『続・林檎』作者:夢幻花 彩 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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 彼女の白い肌は漆黒の髪に映え、その美しさを素直に引き出していた。





 髪の長い女性・・・裕子は身体に纏わり付く衣類をやや乱雑に脱ぎ捨て、適当にシャワーを浴びるとすぐさま冷え切った体を浴槽の中にうずめた。暖かさがじんわりとしみこんできた。
 
 暖かな居間にいたのに、こんなに冷えたのは何故だろう。
 裕子はゆっくりと目をつぶる。湯気が裕子の形の良いあごを湿らせ、額には汗が滲む。裕子の体は温まったが、まだ気持ちの整理が出来ていないようだ。

 この一晩でいろいろな事がありすぎた。板倉の奥さんは死んで、林檎の恐ろしさを十分過ぎるほどに知ってしまった。
 林檎は人間を狂わす大麻のような物だ。一度食べればあり地獄に落ちたような物。決して抜け出す事は出来ない。そしてこの禁断の果実の原材料は人間。夫、修二は林檎を「人間の実」と言っていた。
 どれもグロテスクで、まだ若い裕子にとっては(いや、年齢や性別に関係する事ではないが)吐き気を催す物であった。
 
―しかし、なにか大切な事を忘れているような気がするのは何故だろう。

 裕子はさらにぎゅっと目をつぶる。脳裏に白衣を着た幾人かの男性が見えた。しかし、顔まではわからない。
 さらにもっと思い出そうと集中すると一人の男がこちらを向いた。その男は何処かで見たような・・・
「いたっっ!!!」
 激痛が頭の中を駆け巡り、裕子の思考をシャットアウトした。その一瞬で
裕子は自分が今何を考えていたのか忘れてしまったようだ。

・・・何処かで金属のぶつかるような微かな音がした。
 
2004-04-17 16:17:14公開 / 作者:夢幻花 彩
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■作者からのメッセージ
 こんにちは、夢幻花 彩です!!
えーっと、前書いてた林檎、多分私のパスワードの入力ミスだと思うのですが、きえてしまったんですよね(涙)
しかし!!諦めの悪い私としては林檎をやめてしまう事は出来ず、続編としてもう一度お邪魔させていただく事にしました!
(ただの頑固者)こんな小説でしかも更新の量がいつも少ない私ですが、これからもよろしくお願いします!!

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この作品に対する感想 - 昇順
始まりましたね、続編!!材料が人間の林檎、考えただけで「おぇ〜っ」ってなりますね。恐怖とミステリアスが巧くマッチしていて、面白いです。祐子が忘れている大事なことがなんなのか気になりながら次回も待ってます
2004-04-17 20:32:31【★★★★☆】風
計:4点
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