『霊感Boy 暁 - 前半』作者:なっか / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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僕の名前は西之暁(にしのあかつき)。15歳。
僕の家は普通の何の変哲もない家なのだが、僕は5歳の誕生日を迎えたその日の夜あのことがきっかけで、それ以来霊感の強い子だといわれてきた。
言われてきてから10年くらい経ったくらいの頃に僕の体に異変が起きた。
それは霊感が強まっていたのを感じてきたのだ。
ある日、母さんは僕に問いかけた。
「暁、あんたからだが少し熱くなってないかい?」
「え??」
その時僕はこう思った。
母さんは多分、熱かなんかが出たと勘違いしているのかと。
「あ、大丈夫だよ。多分、平熱だと思うし。」
僕は答えた。だが、僕の目の前に座っている母さんは深く溜息をついた。
「はあ、熱?そんなこと、誰も訊いてないよ。私が訊いているのはあんたの
その体に小さいときからなってることに関して、今その状態で変なことが起きてないかって言うことを訊いてるんだよ。」
このとき母さんの言葉の中に小さいときからなってることという文が出たことに僕ははっとした。
僕はまさか…と思い母さんに訊き返した。
「…ねえ、母さん。それって…もしかして、霊・・感…のこと?」
母さんはすぐさまその答えに口を開いた。
「ああ、そうだよ。暁、あんたが5つになった頃のその夜のこと。自分でも解るだろ?体が……」
「ああ、解ってる。」さすがだな、母さんがいつも何でもお見通しだといつも言ってたことがようやく解ったような感じがする。
「霊になぜか、強く感じるようになったときはビックリしたけど今はもうなれたよ。……あれ?母さん、母さんの後ろ……霊が居るよ。小さな女の子の。」
「あら、そうかい?うんじゃあ、いつもの通りそのこと接しておくれ。」
そういうと母さんは目をつぶった。これは僕が霊と話すためにも必要なことなんだ。
なぜかというと、僕が霊と話す場合。
その霊が取り付いた人物の体自体を使って動いたり、ちょっとばかし話内容によって作業もしてもらうからなんだ。

「……では、・・・・・」

そして、僕も母さんの後から送れて目をつぶった。
「君は何処から来たのかな?解るかな?」
僕は霊に問いかけた。そしたら、霊が『解らない。』と答えた。
「そうか、解らないか。じゃあ、君はなんていう名前なのかな?」
『・・麻美みゆき(あさみみゆき)・・』
霊--みゆきは僕の見る限りだと少し悲しそうな目をしていた。
「みゆきちゃん。悲しそうだね?なにがあったの?」
僕はこの時。みゆきという霊が可哀想だからいったん安心させて…話を続けよう。とそうは思うのだが、話を早く繰り上げないと思い僕はあせっていた。なぜ焦っているのかというとこうみえても僕には霊と話す時間は限られているのだ。今の僕の力ではそう長く話しが続かない。
というのは僕自体が僧や、法師などではないということだから。
僧も、法師も長い念仏を唱えるか、死んだ人の魂を入魂といって生きている人の体に魂を移すことをする。それに、それなりのやり続ける強い力も備わっているからできることで。僕がさっき母さんに魂を呼び込んだように、入魂までは出来てもそれなりに長く続ける力はない。
それに今こうして話しているのはみゆきなのだが、体は母さんのものだから霊魂をしていると厄介なところが沢山だ。
どっちかが、意識を進めて、暴れてしまったらどっちかが、意識を一度停止をし落ち着くまで僕が何とかしないといけないから。それがこの霊魂をしたときに厄介なことなんだ。
2004-06-01 18:20:02公開 / 作者:なっか
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