『Believe〜『今日』という音を『明日』へ響かせて〜 2章』作者:漆黒の奇術師† / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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2章 『魔術師・柊 莉沙』

 私の名前は「柊 莉沙(ヒイラギリサ)」。親友、もしくは幼馴染という関係で「河野すみれ」というのがいる。
彼女、自分では決して言わないが、実はマジックが出来るのだ。
言わない、と言うのは彼女が『練習すれば誰だって出来る』と、思っているからなの
だ。彼女のマジックは趣味でやっているのとは全く違う。マジックショーをみたら、直後に真似できる、という才能の持ち主なのだから。
そこだけが、私と彼女の違うところ。
あ、いや。もう一つ。私は『魔術師』なのだ。
 家が代々魔術師の家系で、私も5歳のときに祖母から伝授された。
そのときは何も分かっていなかったのだが。
 そして、まだ在ったりもする。
彼女の最大の秘密。

すみれは、「怪盗」なのだ・・・

幼馴染である私とすみれはいつも一緒だった。
小学校を卒業する日。
私はすみれに「二人きりの秘密を教えるから」と言われ、2人で話をした。

★      ★

200X年、3月某日。

 私、柊莉沙は小学校の卒業式を終えて家へ帰ろうとしていた。
しかし、
「・・・さ〜!莉沙ってば!!」
後ろで私を呼ぶ声がする。
振り返ると、すみれがいた。
「なに?一緒に帰る?」
すみれは息を切らしている。
「うんっ!・・・」
やっとの事でそういうと、
「莉沙・・・走るのは速すぎ!」
と、笑いながら言った。
私は走るのが大好きで、いつもいつも走って家へ帰っている。
しばらく2人で歩いていると、突然すみれはこういった。
「ねぇ・・・莉沙?」
「ん?何すみれ」
「2人きりで、話があるの。聴いてくれる?」
いつもの明るいすみれとは違い、今のすみれは真剣そのものだった。
「・・・分かった。じゃ、うち来る?」
そして、笑顔に戻り
「行く行く!」
と言った。



「はい紅茶」
「ん。ありがと」
すみれは私の家へ着くと、私の部屋へと入った。
私は、紅茶を入れてくる、といってひとまず部屋から出た。
その間、すみれが部屋で何をやっていたのか分からない。
いや、分からなくは無かった。すみれは手に私の『魔術書』を持っていたのだ。
この時点で、すみれは私が魔術師であることをとっくに知っている。
私は早々に話を切り出した。
「ねぇすみれ?私に話って何?」
「うん・・・」
少しためらいがちな話し方。
こんなすみれの話し方にはもう慣れた。
こんな話し方をするのは、何か隠し事があるときや、莉沙にとってマイナスになるこ
とを言わなければならないときである。
「何?言わなきゃ気になるじゃない」
するとすみれは意を決したように、
「・・・分かった。じゃ、言うけど・・・」
「うん?」
「今、ちょっとした怪盗が話題になってるの、知ってるよね?」
「もちろん。技術の割には、なんだか、幼いようだって・・・え?まさか・・・」
「そう。そのまさかよ。」
『VIOLeT』という名の幼い怪盗は・・・こんなにも私の身近にいたのだ。
こうして私は、彼女の最大の秘密を知ることとなったのである。


2004-10-02 11:47:27公開 / 作者:漆黒の奇術師†
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■作者からのメッセージ
アドバイスどうもありがとうございました^^
あまり直ってないとは思いますが…。
懲りずに呼んでくださる方、おりましたら厚く御礼申し上げます。
この作品に対する感想 - 昇順
読ませていただきました。読み手にどんなところで楽しいと思わせるかを意識して書いた方が良いと思います。その方が他の作品を読んで参考にしやすいですし。改行後の一マスめは空白にした方が読みやすくて良いですよ。失礼します。
2004-10-02 11:08:05【☆☆☆☆☆】メイルマン
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。