- 『三話』作者:吐人 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
- 全角1095.5文字ユウヤン、本名、加藤裕子。僕と同じ東梨高校。おまけに2−dクラスに所属、出席番号28。性格は物静かの割りにやる時はやる隠れ強硬派(今回の件で実証済み)。顔は可もなく不可もなく、クラスではいろいろな意味で割と上位。身長150以上155以下、体重45以下(僕の目分量だと)スリーサイズは未成年の為、秘匿。
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原稿用紙約2.74枚
以上、ユウヤン情報について軽く引き出してみました。
あれから家に着いたのは十時を回ってからだった。帰ってから面倒事が色々あったはずだが、何がなんだか何も覚えていないのが現状だった。
で、その面倒事の要因の大半を占めている説教好きの母親から言われた一言に「あんた死にそうな顔してるわよ。」と最後に言われたのだけは覚えていた。心配されるほど悲壮そうな表情だったらしい。なぜそんな顔していたかは知らないけど。おかげで、説教が手短に終わってよかった位としか思えなかった。これぞまさしく、親の心、子知らずってやつらしい。
本気でどうでもいいけど…………。
で、今の僕は自分のベットで横になりながら相変わらず唇をさすりながら彼女の事を考えていたのでした。うー、女々しいのぅ……。
そりゃあ、高2にもなってキスとかしなかったこととか無いですよ。本当に。
経験は何度かありますけどね。ああいうのは初めてだった。
いや、キスされた事?いや違う。不意にされた事。それも違う。
では何か?接近した彼女の顔が全くの無表情だった。それが一つ。
もう一つは、口づけられたとき、温度が全く感じられなかった事。さすがに無いけど、なんというか、死体とキスした時の気分ってやつみーたーいーなー……。
しかし、気になるというより何だろうな。キスってあんな感じだっけ。
無表情で不意を突かれて、冷たい唇としたぐらいのキスであそこまで酩酊するものだろうか。
女だったら分かるけどなあ。不意に憧れの人としたらなるかもしれないしなあ。 もしかして、それって僕が男ではなくて女よりの性格をしているからかぁ?
だけど、その可能性はあ、まり無いとは思いますけどねえ。
ま、不意を突かれたら誰だって女々しくなるに違いない。うん、きっとそうだ。
あんな事されたら誰だって気が動転して脳みそが処理速度が低下して意識がフェードするに決まってる。うん、うん。じゃ、寝るか。
部屋の電気を消して毛布の中に包まった。
だけど、明日の学校、顔合わしにくよな。もう、ユウヤンのバカァ!
明日僕は自分の存在を疑う事になる。 - 2003-10-11 15:15:04公開 / 作者:吐人
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