読ませていただきました。冒頭の数行から、すっかり惹きこまれてしまいました。語りが絶妙なので、サイコなストーリーながらも退廃的な映像美に酔ってしまったようです。なんと言うか、戦前の横溝作品の耽美浪漫と、三島作品のデカダンス、それを現代的なスパイスで見事に味付けがしてあるといった感じで、実に味わい深い短編に仕上がっておりましたね。最後の、穴のあいたワンピースを気にする主人公の価値観が、この作品の全てを象徴しているように感じました。我侭を言わせて頂けるならば、父親を殺害した経緯(動機)の説明が少しでも欲しかったです。かえって作品のテンポを損ねてしまうのかもしれませんが、個人的な興味としてそう思いました。作品自体の完成度は高く、とても有意義な一時を味あわせて頂きました。ありがとうございます。
2004-09-16 00:47:49【★★★★☆】卍丸
ですます調の訴えかける文体、描写がどろどろした異常事態を爽やかにし、好感が持てる一本だと思いました。異常事態に発展させる動機、あるいは<僕>の内面に潜むある種の怪物のような何かが、メタファーなどの多様で表現されるともっとおもしろいと思ったのですが、非現実感の中に何故か現実感が存在するのは無駄な技術やできるかぎり主観的視点を排除して、ありのままを描写し、読者にイメージとして訴えかけるという作者側の意図なのかと思い、とても参考になりました。
2004-09-16 01:26:00【★★★★☆】進一
色彩描写が随所にあるにもかかわらず、モノクロの古いヨーロッパ映画を観ているような気がしました。たぶん全体を通しての、透明感のためでしょうか。飛び散った血糊ですら、その宙を舞う血流の向こうに薄く背景が透けて見える、そんなような。出来事の根本的な背景説明をしないで、映像と表層心理だけで見せてゆく手法は、今までのメイルマン様の作品の中では、いちばんすんなりその世界に溶け込めたと思います。ただ、いつも自分が感覚したものが果たして作者様の感覚しているものと同じなのか明確な手がかりをいただけないので、ちょっと悔しい気もしてみたり(自分が押し付け派のクドいたちなので)。いずれにせよ、なにかこの本来狂おしい世界を鏡のような水の底に沈め鎮めていただいたような気分で、今夜は良く眠れそうです。
2004-09-16 03:06:47【★★★★☆】バニラダヌキ
皆さん、丁寧な感想をどうもありがとうございます。卍丸さん、お褒めに預かり光栄です。父親を殺した時の話も書いたのですが、微妙にうまくいかなかったのと、こちらを先に投稿しても問題はない、との判断で投稿しませんでした。とはいえ、無闇に唐突に感じさせてしまいますね。進一さん、無理に事象や心情の原因を説明しないように努めて書いてみたのですが、どのように思われるか少々不安でした。色々と作中で解説をしてしまうと、どこか読みづらい作品になってしまうのではないかと思い、このような形になりました。ご感想ありがとうございます。バニラダヌキさん、ご感想ありがとうございます。明確な手がかりを読み手に提示できないのは、私の実力不足だと考えております。「ここがこう面白い場面だ」とはっきり表現することが出来ないので、いつもこのような抽象的な雰囲気を全面に出してしまう作品になるのではないかと思います。両方をうまく書けるようになれればいいのですが、上手い方の作品を見るとその余りの遠さにただ呆然とするばかりです。皆さん本当にありがとうございます。実力向上を目指して努力いたしますので、今後もご指導よろしくお願いいたします。
2004-09-16 13:10:30【☆☆☆☆☆】メイルマン
初めまして、GOAと申します。拝見させて頂きました。一人称の「僕」に性別を惑わされて、後半のキスシーンにボーイズ・・・か! と驚き、タイトルを思い出して平常心を取り戻しつつあります。余談はさておき感想です。物語の出だしと結末に強い印象を覚えました。シナリオ構想に興味を覚え、ラストの余韻が物語を締め括るのに一番しっくり来ていると思います。全体の雰囲気が良かったのも好印象でした。私は好きですねこういうの。ですが、その分惜しいなと感じてしまうわけです。唐突に切り替わる場面切り替えに読み手が置いていかれる感じを受けました。状況描写が不足がちで物語の連続性が途切れ途切れになってしまっていると思います。特に時間軸の情報が少なく、回想シーンなのか現在進行中なのか、日を改めているのか。掴みづらいのです。物語を楽しむためには共通の先入観が必要です。自分の世界に読み手を惹き込む必要があると思うからです。必要な情報は必要な分だけ読み手に与えた方が読みやすく、より物語を楽しむことが出来るのではないでしょうか。続いて気になる点です。語尾の「〜た。」で終わる文章が多々見受けられました。これに限った事ではないのですが少し読みづらいです。語尾は出来るだけ前後と重複しないように工夫すると読み易くなりますよ。会話文中の三点リーダーの後に読点をつけるのはお勧めしません。例「綺麗な……。口紅だ……ね」本来、句点・読点記号の変わりに用いられる記号なので、私などは違和感が拭えません。地文はまた別なのですが。使い方としては、一字空け、何も飾らず続けて文をつなげて良いことになっています。長々と失礼しました。個人的には僕の描写がもっと欲しかったです。主人公ですし、物語の中核を表すので。これからも創作活動頑張って下さい。次回作、期待しております。
2004-09-16 16:41:37【☆☆☆☆☆】GOA
ちょっと差し出がましい感想になってしまいますが。『彼』を殺すというシーンを際立たせるための“溜め”が不足していたように思います。前半は、主人公の嗜好性メインで話が進められているのですが、これと同じくらい『彼』との関係乃至『彼』に対する感情に重きを置いていたらかなり違っていたのではないかと思います(ただそれをやろうとすると規約に触れる方向へ行きそうですが笑)。一方、余計だと感じてしまったのは父親殺しのエピソードです。初犯と二回目では本人の葛藤の度合いが段違いでしょうから、殺しの前科があるということで『彼』を殺すシーンのインパクトが逆に薄れてしまったように思います。 ただ、個人的に常に目指しているところでもある“雰囲気を作れる文章”は存分に堪能できましたし、またタイトルが絶品だと思いました。
2004-09-16 18:53:38【★★★★☆】明太子
読ませていただきました。まず一番初めに思った感想を一つ。狂気……とかそんな感じです(マテ 冒頭から最後まで、全く同じ流れて進む文章は正直すごいな、と。現代ではなく、昔の物語のようです(いや、誉め言葉ですよ(汗; ただ、だからこそ少しだけ。先に皆様も仰っているように、父親を殺す動機や『彼』を殺すときの……なんて言うのでしょう、『違い?』があってもよかったかなぁ、と。取り敢えず、意味不明でごめんなさい。 しかしそれはそれで、この物語は味わい深いものでした。二回読み、二回とも違った印象を受けたことにかなり驚いていたり。 最初の最後まで訳の判らぬ感想、誠に申し訳ありませんでした。メイルマンさんの次回作を期待しております。
2004-09-16 19:52:27【★★★★☆】神夜
拝読させていただきました。メイルマンさんの作品を読ませてもらうのは始めての疾風です。正直、メイルマンさんの文章の書き方はとても手馴れているな、と思いました。主人公視点ならではの主人公の心情描写が、とても自分には面白く、ゾクゾクとした感を与えてくれましたw次回作も期待します。
2004-09-16 20:00:09【★★★★☆】疾風
感想をくださった方々、ありがとうございます。GOAさん、雰囲気やイメージを優先させていて、場面切り替えや時間軸などに注意が足りなかったですね。正直言われるまでは、さして問題ないと思って油断しておりました。ご指摘感謝いたします。「共通の先入観」のご指摘のところが、理解できませんでした。申し訳ありません(汗。機会がありましたら、是非もう一度ご教授願いたいです(無礼なお願いで申し訳ないです。「〜た」のところは、初め過去の描写を全て「〜た」で終わらせ、語っている主人公が現在感じている思いを「〜た」意外の文末で表していたのですが、しつこすぎると思い色々とバランスを変えているうちに、逆に違和感を与えてしまう文章になってしまったかもしれません(汗。会話文中の3点リーダーの使い方、勉強になりました。ありがとうございます。指摘一つ一つにレスをしたため、何やら反論や言い訳に見えてしまいそうですが、そのような意図は決してありません。丁寧なご指摘感謝いたします。明太子さん、ご感想ありがとうございます。主人公の心情の背景を詳しく語っていれば、もう少し違ったものに……。父親の場面も余計なものをいれずにしていれば……。などと色々な指摘を受け思っております。先に父親を殺す話を書いて、その後の話を無理に切りぬいたのが失敗のもとだと反省しております(結果主人公の背景云々をすっ飛ばして、状況のみが際立つ物語になってしまいました)。父親の死骸も話に良い雰囲気を与えてくれるかも……などと思ったのが浅い考えでした(汗。タイトルを褒めていただき、正直に嬉しいです。ありがとうございます。神夜さん、ご感想ありがとうございます。父親の死体すらも、主人公の日常に良く見られる小道具のようなものにすぎない、と
いった雰囲気を出したくて、物語に出したのですが、良く考えればそうだと主人公の思考が鈍っていた説明がつきませんね(汗。次回も頑張りたいと思います。疾風さん、主人公の語りから不思議な感覚を覚えてもらえれば、私としては非常に嬉しいです。ご感想ありがとうございます。皆さん、丁寧な指摘と感想、本当にありがとうございます。どれもしっかりと作品を読んでいただいた上での感想で、本当に恐縮しております。今後ともどうかご指導よろしくお願いいたします。
2004-09-16 21:39:40【☆☆☆☆☆】メイルマン
ΣΣ(ぇぁ メイルマンさんの作品は始めて読みます。まず一番印象に残ったのが。お父さんかわいs(切 いやいやいや。まあ、自分はこのお話が恋愛モノに見えてしまったのは秘密です。最初は何かホラー的なものを感じていましたが、最後の「彼」との殺し合いの部分から、徐々にそれは恋愛モノになりました。いやしかし一番印象的なのが14階から飛び降りた事ですね。ホントに人間ですか。この子(汗 いやそれよりどうしてお父さんころされたんでしょうね。あと屋敷の人たちも。やはりストレs(切 ではでは
2004-09-16 23:48:16【★★★★☆】ベル
果的に打たれている句読点と倒置法が上手だなぁと思いました。それらがこの物語に落ち着きとリズムを与えてくれていて読んでいてとても気持ちが良かったです☆
2004-09-17 00:43:21【★★★★☆】律
ごめんなさい、下の感想の冒頭は「効果的に」です。すみません。
2004-09-17 00:44:38【☆☆☆☆☆】律
ご感想ありがとうございます。ベルさん、主人公の心情の背景を語らなかったことで、疑問点を抱えたまま読むことになってしまったのは狙った点もあるとはいえ、反省するべきところかもしれません。ストレスですか。欲求不満気味な主人公に見えてしまったでしょうか。ご意見ありがとうございます。律さん、句読点の部分は気を使って書いたので、褒めていただき嬉しいです。主人公が語る話ですので、落ちついた感じを出したいな、と思っていたので。ご感想ありがとうございました。今後もどうかご指導下さい。
2004-09-17 13:06:02【☆☆☆☆☆】メイルマン
見させていただきましたぁ!!見た瞬間、背中が何故かぞくっときました。凄いですね!!メイルマンさん…文章だけで凄く広く想像する事が出来ました!!僕もいつかこんな風な文章がかけたらいいなぁ・・と思いっきり思ってしまいました!!
文章勉強中なので、かなり勉強になりました!!ありがとうございます
2004-09-18 17:07:54【★★★★☆】ニラ
ニラさん、ご感想ありがとうございます。お褒めの言葉をいただき恐縮です。今後ともどうかよろしくお願いします。
2004-09-18 19:10:46【☆☆☆☆☆】メイルマン
すごいですねえ。テンポが良いですねえ。
このあいまいな主人公の感情説明っていうか状況説明辺りもまた読者の想像力を働かせるような…
ホラーナ感じであったりメルヘンチックであったり、語り調が上手いですよね。読者に語り掛けるタイミングとか、すらすら読めて頭に入ってくかんじがしました。
皆上手くて羨ましいです。参考にします!
結局主人公は男なんでしょうか女なんでしょうか??断定できる場所が見あたらなかったんでその辺も気になりました!
2004-09-22 21:40:50【★★★★☆】おんもうじ
おんもうじさん、ご感想ありがとうございます。主人公の性別に関しては作者の方では決めてあるのですが、なるべく読者に情報をぼかして伝えるように心がけました。作品が後に流れてからもご感想をいただいて、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
2004-09-24 20:53:49【☆☆☆☆☆】メイルマン
読ませていただきました。これは、僕の勝手なイメージなんですが、ものすごくドロドロの内容なのに、まるで軽快なピアノの演奏のように、流れるように、しかし、その本質の重厚さ(密度)を残したまま、時には小川、時には大河のように流れるストーリーに魅了されました。色彩の配色も流れをいい意味で彩ってたように思えます。
2004-10-06 14:30:05【★★★★☆】樂大和
楽大和さん、ご感想ありがとうございます。お褒めの言葉をいただき恐縮です。色の部分はわかりづらいかな、と少しだけ思ったのですが、そのように言っていただき嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。
2004-10-12 16:28:35【☆☆☆☆☆】メイルマン
こんにちは、ささら、という者です。失礼かもしれませんが、第一印象として「世にも奇妙な物語」にテンションが似ているな、と感じました。殺人と心の内面性を対比的に編み出し、主人公の性別をあいまいにする技術も読者をひきつける武器となっています。なおかつ、けして読者に不快感を与えない描写。でも、これを映像化したら結構怖いと思いました。
2004-10-16 13:28:35【★★★★☆】ささら
ささらさん、ご感想ありがとうございます。心情がどうとでもとれる描写で物語を進めているために、様々な印象を持たれるものだなぁ、と勉強になります。作品を探し出したうえでのご感想、感謝いたします。
2004-10-16 22:56:29【☆☆☆☆☆】メイルマン
おはようございます。今作は以前メイルマンさんが手掛けられた短編、【傘姫】を連載形式で進行させていくという作品なのでしょうか? もう一度通読させていただきましたが、今回あらためてその文章表現、内容のクオリティの高さを実感いたしました。ダークな宵闇の中に浮かび上がる、白いワンピース等の色彩が鮮明な印象として残ります。今回の追加更新分は短めで、今後のストーリーがどのような展開に進むのかがまだ見えてきませんでしたので、評価に関しては次回の更新をお待ちしたいと思います。
2004-10-20 09:29:18【☆☆☆☆☆】卍丸
おお、連載でしたか。いきなりのこの異様な状況から、どんな世界に入って行くのか見当も付きませんが、近頃幻想的な文章に不自由な自分なので、これからのイメージに期待します。
2004-10-20 15:35:40【☆☆☆☆☆】バニラダヌキ
お久しぶりです。昼夜です。拝読させて頂きました。とにかく情景がありありと思い描くことのできる文章、そして血の飛び散る凄惨なシーンですら綺麗に思えてしまう手法にもただただ脱帽の思いです。連載であることを大変嬉しく思います。続き楽しみにして居ります。
2004-10-20 15:43:24【☆☆☆☆☆】昼夜
こんばんわ。読ませていただきました。話の展開がすごいです、次に何が起こるのかまったく予想がつかないのに、何が起きても不思議じゃないそういう感じがしてとてもワクワクしました。ただ一つ気になったことは主人公が男か女かということです。僕と言っているのに、ワンピースを着たりしたので、ちょっと戸惑ってしまいました。私の想像力、読解力ぶそっくでしたら申し訳ないです。
あと、私のまだまだな小説を読んでいただきありがとうございます。
では、失礼します
2004-10-20 17:53:29【★★★★☆】ラック
初めまして、淘夜(とうや)と申します。初めてメイルマンさんの作品を読ませていただきました。独創的で、文のタッチも素晴らしい仕上がりだと思います。心情が主でしたが、解りやすかったです。べた褒めしすぎじゃないのか?と思われるでしょうが事実なので。続きを期待して、退場させていただきます。
2004-10-20 20:22:02【★★★★☆】如月 淘夜
皆さんご感想ありがとうございます。卍丸さん、中途半端な更新で申し訳ないです。この後の構成を現在非常に悩んでおります。至らぬところばかりですが、ご指導いただければ幸いです。バニラダヌキさん、短編集のような形にしようと思ったのですが、前回皆さんに指摘された部分をどうにか解消しようと目下奮闘中です。どうかよろしくお願いします。昼夜さん、どうにかして雰囲気を壊さずに書き続けたいと思っています。今後ともご指導よろしくお願いします。ラックさん、ご感想ありがとうございます。性別に関してはあえてぼかして書いたつもりです。ただ、描写が少ないので性別の情報くらいはないと想像しにくいのでは、と少し反省する部分も。如何なものでしょうか、ご意見いただければ幸いです。ありがとうございます。如月 淘夜さん、お褒めにあずかり光栄です。ありがとうございます。今後ともどうかご指導下さい。
2004-10-20 23:13:32【☆☆☆☆☆】メイルマン
読ませていただきました。独特な書き方ですね。Dir en greyの歌みたいなストーリーで酔います。気になった事を数点。まずは、主人公の性別。僕なので、男か女かわからないような……あ、でもタイトルが。あとは……殺す目的かなぁ?漠然と殺し続けてたんで少し説明が欲しかったような。狂おしく美しい感じがとてもよかったです。ありがとうございました。
2004-10-21 09:16:29【★★★★☆】トーナ
傘姫が更新されてる〜!と飛びついてしまいました。最初から読み返してみたんですが、川の流れに例えた「僕」と「彼」の流れるような進行から一転、幕間は、洞窟の中で雫が一滴、一滴落ちるのを息を殺してみているような静寂さを感じました。これからの展開が気になります。メイルマンさんの情景を捕らえる力、見習いたいものです。
2004-10-21 17:58:26【☆☆☆☆☆】樂大和
トーナさん、楽大和さん、ご感想ありがとうございます。トーナさん、殺す目的に関しては、連載物としてこちらの反省点です。性別に関してはあえてぼかして書いている部分もあるのですが、如何でしょうか。ご感想ありがとうございます。楽大和さん、続きの話は少々不安な部分があって、色々と思考錯誤を繰り返す日々です。今後とも是非ともご指導下さい。ありがとうございます。
2004-10-21 21:02:58【☆☆☆☆☆】メイルマン
これはいつもの幻想文学的迷宮が続いて展開されるのかと思いきや、きわめて叙述的耽美の世界に突入。三島というより、ひところの乱歩の世界に近いものを感じました。今後もどっぷり浸れそうな予感です。
2004-10-23 02:50:11【★★★★☆】バニラダヌキ
書きたいことが沢山出てきたので散らかった感想になることをお許し下さい。 まず、前回読みきりとして投稿された部分が、この長編(?)においてプロローグ的なものなのか本文なのかがまだ判然としませんが、いずれにしろ「幕間」にはまだ早過ぎますし、そもそも本文と同じ長さのものを「幕間」とは呼ばないのではないかと思います(尤もこれは単にタイトルの問題ですね)。 内容については、マシンガンやチェーンソーといった“お手軽スプラッター”を用いるような題材自体、安易にインパクトを与えにいっているようであまり好まないのですが、描写は意識的に抑えておられるようですし、またその必然性も今後の展開によるのでしばらく様子見とさせていただきます。 文章的に気になったのは「私が十七の時だ。」の段落が、その上の段落と下の段落のどちらに係るものなのかが瞬時に判断がつかなかった、という点くらいで、流れとしては特に違和感ありませんでした。 最後に、ちょくちょく話題に上っている「僕」の性別についてですが、個人的な考えとしては、何らかの目的(ミステリーのトリック等?)で“本来とは逆の性別”だと読者に思い込ませる、というなら意味があると思いますが、性別を単に“ぼかす”というのは、読者が読みながら頭に映像を浮かべる際の阻害要因にしかならないのではないかと。短編ならば、ぼかしたままでも雰囲気で引っ張れた面があったと思いますが。 ……物語が始まる前からちと書き過ぎましたか。
2004-10-23 03:47:21【☆☆☆☆☆】明太子
バニラダヌキさん、明太子さん、ご感想ありがとうございます。バニラダヌキさん、今後の展開で雰囲気が壊れていかない様に気をつけて書いているのですが、もし何か違和感があるようでしたら遠慮なく仰っていただけると嬉しいです。ご感想ありがとうございます。明太子さん、ご指摘感謝いたします。確かに幕間というにはおかしいですね(汗。構成自体が妙な具合になっているようで、改善したいと思います。お手軽スプラッター……うーん、確かに。マシンガンもチェーンソーも人によっては陳腐に見えてしまう要素でしょうか。今後の展開でそれらが登場する話はあるのですが、無理に登場させずともいいかも……などと思いました。色々と検討していきたいと思います。性別の件、こちらも少々悩みどころですが性別が明記されていなくとも、読み手の頭の中に人物を強く印象付けることは可能だと思うので、それができるように頑張ってみたいという気持ちもあります。丁寧な指摘をいただいて恐縮です。書きすぎなどということはないので、是非是非今後ともよろしくお願い致します。
2004-10-23 11:43:58【☆☆☆☆☆】メイルマン
今回の内容は読み応えがありました。なんとも退廃的で猟奇的な描写の数々に、思わず閉塞感を覚えるほどでした。この多大なサディスティック的嗜好を持つ男と、第一回目(短編時)で主人公的役割をみせた白いワンピースの少年とが、今後の物語の中でどのように交わっていくのか。興味深くお待ち申し上げます。文章自体に対する違和感は、ワタシ個人としてはまったくありませんでした。自分なりにこの作品の今後の構成を考えてみたりすると、とても楽しかったりします。あまり参考にならない感想で申し訳御座いません。
2004-10-23 13:46:42【★★★★☆】卍丸
卍丸さん、ご感想ありがとうございます。参考にならない感想などと仰らず、どんどん感じたことを言っていただければ大感謝です。文章的な違和感がなかったと言われてほっとしていますが、これからも皆さんの意見を参考にして書いていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
2004-10-23 22:43:04【☆☆☆☆☆】メイルマン
一種のある独特の世界観とでも言うのでしょうか? そういったものを形容詞とか人物の行動だけでなく、文章それ自体でも表現できているように感じられて、すごい表現力だなと思いました。しかし、冒頭と今進行しているストーリーがどのように繋がっていくのか、まだ分からないので、評価はまた今度にさせてもらいます。
2004-10-26 16:10:22【☆☆☆☆☆】毛玉
毛玉さん、ご感想ありがとうございます。物語の雰囲気を壊さない様にしたいと思っているのですが、構成に中々手間取っております。今後も是非ともご指導頂きたいです。ありがとうございます。
2004-10-27 02:46:47【☆☆☆☆☆】メイルマン
計:68点