『篠原 安彦の物語』作者:大蛇 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約4.42枚
俺は、篠原 安彦(シノハラ ヤスヒコ) 今年で高校2年生だ。特徴はカッコイイ、天才、運動神経抜群のパーフェクト人間。だといいんだがな。現実はそうじゃねぇ。英語と音楽がとてもダメ。それ以外はもダメだ。あだ名はヤス。運動能力は普通だ。

 俺は今、春休み最後の日を親友の塊 武(カイ タケル)と一緒に俺の住んでいる町、駁町(マダラチョウ)の商店街をブラブラしている。塊は俺の親友で、成績は俺より少し上だ。運動能力は普通より高い。駁町は最近発達してきたニュータウンだ。山もある。いろいろな店があるので、時々買い物をしている。
「おい、ヤス。暇だな。」 
「ああ、暇ですな。塊。」 
 そんな会話をしつつ俺達はブラブラしているわけだ。
「あっ篠原君?」
 誰か後ろから話しかけられた。振り返ってみると。
「やっぱりそうだ。久しぶりだね♪」
 振り返った先には美少女と言うにふさわしい顔の持ち主だ。でも俺はその顔に見覚えあった。去年隣のクラスにいた。霧崎 美咲(キリサキ ミサキ)だ。学校中で知らない者は居ないほど綺麗と言われている。髪型はツインテールで髪が腰までいく。が、俺は興味無かった。そこに塊が俺に肩をまわして耳元でささやいた。
(おいおいおい。お前なんで霧崎さんと知り合っているんだ?羨ましいぞコノヤロー!)
(? 何言っているんだ? 俺は会ったのは初めてだのはずだ。)
「何言っている。霧崎さんはお前に久しぶりと言っていたぞ」
(そんなはず無いんだがな。)
 そこに霧崎さんがひそひそしている俺達にはなしかけた。
「え? なになに? 何話しているの?」
「いや、なんでもないよ。ところで霧崎さんは何で篠原を知っているんだ?」
 ズバリいいやがった。
「だって小さい頃、飼っていた子猫が車に轢かれて泣いていた私をなぐさめてくれた。私あの頃の言葉、いまだに覚えているよ。」
 え? そんな事覚えてない・・・・・・よな?
「篠原君は覚えているよね?あの時の約束。」
 いきなり俺にふってきた。いきなりだったから驚いた。
「あ、はい、覚えていますとも!! 確かに公園でなぐさめてあげた覚えがあります!!約束ももちろん覚えています!!」
「覚えててくれた?。あの時はありがとう。」
「霧崎さん。こいつはあせった時、敬語になるんだ。」
 うっ・・・・・・。なぜそんな事を知っている。そしたら俺の耳元で
(あのなぁ、俺と何年間過ごしたと思う。)
(・・・・・・一年。)
(正解。一年も一緒にいるんだ。んなことは知っているさ。)
「って事は私と会った事も忘れているの?」
げ!! ヤバイ。感づかれたか?したかたない。ここは謝っておくか
「ごめん」
「いいよ。別に。私は覚えているんだがなぁ。あの時に言ってくれた言葉。あっ私、弟と来ているからまた明日会おうね。」
「うむ、また会おう。未来に向かって生きる若者よ。」
「またね。霧崎さん」
 そういって霧崎商店街のは人ごみの中に入っていった。
「やっぱり綺麗だよなぁ。霧崎さんは。」
「まぁ、な。」
 その後俺は一人暮らしのマイハウスに帰る事にした。アパートの201号室に俺の領域がある。家族は近くに居るので差し入れとか持ってきてくれる。たまにだが。俺はもう眠い。お休み。ぐぅぐぅ。

 始業式。俺は新しきクラスの教室の扉の前にいる。どんな奴がクラスメートか分からない。クラス表を紙飛行機用の紙と間違えて遥か遠くの空まで飛んで行ってしまったから分からない。開けるか。
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「あっ篠原君。おはよう。」
 開けた瞬間に新しきクラスメートの顔が。って霧崎ぃぃぃぃ?
「今年はクラスメートだね。よろしく♪」
「ああ、こちらこそ夜露死苦。」
 言って俺は気づいた。教室中から視線が俺に注がれる。え? なに? もしかしてこれって嫉妬とか殺意とかいう感情も流れてきいないか? 
 そんなことも知らずに霧崎さんは話をつづける。
「どうしたの?教室中を見渡して。去年とそんなに変わってないよ?」
 気づいてない。本当に気づいていない。周りからの視線という矢で俺が射抜かれていることを。このままじゃ俺の心臓がもたねぇ。どうするか。


  



2004-04-21 23:18:24公開 / 作者:大蛇
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