、やっぱりこのみかんまずっ

 一人思い出し笑いをする僕。
 随分親父になってしまったもんだ。





2005-04-05 23:57:28公開 / 作者:影舞踊
■この作品の著作権は影舞踊さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
あぁ長かったですね。粗茶をどうぞ。
すいません。どうも、もう謝るのが挨拶になりつつある影舞踊です。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。書きたいことは親父さんの洒落なわけでして(マテ 纏まっているかどうか非常に不安。場面転換というか、時間軸(?)が二つあるので、無理なく描けていればいいのですが……(汗
感想、批評等頂ければ幸いです。
この作品に対する感想 - 昇順
作品拝読させて頂きました。ミカン畑には行ったことはない私ですが、斜面に広がるミカン畑が目に浮かんできました。ミカンの古木って何の比喩だろうなんて読み始めたのですが、途中からはそんなこと忘れてミカン世界(どんな世界だ!)に浸っていました。ただ、中だるみしている感がちょっとしました。浜名の傘のくだりはもう少し短いか、もう少し主人公の感情をはっきりさせた方が良かった気がします。以下戯れ言ですが、蜜柑の大樹の実を甘くしたいなら水銀を撒いたらどうでしょう。甘いミカンの産地の多くが土質に含まれる水銀量が多い地域です。水銀自体甘いらしいですから(私は味わったことありませんが)効果あると思いますよ。くだらないこと書いてすみませんでした。次回作を期待しています。
2005-04-06 00:18:05【☆☆☆☆☆】甘木
お茶どうも。みかんのたいき、って洒落からここまで考えたんですか? スゴ。作品を作る意気を感じましたぜ。対照的に、作品は田舎のにおひがします。オヤジぃ〜! あんたはエライ! いい作品だ。
でも【旨】の漢字が違う。姑並みにうるさいclown-crown。
2005-04-06 00:24:00【☆☆☆☆☆】clown-crown
初めまして、羽堕と言う者です(o*。_。)o読ませて頂きました♪話の内容、凄く好きです!(^^)私のツボに入ってしまいました(^^;;子供時代を振り返る所など、ちょっと泣きそうでした(ノ_・、)自分悪いところを認めて謝るのって子供の時ほど難しいですよね、大人になるとウソで謝れてしまうから…(ノ_-;)子供時代の素直な気持ちとかが伝わってきました(>_<")”自分だけが大事?”からの数行の件が結構、好きですwただ全体を通して、句読点の付け方か段落の仕方なのか読み難い印象がありました(・_・;でも、これは私だけなのかもしれないのでm( __ __ )mでは次回作も頑張って下さい(。・_・。)ノ
2005-04-06 01:08:20【☆☆☆☆☆】羽堕
拝読しました。全体的に感じる温かさと、一瞬垣間見た軽い冷たさに翻弄されながらも最後まで一気に読み進めてしまいました。私は自分が頑固な性格で、やっぱり素直さと親の言葉ってのは大切なんだなと思いましたね。最初は何でギャグなんて入れているのかと思案しましたが、読み終わってみると、まさにみかんの様に良い味を出していたんじゃないかなと感じます。漂う詩的な柔らかさもグッドです。次回作も期待しています。
2005-04-06 04:38:09【☆☆☆☆☆】京雅
静かな雰囲気で、結構悲しい話だと思ったのですが、深いところに、暖かいほろりとくる所があって、良かったと思います!!情景が想像できて、話も入りやすくて良かったです!!次回の作品も、楽しみにしています!!
2005-04-06 08:08:58【☆☆☆☆☆】ニラ
このテーマというかモチーフは、むしろその洒落を出してしまわずに、暗に匂わせて微笑を誘う、そんな感じのほうが効果的だったと思います。それから前にも一度指摘させていただいたのですが、ラスト数行でテーマそのものを語ってしまうパターンは、そのお気持ちは本当に良くわかるのですが、読者に対して誠実なのか、というと、必ずしもそうではないのでは、と。今回もそれらのテーマは本編中のドラマですでに充分語られておりますし、むしろそれを行間で語るためにドラマがあるはずで、『テーマ』というやつは明記するのではなく明喩(あるいは読者を自ら限定する覚悟があれば、暗喩でもいいのでしょう)すべきものである、そんな気がします。しかし今回もそのテーマ自体は、暖かくほろ苦く、とても好きでした。
2005-04-06 09:26:49【☆☆☆☆☆】バニラダヌキ
どうも、読ませて頂きました。ほのぼのとした情景の中にあるたくさんの思い、不安、情熱、恐れ、後悔、やすらぎ…そして成長を染み込むように感じました。ただ一つだけ、「みかんのたいき」という言葉が文章にたくさん出すぎかなと言うイメージを受けました。バニラダヌキさんの感想と同じになるかもしれないですが、最初のお父さんの言葉を覚えてる読者なら自然とその意味を理解もしくは感じ取る事は出来ると思います、つまりそれだけこの作品にはテーマを伝えるには十分なレベルにあったんじゃないかな?と。う〜ん、僕にここまで言える程の批評力があるのかは疑問なんですけど…感じたままに言わせて貰いました。でも、作品の流れ、ストーリー自体は文句ナシでご馳走様です。
2005-04-06 13:35:19【★★★★☆】樂大和
読ませて頂きました。ふむ、楽しませてもらいました。一番最初の「――」数行で始まる書き方はいつもの影舞踊流であり、そこからぐいぐいと引っ張られて行きます。みかん畑の描写は綺麗ですぐに情景が浮かんで来て好印象。このままどんな風に物語が進んでいくのかと思っていたらそう来たか、みたな感じですね。ちょこっと気にかかることもあったのですが、個人的には無問題(マテ) 面白かったッス。影舞踊さんの次回作をまた、楽しみにお待ちします。
2005-04-06 13:57:47【★★★★☆】神夜
拝読いたしました。
静かに深い、しみじみと読めるお話だったと思います。できればパソコンでなく、みかん畑に向かう電車の中で、ひとりで読みたいなあと思わせてくれるような味のある作品でした。誰しも胸にあるほろ苦い昔話を描ききった筆力は影舞踊さんならではの『味』かと。みかんのたいき、タイトルを拝見した時点では何のことやらと思いましたが、読み終えたあとには心地よい『やられた感』が残りました。面白かったです。
2005-04-06 18:07:11【★★★★☆】有栖川
読ませて頂きました。いいなぁ、と独り言。感情移入すると古傷が疼きそうなのでさらっと読んで、爽やかな苦さ(ゴーヤ的な)を味あわせていただきました。影舞踊さんはずいぶんと多岐に渡った作品をお書きになるな、と恐縮仕切りです。でも今回の作品はちょっと、何かが違うような気もしないでもありませんでした。風味というか味付けというか。ただの変人の独り言でした。次回作も楽しみにしています。それでは。
2005-04-06 18:55:00【☆☆☆☆☆】恋羽
ども、読ませてもらいました。ふむ、なるほどなぁ。というのが正直な感想です。漠然としていて何とも分かりづらいですが、読み終わった後、本当にこう思いました。蜜柑と未完を掛けるのは最近良く見かけますが、小説にするのは珍しいかと。情景描写は正直に巧い、と感じました。ただ、主人公の過去(傘を折って謝る辺り)と最後の繋ぎ部分は少し首を傾げました。まぁ、ただ単に理解出来なかっただけかも知れませんが……。ではでは〜
2005-04-06 19:01:36【☆☆☆☆☆】rathi
何だか傘のくだりがやけに印象的で、みかんのネタがちょっと追いついてこない――というのは個人的な意見でございます。というのも、私は傘の話であまりにものめり込んでしまったので(爆)。しかし不良品(といっても言いのでしょうか)というのは本当に見ていて辛いと申しますか、私自身、不良品に対して愛情を注ぎたいのは山々ですが、元が器量のないものですから、やっぱり不良品は不良品として処理するしかなかったり。不良品を相手に出来る主人公は、なかなかの器量の持ち主なんじゃないのかなぁと思うのですが。それにしても「不良品」って嫌な言葉ですね。――あれ、気付いたら何だかおかしな感想になってしまいました。それでは、次回作も楽しみにお待ちしております。
2005-04-06 20:32:34【★★★★☆】エテナ
あ、何。お父さん、オヤジギャグ冴えてるぅ(笑)『みかん』って、『蜜柑』って書いても『みかん』って書いても味がありますよね。小説にはぴったりの果実かな、と思いながら読ませていただきました。主人公の少年時代から、要するに現在のオヤジになった主人公の場面に移るところで、もう少し改行を広くしていただければもっとすんなり心ごと推移できたかな、とも思います★ただまぁ、もう何というか甘酸っぱいっていうのが相応しい読みきりでした。ありがとうございます♪そういえばみかんの季節っていつ?夏?
2005-04-06 23:02:02【★★★★☆】ゅぇ
◆感謝感謝のレス返し◆皆様ありがとうございます(ペコペコ
>甘木様 中盤あたりの喧嘩のことや、浜名のところに関しては自分も長すぎると感じたのですが、上手く纏めきれず(涙 その部分が主な箇所ではない(あくまできっかけ)ので、中だるみは本当に申し訳ございません。もっと綺麗に纏められるように頑張りたいと思います。水銀は食べたら死んでしまうので、やめときます(笑 御読了ありがとうございました。
>clown-crown様 旨の漢字の間違い。すいません、わからない。どこなんだろうと探してみるものの見当たらず(もっと真面目に探せ 親父はかなりいいやつに描きました。そのせいで親父らしさが消えていないかが不安。みかんのたいきって洒落が浮いてなかったかも不安だったりします。(不安だらけだな ともあれ、御読了ありがとうございました。
>羽堕様 句読点の付け方、段落の仕方。それらのせいで読みにくいのは、かなりあるかもしれません。影舞踊、基礎をわかってないので(苦笑 子供時代の気持ちが書けているかどうかは微妙ですが、基本的にガキなのでこういった風合いになるんでしょうかね(進歩しろ 御読了ありがとうございました。
>京雅様 初めまして。ギャグというか、言葉遊びのような感じでかけた言葉「みかんのたいき」。まぁ親父が洒落といってますが、お笑い要素は基本的に皆無ですね(笑 詩的と聞くと綺麗なイメージがあるので、少し嬉しいです。御読了ありがとうございました。
>ニラ様 みかん畑など行った事はないのですが、どこぞで見たことのある風景を思い出し描きました。となれば舞台は田舎になってくるわけで(またか 静かな雰囲気は描けていたようでよかったです。御読了ありがとうございました。
>バニラダヌキ様 以前に指摘してもらったラスト数行での失敗。肝に銘じて書いてはいたのですが、今回も犯してしまいました。気をつけて書いていたのですが、癖なんでしょうか。指摘されて見ないとわからないとは、まだまだ勉強不足です。本編中の流れでどこまでが読者に伝わっているかという点にしても、作品を客観的に読んでみて推敲する力を付けたいと思います。二度も同じ過ちを繰り返して、それでも指摘してくださり大変感謝しております。絶対次はテーマを明諭した作品を書きたいと思います。御読了ありがとうございました。
>樂大和様 あぁ、基礎がなってないからこういう失敗をしてしまうのだと思います。連載やって、終わったら暫く読みきりを書いてるわけですが、その度に思うのが読みきりの難しさ。テーマ自体をどうするか悩むのに、それをコンパクトに纏めなきゃいけない。語彙力、文章力、構成力、いちいちどれもを気にしながらこれからも精進したいと思います。御読了ありがとうございました。
>神夜様 今回の裏目標は情景描写の練習だったりします(オイ というわけで、無理に情景描写を入れたせいでストーリーの構成が変な感じの所があると思います。全く力及ばずで、お恥ずかしいです。色々考えてたら、無理に背伸びした作品になったと痛感してて(苦笑 御読了ありがとうございました。
>有栖川様 詰め込みすぎな感が溢れている今作。何とも纏まっているか不安であります(まだ? 明るく楽しいお話を書こうと思っているのに、なんでかこんな味付けになってしまう。洒落も、何というかお粗末(笑 さり気にタイトルを決めるのが好きだったりしまして(笑 御読了ありがとうございました。
>恋羽様 先にも書いたのですが、今回の影舞踊の作品でちょっと違う感じがするとすれば、情景描写(であってほしい なんかそれを描くために、みかん畑を選んだっていう(マテコラ 小説がいかなるものかということがわかっておらず、同じ過ちを繰り返しているので、読後感がうやむやかもしれません。次回はすっきり読んでよかった、と思える作品を書きたい(あくまで希望(笑)と思います。御読了ありがとうございました。
>rathi様 回想とラストの繋ぎは唐突かなぁと思っておりましたので、影舞踊のミスだと思われます。こうしていろいろ皆様に意見をもらえると、今度はこうしようと漠然としたやる気が起こります(でも書く速度には比例しない(笑 情景描写がうまかったとの言葉はかなりありがたいです。御読了ありがとうございました。
>エテナ様 傘のネタとみかんのことがくっつくかどうかが生命線であったような気もするわけで、ここでも力不足を痛感(苦笑 ていうかほとんど回想シーンですからね、そっちが本筋だと思うのが普通ですね(あほか 不良品って良くない品ですからね。でもまぁ悪いといってないだけ救いがあるんじゃないかと思ったり(こじつけじゃん 御読了ありがとうございました。
>ゅぇ様 みかんの季節は冬ですかね(コタツにみかんw 早いところだと10月ぐらいに収穫するみたいです。んーと、改行に関しては……全く気を回していませんでした(一本調子(オイ 今度はその点も気をつけよう(ぐっ そうすりゃ唐突な感じが減るだろうし。御読了ありがとうございました。
◆もろばれ独り言◆
読んでくださった皆様、貴重なお時間ありがとうございました。適切な指摘、温かい言葉本当にためになりました。書いてみて、まだまだ不完全なところが多数あり、それでも読んでくださった皆様が大変いとおしいです(キモイ 次回書く時は、ちょっとだけ読者を突き放した感じで書いてみようかなどとも考えていたりで、その時はまた読んでいただければ嬉しいです。
2005-04-07 00:11:50【☆☆☆☆☆】影舞踊
では、遅れ馳せながら。場面転換が多い話はすきなのですが、ちょっと繋がりがかけていたかのように感じました。大人→子供→大人というのは定番だけど素適だと思うのですけど子供時代の話がちょっと不鮮明でした。一場面、一場面だととても見栄えがして素晴らしいのですが、並べられているのなら何かしらの繋がりが欲しかったかのように思います。文章の流れや描写が素晴らしかったので、場面間の繋がりだけが悔やまれます。良し、真面目感想終り。「みかんのたいき」については、タイトルを見た瞬間、オレンジ色のちょい楕円型果物を思い浮かべておりました。はぁ、オヤジ……か。さてさて、次回は読者を突き放した作品という事で楽しみです。私は尖っていて近づけないような作品が大好きなのです。では、遅れ馳せながらでなんだかすいませんでした、と。
2005-04-07 16:03:27【☆☆☆☆☆】うしゃ
うしゃ様、そんな謝らないで下さい(ペコリ 場面転換に関しては唐突なとこありました。急ぎすぎですね。もっとゆっくり長く書いてたら良かったんでしょうけど、体力ないからなぁ(笑 題名については、基本的に言葉遊びが大好きですので洒落になっちまいましたね(親父の兆候?(爆 次回は気張るぞと意気込んで見ますが、読者を突き放す作品など書けるのだろうかと不安。何しろモットーは「人に優しく、自分に優しく」ですから(マテマテ 御読了ありがとうございました。
2005-04-07 23:52:16【☆☆☆☆☆】影舞踊
計:20点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。