『リュウセイグンノミチビキ ?』作者:美緒 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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 「ピッチ、本当に友達をもらったんだな!!」

僕は返事をせずに、ただにっこりと笑った。
友達が出来た。とても嬉しい。

 『ピッチしゃん、お洋服なんて、買いに行かなくても魔法で出せましゅよ?』

 「しーっ、しーっ!! だまってて!!」

この友達・流は、流星の落とし子らしい。
なんでも願いを叶えてくれる。でもこのことは内緒だよ。

 「その子、可愛いじゃん!!ピッチ付き合ってんの?」

 「そ、そんな、付き合うだなんて!!」

 『流は嬉しいでしゅ。ピッチしゃまと一緒にいられるならいいでしゅ。』

僕はドキッとしたけど、きっとよく分かってないんだ、と思った。

 「流はまだよく分かんないよねー!!子犬だもん、仕方ないよー!!」

 「お前も子犬だろ?ピッチ・・・」

 『そうでしゅ、流だけじゃないでしゅー』

流はちょっと怒った。でもそれも可愛い。

 「じゃあ僕たちはこれで。」

 『バイバイでしゅー。』

僕は早歩きで流を部屋へ連れて行った。
この子は外へ連れて歩いたら何を言い出すかわかんないよ、
部屋に置いておこう。 それが頭の中を駆け巡った。

 『なんで帰るでしゅか?お店行くって言ったでしゅに。』 

 「魔法で出せるんでしょ? ならいいじゃないか。」

僕は適当に言ってごまかした。

 『だめでしゅよ。流ピッチしゃまと行くの楽しみにしてたのにぃ…』

そうか、この子はそういう事で行きたがったのか。でもそれは、
『地球の物が見てみたい』だけで、『僕と行きたい』というわけではないんだ、
僕はそう決め付けた。

 「今日は僕、調子悪いからいいよ。今度にしよう。」

 『それは大変でしゅ。魔法で直しましゅ。でもどんな薬が効くか
      わかんないでしゅ〜;; 調べてくるでしゅ。』

流は大急ぎでお店へ向かった。でもあんな事いって本当は、
地球の物の見物に行ったんだろう、と思った。


      



        流は何時まで経っても帰ってこなかった。






 何期待してるんだろう、僕ってば・・・。
流は見物に言っただけなのに…。

    トゥルルルルルル・・・・・

電話だ。流からかな…

   「もしもし・・・・・・・・・・・・・えっ、流が?」


流が交通事故にあった。急いでてまえをよく見ていなかったということだ。
意識不明の重態。いますぐ村立病院にきてほしいとのこと。


     「流ーーーーーーーーっ!!!!!!!!!」





     「あなた、流ちゃんの保護者さん?」

その言葉で気がついた。今村立病院にいる。

 「いえ、ちがうけど・・・・まあ保護者代わりのようなものです。」

 「そうですか…。もう手術は終わって、ベッドで寝てますよ。」

 「そうなんですか?」

よかった。ただそれだけだった。

 『ピッチ…しゃん…』

 「流・・ごめんね、僕のせいで…」

 『いいえ、私もお役に立てなくてぇ…』

何時の僕のことを考えてくれてる流。おっちょこちょいだけど、
大好きだよ、流……。

  

     大好き……?



僕、いつのまにかピッチの事が好きになってたんだ…。
でも、本当の『好き』じゃない。友達として…の・・…・・・・・・・・・。


 『ピッチしゃん?』

 「ああ、何?」

 『今日はもう遅いでしゅ。私は入院するので、
                お帰りくだしゃい。』

 「まさか。僕もここにいるよ。」

 『本当でしゅか?よかった・・・とても心強いでしゅ!』

流はどうしてココへ来たんだろう…?僕の所へ…何の為に・…?
         …でも、今はここにいる君を守りつづけよう・…


2003-10-18 15:57:50公開 / 作者:美緒
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■作者からのメッセージ
えー第2話をお送りしまーす!!(終了?
この作品に対する感想 - 昇順
犬たちが可愛い!! こういうキャラ好きですw
2003-10-18 22:07:03【★★★★☆】AIKA
計:4点
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