『あの細道…』作者:SALA / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約3.33枚
私の家の近所に一軒の空き家がある。
私は怖くてなかなか近づけなかった。
なにか不気味な感じがするところだから。
私は、今日犬の散歩でいつもと違うあの家への道を行った。
今まで普通にしていた犬達があの家へと続く細い道の前でいきなり走りだそうとした。
まるで何かに操られているか、引き付けられるかのように…・。
いくら強くひっぱっても行こうとする。
私は怖くてあの細道に近づかなくなっていた…
いつかのおばあさんが亡くなった日を境に。


数年前、たしかにあの家には一人のおばあさんが暮らしていた。
私も回覧板を持ってあの家への道を通った事がある。
なぜかその家は竹やぶの中の目立たなく不気味なところにあった。
なかなか光が届かないあの家へと続く細道、車一台通れるかどうかぐらい。
何か出そうで臆病な私はあの家へ行くのが嫌だった。
犬が吠えていて、長い石段を上ったところに家がある。
まるで見つからないようにしているかのようだった。
そこに住んでいるおばあさんの顔を知っているだろうけれど、
私は覚えていない。
確かに会っているはずなのに…・顔だけが思い出せない。
一人暮らしという事もあり外部との接触も少なかった。
そしていつかに亡くなった。
いつなのかも覚えていない、覚えているのはサイレンの音だけ…・。
あのおばあさんが亡くなってから私はあの細道に近づいていなかった。
久しぶりに見るあの不気味な細道はまだ怖かった。
背筋が寒くなり、不気味な感覚に襲われた。
近づくのが怖くて…すぐに犬を連れて走って逃げた…。
何かが来るようで怖かった。
幽霊など信じていないはずなのに…・あの細道には何かを感じた。
霊感など何もないはずなのに。
ある時、友達の背後に立ったら二人の友達が一斉に振り向いた。
今までおしゃべりに夢中だったのに…・
その友達が言うには、私が背後に立った瞬間寒気がしたとの事だ。
何かにとり付かれているのではと言われた。私もここ半年ばかりよく寒いわけでもないのに寒気がし、鳥肌がしょっちゅうたつ。
しかしそれはおかしい。
我が家はお寺の跡地に建てられている。
後ろにはお墓があり、私の部屋からでも見える…・。
なにかいわくありげな祠もあるが、昔一度お坊さんが開けた事があるのみだ…。
何の祠なのかも分からないが、石の蓋も閉まっているし、何かしたわけでもない…。
祠のたたりとは考えられない…・普通その場合は家族にも同じ事が起こるはずだから。
とりつかれているなどありえない…。
もう離れているはずなのに…全身を包み込むかのように足元から迫りくるような寒気がする。まるで私を絶望の淵に落とそうとしているかのように…。
もうあの道に近づく事をやめる。
あの細道と竹林は不気味だ…。
妙に寒気がする。
今思い出すだけでも怖い…・・。
なぜ私はこんな事を感じるのだろうか…・霊感なんてなくてただ臆病なだけなのに…・・。
きっと、私はもうあの家に、あの細道に、あの竹林にちかづかないだろう。
近づきたくない…・。
あの細道は不気味な細道…………………・・
2005-03-13 02:02:37公開 / 作者:SALA
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■作者からのメッセージ
文章力のない私ですが、書きたい事を書いていけたらと思います。
この作品は私が体験した事を元につくっているのでノンフィクションではないでしょうか…
まだあの細道はあり、
私は怯えています…・
この作品に対する感想 - 昇順
初めまして甘木と申します。拝読させていただきました。辛口になってしまうことを最初に断っておきます。うーん……エッセイだろうか? エッセイにしても弱いな。読後の感想はこれでした。状況が描かれているだけでSALAさんが感じた(?)不気味さを感じません。寒気? 寒気でも色々とあると思います。足下からわき上がってくる寒気、背中の筋肉が硬直するような寒気、後ろ髪が逆立つような寒気。ほんの少し書いてくださるだけで読み手は書き手との同一性をもてると思います。不気味さも同様です。
文章力ですが、よほどの天才でもない限り初めから素晴らしい作品を書ける人はいないと思います(私なんかは未だまともに文章も書けないし、思ったことや感じたことの一万分の一も表現することができません)。幸いここには色々な書き手の方が作品を掲示されています、それらを読み、良い部分や気に入った部分を模倣し少しずつ自分の作風にしていくことも一つの手段だと思います。本当に失礼なことばかり書いてすみません、SALAさんの次の作品を楽しみにしています。
2005-03-13 01:24:54【☆☆☆☆☆】甘木
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