『不良物語 【1】〜【4】―死神&閻魔メンバー集合―』作者:グリコ / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
全角40457.5文字
容量80915 bytes
原稿用紙約101.14枚
【序章】
 ここ銀星町はワル共の聖地と言われるぐらい不良が多い。普通の高校生と不良の比率を表すと3:7である。この町の不良グループや暴走族は五十はあると言われている。その中でも最も勢力があるのが三つである。『死神戦隊』『閻魔』『苦露虎蛇異流』である。三つも詳しく説明するのは面倒なので後ほど。敵対しているが、今は主人公とはあまり関係ない『閻魔』と『苦露虎蛇異流』については簡単に、説明する。
 

 『閻魔』 ヘッドは『大場鉄心』(19歳 高3 一度留年してる)あだ名は鉄心を英語にして『アイアンハート』本人は気に入ってる。
 
 
 『苦露虎蛇異流』 ヘッドは『伊集院 槇尾』(19歳 フリーター?)このグループの名前の由来は単純明快。初代ヘッドがペットにワニを飼っていたからだクロコダイルを当て字にしたものだ 
 
 
 そして、物語の主人公である『桐生 戒斗』(15歳 中3)が属するグループとヘッドとその人間関係について説明しよう。
 
 
 『死神戦隊』 人数が三十人弱。活動内容は主に喧嘩等、そして喧嘩以外は喫茶店にたまるなりゲーセン行くなり学校の宿題する奴(殆どいないが行きたい高校、大学、企業がある奴)片付けるなり資格取得を目指してる奴はアジトで勉強している。アジトというのは後に紹介するこのグループのヘッドの家である。学校の宿題するなんて律儀だな〜とは思うだろうが、元々不良の道極めるために入ってる奴や極道の道は歩むために入ってる奴はいない。
 
 規則はと言うとそう厳しくはない。バイトで忙しい奴が多いせいか集会には絶対集まれ!って決まりはない。出来れば来い!って感じである。そのため中々全員そろうことはない。来れなかった奴は後で連絡するという気ままな感じのグループである。だが、絶対に守らなければならない決まりはある。それは薬物は売るな!買うな!かかわるな!である。それを破った奴は即刻破門である。
 
 ヘッドは『龍崎 龍司』(高三18歳)名前に龍が二つ付くことから『ダブルドラゴン』と呼ばれ、町の不良には恐れられメンバーには慕われている。当然戒斗も『ダブルドラゴンの旦那』『龍の兄貴』と慕っている。龍司も戒斗を可愛がってる.そして、後に詳しい説明をするが、同じジムに通ってるこの物語の主人公の兄『桐生 尽』(高二17歳)とさっき名前が出たが、同じく一緒のジムに通ってる『閻魔』のヘッド鉄心とは仲がいい。鉄心との仲は犬猿の仲という意味である。
 

 そして、この後戒斗や龍司、鉄心、槇尾を巻き込む銀星町が震撼する大戦争が巻き起こる。
【一章】
「あ〜疲れた〜」
 初っ端からユルんだ事をホザいてるのは桐生 戒斗。15歳身長は170大きいほうである。趣味は喧嘩。特技は剣道である。剣道は県の大会で優勝するほどの腕前だが、特に努力してるわけでもない。だがサボりまくってるわけでもない。普通の奴よりは才能と基礎筋力があるというだけである。性格は熱血漢。喧嘩はするがイジメはしない。すぐキレるためよく喧嘩する。見た目は銀色の髪をツンツンに立ててて龍の模様が入ったTシャツとジーンズを着ている。顔は整っていて。結構モテるはずだが、学校では怖がられているため女子はあまり近づいてこない。どちらかというと男にモテる悲しい奴である。
 
 そして、今はその週二回の剣道の帰りである。街路樹の並ぶ商店街を歩いている。疲れていると周りの声はよけいに聞こえてくるものである。車の音。うんこ座りして馬鹿笑いしてる馬鹿の声。道の真ん中で胡坐かきながらコンビニ弁当食ってる馬鹿の話し声。(邪魔くせえなぁ弁当蹴飛ばしてやろうか?)と戒斗は思ったけど早く帰って寝たいという気持ちの方が強かったので避けて歩いた。周りは店が多い。潰れそうなラーメン屋。袋を破って立ち読みしてる不良が多い本屋。シャッターが錆びてるクリーニング屋。客の入りが特に多い薬局。AVが大半をしめるレンタルビデオ屋。何故多いのか?というと喧嘩の後の傷薬を買う為に不良がよくいくからである。さっきから不良というワードが二つも出ているがとにかくそのぐらい多いのである。
 
 もうすぐ商店街を抜けて住宅街にいくわけだが・・・どうやらハプニング発生。住宅街とは目と鼻の先ってとこで金髪の細い奴と茶髪で普通の体系の奴と赤髪のデブでいかにも「僕たち不良なんです」というような高校生っぽい三人の男がワザとらしく肩をぶつけてきた。普通ならそこで喧嘩売るのだが今日は疲れてるためなるべく事を穏便にしようと考えていたが、そんな考えは虚しく不良三人組はにらんでる。そして、頭をかきながらこの後の展開は?という虚しいことを戒斗は考えてた
(はぁ・・・どうせ痛ってーなゴォラァ!治療代十万よこせや!!とか言うんだろ。そして、嫌ですって答えたらじゃあテメエも一緒に病院いこーぜ!お前の方が怪我は酷いかもしれないけどなぁ!!とか言って殴ってくる。はぁ・・・今日疲れてんのに・・・大体中学生相手にカツアゲとか恥ずかしくねぇのかよカス共め!まず最初のセリフはボスっぽい金髪。二つ目のセリフがあの赤いデブだな)
 と脱力感100%の戒斗を前に不良三人組の金髪が予想通りのセリフをはいた。
「痛ってーなゴラァ治療代十万よこせや!!」
(やっぱり・・・・・・でもよっしゃ!十万ってとこもあってた!)
「嫌です」
(次のセリフも同じだろうなどうせ・・・・・・)
「ぶっ殺す!」
(ハズれた・・・・・・いう奴はあってたけどな)
 結局不良三人組は襲ってきた。まず金髪のボスっぽいのが額に皺をよせドリャアとか掛け声を上げながら横殴りのパンチを顔に放ったが戒斗には剣道で身に付けた動体視力があるので簡単に見切れる。一歩後ろに下がってパンチを避けた後再び前に出てアッパーを顎に叩き込んだ。金髪は吹っ飛んで電信柱にぶつかって気絶した。
 
 
 が、アッパーを叩きこんだ後背中に衝撃が走った。赤い髪のデブがタックルしてきたのだ、よろけてこけそうになったがなんとかふみとどまった。が、まだよろけてる。けど敵は攻撃を止めない。再び顔にパンチがせまる。一発目はなんとか右に避けた。避けた拍子にバランスを取り戻した。すかさず二発目今度は左に避けた。けど避けたとき石に躓いた。再びふらつく。ヤベッ・・そう思った瞬間三発目また顔だ、
(避けきれねえな。だけど避けきれねえならつかめばいい。)
 そう思いながら三発目のパンチをつかんだ。そのままその腕を支えにして、立ち上がり頭突きを食らわした。うおぉぁぁ・・・・・・とか言って倒れた。
 
 
 続いて三人目。さっき俺が赤い奴とやり合ってる間に何故攻撃しなかったのか?という疑問が思い浮かんだがその時茶髪の奴は金髪の奴のポケットから得物を出していた。そして、赤いデブを倒したとき丁度得物をポケットを出したところだった。
「死ねや!クソがあぁぁぁ」
(おいおいおい・・・・・・ナイフですか?ってか俺殺したらお前殺人犯になって豚箱行きだぞ。って怒っててそんなこと考える余裕ねぇか。そして、大ピンチだよ俺。剣道使っちゃおっかな。けど正当防衛とはいえ剣道を喧嘩には使いたくないけどなぁ。しょうがない)
 そう思って竹刀を出そうとしたが、茶髪のほうが急に得物をしまった・・・急に怯えだした。戒斗は俺の強さにビビったのか?と考えたが茶髪の男の視線は戒斗の後ろである。
「今日はかんべんしてやるから命を大事にしな」
 と、情けない声を出しながら茶髪が言った。とっさにこう思った。このセリフを聞いて0,1秒後に思った
(強がりだな・・・お前らやられてたのに・・・)
 次の瞬間ライオンが吼えたんじゃねぇか?と思うほどの大声が戒斗の後ろから聞こえてきた。
「勘弁してやるじゃねえぞこのクソがぁ!!!!てめぇやられてたじゃねぇか!!!!!今度俺の弟分に手を出すと全身の骨バラバラに砕いて全裸にして木に吊るすぞ!!!!!!」
 
 
 声の主は戒斗の属する『死神戦隊』のヘッド龍崎 龍司。通称ダブルドラゴンである。身長175。将来プロボクサーになろうとしている。体格はボクサーらしくガリガリに見えるが、筋肉は無駄なく付いている。戒斗と同じ銀髪を肩まで伸ばしている。服は上は黒のジャケット。下は紺のジーンズである。顔は戒斗と同じく結構カッコいい部類に入るが、額の顔の傷と評判のためこれまた女はなかなかよってこない(と言っても全然モテないわけではない)女にモテるコツを色々と戒斗の兄である尽から教えてもらってる。
 
 
 余談だが戒斗は龍司に憧れている。実の兄貴には馬鹿馬鹿言うが龍司の前ではいい弟分である。だから戒斗の銀髪は龍司の銀髪を真似たのである。性格は面倒見のいい兄貴分男気があって頼りになる。だがそれはメンバーに対してであり他の不良共にとっては恐怖の的であり、その強さは小さいグループなら一人で潰すほどの実力である。その龍司が鬼のような顔で凄まじい声で怒鳴るもんだから、茶髪の奴の顔は目の前に猛獣がいるかのように怯え震えてる。そして、半泣きになりながら
「すっ・・すすすすいませんでいたぁーー」
(「し」が「い」になってる。ダサッ。けどダブルドラゴンの旦那に怒鳴られりゃあ、ああなるのも頷ける)
 と、下らないこと考えてた。そんなこんなで助かったわけだ。膝に手をつき
「どうもありがとうございました。もし旦那がこなけりゃ俺はきっと大怪我してましたよ。」
 と言った。本当は竹刀でめった打ちに出来てたが剣道の道具を喧嘩には使いたくなかったので、本当に感謝してた。龍司は長い銀髪を櫛で整えながら(櫛持ちあるいてるのかよ?と戒斗は思ったが)
「いやぁ気にすんな。我が弟分よ。今度おごってくれればいいからよ。剣道の帰りか?」
 と聞かれ
「はい、そうです。」
 と答えた。龍司はさっき気絶した金髪の財布を抜き取りながら
「気をつけろよ。ああいう得物使ってくる馬鹿にはよう」
 そう言って戒斗に金髪の財布を渡した。遠慮深く
「俺はいいですよ。さっき助けてもらいましたし。」
「いいからもらっとけ。子供は遠慮するもんじゃねえぞ」
 そう言い戒斗のポケットに無理やり入れた。早速いくら入ってるか確認したが、小銭が300円ほど。札は一枚も入ってない・・・・・・おかしいぞ、こうやってカツアゲをよくする奴ってのは結構金を持ってるはずだが・・・・・・
「なるほど。あくまで財布はもらっとけってことですね。」
 と苦笑いしながら言った。
「なんのことだ?俺はしらんなぁ?」
 ニヤニヤ笑いながら言う。しかし、いつ札だけ抜き取ったんだろう?と疑問に思いながら。ボソっと
「ドケチ。」
 と呟いた。龍司は聞こえていたのかいなかったのか。豪快に笑いながら
「まぁまぁこの金使ってなんか食べようや。あっそうだ香織ちゃんの親父のラーメン屋いかねぇか?お前香織ちゃんのこと好きなんだろ?」
 いきなりこんな事を聞かれ恥ずかしそうに下に俯き諦めたような声で
「どうせ俺なんかより似合う奴がいるさ。俺なんて・・・うわあぁぁぁ」
(完全に諦めモードだな・・・・・・もっと積極的に行けば顔はいいんだしイケると思うんだがな。)
 そう思いながら呆れたように龍司は
「お前なぁ女に関してはホントにダメだな・・・ちったぁお前の馬鹿兄貴を見習えよ」
 と言った。その後あわてて訂正するように
「あっ俺が言ったのは積極性を見習えっつー意味だからな!尽みたいに一日3回ナンパしろとか女たらしになれっつー意味じゃないぞ」
 そういわれ溜め息を吐きながら
「わかってますよ。あんな馬鹿兄貴みたいになれっつーのは無理だしなりたくないし。けど積極的にって言われても恥ずかしいし・・・・・・ダブルドラゴンの旦那は彼女いるんですか?」
 と聞かれニヤッと笑い
「さっきヤってきた」
 戒斗は膝と手を地面に付き暗いオーラを出しながらゴニョゴニョと、どうせ俺なんかモテねえよ・・・・・・とか、どうせ童貞ですよ俺は・・・・・・などと呟いている。
「冗談だよ。この間別れたよ。そんな落ち込むな。怖いぞお前」
 と優しく声をかけ顔を覗き込んだがその瞬間ギョッとした。
(泣いてるよ。そんな悔しかったか?) 
 今度は泣きながら。あぁドラえもん・・・・・・この世に存在するイケメンを顔を全て醜いブタに変える道具だしてよ・・・・・・などと怖いことを呟いている。龍司はそんなことしたら自分もブタになってしまうとツッコもうとしたけど、今の戒斗には何を言っても無駄だと判断し
「しゃあねえなあ。で香織ちゃんとこ行くのか?」
「行きます」
「原チャリは?」
 と龍司
「疲れたとき乗って車にぶつけたら大変なんで剣道の日は歩きです」
 龍司は、そういやオメェ免許はあんのか?と尋ねようとしたが15歳である戒斗が持っているはずないので無免許であること間違いなしなのであえて聞かず流した。
「じゃあバイクとってくるからまっとけ」
 といい龍司は欠伸しながら道路の端に止めてある大型バイクをとってきた。さっきは帰ろうとしたけど、香織ちゃんとこに行くのも悪くはないな。と判断したのか。戒斗は乗り気である。さっきの涙もどっかに飛んでったような笑顔である。
「あ〜楽しみだな〜。でも良く考えればさっきの喧嘩の時『死神戦隊』の名前だしとけば相手も逃げ出したのにな〜アホだな〜俺。」
 確かにその通りである。この銀星町の三大勢力である『死神戦隊』の名前を出せば大抵の奴は逃げる。それで逃げないのは『閻魔』や『苦露虎蛇異流』に属する者か、よっぽどの自信家か喧嘩好きであろう。ここで龍司がバイクに跨りながら
「さらに『死神戦隊』銀狼ジュニアの異名を持つお前の名前出せば相手は年上だろうと逃げ出すんじゃねえか?まぁ乗れや」
 そういいながらヘルメットを戒斗に投げた。が、誰かにキャッチされた。ちなみに銀狼というのは龍司の2つ目のあだ名である。そして、同じ銀髪で喧嘩が強く龍司に可愛がられている戒斗は周りから銀狼ジュニアとよばれている。本人は気に入ってる。
「ゴラァ!龍!ワシにゃぁ乗せんのになんで尽の弟にだけ乗せるんじゃ?不公平じゃのう」
 ヘルメットを横取りした男はそういった。鉄の兄貴ってこの時間はバイトじゃないだろうか?と戒斗は考えていたがとしてたが、気を取り直して、両膝に手を付いて、
「アイアンハートの兄貴お久しぶりっす。・・・今ここにいるって事はバイトはクビになったんですか?」 
 と戒斗は尋ねた。さっきヘルメットをキャッチしたこの男こそが『閻魔』のヘッドである大場 鉄心である。彼もプロボクサーを目指している。性格はとにかく豪快。ギリギリ黒に見える坊主頭に何本もラインを入れている。顔は小さい子が見たら逃げ出すぐらいゴツい顔とデカイ鼻で顎にはヒゲが生えてる。体格もとにかくゴツい。さらにサングラスをかけているもんだからヤクザに見えるのだろうか彼の半径5mは危険地帯と判断されているらしく誰も人がよってこない。
 
 
 服は『閻魔』に属する者は着る決まりになっているジャケットである後ろには『一日一善』と書いてありその下に『閻魔』と書いてある。下は普通のジーパン身長は175で戒斗より5センチ大きく龍司と同じぐらいだが、横幅は二周りぐらい違った。とてもボクシングをしている体格とは思えなかった。むしろ体重制限の厳しくないプロレスとかK−1向きとも言える体つきだ。それと余談になるが鉄心が留年した訳を説明しよう。理由は単純。高校の入学式の時の事、入学式途中で抜け出そうとして先輩とぶつかった鉄心がその先輩を半殺しにして、その仲間と大乱闘。止めにきた教師もまとめてぶっ飛ばして一年間停学になった。この事件は「一年停学の乱」と言われ銀星北高校に語り継がれている。 
それと『閻魔』についての説明をしよう。
 
 
 『閻魔』 人数は40人程活動内容は喧嘩、それからメンバー同士の取っ組み合い。鉄心はしないのだが、他のメンバーはカツアゲなど。それから、打ち上げとかカラオケなど、『死神戦隊』とは違って腕っぷし以外脳のない奴とか勉強嫌いな奴しか集まらないので勉強みたいな事はしない。遊びまわるだけである。だが、極道の道を行こうとしている者はおらず鉄心もメンバーに「高校卒業したらとりあえず就職か進学かぐらいは決めとけ」と言っている。
 
 
 規則はというとヘッドの命令は絶対であるが、特に無理やりな命令はしないので、今のところ内部でいざこざはない。集会は絶対参加である。だが、鉄心もそうだが他にもバイトが入ってる奴も結構いるのでバイトの日などをちゃんと考慮している。そして、『死神戦隊』と同じだ薬物は絶対禁止。かかわった奴はリンチにして破門である。鉄心についての説明は先ほどしたので、説明終了。
 鉄心が怒りながら
「ドアホ!辞めてやったんじゃ!そこの部長がギャーギャーうるさいんでのう一発どついてやったじゃ。そしたらのぅ・・・・・・」
 すかさず龍司が笑いながら
「クビになったんだろ。鉄っちゃんすぐキレるからな」
 ラインの入った坊主頭を手でジョリジョリしながら残念そうに、鉄心が
「まぁそういうことじゃっつーわけでやけ食いじゃ」
 そしたらいつのまに現れたのか突然後ろから尽が
「おっさん減量中じゃねえのかよ。ジジイに怒鳴られんぞ」
 いきなり現れたこの男は桐生 尽。主人公桐生 戒斗の兄貴である。龍司や鉄心と同じくボクシングをやっているが、尽は五十年に一人と言われる才能の持ち主で他に空手とテコンドーをやっている。そして、ボクシングと空手とテコンドー全てを極めようとしており一日七時間のハードトレーニングを二日に一回やっている。(二日に一回というのは超回復にあわせての話であり筋肉の回復度合いによって三日に一回にもなる)ようするに努力と才能の男である。成績のほうもインターハイ優勝や、他にも有名な大会《作者がやってる空手は余り有名な団体ではないので、有名な大会の名前は知らないので詳しい説明は省かせてください》で優勝するなどの輝かしいものである。当然龍司も鉄心も尽には敵わないが、他の奴じゃ相手にならないので3人は仲よくスパーリングをしているわけである。だが、龍司はスーパーフェザー級。尽はスーパーライト級、鉄心はライトヘビー級なので階級が違うが。
 
 
 見た目は弟よりさらにいい顔だちである。茶色に染めた髪をオールバックにして、香水の香りを漂わせる。服装はジムのTシャツを着ているが汗で濡れている。下も動きやすい半ズボンである。性格は女好きでケータイのアドレス帳には男五%(鉄心 龍司 戒斗 その他)女九五%と偏っている。これもひとえに整った顔立ちとナンパし続けた成果である。おまけにエロい。けど友達や戒斗を傷つける奴は絶対に許さないという仲間思いの一面もあるが、普段が軽い性格ため、この仲間思いを知っているのは戒斗と龍司と鉄心だけである。
 
 
 彼は不良という訳ではなくどのグループにも属しておらず今回は多分影が薄くなるであろう悲しき人物である。そして、ジジイとは鉄心 尽 龍司が行くボクシングジムの会長である。このジムの会長は実は元世界ランカーであり何度もチャンピオンに挑戦したが、いつも判定で負けていた。だから新しい世代に期待しているわけである。その中でも一番お気に入りなのが今出てきた尽である。そして、その次にお気に入りが龍司と鉄心である。
 
 
 尽は今はジムで会長の拷問に等しい(本人承諾済み)特別トレーニングを受けているはずである。当然三人は同時に驚きながら
「「「なんでお前(貴様)がここにいんだよ(いるんじゃ)!!!!」」」
 と怒鳴った。尽は別に不思議そうな顔もせず。落ち着いた感じで
「だってもう終わったし。おっさんこそどうせバイトクビになったんだろ?戒斗は剣道の帰りで龍ちゃんがデートの帰りだろ。あっそういえば戒斗?ビデオ借りといてくれた?新作の『真夜中の保健室 変態女教師の性教育』あれ早く見てーんだよな〜」
 龍司はバイクに跨りながら呆れ顔で、鉄心はさっきキャッチしたヘルメットをいじるのを止め怒りながら、戒斗は今にもぶん殴りそうな顔で
「自分で借りろや!!」
「何弟に借りにいかせとんじゃ!ワシャァ一人で行っとるのにずりーぞ貴様だけ!!」
「借りに行くなんて一言も言ってねーぞ!俺はただレンタルビデオ屋の前通るって言っただけだ」
 さすがにこの剣幕に怖気づいたのか、機嫌をとるようにそして、話題を変えようと
「だって・・・ビデオ屋のバイトの子俺の彼女候補だし・・・・・・」
 と呟いたが三人から今にも殴り殺しそうなオーラが出てるのを見て
「まぁまぁ龍ちゃんもおっさんも戒斗もそんな怒るなって。それよりどっか行こうか。戒斗が惚れてる香織ちゃんの親父のラーメン屋にいかね?」
 と聞いて龍司と戒斗はやっと自分の目的を思い出したのか声をそろえながら
「あーっそうだったーラーメン屋いこうとしてたんだった〜」
 尽は話がそれたことにホッとしながらいつも通り
「じゃあ俺龍ちゃんの後ろに乗るわ。おっさんと戒斗は頑張って走れ」
 とホザきながら鉄心からヘルメットを奪い龍司の後ろに飛び乗った。龍司は内心怒りながらそれでいえ満面の笑顔で
「お前今までトレーニングしてたんだろ?だったらついでに走れよ。な〜にたったの10キロだ。お前がいつも走ってる距離の三分の一だぜ。戒斗さっさと乗れ」
 と言い尽を無理やり下ろしてヘルメットを奪い戒斗にわたした。戒斗はヘルメットを受け取り後ろに乗って尽に
「あばよっ!馬鹿兄貴」
 と言って走り去っていった。コンクリートにもたれ、恨めしそうに鉄心を見ながら
「頑張って走ろうぜ。おっさ・・・・・・」
 ここで言葉が止まった。どこに止めていたのか鉄心が車に乗りながら笑顔で
「わりゃあワシが免許持ってないとでも思ったんか?ワシャア19だぞ」
 ここで尽は一生懸命考えた

 (俺はさっき片手腕立て伏せ300回ベンチプレス180キロを10回上げてスクワット200キロを10回それぞれ3セット。さらにジジイと12ラウンドスパーリングやって・・・・・・しかも俺だけ16オンスでジジイは6オンス・・・・・・さらに三キロの足かせ手かせをつけてロープスキッピングを20分とランニング30キロ・・・・・・坂ダッシュが斜面30度の急な坂200メートル3キロの錘を手足につけてさらにタイヤを運ぶあれだったな・・・それを休みが一回10秒10往復で他にもあった。全身の筋肉は今は筋肉痛でとてももたない。つまり今から10キロ走れっつーのは無理!すなわちこの目の前で調子ぶっこいてるおっさんの車に乗せてもらうしかない!だが、このおっさんは絶対おごれとか言うんだろうな〜苦渋の選択!だが背に腹は変えられん)
 
 膝に手を付いて、深くお辞儀をしながら、すがるように
「すみません鉄心さま。どうか貴方のその素敵な車に私(わたくし)めを乗せてくださいまし」
 と普段使わない言葉を使ったせいかちょっとおかしな日本語も混じってる。鉄心は車の中に置いてあるコーヒーを一口飲みながら
「タクシーっちゅうんわ、タダで乗せてくれんわな?っちゅうわけで1分100円な」
 尽はこう思った。

 (このボッタクリオヤジ!ざけんじゃねぇぞ!あっ、でもこっからラーメン屋までは10分ぐらい。1000円ぐらい払うか・・・・・・)
 
 少し引きつった声で
「わかりました鉄心様。」
 鉄心はまるで王様にでもなったかのようにヒゲをいじりながらエラそうに威張りながら
「しょうがいないのう乗れや」 
 こうして、四人は(龍司と戒斗はとっくに行ってたが)ラーメン屋に向かった
【3】
 そのころ戒斗と龍司はとっくにラーメン屋についていた。ラーメン屋は商店街の賑やかな所からは少し離れたところにある。周りは売れそうにない雑貨屋ばかり。龍司は店の横にバイクを止めた。戒斗はバイクからおりてヘルメットは龍司に渡した。
 

 店の名前は店長の名前をそのまま付けた『義っちゃん』である。店の玄関には巨大な魚が四m水槽に入っている。種類はレッドテールキャットという外国産のナマズが2匹とアリゲーターガーという古代魚が一匹、アジアアロワナという古代魚が二匹いる。
 
 レッドテールキャットはナマズの仲間で顔がとてもデカイ。尻尾のほうは細い。安いし稚魚は可愛いせいか衝動買いしてしまう人は多い。たしかによく慣れるが大きくなるのが早い上に大食漢なので衝動買いなんてしてしまうと大変なことになる。だが、店長はこの魚を衝動買いしてしまった。つい可愛くて・・・・・・というのと、せいぜい10センチぐらいが限度だろうと思ったらしい。この魚のせいで高い金をだして四m水槽を買ったのはこの店では禁句である。大きさは1mぐらいである。
 
 アリゲーターガーは細長い体系で口はワニのような形で鋭い歯がびっしり生えてる。こちらもすぐ大きくなる上稚魚はとても安いので衝動買いしてしまう人が多い。80センチ以上のアリゲーターガーがいる水槽に手を突っ込むのは自殺行為とも言える。最大のものは三mになると言われているが水槽で飼うと一,五mが限度である。店長はレッドテールキャットだけでは寂しいと思って飼ってしまったらしい。
 
 そして、主役なのがアジアアロワナ。とはいってもいろいろな種類がいる。店にいる種類は辣椒紅龍という赤色の種類と紅尾金龍という金色の種類である。店長は客に見せるなら綺麗な魚も飼わないとな!と言って買おうとしてたが稚魚ですら二,三万はするのでなかなか買えなかった。もう5年ぐらい飼っていて鮮やかな赤色である辣椒紅龍と綺麗な輝きを発する辣椒紅龍はこの店の売りである。この店にいるのは60センチで手入れも行き届いている固体なので80万、90万はくだらないであろう。余談だが赤いアジアアロワナの稚魚にエビを与えるととても綺麗な赤になるという噂を聞いたことがあるのだがはたして本当なのだろうか?
 
 店は綺麗だ。念入りに掃除しているのだろう。店の印象は大事だ。店がちらかっていたらラーメンが美味くても食べる気になれない。内装はカウンター席が18個だけという変わった店である。これも店長が自分のラーメンを美味そうに食べている顔をこの目で見たい。という願望の現われだろうか?
 
 
 せっかく来たはいいが、休業日らしくシャッターが下りてる。とにかく早くラーメンが食べたい龍司と香織に会いたい戒斗はシャッターを無理やりあけて入ろうとした。これも顔なじみだからなのだろうか、それともただあつかましいだけなのだろうか。だが、鍵がかかってた。だが、これしきのことでめげるこいつ等ではなかった。二人は思いっきり深呼吸をして


「おっちゃ〜ん。いるなら出てきてシャッターあけろ〜〜!!」
 当然誰もいるわけない。今日は休みだ。
「ちょっとまってて〜」
 あ、いた。ちょうど熱帯魚に餌をあげに来ていた香織が店にいたのだ。戒斗の顔が思わずニヤけた。と言っても戒斗は香織が店にいることぐらい知っていた。好きな子については多少は調べてあるのである。今調べようとしているのはスリーサイズ。尽は年中ナンパしてるし女を抱いて寝る事が多いので見ただけでスリーサイズがわかるという猛者だが女に免疫がない戒斗にはそんな芸当は無理だ。
 戒斗は乱れていたツンツンを龍司から借りた櫛で直しながら恥ずかしそうに
「何か、たた食べるものある?」
 と聞いた後
(しぃまぁったぁぁぁ「た」を三回いっちまったよ〜)
 とっさにこう思った。ちょうどその時車の音がした。恐らく鉄心と尽だろう。ドアから欠伸をしながら坊主頭の巨体、鉄心が出てきた。そして、後ろのドアから尽が泣きそうな顔して出てきた。鉄心はラインの入った坊主頭をいじりながらふざけた裏声で
「2500円になりまーす。毎度ありがとうございまーす」
 すかさず尽はドデカイ声で言った
「ざぁけんなー!このボッタクリ中年オヤジ!!無茶苦茶遠回りしてんじゃねえか!大体あの信号をなんで右に回ってんだよ!左に曲がれば10分で付くじゃねえか!!1000円しか払わねえからな!!」
 怒鳴りまくった。鉄心はドスの聞いた声で
「じゃあかあしいわ!!誰が中年じゃ?まだ19だぞワシャ。大体一分100円言うたじゃろ!!ワシの商売にケチつける言うんか?」
 子供が見たらトラウマになりそうなぐらい迫力のある顔になった。だが尽も負けずに
「この間ドラゴンクエストV買いたいけど金がないから貸してくれーつって7800円貸してやっただろ!あれまだ返してもらってねーぞ」
(これはツボをついたぞ!俺の勝ちだ)
 負けを認めたのか鉄心は
「じゃあかあしいぶっ飛ばす」
 と強硬手段に出た。
「上等だ!ちったー強くなったのかおっさん?」
「当たり前じゃ!この間吉田をKOしたけーのぅ。吉田はプロボクサーじゃようするにワシャもプロでも十分通用するわけじゃ!!」
「とは言っても吉田君はまだ四回戦だぜ。まぁ馬鹿にする訳じゃねえけどよぅ4回戦ボクサー相手に自信つけてもしゃあねぇだろ!俺ぁ吉田君よりもっとつえー有沢君に10回も勝ってるんだぜ」
 吉田と有沢というのはジムの先輩で現在プロボクサーである。尽は四回戦だと言って吉田のことを馬鹿にしたが、それでもアマチュアとプロの差はデカくアマチュアから見れば四回戦ボクサーでもバケモノに見えるはずだが、才能あふれるこのコンビ(特に尽)にとってはプロという壁もそう高い壁ではなさそうだ、ちなみに階級が違うが龍司も同じぐらいの強さである。
 
 
 そんなに強いならさっさとプロになれよ!と思うがボクサーのかせぎなんて雀の涙みたいなはした金しかもらえない。何百万何千万というのはタイトルをとった奴だけだ。特に最初の四回戦、六回戦のファイトマネーというのは泣きたくなるほど少なく、他に仕事をもっていなければとても食っていける状態ではない。世界チャンピオンですら副業を持っている者は少なくない。さらに、格闘家の寿命というのは短く。30過ぎたら、もう若いものには敵わなくなる。とは言っても例外はある。世界チャンピオンや世界ランカーの中でも30過ぎてからでも世界タイトル挑戦する奴もいるしタイトルを守る奴だっている。けどそれでも30代後半が限界。引退を余儀なくされる引退した後はどうするということになる。
 
 
 ちなみに売れっ子のボクサーは俳優になるなりバラエティ番組に出るなりして稼ぐ者もいるがほんの一握りである。そして、ヘビー級なら引退した後K−1に参戦して稼ぐと言うものもいる。K−1はボクシングと違って3ラウンドで終わるのでスタミナがなくなりつつある30代でもなんとかやっていける。だが、宣伝効果が大きすぎるせいと、実際には一度引退して体がなまってしまったのか、年をとりすぎて昔ほどの動きが出来ないのか実際の試合を見ると悲しくなる。そして、その試合を見てボクサーってヘボだな〜と思うものもすくなからずいるはず。《作者もその一人》近頃はマイクタイソンがK−1に参戦するという話題が出ているが果たして本当なのか?それと弱くなっていないかも心配である。
 
 
 だから副業が必要なので鉄心と龍司は卒業して就職先でも見つけてからプロになる予定である。龍司は隣町にあるペットショップ鉄心は銀星町にある車の部品を作る工場に勤める予定。一年停学になったこともあるのに何故?というツッコミは簡便願いたい。尽も格闘人筋だが、最初は香織の親父の店で料理やラーメンを教えてもらいながら働くつもりらしい。そして、格闘技だけで稼げるようになったら、週一回か二回ぐらい料理を教えてもらいに行く予定、格闘技を引退したら自分の店を開いて稼ぐつもりらしい。だから、料理は女より美味い。


 話がそれたが、鉄心は悔しそうに、けれど強がって笑いながら
「おもしろいじゃないけ!かかってこいや!」
 というわけでバトル開始。鉄心の豪腕が尽を襲う、さっき戒斗が喧嘩した相手のパンチがまるでスローモーションに見えるほど早いが、尽の動体視力は天性のもので戒斗の動体視力もなかなかのものだが尽とは比べ物にならない。銃弾ですら避けてしまうんじゃないかと言うのは多少言いすぎだろうが。尽は鉄心のパンチを軽くかわした。それも必要以上に首を振らず最低限の動きで。二発めも三発目も空を切った
「やるの〜ワシのパンチ全部よけるなんての〜」 
 鉄心も負けずと応戦するが、当たらず。だが、尽も避けるために少しずつ後ろに下がる。
「んげ!ヤバッ」
 五発目のパンチが来た時後ろの壁に背中が付いてしまった。
「もぉらった〜」
 六発目。凄まじいパンチが尽が襲う。そこで尽はクロスカウンターで応戦。最初から狙おうと打つならわかるが、とっさの思いつきで打てるところは才能か努力かはわからない。互いに腕が絡み互いの頬を打ち合う形になったがダメージの量は鉄心のほうが遥かに多い。鉄心は結局崩れ落ちた。立ち上がろうとしながら
「お前本当にバケモノじゃのう。筋肉痛だというのに・・・・・・なんかお前とやりあうと自身無くすわい」
 負けたと言うの笑顔で鉄心は言った。そして、ふらついた。尽も笑いながら
「そりゃあ仕方ねえ。俺が強すぎるんだ。大体俺はいつもあのジジイから拷問・・・・・・じゃなかった特訓受けてんだぞ」
 そういって鉄心に手を伸ばした。鉄心は手をとり
「しゃあないのう。ワシの負けじゃ。1500円にまけといてやる」
「まだたけーよ」
「じゃかあしい。ワシャ今金欠なんじゃ」
 この一連のやりとりを見ていた龍司は長い銀髪を戒斗に返してもらった櫛で整えながら、戒斗はためいきをはいた後気だるそうに頭をかきながらボソッ一言。
「「一生やってろ馬鹿コンビ」」
 ボソッといったにもかかわらず見事にハモったこの一言。香織がシャッターをあけたので龍司と戒斗は鉄心と尽を尻目にラーメン屋に入っていった。
 ここで香織について説明を。稲田 香織(15歳 中三)戒斗の通う岡嶋中一の美人。腰まである黒髪、服は学校指定の制服である。性格は明るく、ユーモアもあって戒斗好みの子である。
 
 
 香織は入ってきた龍司と戒斗に
「へい!いらっしゃい」
 と父親の声真似をしたのかワザとらしい低い声で言った。戒斗は下を向きながら
「ど・・ども」
 と消えるような声で言った。龍司は頭に手を置き
(アハハ似てないよ香織ちゃん!とでも言えばその後明るく話繋げれるのに・・・尽と戒斗を足して二で割れば女に関してはちょうど良くなるのにな〜)
 こう思った。そして、掌にグーで握った手をポンと置きながら
(ここは俺が話題を振ってそして、戒斗に繋げる!これしかねぇ!この優柔不断駄目男が好きな子に自分から話しかけられるわけがねえ。最初からこうしとけばよかったんだ)
 龍司は笑いながら
「それおっちゃんの真似?」
 と尋ねた。香織は笑いながら
「やっぱり似てないかな〜」
 龍司も笑いながら優しい声で
「似てたら怖いっつーの!」
 香織は
「だよね〜やっぱり私はいつも通りの可愛い声じゃなきゃね」
 龍司は笑いながら
「確かに可愛いけど自分でいっちゃあいかんよ。」
 と言った瞬間ビクッとした。戒斗からすんごい黒いオーラが出てる。無理もない。「」の後ろが連続で龍司と香織の文字で埋められていた。龍司は戒斗に話題を振らせるために話しかけたが失敗。そして、さっきみたいに


 あぁドラえもん・・・・・・独裁者スイッチ出してよ・・・・・・そして、香織と俺以外全員消したいな・・・・・・。 
 

 とテーブルに「の」の字を書きながら呟いている。周りから見れば明らかに異常である。香織は救急車呼んだほうがいいかな。と本気で思ったが、龍司がいるので、まぁ龍司君に任せればいいか。と思って戒斗に恐る恐る
「戒斗そういえば今日の五時間目と六時間目なにしてたの?」
 と尋ねた。戒斗は慌てて「の」を書くのを止めて。自分で出来る精一杯の笑顔で、だけど無理やりなので怒っているようにも見えないような微妙な顔で
「えっ?あぁちょっとパチンコ行ってた。その後剣道いってっ」
 そこで止まった。
(やっちまった・・・・・・パチンコ行ったとか言っちゃった・・・・・・もうオラはダメだ・・・・・・・世界中のイケメン消しても独裁者スイッチ使っても恐らく一人になることを選ぶだろうな・・・・・・)
「パチンコ?ダメじゃん。未成年なのに!でも剣道にはちゃんと行ったんだねえらいえらい。」
 と、香織が戒斗のツンツン頭をクシャクシャしながら言う。ここで慣れ慣れしいなと思うが、元々幼い頃は仲良く遊んでいたが最近戒斗が香織を女と意識したため微妙な関係になった。
(あれ嫌われてないよボク。剣道ってのが頑張ってる男の子っつー雰囲気を出してる訳なんだな〜なるほど)
 ちょっとノってきた戒斗。ちょうど尽と鉄心も外で雑談した後なのかかなり遅れて
「お母さんただいまー」
 と鉄心がホザき
「香織ちゃんボクが迎えに来たよ〜」
 と尽がホザきながら入ってきた。
 
 
 当然冗談のつもりだろうが、戒斗にしてみればこんな性質の悪い冗談はない。戒斗が凄まじい形相で尽の方に歩いていきおもいっきりガン飛ばしながらそれでいて小さい声で
「何が迎えに来たよだクォラっ!香織は俺のもんだ!テメエにゃぁゼッテー渡さねーからなー!」
 と言ったが気にする様子もなく笑いながら尽が
「俺と香織ちゃんは料理を教えあってる仲だぜ、それよりもっと大きい声で言えよ。香織は俺のもんだーってよ!言えねーのか?うん?」
 とからかうが戒斗がついにブチ切れて
「やぁっかぁましいぃぃぃわあぁぁぁぁ!!!テメーはナンパした女と一緒にラブホにでも行きやがれぇぇぇぇ!!!!!!」
 そう言いながら戒斗は尽の右脇下に自分の頭を差し入れ、左腕を尽の腰に回し、右腕を尽の股下に差し入れる。尽は何を勘違いしたのかすっとぼた声で
「なんだ?香織ちゃん諦めて俺にしたのか?だけど残念。俺は男には興味な」
 ここで言葉は打ち切られた。戒斗は尽がしゃべってる途中に尽を持ち上げ
「地獄を見せてやるぜ!!」
 といい思いっきり投げ飛ばした。尽はうわあぁぁと情けない声を出して店のドアにぶつかった。思わず龍司と鉄心は拍手し香織はチャーハンを作りながら声をそろえて
「「「おぉ・・見事なキャノンボールバスター・・・・・・」」」
 と言った。けど拍手しながら龍司が
「だけどお前も優柔不断すぎるけどな」
 と付け足した。香織は手際よくチャーハンを炒めながら
「ねぇさっきから何の話してるの?また喧嘩についての打ち合わせ?」
ととぼけた事を言っている。香織は恋愛事に関してはどうやらかなり鈍感らしい。龍司と鉄心は顔を見合わせ溜め息しながら同じ事を思った。
(キミのせいなんだけど)
(まーだ気づいとらんのけ?この子は)
 戒斗はハァハァと肩で息しながら何かをやり遂げたような満面の笑みを浮かべた。尽はふらふらよろめきながら
「冗談なのに・・・・・・イテテ」
 ちなみに今までの戒斗と尽の会話は香織には聞こえていない。いつもの兄弟喧嘩だと勘違いしている。随分と都合のいい話だ。だが、戒斗は何かを思い出したように凄みのある声で
「そういや料理教えあってる仲っつったな?どういうことだ?場合によってはもう一回投げるぞ!!」
 と脅しながら聞いた。どうやらこの声は香織に聞こえていたのか
「お父さんが尽君ばっかり教えてて私には全然教えてくれないの。だから尽君に教えてもらってるの」
 と答えた。戒斗は不思議そうに
「クソ兄貴ここでバイトしてんのか?そういや料理人になるとか言ってたな・・・・・・ある師匠に料理を教えてもらってるとか言ってたけどそれっておっちゃんの事なのか?」
 と聞いた。陣は乱れた髪をいつのまにか龍司に櫛を借りて(一回100円)整え、笑いながら
「そーゆーこった。義っちゃんああ見えても教えるのうまいんだぜ、だから俺はどんどん上達してく訳よ。まぁ俺の才能もあるけど、でも香織ちゃんはいつまでたっても下手だったけどな。最近やっとチャーハンだけは作れるようになったんだよな?」
 と香織に聞いた。香織はチャーハンを皿に盛りながら聞いていたが怒って
「失礼ね!もう作ってあげない。戒斗!これ尽君の分だけど食べて!」
 そういい。尽の分のチャーハンを戒斗の皿に入れた。戒斗は本日最大級の笑みを浮かべ
「もちろんだよ〜香織のチャーハンならいくらでも食べれるよ」
 と鼻の下伸ばしながらチャーハンと食べようとしたが皿が浮いた。いや尽が勝手に皿を取って食べてる。戒斗は再びさっきのような形相になりながら
「返せや!クオラァ!!」
 といい皿を掴もうとするがよけられる。さっきみたいに投げようと思ったが投げれば皿ごと吹っ飛ぶ。どうすることも出来ずどんどん食べられた。残り二口分ぐらいをやっと返して一言
「う〜ん塩コショウがちと少ないな。そして味付けが義っちゃん特製醤油タレに頼りすぎてる。もっとタレを少なくしそこの棚に入ってる豚骨スープを煮詰めた豚骨タレをもっと入れたほうが良かったな。まぁ上達したじゃん」
 戒斗が自分の股下に尽の頭を差し込み、両腕を尽の腰に回し、尽の腹の前で両手を組んでロックした。
「だから〜俺はそういう趣味は無いんだって」
 またしても言い終わる前に戒とは肩の上まで尽の体を持ち上げ、そのまま横に回転して勢いをつけつつ、飛び上がって尻餅を付くように着地して、後頭部からマットに叩きつけそのままエビ固めをする。
 龍司はチャーハンを食べながら、鉄心は食べ終わり、ご飯粒を頬に付けながら拍手する。香織は戒斗と鉄心の茶碗を洗いながら拍手し口をそろえて言った。
「「「おぉぉ今度はスパイラルボムが出たー!」」」
 見事に決まったが尽はそれでも気絶しない。この超人的なタフさも強さのうちなのだろうか。
 おいおいマジかよ・・って顔しながら皆は尽を見ている。尽が丁度起き上がったとき 
 ”電話だぞゴラー!!さっさと出んかい!!シバかれたいんか!!!”
 という少しくぐもった鉄心の声がした。鉄心は今カウンターにあった飴を舐めてる。飴は結構大きいので邪魔になってしゃべれないはずだ。よく耳をすますと、鉄心のポケットから聞こえる。
 ここで本物の鉄心が飴をくわえながら、
「わいおえんわああっとる(役 ワシの電話がなっとる」
 と言った。舐めてた飴を噛み砕いて飲み込んで電話に出た
「なんじゃ?誰かと思ったらマリオか?何のようじゃ?久しぶりのお気楽ムードやっちゅうに。ピーチ姫さらうのか助けるのかまだきまらんのか?それともトイレの前っちゅうとこでクソでももれたんか?」
 電話の相手でありマリオと言われた男は
「馬鹿いってんじゃねぇ!ピーチ姫なんかさらってねーし助けてもねーし、いい年こいてクソなんかもらさんわ!大体テメーはいつも気楽じゃねぇか。っとそんなことより大変だテツ。ヘイホーとクリボーとキノピオが三人でゲーセン行く途中ワニの連中にフクロにされたんだ!今は三人とも病院で手当てしてる。あいつらは傷はたいした事ねーから焦るなっつーけど俺ぁ我慢出来ねえ!!どうすんだ?集合かけるのか?かけなけりゃあ俺一人で伊集院ボコして土下座させたる!!」
 と聞いた。ワニというのは『苦露虎蛇異流』のメンバーであろう
 
 
 この会話を見てるとマ○オのゲームを思い出すので、電話の中に出てきた名前について説明を。マリオと呼ばれていた男の名は屈波 真理雄(クツハ マリオ 17歳 高三)ここからは作者の趣味で当て字が多いので名前の読み方を書いていく。あだ名の由来は見ればわかると思う。身長は190を超える。そして、相撲をやっているので力はとても強い。余談だが、ボクシングにあまりむいているとは思えない鉄心にはよく「相撲のほうがむいてるぞ〜たくさん食ってもいいし。大体オメー減量とか出来ねーだろ!ムカつく事あるとすぐヤケ食いするし相撲にこいや」と言って勧誘している。もちろん鉄心は「俺ぁボクシングがいいんじゃ!減量なんぞしなくても自分よりデカイ奴に勝てりゃあええんじゃ!」と言い断るが「自分より小さい尽君に負けてるのにデカイのに勝てるのか?」と聞き「じゃぁかあしいわい!!ぶっ飛ばす!!」とお馴染みの展開。
 

 真理雄は『閻魔』の副ヘッドで、『閻魔』のなかで唯一鉄心にタメ口こける凄い奴であり、喧嘩の強さも鉄心には負けるが相当なものだ。ちなみにグループ内ではクッパと呼ぶ者が4割マリオと呼ぶものが6割である。後で書くのはめんどくさいので容姿を書いておく。髪型はリーゼント。顔は四角で体の割にデカイ。顔の形は鉄心に退けをとらないぐらい迫力がある。顔の傷はデコに一つ右頬に一つである。その怖い顔は姫をさらうほうのあだ名の由来にも負けないぐらいイカツイものである。そして、鼻の下に生えてるヒゲは姫を助けに行くほうのあだ名の由来ともなる人物にひけをとらないぐらい立派である。服は今はわからないが、恐らく『閻魔』専用ジャケットだと思われる。鉄心は気分によって呼び方を変える。ちなみに真理雄と今から紹介する三人の事を敵も味方もクパマリブラザーズと呼ぶ。
 
 
 ヘイホーと呼ばれていた男は平方 良太(ヒラカタ リョウタ 17歳高二)喧嘩はそう強くないが、その辺のヤンキーよりは強い。あだ名の由来は真理雄と一緒にいるのと、苗字である。髪型は黒の短いモヒカン。顔は細長い。別に整っている顔立ちではないが酷いわけでもない。服は当然『閻魔』ジャケット。彼はクッパ派。あだ名がクッパの手下だし
 
 
 クリボーと呼ばれていた男は久利坊 辰巳(クリボウ タツミ 18歳高三)喧嘩は強くない。喧嘩担当ではない。あだ名の由来は真理雄と一緒にいるのと苗字である。髪型は金髪のアフロで顔はクパマリブラザーズの中ではいいほうで、彼女持ち。服は当然上に同じ彼もクッパ派。理由も上に同じ


 キノピオと呼ばれてた男は来宮 比沙雄(キノミヤ ヒサオ 17歳高二)喧嘩の強さはクリボーと同じぐらい。あだ名の由来は上に書いたカタカナの「ミヤ」と「サ」をとって「ヒ」を「ピ」にしたという無理やりとも言えない様なあだ名である。顔はぱっとしない感じだが、睨むとそれなりに迫力が出てくる。髪型は茶色のリーゼント服は当然上に同じ。彼はマリオ派理由二つある。一つ目は苗字はクツハだが名前はマリオだから。やっぱ本名で呼ばなきゃということらしい。二つ目は上に同じくあだ名の由来がマリオのサポート役だかららしい。


 クパマリブラザーズについての説明は以上である。


 鉄心は立ち上がり大声で怒鳴った。
「ドアホ!!確かに気持ちはわかるわい。ワシだってやった奴半殺しにして全裸にして女子高の木に吊るしてやりたいぐらいムカついとるわ。けどなぁ『閻魔』と『苦露虎蛇異流』が争うっちゅーのはどういうことかわかっとんか!!」
 龍司はこの怒鳴り声を聞いて驚いた。
(『閻魔』と『苦露虎蛇異流』が争う?どういうことだ!そんなことしたらこの町全部巻き込んだ大戦争になるぞ。そして、負けたほうのグループは全部壊滅。そしたら負けたグループの縄張り争ってまたあのときみたいな群雄割拠の戦国時代になるぞ!!クッパのアホは何のようで電話かけたんだ?)
 電話の向こうの声も負けじと怒鳴った
「わかっとるわ!!そしたらこの機会を狙ってこの町の大きいグループから小さいグループまで全部俺らかあっちについて大戦争になるって言いたいんだろ?それがどうした!!この機会に奴ら潰せばいいじゃねーか!!」
 香織は不思議そうに皿を拭きながら龍司と戒斗と尽に聞いた。
「何の話してるの?鉄心君怖いよ」
 と聞いたが龍司と尽は口ををそろえて
「何言ってんの?香織ちゃんもしかして鉄っちゃんの顔忘れちまった?鉄っちゃん元から怖い顔じゃん」
「じゃああのおっさんが今まで可愛い顔でもしてったっつーのか?おえ・・・・・・気持ち悪っ」
 その後大爆笑。龍司のほうは笑いすぎたのかむせている。香織はあわててティッシュを差し出す。戒斗は
「そりゃいいすぎですよ。それより香織ラーメンは?」
 と聞いた。香織は慌てて
「ごめん私作れないんだ〜」
 と笑った。尽は頭をさすりながら
「そういえば香織ちゃん麺茹でたはいいけどなんか10分後に麺が消えて白い紐みたいなのが浮いてたけどアレ何?まさか麺だとか言わないよね?」
 香織は冷蔵庫から卵を出して尽におもいっきり投げた。尽は頭を抱えながら下をむいていたので見事命中
「いってー!何すんだよ!」
 尽の茶髪が卵で黄色くなった。
「あれは言わない約束でしょ?海鮮スープと豚骨スープどのぐらい混ぜるか書いてあるレシピとりにいったら忘れてたのよ。それより言ったら罰金千円って言ったじゃない払いなさいよこの馬鹿!!」
 尽はしぶしぶ
「わかったよはい」
 そういって取り出したのはラブホテルの割引券。
「あ、間違えた。はいこっち」
 そういって割引券をしまってポケットから千円を出した。が、香織はキレた。千円をポケットにしまうと再び卵を尽に投げた。卵がまた頭で潰れた。
「わーそんな卵投げたら義っちゃんに怒られるぞ」
 この光景を見ていた戒斗はボソッと
「いいなぁ仲よさそう・・・・・・」
 龍司は、えっマジかよ!と驚いたがボソッと
「お前なぁ・・・・・あれはどうみても仲良く見えないだろ」
 だが、無視して
「香織・・・・・・俺というものがありながら・・・・・・やっぱドラえもん呼ぼう。もしもボックスで香織が俺に惚れてる世界にしてくれって頼もう・・・・・・」
「お前と香織ちゃんいつからそんな関係になったんだ?それにお前の机はいつからタイムマシン置いてあるようになったんだよ?大体お前の部屋おしいれねえじゃねえか。大体ドラえもんはいつも最初はのび太君が道具だしてって言っても断ってるぞ。それに最後のび太君はかなりの確立で酷い目にあってるぞ」
「俺はもっと有効活用するさ!」

 
 さてドラえもんトークはこのへんにしてさっきの鉄心に対しての言葉だけど、普通なら鉄心は「誰が怖い顔じゃ!!」とカンカンに怒るのだが、今は怒らない。皆香織には不良の話などを知って欲しくないし関わって欲しくない(関わることなどないけど)のでわざと話をそらした。鉄心はこの光景を見ながら話をそらしてくれたことをありがたいと思っている。もちろん手段は気に食わないが、鉄心が小さい声で電話に
「ちょっとまっとれ」
 香織に会話が聞こえるといけないので店から出て車の中に入ろうとした。けど鍵を忘れたのでもう一度店に戻って鍵をとって再び店から出た。そして、車の中に入り会話を続けた。


「ふう待たせたなぁ。で、さっきの続きなんじゃがのう。そしたらどうなると思うとるんじゃ?俺らの縄張りも奴らの縄張りも大きい。さらに他のグループの縄張りもある。そして、どっちが勝ったにせよその負けたほうの縄張り争って再びあの地獄の戦国時代が蘇るんじゃぞ?そしたら敵も味方も信用できんくなる。休戦協定結んでようが構わず襲ってくる。昨日まで味方だった奴らがいきなり襲ってくるっちゅーこともある。小さいグループにとっちゃまたとないチャンスかもしれんけどのうワシらみたいなグループはよってたかって狙われることになる。お前がそれを望むっちゅーなら別に構わんがのう。それに伊集院の糞がそれを望んどるっちゅーことならワシもそれを受けてたつがのう。恐らく奴もそんなこと望んどらんと思っとる」
 

 真理雄は黙って聞いていたが、怒って
「そうなったらそうなったでいいじゃねえか!アンタは仮にもあの戦国時代この町の三大勢力だった『Violence Soldiers』相手に怯むことなくガンガン押していき最後にはヘッドを倒して潰したじゃねーか。なのになんだもうすぐ代代わりだからっつって丸くなったのか?」
 鉄心は深呼吸して


「あん時はまだ『閻魔』は名もないグループだったから良かったんじゃ。あの時ワシらは攻める側だったが今は違う。今は守る側だ。攻めるより守るほうが難しいことはワシがようわかっとる。お前もソルジャーズ見てたらわかるじゃろ?ワシらは『閻魔』だけで攻めたけどのぅ、あの時のもう一つの三大勢力『伝邪羅主』はワシら同様あの時は小さかった『苦露虎蛇異流』とその他10近いグループによってたかって攻撃されて潰された。そして、その他のグループと『伝邪羅主』のメンバー吸収してあそこまででかくなった。今巨大な戦争がおこれば間違いなく『閻魔』は『伝邪羅主』の二の舞じゃ。」


 その言葉を聞いた真理雄は落ち着き
「確かにそうだな・・・・・・だけどこのまま引き下がるのか?」
 と聞いた。鉄心は車のいすを後ろに下げハンドルに足をかけ車においてあったコーヒー(2本目)を飲みながら


「誰もそんなこと言うとらんわ、とりあえず誰か使いを2,3人出す。ほんで治療費を請求するんじゃ、そして、払う気がなかったら宣戦布告と見る。あと、使者がフクロにされるといかんから見張り役は・・・・・・5人ぐらいがいいかの〜。メンバーはお前が決めとけ。あと、自分は行くってのはなしだ、お前が言ったら三秒で喧嘩になるからの〜」
 

 すぐさま真理雄は
「そんだけか?治療費ふんだくるだけか?そんなことなら使者出す前にザ・ジャッジか行列の出来る法律相談所にでも手紙だせや!!」
 鉄心は笑いながら
「ウマイ事言うのう」
 真理雄は怒りながら
「もうええわ!」
 と怒鳴った。鉄心は
「じゃあどうしたいんじゃ?」
 と聞く。真理雄は黙った。鉄心は続けて


「奴らはこちらにたいして喧嘩売ってきたっちゅーことはだな。もうすでに戦争の準備は出来とるんじゃ。恐らく奴等の縄張りの柴里高と銀星東高の周辺のグループを味方に引き入れとると思う。数集めるしか脳のない奴らじゃっちゅーけどのう200人もおれば馬鹿にはできん。それがさらに増えるとどうなると思う?ワシらだけじゃ手に負えん。さらに伊集院はむっちゃ頭のキレる奴じゃ。どんな罠をしかけるかわからん。何の準備もなしにやつらと構えるのは危険じゃ。ワシらも成田工業と白羽学園の奴ら味方に引き入れるんじゃ。それから龍司んとこの『死神戦隊』もな!そしたら後は何もしなくてもどんどんワシらに集まるじゃろ。治療費の話し合いっちゅーのはだな奴らの偵察の意味も含んどるんじゃ。わかったか馬鹿ちん」
 

 真理雄は黙ったが
「じゃあ早速『蛇苦−JUCK−』と『ハンタースコーピオン』のヘッドに連絡入れる」
 と言ったが鉄心は大笑いし
「何言うとるんじゃそんなグループもうないわ。この二つはこの間合併して『蛇蠍連合』になったじゃろ!お前アホか?」
 鉄心はそういってコーヒーを飲んだ。真理雄はポカンとして
「そうなんか?そんな話知らんぞ俺」
 鉄心思わずコーヒーを噴き出した。窓ガラスをティッシュで拭きながら
「アホか!銀星の西地区でワシらの次に勢力がある『蛇蠍連合』の事なんか中坊だって知っとるわい。お前の頭はどうなっとるんじゃ。おかげでコーヒー噴き出したじゃろ」
 真理雄は怒って
「もうええわ!!どうせ俺は馬鹿だよ!!とりあえず連絡いれとく!!」
 と言って切った。
「ふぅ・・・・・・なんか大変なことになってきたのう・・・・・・まぁ体の血抜くいい機会じゃ。存分に暴れたるかのう」
 落ち着きながら鉄心はそういった。


 だが、鉄心が車に向かった同時刻。龍司のケータイに伊集院 槇尾から電話が入った。その頃龍司は戒斗とドラえもんについて語り合ってる所だ。
「ジャイアンって無茶苦茶力持ちなのしってるか?」
「そんなの知ってますよ。番長だし」
「ちげーよ。超人並みにすげーんだよ。何の道具出した話か忘れたけどよ。確か風に飛ばされるシーンがあったときだな・・・・・・ジャイアンが何かにつかまりながら飛ばされないようにしてるとドラえもんが飛んできたわけよ」
「そして?」
「なんと139,2キロのドラえもんを片手で投げ飛ばした。というか迫ってきたドラえもんを片手で受け止め押して飛ばしたんだよ。139,2キロのドラえもんが飛ばされるところが謎だけどな。それとまだあるぞ、のび太君はよく階段から落ちるがよく死なないなぁ、と言うのはギャグにしてもだ、ドラえもんと一緒に転げ落ちてドラえもんが上に乗る形になるシーンがあるけどひ弱なのび太君がなんで無事でいるんだ?」
「言われてみれば・・・・・・さっきの台風の話は知らないですけど」
「だったら白虎の・・・・・・どっちだったかな?弟のほうだったかなドラえもん全部ビデオにとってる奴」
「寅次郎君のほうですよ」
「そうだったかな。でもよ、凄くねーかトラの次郎。ビデオ300本ぐらいあったぞ。スペシャルも映画も全部入ってる。俺もよくドラえもん見に白虎ん家行くけどよぅ。だけどよぅ俺はとんでもねーことに気づいてしまったんだ。聞きてーかコラァ!!」 
 息を吸い込み気合を入れて龍司が言った
「聞きてーっす!!」
 負けじと戒斗が答えた。龍司はもたいぶるように、でも自分だけが知ってる特ダネを公開するときの嬉しそうな子供の顔で
「その300のうち100本はなぁなんと!!AVだったのだぁ!!俺も少し貰ったけどな」
 戒斗は顔色変えず、なーんだそのことかって感じの口調で
「あぁ。その事ですか。俺ぁとっくに知ってましたよ。大体俺は最初AVをコレクションしてるかと思いましたから。ドラえもんの事のほうが衝撃ですよ。ドラえもんのほうは知ったのもつい最近ですし」
 龍司はせっかくの特ダネが実は皆知ってて心底打ちのめされた少年の顔で
「テンメー!!知ってたなら最初っから言えよ!!」
「え?いやだって皆知ってましたから。アニータの兄貴とジェイソンの兄貴とフランケンの兄貴と俺で、よく寅次郎君の家いってAV鑑賞してますから」
「ドアホゥ!!オメーラ最近ノリがワリーと思ったら白虎兄弟ん家行ってたのかよ。コノヤローこうしてくれ・・」
 ちょうどその時龍司のケータイから着信音がなった。
「電話だ?女か」
 龍司は取り出して画面を見た
「あっ寅の兄のほうかどうせ下らない用事だろ!」
 ちょっと怒り気味だったが、通話ボタンを押した。
「ハイ、モッシー!トラ?今俺ぁ女を襲ってんだ!だから後にしてくれ」
 戒斗は心の中でツッコミを入れた。
(糞兄貴じゃねーんだし誤魔化すためだとしても女襲ってるっつーのは止めて他の理由にしろよ) 
 適当にそう言って切ろうとしたとき
「それはよろしくありませんね・・・・・・大体龍崎さんそんなことしないでしょう。」
 それは龍司がいつも聞き慣れてる声ではなかった。だが、知らない声でもなかった。龍司は出口に向かい低く唸った。
「オイ!伊集院!テメーなんでトラのケータイもってんだ?トラに何した?」
 戒斗は龍司の言葉が聞こえなかったのか
「どこいくんですか?ダブルドラゴンの旦那?」
 龍司は無視して店から出た
 電話の相手は
「何をした?ですかそれは心外です。実はですねお宅の寅之助君がですね、ウチの者に殴りかかったんですよ。その事についてですがどうお考えになってるんです?まさか私共を潰そう。なんてお考えがないかとても心配でしてね」
 龍司は外で怒鳴った
「ふざけんじゃねぇ!!トラは確かに馬鹿でアホでどんくさくてエロくてロリだけどよぅ!!正義感は戒斗と同じぐらい強いし意味もなく喧嘩ふっかける奴じゃねえ!!大方テメーラが仕掛けたかトラの目の前で誰かを痛めつけてただけ・・・・・・」
 そこで一旦言葉をとめた。龍司はまさかと思いながら
「テメー仕組んだのか?わざとトラの目の前で誰か痛めつけてトラに喧嘩ふっかけさせようなんて・・・・・・言え!!トラはどうしてる!?」
 伊集院は声色一つ変えず冷静に
「でもヘッドの許可なく勝手に喧嘩したわけですからやはり龍崎さんもなんらかの処罰を与えるべきなんじゃないですか?ウチは私の許可なく喧嘩した者は拷問と決まっていますがねぇ」
 龍司はバイクに腰掛けながら
「ウチは喧嘩と遊ぶだけのグループだからテメーらほど規則は徹底してないし数も少ねえ。オマケに自慢じゃねーけどよぅ俺と戒斗とアニータ以外は全員通知表はオール1だ留年して学校辞めた奴もいる。けどなぁテメーラと違ってずる賢い事する頭がねーし不器用だし皆正義感強いからよぉ勝手な喧嘩はよくあるけど、カツアゲとかフクロにするなんて事は俺がヘッドになってから許してねぇしそんなことは一度もねぇ。だから俺は目の前で弱い奴が虐められてたりするのを助ける喧嘩なら許してる。例え相手が『閻魔』だろうが『苦露虎蛇異流』だろうがなぁ。そして、それがきっかけで大戦争が起ころうとなぁ俺恨まねぇ。テメーみてーに弱いもんいたぶるか、卑怯な手を使って相手を陥れるしか脳のないチンポが腐りきった野郎はウチには一人もいねえんだよ!トラが喧嘩ふっかけたことに関しては俺が直接話に行く」
 龍司を一息入れ
「だから教えろ!トラはどうしてる?」
「私の足元で寝てますよ。それにしても寅之助君強いですねぇ囲んだのに5人も寅之助君のそばで寝てますよ。」
 龍司はキレた。が、落ち着いた口調で
「そうか・・わかった今すぐテメーんとこ行くぜ。ただし話し合いにじゃねぇテメー等全員ぶっ飛ばしにだ!!」
 伊集院は
「それは面白い」
 龍司は電話を切ってすぐ店に戻った。戒斗は愛想良く
「どうだったんですか?また寅の兄貴が女に持てるコツでも聞いてきたんですか?」
 と聞いたが
「馬ー鹿いってんじゃねぇ!大体その件だったら俺ぁすぐ切ってる。戒斗ぉ!!すぐ全員に連絡入れろ!!トラが『苦露虎蛇異流』の野郎どもに襲われたらしい。行くぞ!!」
 戒斗は驚いたが、すぐに出口に向かい
「わかりました!!」
 そう言って電話をかけようとした。
けどいつの間にか現れた鉄心に電話をとられて
「何馬鹿なことしとんじゃ。全部聞いてたぞ。伊集院はすべて計算している。お前が出てくることもなぁ。ワシらんとこものぅヘイホーとクリボーとキノピオが『苦露虎蛇異流』の奴等にボコされとったんじゃお前んとこもトラがなんか罠にはめられたらしいけどの〜よく考えてみろや!あの慎重な伊集院が仕掛けて来たんだぞ。絶対に何か策がある。ワシの予想ではのぅ銀星東高と柴里高の奴等味方に引き入れとる。だからのぅワシものぅ成田工業と白羽学園周辺のグループを味方に引き入れる。『蛇蠍連合』とか『白成連合』とかのぅ。お前も銀星南高とか山城学園にはハバがきいとるんじゃろ?だったらその辺のグループ引き入れろや。そして、お前さえよければだが『閻魔』と『死神戦隊』組まないか?モチ今回だけじゃがのぅ」
 龍司は感心したようにポカンとしている。鉄心は
「どしたんじゃお前熱でもあるんか?」
「いや〜脳みそまで鉄で出来てるって噂は嘘みてえだな。鉄で出来てるのは体だけか・・・・・・随分頭いいじゃねぇか。それと組むか組まないかだけど他のメンバーに聞いてみる。」
 龍司は何がおこってるのかさっぱりわかってない香織に
「チャーハン美味かったぜ!尽の野郎が文句つけてたけどな。はい勘定。今度はラーメンも食わせてくれよ」
 そういって2000円札渡した。
 鉄心も
「チャーハンもええけどお前も夜食いたいのう」
 と危ないことをいいながらポケットをあさり1000円札
と500玉一枚100円玉4枚に50円玉枚を渡した。
 その後戒斗も金を渡そうとしたが龍司が
「あ〜コイツは今夜体で払うらしい。戒斗!襲いに行くならおっちゃんにバレないようにして香織ちゃんの部屋入れよ。」
 と言った。香織は顔が真っ赤になったので戒斗は慌てて
「ちょちょちょまって!そんなことしませんよ。香織も何そんなあわてた顔してんだよ。俺はそんなことしねーっつーの!」
 そういった後財布から金を出して
「はい。美味かったよ」
 と言って千円札2枚渡した。
 香織は慌てて
「ちょっとまってチャーハンは300円だよ。それに私のはまだ未熟だしお金なんて取れないよ。」
 といったので戒斗は
「まぁ遠慮せずとっときなよ。」
 龍司は
「また来るよ。今度は店が開いてるときに。そん時の分だと思ってよ。」
 鉄心は
「ワシャ〜金持ちだからのぅそんぐらいやるわい」
 金持ちのはずなのになんで小銭が混ざってるんだ?と香織は思ったが鉄心も優しいとこあるんだなということで解釈した。
 そして、3人は出て行った。龍司はバイクに乗り戒斗は後ろに鉄心は車にのり自分たちの集合場所に向かった。そして、忘れたころに尽が
「ボクは仲間はずれですか・・・いいよ〜だ!さてかーえろっと」
 そう言って帰ろうとしたが香織に襟をつかまれ
「潰れた卵掃除してよ。」
 と言った。
「ありゃあお前が投げたからだろ!何で俺が!」
「親父に尽君がやったって言うよ」
「わかりました」
 結局掃除して帰ろうとしたが・・・・・・
 ここで整理してみよう。尽は筋肉痛だと言うことで鉄心の車に乗ってきたわけだ。その鉄心は尽のことを忘れてしまい一人行ってしまった。さてどうする?
 ということになる。尽は結局車かバイクをもってる女友達に電話して乗せて帰ってもらった。
 【4】へ行く前に今まで会話の中に出てきた奴等を紹介しよう。
 白虎兄弟長男 白浜 寅之助(16歳 高二)寅を無理やり虎に変えて苗字の白とあわせて白虎である。龍司の言うとおり馬鹿でアホでどんくさくてロリである。「おめえトラの字がちげーのになんで白虎なんだよ?」は禁句である。喧嘩の強さはなかなか強い。顔は細長く、目つきは鋭い。顎の所に傷がある。髪は天然パーマで茶色。服は虎の絵が描いてあるタンクトップ。下も虎の絵が描いてあるズボン。寅之助も戒斗同様正義感が強いのでよくイザコザがあるが、龍司は気にしていない。結構涙もろい。龍司とアニータと尽によく女にモテるコツを聞く。尽に対しては女のアドレス170人という記録に敬意を評して『銀星町のルパン三世』と呼んでいる。尽は「イヤミか?それ」と言い気に入ってない様子。
 

 白虎兄弟次男 白浜 寅次郎(15歳 高一)白虎については兄貴と同じただし寅次郎のほうはあまり気に入ってない。喧嘩の強さは兄貴よりは弱いが結構強い。だが戒斗には今のところ負越しである(五勝12敗)趣味はさっきも戒斗と龍司が言ったとおりドラえもん観賞。他のメンバーもよく見にに行く。だが、ドラえもんのビデオの中にさりげなくAVが混じっているのは誰もが知ってる秘密である。服は兄貴とお揃い。兄貴と同じで熱い奴。


 兄伊田 恵 (16歳 高二)『死神戦隊』副ヘッド。苗字はアニイダと読むけどメンバーはアニータと呼んでる。本人は気に入ってない。結構前に報道陣に騒がれていたチリ人女性を思い出させるからだそうだ。性格は冷静沈着熱くなりがちなメンバーの引きとめ役。本人はかなり疲れているらしく二代目引き止め役募集中。尽とも仲がいい。というのも尽と同じ空手の道場に通っているから。尽の特別メニューを一週間試したが三日でギブアップし、特別メニューの半分を現在こなしている。(といっても通常の2、5倍)だから喧嘩の強さもとても強く喧嘩では龍司とも対等に張り合ってる。次期ヘッドと皆から言われているが、本人は「冗談じゃねーよ。オメーラみてーな熱血共の引止める仕事が多くなるだろ。それこそストレスたまって胃潰瘍になっちまうわ!」と言い断っている。顔立ちは良く頭も良い。成績は5と4たまに3がある程度だ、メンバーには宿題などをいろいろ教えている。余談だが尽と龍司でどれだけ多くの女のアドレスをゲット出来るか!というナンパ合戦をしたこともある。(一位尽 二位アニータ 三位 龍司)髪はこげ茶色で立てている。いつもサングラスとピアスをしている。戒斗もこれから出るフランケンもよくピアスをするが、アニータからよく借りてる。服装はよく変わるので特定できないが一番のお気に入りは鯛が波で跳ねる絵がついてジャケット。下は横にぶかぶかの龍の柄の入ったジーパン。アニータも戒斗に負けないぐらい龍司を慕っている。中学の頃高校生8人に喧嘩をした時、龍司が助太刀してくれたおかげで助かった。龍司がいなければ負けて何度も殴られて金を全部取られていたかもしれないことから龍司にはとても感謝している。


 藍川 和憲(17歳 フリーター)苗字の藍を別の読み方でランと読むのと名前の憲をケンと読むのといつもフランケンシュタインの絵がついてるTシャツを着てるので、フランケンといわれている。喧嘩はまぁまぁ強い。性格は静かで無口。顔は四角で、髪は黒の坊主。服装は上はさっき言ったとおり。下は安物のジーパン。かなりのヘビースモーカーで一日に吸うタバコは12箱か13箱ぐらい。よくパチンコに行く。その時たまに戒斗とアニータと鉄心とクリボーとヘイホーに出会う。戒斗とクリボーとアニータは負けたらすぐ止め日を改める。そして、勝ってる時はどんどん稼ぐのに対し鉄心とフランケンとヘイホーは勝つまでやめずそのせいでせっかくの稼ぎが無駄になる。頭はすこぶる悪く中一から30点以上の点数を取ったことがないかわいそうな奴。高校も喧嘩と成績のせいで留年になったので止めた。そして、途方にくれてたとき龍司に出会い今に至る。


 高砂一史(16歳 フリーター)バイクに乗るときにジェイソンの書かれたヘルメット(絵のうまいフランケンに書いてもらった)を被るのと、ジェイソンがいつもつける鼻から顎までの大きさのマスクがジェイソンの仮面の下半分の模様なので皆はジェイソンと呼ぶ。似たような趣味のフランケンとは仲がいい。背はメンバーの中では低いほうで165センチあるかないか。性格はおちょうしものだ。だが、自分でカッコ悪いと思うことはしない。それはメンバー全員共通だ。喧嘩はそう強くない。顔はかなり目つきが悪い。別にいつも喧嘩売ってるわけじゃなく視力が悪いからだ。ちなみに作者も目が悪くよく目つきが悪いと言われ喧嘩売られる。デコには傷がある。ナイフで切られたものだと思われる。髪型は金髪の角刈り。服装はいつも適当に選んだような何の柄もないくたびれたTシャツズボンも皺だらけの安いジーパン。よく酒を飲む。そして、酔っ払ったジェイソンを家に運ぶのはフランケンと戒斗である。頭はフランケンに負けず劣らずの悪さである。


 それと余談だが『死神戦隊』と『閻魔』には暗黙のルールとしてあだ名で呼び合うという恥ずかしいルールがある。ない奴は無理やり作れ!!という。作者も人の名前を覚えるのは苦手であだ名にしたほうが覚えれる。だから主要人物以外あだ名にしたのだ!これを読んでる皆さんにもあだ名で呼んでるせいでそいつの本名忘れちまったってことがないですか?あだ名とは仲間が自分の個性を見つけてつけてくれるもう一つの名前であると作者は解釈しています。でもだからと言って自分につけられるのは嫌だが。
 

 おっと話がそれた。ではいざ【4】へ
【4】
 ここは『死神戦隊』第二のアジト『死神戦隊八代目第二アジト 吉田工場跡』。場所は商店街から遠く離れた銀星南高校の近く。元々工場だった所を利用している。四代目の時この工場が潰れて当時のヘッドがここを使わせてくれと言い工場長も「まぁここには未練もなしな・・・・・・大事に使えよ!」と言われアジトにした。余談だがその後違う町にいって新しく会社を興して大成功したとか。四代目からずっと第二アジトになっているが第一アジトはと言うとヘッドの自宅である。だが、龍司の母親は何かとおせっかいなので龍司は親がいるときはあまりメンバーを家には呼ばない。それと当然だがこういう緊急事態の時の集合場所は第二アジトである。外装はなかなか大きく丈夫な造りだ。内部は元々あった機械は前の工場の持ち主がもっていったのでガランとしてしまい「こいつぁいけねぇ!」と五代目のヘッドが言い。いろいろなものを置いた。まず机やテレビ(電源はそのままにしてある。電気代はメンバー全員で払っている)やPS2、ゲームキューブやMD、ラジオ、ゲーセンの古いゲーム。そして、空いたスペースには自作のボクシング用リングがある。ロープの弾力はモノホンのロープより若干弱く、リングのマットはなんと畳である。グローブは16オンスを4つ10オンスを二つそして、サンドバックやダンベル、とにかくいろんなものがそろっているのだ。そして、一番後ろの壁にはマンガっぽく目がでかい死神がバイクに乗ってる絵がドドンと大きく書いてある。何故そんな金が?というと皆コツコツためてその貯金から金を出し合い買ったものなのだ。皆暇なときは必ずここに来て暇を潰している。プチ家出したメンバーもよくここに泊まる(主に戒斗と寅次郎。たま〜に龍司。何故か尽も)そして、一日交代で泥棒が入らないか毎晩見張るために泊まるという決まりもある。一応シャッターに鍵が付いているがそれでも破って入る奴もいる。今日の当番はちなみにフランケンである。


 その第二アジトに全員集合させたわけだが
「ふぅこんだけしか集まらんか〜」
 中から龍司の力の抜けた声が聞こえる。大方家で休んでるんだろう。ある三人以外は全員あつまったから本来は喜ぶべきなのだが緊急事態なので焦っていた。まだ『苦露虎蛇異流』との一件はメンバーには伝えていない。伝えたらまっすぐこっちに行かず『苦露虎蛇異流』のアジトに鉄パイプなり警棒なりもってってまたひと悶着ありそうだから皆には打ち上げだと言っている。集会といえば皆用事を潰してくるだろうが集会は月一度。やはり何かあったのだろうかと動揺させることになる。だから龍司は来てない3人、暇そうなジェイソン(今日は休み。寝るかゲーム、もしくは昨日の筋肉痛で休んでる)と、トラの次郎(ゲームも結構好き)アニータ(同じくゲームorナンパ)あたりは大方ゲームなりナンパなりしてんだろうな〜と思った。実は昨日『死神戦隊』全員集合で海に行って皆泳ぎ疲れているのだ。
 

 海といったら普通は浮く場所でありクロールとかする場所ではない。周りの人にも水が飛ぶからだ。作者も一回無作法なクソガキ・・ゲフン!ゲフン!少年に水をかけられその時ゴーグルしてなかったので目にしみて目を押さえたら溺れそうになったという苦い経験がある。話がそれたが浮くだけのところで何故疲れたかというと周りの迷惑も考えずにクロール400M(推定)競争したからだ。それと魚や海の生き物が多いところでどれだけ多くの生き物が採れるかも競った。道具は網と銛。酸素ボンベあり。釣りは反則。餌をまくのも反則。点数の配分は30cm以上の魚&タコ&ワタリガニは10点10cm以上30cm以下の魚&ヒラメ(大きさ問わず)&ウツボ(大きさ問わず)なら5点その他一点。それ以外で珍しいと思われる魚は10点。優勝は龍司の36点。ビリは海釣りのまき餌さをこっそりもっていって自分がいるところにまいたのがバレた寅之助とアニータ。罰ゲームは龍司が捕まえた50センチはあるタコを背中にくっ付ける。


 余談だが作者が良く行く海は堤防が海に沈んでいるので深いところでもちゃんと腰ぐらいの高さの足場を確保出来るのだ。だから自由に深いところ潜って疲れたら足場に戻る。作者はそうやって小さいタコや小さいウツボを採ったことがある。作者も15センチ程のタコが腕に絡みついた事があるが、とにかくくっ付く力が強く、作者はその間不快感にワタリガニを10点に入れたのは作者の経験上採ることが難しいのと味噌汁にしたらとても美味いからだ。


 おっと話がそれまくった。小説書く気あんのか?っつーぐらいそれちまった。
 龍司は三人に電話をかけた。一人目は寅次郎である。寅次郎は簡単に出た
「龍崎さんどうしたんですか?今日の打ち上げは勘弁してください。全身筋肉痛なんで、あと今デートメモリアルっつーラブゲーやってまして」
 龍司はすんごい大きい声で
「じゃーかぁーしぃーっ!!戒斗はピンピンしとる!!おまけに剣道にまで行ったぞ!!負けたくなかったら来い!!それからいいこと教えてやるナオミとハッピーエンドを迎えたかったら最初の選択肢で「遊園地」を選んで次の選択肢は「コーヒーカップ」次が「おばけ屋敷」そこで「怖かったら抱きついていい?」と聞かれるからそこで「俺が守ってやるよ」を選択する。そして、出た後昼飯を食う時「おごる」か「おごらないか」を聞かれるがおごってしまったら所持金が無くなって桜公園でのイベントがなくなるから断る!そこで好感度ダウンするが、デザートは「スペシャルジャンボパフェ」を選ぶ。ここで高いのにおごらせていいのかと思うが他のを選ぶ好感度は元に戻らない。そして、「二人で食べる」を選択。そして、歩いている途中寒くなってきたわねと言うが、そこで気温のメーターを見ずに「そうだね」と答えると「今日暖かいじゃない!」と言われるので「そんなことないよ」を選択。そして、観覧車でキスの話題が出るがここでしようとしてしまうと好感度がいっきに下がるので「黙る」を選択。そして、桜公園に行く時ナオミは財布を落とす。そして、主人公が金を出す。その後行く場所を選ぶが、「噴水前」だと不良に絡まれて殴られ主人公が気絶して、ナオミは何とか逃げ出す。そこで「弱い人は嫌い!!」といわれてBAD END。「桜を見る」を選択するとロマンチックな雰囲気になる。そこで再びキスの話題になる。ここで「キスをしない」を選択すると「私のことが嫌いなのね○○君だいっ嫌い」と言われてBAD END。○○っつーのは主人公の名前な、まさか自分の名前にはしてねーだろうなぁ。まぁいいやここで「キスをする」でHAPPY ENDっつーわけだ!わかったらさっさと来い!!このギャルゲーマニア!!!!」
 この長ったらしい攻略法を聞いてメンバー全員がこう思った
(((寅次郎が知らないことをどうしてアンタがこうも明確に知ってるんだ?アンタもひょっとして・・・・・・)))
 みたいなことを考えた。だが電話の向こうの寅次郎はおかまいなく。
「あの〜すいませんが観覧車のとこもう一回言ってください」
 龍司はもう呆れながら
「きたら教えてやる」
「わかりました〜今すぐ行きます」
 そう言って切った。メンバーは何故そのゲームについて詳しいのかというのを中々聞きだせないでいた。中でひそひそと「おまえ聞けよ」「ヤダよ。なんか触れてはいけないことのような気がするから」「テメーこそ聞いてみろよ」などという声が聞こえた。龍司は慌てることなく説明した。
「あ〜なんで俺がそんなに詳しいんだコラァ!!ってか?理由は簡単だ。ちょっと前隣町に言ったとき俺のことしらねぇ奴が喧嘩売ってきてな、そいつKOしたときの戦利品だ、ちなみに俺はトラジと違って女心っつーのと天性のカンで一週間、プレイ時間は4時間でクリアした。」
 メンバーの中から「あ〜なるほど〜」という声が聞こえてきた。
 そして、戒斗が話を変えた
「寅次郎君って寅の兄貴の事知らないんですか?」
「知ってるわけねぇだろ、知ってたら絶対こっちにはこないぞ。真っ先に奴等んとこ行くはずだからな」
「なるほど」
「それより次はアニータだ」
 そう言って電話をかけた。こちらもすぐに出た。だが、誰と勘違いしたのか
「ミカ?ゴメンゴメン待ち合わせの時間には遅れれちゃうけどちゃんとプレゼント用意したからあと10分ぐらいまっててね〜」
「俺はおふくろからミカなんて名前付けてもらった覚えはねぇぞ、それにデートっつーのは男が待つもんだ。女を待たすようじゃいつか振られるぞ、っつかいつのまにテメェ彼女出来たんだコラ?」
「んげ、龍崎さんどうしたんすか?」
「『んげ』っつったなテメェ一回死ぬか?」
「いえ、この年で死ぬのはゴメンですわ。」
「なら第二アジトまで来い」
「何故ですか?」
「いいから」
「龍崎さんがそこまで来いっつーのも珍しいっすね。何かあったんっすか?とりあえず急いでいきますんで」
 そう言って切った。やっぱアニータは頭いいな〜と感心していた。確かに打ち上げだとか宴会の時はしつこく催促はしなかった。ましてやデートの途中に来いというのも異常だ。アニータはそこに気が付いたのだろう。アニータは結局彼女に「今日急用が入った」とメールを送り、バイクで急いで第二アジトまで向かった。
「次は一番厄介だな」
 龍司は覚悟を決めた。
「アイツは昨日一番張り切ってたからな・・・・・・帰る前も全身痛くてバイクに乗れなかったし絶対動けないだろうな。それにアイツは一日10時間は絶対寝るからな〜ましてや疲れてるんだ24時間寝てるかもしれないな。こりゃぁ電話に出ない恐れがあるぞ」
 とにかく電話をかけてみた・・・・・・
 10分後 
「ただいま留守となっております。発信音が」
 プッ
「あんのやろおぉぉ!!一大事って時に何してやがんだぁぁぁぁ!!!フランケン!!!!オメェ向かえいってこーい!!!!!!」
 龍司は一瞬キレたが冷静になって
「そういえば寝てるかもな、やっぱいいや後で俺が伝えとく。じゃあ皆まだトラジとアニータが来てないが先に説明する。今日トラが『苦露虎蛇異流』の奴等数人にフクロにされた。そして、『閻魔』の平方と久利坊と来宮も『苦露虎蛇異流』の奴等に襲われた」
 メンバーはいっきにざわめいた。「トラをフクロだぁぶっ殺す」「数集めるしか脳のない糞共が生意気に」「寅之助さんがやられただと?」など、そして、最初に打ち上げだと言った意味がやっと判った。
 そして、うるさくなったので龍司が
「俺の話が終わるまで黙ってろ!そして、俺はすぐさまぶっ潰そうとした。そしたら鉄ちゃんに止められた。敵が仕掛けてくるには理由がある。絶対に奴等は準備できているはずだ、そのまま行ったらトラと同じになる。そこで俺はお前らを呼んだわけだ。そして、何をするかと言うとだな、このままぶつかってもオレたちはツエーから奴等の数にも何とか勝てるかもしれねぇ。だけどもしもってことがある。そのもしもを消すために今から『黒岩ファミリー』と『銀星南連合』と『ポイズンシャーク』を味方に引き入れたいと思う。そこで、この三つのグループのメンバーもしくはヘッドと親しい奴は名乗り出ろ」
 龍司はそう言って一息ついた。そして、中央のリングに座り込んだ。メンバーはここでいっきにざわついた「『銀星南連合』ってワルが多いこの町でもさらにワルが多い通称殺人高校って言われてる銀星南高校のグループで一番勢力があるグループ三つが合体した所だろ?」「そうそう」「お前誰か親しい奴いるか?」「いや〜俺はいねぇ」「あのヘッドがそこまで考えるとは」などなど
 そして、一人が名乗り出た。中3でまだ入ったばかりのペーペーだ。戒斗と同じ黒岩中で戒斗と共にメンバーでは一番年下でパシリ及び雑用の氏家 康雄(15歳 中三)通称イエヤスである。髪型はモヒカンで赤色。服は真っ赤のTシャツに半ズボン。顔は結構怖い。体格はそうゴツくない。性格は荒っぽいが自分より強い者に対してはおとなしい。小学校の時もかなり暴れていて中学に入ったら絶対一年のヘッドになるだろうと言われていたが、戒斗に喧嘩売って取り巻き五人と共にボコボコにされ全裸にされて廊下にさらされ結局戒斗に一年のヘッドの座は奪われた。そして、二年のとき戒斗は三年で一番強い寅次郎を倒してヘッドになった。イエヤスは全裸事件の後取り巻き五人と共に戒斗の下っ端になった。


 そのイエヤスが緊張したような口調で 
「龍崎さん。俺『ポイズンシャーク』に入ってる先輩と親しいので先輩に聞いてみます」
 龍司は喜びながら
「わかった。だけどお前だけじゃナメられるかもしれねぇから電話するときは俺にも代われ」
「わかりました」
 そして、アニータと寅次郎が丁度同じ頃に来た。二人は声をそろえて
「何の話してるんですか?」
 と聞いた。龍司はめんどくさそうに
「イエヤス!説明しろ」
 イエヤスはとちゅうつっかえながらも丁寧に説明した。そしたら、
アニータが笑いながら
「あ〜俺銀星南高だから『銀星南連合』の総長と仲いいんですよ。召使いと書いて親友と呼び合う仲ですから」
 龍司はちなみにアニータと同じ高校ではない。龍司は不思議に思って
「ど、どーゆー仲だよ召使いと書いて親友って・・・・・・」
 アニータはニッと笑って
「『銀星南連合』総長の沢渡は俺の子分なんですよ。だから連絡入れときますね」 
 そう言ってアニータはサングラスを一度ハンカチで拭いて掛けなおした。そして、ケータイを取り出し電話をかけた。しばらくの沈黙
「出ないな・・・・・・どうせ俺がまた無理な事頼もうとしてるとでも思ったのだろうな」
 そう言って今度はメールを打ち始めた。寅次郎は気になって
「アニータの兄貴どんなメール送ったんですか?」
「あぁ絶対に後三分で俺に電話をかけてくる魔法のメールだ」
 アニータがケータイの画面を寅次郎に見せた。
”後三分以内に俺に電話かけてこなかったらボコボコにして紅学の校門の木に全裸にして吊るすよ(ハートの絵文字) by 君の最高の友達 兄伊田 恵より”
 メンバー全員が順番に並んで画面を見た。
 ちなみに紅学とはこの町に一つしかない女子高である。紅葉学園の事である。銀星町に住んでる高校生の美人の90%は紅葉学園在籍である。尽や龍司やアニータがナンパに行く場所の中でも一番効率がいい場所であるのが紅学である。この三人はもうすでに紅学の女子生徒たちとは顔なじみである。最初龍司は顔に傷があることで怖がられていたが、話してるうちに馴染んでいった。
 話はそれたがこの町の美人の90%がいるという高校の校門の木に全裸で吊るされるなんて事はこの上ない恥であり、下手したら豚箱行きになるかもしれない。とにかくそれだけは絶対に避けなければならない事態なのである。
「名前なんか書かなくてもケータイだからわかるんじゃないですか?しかも友達と言う意味をどこかはきちがえているような気が・・・・・・」
 続きを言おうとしたがアニータがギロッと睨んだ。恐らくここから先は言ってはいけない。きっと彼らなりの友情の形があるのだなと寅次郎は解釈した。だけどそこまで向こうが恐れているなんて何があったのか?というのがとても気になっていたが、聞く勇気が出なかった。ここから先は踏み入れてはいけないんだ。という気持ちが強く聞き出せなかった。
 だが、怖いもの知らずの戒斗が、
「あの〜向こうは殺人高校とか刑務所高校とか言われてる。あの銀星南高校のワル共の頂点に立ってる男ですよね?ソイツが何故アニータの兄貴の子分でそんな脅迫まがいのメール送るほどの仲になったんですか?何があったか聞きたいんですけど〜」
 アニータはジロッと戒斗を睨んだ。
「あ〜・・・・・・嫌ならいいんですけど・・・・・・」
 と戒斗は一歩下がりながら恐る恐る言った。だが龍司は
「聞きたい。聞きたい。アニータ君の秘密知りたい人〜」
 と言いアニータの数倍鋭い睨みをメンバー全員に送った。
 メンバーは一斉に
「「「「教えてください!!」」」」
 と言った。アニータはしょうがねぇなって顔つきで言った。
「あの事思い出すと同時にあの悲しい事も思い出すから嫌なんだけどなぁしょうがねぇ教えてやるよ」

    
  〜不良物語番外編 兄伊田 恵の憂鬱  語り部 兄伊田 恵〜
 


 
 高一の冬の事だった。俺はそのとき学校では女子にちょっかいかけるなり、先輩ナンパするなり、俺が入ってる空手部の女子マネにちょっかいかけるなり結構充実していた。男子の友達は居なかったなぁ。ウザイし弱いしピンチになると裏切るし、カスだしうんこだし(後のほう意味不明とかいうんじゃねぇぞ! byアニータ)まぁ俺は『死神戦隊』の仲間さえいれば十分だった。それを思うと龍崎さんのいる黒岩男子校に行きたかったなぁとも思ったりしたが、まぁ第二アジトに行けば大抵ヒマしてる奴に会えるからよかった。
 
 
 そんな時だ銀星南高校で一番強い奴を決める大会をアホ共が開催したらしい。男子全員強制参加女子自由参加(女子なんか誰も参加するわけねぇだろバァカ)で、銀星南高校には四つの巨大な派閥とその他10ぐらいの小さな派閥がある。まぁ銀星町に散らばるグループと似たようなもんだ。そして、派閥同士睨み合う事ような現状にウンザリしたらしいのか、各派閥のドンが体育館を貸切にし、銀星南高校の男子生徒全員でトーナメントをして勝った奴が、銀星南高校全体のヘッドになれるというものだ。
 
 
 俺はそんなアホ臭いことには参加しなかった。ザコの頂点に立っても仕方がない。それに空手があるので早いとこ帰りたかった。オマケに尽との試合の約束もあった。もし行かなければ「逃げたな!チキン野郎」ってメールが200近く来るだろう。そして、空手が終わった後はユカとのデートだ。正直喧嘩は見たかったが、まぁ時間がないので諦めた。そして、帰ろうとしたとき、目の前に四人の男が現れた。四人とも四大派閥のドンであった。右から順番に沢松組の沢松 俊夫(当時三年)と、岡嶋一家の岡嶋 正成(当時三年)吉成ファミリーの吉成 吉春(当時三年 通称キチキチ)そして、優勝候補である沢渡一家の沢渡 啓吾(当時二年)だ。


 俺はとっさに
「今日は塾がありますんで」
 と言った。俺は勉強は何もしてないが、成績はトップクラスだ。塾に行ってるという嘘も全然怪しくない。
「今日ぐらいいいだろ!テメェちっと空手が強いからって生意気だぞ!さっさとこいや!!」
 沢松が俺の腕を掴んだ。なんかだんだんムカついてきた。だが、俺は『死神戦隊』で、数々の熱血共を相手にしてきた。自分の制御ぐらい出来る。だが、どうにもこれはやりあわなければならないだろうな〜と思った。なるべく早く済まさないと尽からのメールで俺のケータイが凄い事になる。
 俺はめんどくさそうに
「離してくれません?ニオイが移りますんで」
 そう言って俺は沢松の腕をひねって鳩尾に蹴りを入れた。空手で鍛えたけりだ手加減はしたが今立つことはないだろう。こうなったらやられる前にやれだ。これで後三人。そして、次に狙うのは少しビビってる岡嶋だ。だが、向こうは三人、別に三人という数は問題ではない。問題なのは奴等は仲間が居るので勇気もわいてくる。動きが大胆になってくる。一人ならスキをつけるが三人だとそうもいかない。それに囲むって戦法もある。奴等は仮にも銀星南高校のトップ四人(一人ダウン)だちょっとヤバイ。空手は複数相手にする「型」の稽古があるが、あれは相手の攻撃パターンが決まっていないと出来ない。というかもう「型」は実践で使う代物じゃない見せるものだ。というわけで「型」をコイツ等に見せても仕方がないわけで
「「「ぶっ殺されてぇのかぁ!!このクソがぁぁぁ」」」
 大ピンチなのである。俺はサングラスを外した。ここは校門近くなので、壁があるところまで走ったそして、壁に背を向けて戦う事にした。そしたら、後ろから殴られる心配はない。さらにパンチを避ければ相手は手を怪我してダウン。俺は早速この戦法で行く事にした。早速岡嶋のパンチが右から沢渡のハイキックが左から来た。両方ともしゃがんで避けてしゃがんだ状態からローキックを岡嶋と沢渡の足に食らわした。
「うぉっ」
 とかいってバランスを崩した。だが、俺もしゃがんでいる吉成が俺の頭めがけて蹴ってきた。しゃがみながらでキツかったけど、なんとか両手でしっかりガードした。そして、立ち上がり吉成に前蹴りを入れた。吉成は結構吹っ飛んだ。だが、ダウンしたわけではない。俺は岡嶋のほうに向き直った。そして、顎が開いていたのでアッパーを食らわした。岡嶋ダウン残り二人。沢渡と吉成は慎重になってきた。そのとき吉成は手に砂を持っていた事を俺はまだ知らなかった。
「ウォラァァァ!!」
 吉成が振りかぶったパンチを打って来た。ふうに俺はそのとき見えた。だが、手を開いたそして、俺の目に砂が飛んできた。俺は体をそり避けたが避けたところを沢渡に蹴られた。顔を蹴られた。ちょっとくらくらする。なんかだんだんムカついたが冷静に行く。熱くなりすぎてろくなことはない。
「どうした?もうダウンか?」
 とニヤニヤしながら吉成が
「空手家さんたいした事ないねぇ」
 と得意げに沢渡。
「テメェのキックもたいしたことねぇけどな。それに一年生相手に四人で向かってきて二人もダウンしてるのに一発入れただけでなんでそこまで喜んでんだ?笑えるぜ」
 早速怒り出した。俺は作戦を変えた。怒らせてその隙をつこう大作戦だ。いきなりのってきてくれたよ。吉成は突進してきた。恐らく俺を突き飛ばして転ばせてボコボコにするつもりらしいが、俺は吉成の顔目がけて膝蹴りを入れた。吉成は何も言わず気絶した。だが、ここで予想外の事態が発生した。思ったより早く沢松が起き上がった。だが、一発痛いのが入れば心境はがらりと変わるものだ、その目はもう戦意喪失してる。沢松は放って置いてやる気まんまんの沢渡に狙いをつけた。沢渡は自分に言い聞かせるように
「俺は他の三人とは違うぜ!」
 と言った。俺は軽く
「なるほど一番弱いのか?」
「ぶっ殺す!!」
 アホだ単純だ。沢渡は振りかぶってパンチを売ってきた。俺は交わして一歩後ろにさがって後ろ回し蹴りを顎に食らわした。沢渡は三mぐらい後ろに吹っ飛んだ。その後戦意喪失している沢松にはもう一発腹にパンチを入れた。
「ふぅ終わった〜」
 サングラスをかけながら俺は行った。まだ頭がくらくらする。ヘボキックだろうが足は腕の三倍から五倍以上の力がある。どんな弱いキックでも頭に入ればそれなりに聞く。だが、問題は時計だ。
「あ〜15分過ぎてる!今から行ったら30分の遅刻だ!」
 悪夢のメール地獄だ・・・・・・先に尽にメールいれとこ
”逃げたわけじゃねぇぞ!ちょっと不良に絡まれただけだ!逃げたわけじゃねぇからな”
 よしこれでOK。俺はダッシュで行こうとした。だが、偶然通ったユカに一部始終を見られた。ちなみに俺の印象はというと

?優しい
?不良じゃない
?喧嘩なんて野蛮なマネは絶対にしない
?クール

 案の定
「喧嘩なんてするとは思わなかった・・・・・・皆が怖い怖いって言うけど私だけは信じてた」
 振られそうだよ俺
「違うんだよ。あいつらが無理に・・・・・・」
 もういねぇよ逃げちゃったよ。ちなみにユカの嫌いなものは

?喧嘩
?暴力
?タバコ
?ゴキブリ

 タバコは吸わないから喧嘩さえ隠せばよかった。だけど結局見つかってしまった。おまけにこの後40分遅れた。尽とも試合したが結局負けた。ユカに振られたのはあいつらのせいだよな?絶対許さん!!明日ぶっ殺す!!
 そして、次の日。銀星南一武道会に勝った奴が発表された。皆の予想通り沢渡だった。そして、沢渡が『銀星南連合』の総長になったわけである。昔の派閥はそのまま支部に分けられた。だがそんなことは関係ねー俺は今から。ユカに振られた原因であるあの四バカを今からもう一回ぶちのめそうと言うわけである。ちなみにこのときユカが昨日のことは誤解だったと知ったのは俺の知るところではない。そして、見つけた。まずは沢渡だ、早速俺は二年の教室に乗り込んで
「テメェ!!昨日テメェのせいでユカに振られたんだぞぉぉぉ!!慰謝料払うか俺に殴られろぉぉぉぉ!!!」
 そして、沢渡をぶちのめした。一人だと弱い。そして、裸にして廊下に投げた。服は窓の外から捨てた。皆注目している。かまわない。残り三人も順調にボコした。だが、最後にユカに見られた。ケッいいさどうせもう振られたんだ。
「昨日の事は誤解だと思って誤ろうとしたのに・・・・・・」
 やっちまったよ俺〜余計なことしなければよかった・・・・・・ 
 次の日あの四人は俺の子分になった。徹底的に使いまくった。
 そして、二年になった今残っている子分は沢渡だけであるっつーわけだ。今までに何度も『銀星南連合』の総長になれとか言われたが興味ない。俺は『死神戦隊』副ヘッドのほうがいい。っつーわけでまぁ沢渡は子分だから俺がこいっつったら絶対来るわけよ。

 続く


「な〜るほど〜ってテメェどんだけスペースとってんだよバカ。しかもなんだ続くってよぉ!終わりだろ!!」
 と龍司
2004-04-05 10:11:54公開 / 作者:グリコ
■この作品の著作権はグリコさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
えーっとすんません。話の途中でいきなり番外編などというものを作ってしまいました。まぁ口で説明させればよかったけど誰かの視点でモノを書きたかったし。詳しく書いたほうが判りやすいと思いまして・・・・・・すんません(土下座)
この作品に対する感想 - 昇順
おお!!超硬派な小説が登場だ〜!!初めての小説とは思えないほど、楽しく読ませてもらいましたよ!セリフもリアリティがあるし、本物の不良小説誕生でめでたい!!
2004-03-24 09:05:34【★★★★☆】卍丸
ありがとうございます。なんか書きたいな〜と思ってた時ちょうど表を暴走族が走ってて、あっそうだ不良モノにしよう。と思いました
2004-03-24 11:14:42【☆☆☆☆☆】グリコ
初めまして。いきなり言うのもなんですが、不良小説とはめずらしいですね。某不良ギャグマンガとか読んでたので、僕にはかえって面白く感じられました。でも、登場人物にとっては真剣なんですよね…今後の展開に期待します。
2004-03-24 11:59:27【★★★★☆】BEDA
レスありがとうございます。昨日は時間がなかったため不良小説のだいごみである喧嘩のシーンがいい加減になってしまっているので直しました。俺も月刊チャンピオンに掲載されてる不良マンガを読んでましたので。膝に手をついて礼をするところとかはあれを参考にさせてもらいました
2004-03-24 12:46:20【☆☆☆☆☆】グリコ
とても面白いです!不良大好き(ていうか馬鹿大好き)なので、めちゃくちゃ楽しく読ませて頂きました。喧嘩んとこも迫力があって素敵ですよ〜。
2004-03-25 11:33:51【★★★★☆】小村 睦
レスありがとうございます。喧嘩のとこは結構頑張りました。あと、自分は素人なんで文法とか言葉の使い方を間違えてるところとかも多分あると思いますのであったら指摘して下さい。
2004-03-25 11:37:59【☆☆☆☆☆】グリコ
アクションシーンやセリフに迫力があります!読んでて、純粋にスカっとしますね!!細かい描写も、本物っぽくてイイですね〜。今後もガンガン、ストレート勝負でいってほしいッス!!!
2004-03-25 12:16:30【★★★★☆】卍丸
不良ネタ、ってかなり珍しいですね。ですが、アクションや台詞など現実味があってとても小説初書きとは思えなかったです。と、ここで自分も素人ですが、指摘を・・・。主に説明文の時に多く見受けられるのですが、文を繋げ過ぎている気がします。適度に改行した方が読みやすくなると思います。偉そうにすみません。
2004-03-25 14:49:49【★★★★☆】あんじぇりか
卍丸さんありがとうございます。これからもガンガンいかせてもらいます。 あんじぇりかさん指摘ありがとうございます。続き書くとき説明文のところを改行します。
2004-03-25 15:58:25【☆☆☆☆☆】グリコ
大変なミス発見。最初の普通の高校生と不良の比率のとこ逆だった・・・不良7:普通3でした。直しときます。
2004-03-26 01:01:23【☆☆☆☆☆】グリコ
nori
2004-03-27 09:35:59【☆☆☆☆☆】卍丸
↓はミスです(汗)すんまそん!!あいかわらずガンガンながらプラス、ノリノリになってきとるね〜!!読んでて気持ちイイわ!もっとハチャメチャに暴れまくってください!!
2004-03-27 09:38:29【★★★★☆】卍丸
この話を読ませてもらって気付いたんですが、グリコさんって結構格闘技に詳しいんですね。選手の実状とかもかなり踏み込んでいるみたいで…。乱闘シーンが多いですが、不良同士だから見栄えがするのでしょう。マリオネタもあって楽しかったです。
2004-03-27 12:43:24【★★★★☆】BEDA
えーっと・・・・・・恐らく疑問に思った人も
2004-03-27 16:42:42【☆☆☆☆☆】グリコ
↓エンターミス押し。) 多いかと思いますが何故ドラえもんやドラクエは微妙に名前を変えているのにマリオだけ?ということになったのでドラえもんとドラクエもそのままでいこうかと・・・・・・(汗
2004-03-27 16:44:14【☆☆☆☆☆】グリコ
BEDAさん 一応空手をやっておりますので、今はまだラーメン屋でラーメン食べようとしている最中(チャーハンしか食ってないけど)なので、落ち着いていますがもうすぐ激しくなります。 卍丸さん もうすぐガンガンすぎるほどガンガンになります。描写とかも難しくなるだろうけど頑張っていきます
2004-03-27 16:47:42【☆☆☆☆☆】グリコ
面白いです!何とも言えないところがまたいいです。
2004-03-27 22:40:51【★★★★☆】フィッシュ
またミス発見真理雄の説明文のところの鉄心と真理雄の会話で戒斗となっていますが尽の間違い。今から直します
2004-03-27 23:16:39【☆☆☆☆☆】グリコ
えーと・・・。まずは、ん? と思うところが見受けられたので、失礼とは思いつつも言わせて頂きます。はたして、この作品の暴走族は、ヤクザに上納金を支払っているのでしょうか? それに片端から喧嘩して回ったら、必ず報復の意での喧嘩が始まるのでは・・・。そもそも50も族やらなんやらがいるのなら、それだけで一触即発の事態になるのでは・・・。などなど・・・あと不良小説の醍醐味は喧嘩ではなく上下関係と、それにより生じる確執だと私は思います。一年通して喧嘩している訳でも無いし・・・。なにか、書いていくうちに面倒臭い事態は全部避けてる。と思いました。なんか文句ばっかりになってすみません。
2004-03-28 13:49:20【☆☆☆☆☆】蘇芳
えーっとヤクザに上納金を払ってるのはこれからでてくるグループで、今まで出てるグループは勝手気ままに喧嘩するなり遊びまわってるだけのグループです。あと、主人公と、その仲間は実際にいる卑怯で集まるだけっていう不良を忌めpz
2004-03-28 23:36:02【☆☆☆☆☆】グリコ
フィッシュさん なんとも言えないところですか(笑)これからも頑張っていきますのでどうか暇なときにでも 蘇芳さん えーっとヤクザに上納金を払ってるのはこれからでてくるグループで、龍司と鉄心のグループは勝手気ままに喧嘩するなり遊びまわってるだけのグループです。あと、主人公と、その仲間は実際にいる卑怯で集まるだけっていう不良をイメージしているわけではなく一昔前の熱い魂を持った男ってのをイメージしてます。(作者は冷めた魂しかもっていないので上手く表せないところもありますけど)これから出てくるグループには卑怯な奴とかでてきます。それと、不良小説の醍醐味は喧嘩ではなく上下関係による確執と言われましたけど、上下関係に関しては自分自身そんなに知らないし、内容が陰気になりそうなので、熱く喧嘩するというストーリーにしました。あと、上下関係についてですが、今のところ各ヘッドとその仲間しか出ていないのでどうも上下関係についてはまだ表せてませんが、厳しいっていう設定にしています。それと、50もあったら一触即発と言われましたが、喧嘩したら最後潰すが潰されるかなので、簡単にグループ同士の喧嘩は出来ないという設定になっておりますので、(本当は書くのが大変だから少々省いているという理由もありますけど)でもメンバーが、勝手に小競り合いみたいな小さい喧嘩をするというのはしょっちゅうあります(最初の不良3人組みたいな奴等)。ラーメン屋編が終わったら主人公のグループのメンバーの個人的な喧嘩も入れていきます。
2004-03-28 23:56:10【☆☆☆☆☆】グリコ
一つ下のはミス
2004-03-29 08:26:42【☆☆☆☆☆】グリコ
迫力があります!!細かいことなんて気にせずに、楽しめる小説だと思いますよ。
2004-03-29 13:17:37【★★★★☆】小都翔人
至極丁寧な説明、誠に有難う御座います。つまり、潰し合いを避けるために不可侵なのですね。意外と、鉄心たちは頭良いんですね(^^
2004-03-29 22:12:43【☆☆☆☆☆】蘇芳
小都 翔人さん ありがとうございます。なるべく矛盾がないようにして楽しく読めるいようにしてきます
2004-03-29 22:48:09【☆☆☆☆☆】グリコ
この物語りが書き進められるにつれて、グリコさんの大きな魅力は各キャラの”台詞の間合い”の上手さであると感じました。これはおそらくグリコさん天性のものでしょう。今ではスッカリ、鉄心たちに愛着がわいてます!頑張れ!!不良ども!!
2004-03-30 08:44:49【★★★★☆】卍丸
なんで暴走族なのに単車いじんとこがないんですか?あと暴走族なら黒髪短髪、女人禁制だと思うんですが。
2004-03-30 09:31:56【☆☆☆☆☆】A
Aさん あっ龍司と鉄心は暴走族じゃないです。ただのワルのグループです。それと俺暴走族の友達いるけど普通に女はべらしてますよ。まぁ族と言ってもいろいろあるんじゃないですか?とりあえず参考にさせていただきます。暴走族についてはあまり出しません。何故かというと!作者が単車について詳しくないからだぁ!!(逃げ)とまぁ作者の勝手が多い小説ですがこれからもなにとぞよろしくお願いします 蘇芳さん まぁそういうことです。でもそう簡単には喧嘩しないけどじゃあいつ喧嘩するんだ?という具合が難しいのでなんとか違和感なくかけるようにしたいです 卍丸さん ありがとうございます(感涙)作者としてキャラに愛着が沸くって言われるほど嬉しいことはありませぬ(感涙)セリフの間合いについてはあまり考えていませんが家に結構小説があったので内容は見ないけどセリフの間合いとか、描写とかは参考にしてます
2004-03-30 13:21:52【☆☆☆☆☆】グリコ
グリコさんも本当はホンモノの不良でしょう?(笑)プロフィールでのキャラ紹介は良いアイデアでしたね!彼らがこの後の展開で、どんな暴れっぷりを見せてくれるんだべか!?早く【4】書いて!!(笑)
2004-03-31 15:11:11【★★★★☆】卍丸
いえいえ自分は本当にちっちぇ〜奴ですよ。先輩にも良くいじられるし。結構パシらされるし(涙)この後の展開ですか〜とにかくキャラを最大限に暴れさせます。特にお気に入りを。尽は結構思い入れのあるキャラなので後のほうでもちょくちょく出します(笑)
2004-03-31 17:37:41【☆☆☆☆☆】グリコ
読ませてもらいました!初っ端からノリがいいですね。不良モノの小説を読むのははじめてだったので楽しませてもらいました!キャラがこれまたいい……(ぇ てなわけで、続きをすごく楽しみにしてます!!
2004-04-01 10:23:35【★★★★☆】神夜
クロール競争での”罰ゲームとして背中にタコをくっつける”というくだりが笑えました!なにげに龍司って意外な側面もあってオモロイ!!
2004-04-01 10:29:01【★★★★☆】卍丸
龍司って、アホのようでも何気にあたまイイとこ見せんだよな〜。”デートっつーのは男が待つもんだ”って言い切るところが男気だ!!そろそろバトル・シーンを読みたいとこだけんど、奴らの会話が笑えるからヨシ!!
2004-04-02 12:25:36【★★★★☆】卍丸
卍丸さん どうもです。ある友人が女を待たせすぎて振られたという実話を元に思った事です。背中にタコをくっつけるっつーのは自分がされたときに凄い辛かったので、やらせてみました(笑 神夜さん ありがとうございます。まだまだ未熟な分ノリだけはよくしていこうと思っています。これからも暇なときなどに読んでくださればありがたいです
2004-04-03 09:03:05【☆☆☆☆☆】グリコ
アニータのエピソードが出てきたのは、意外でしたが面白かったッス!!各キャラへの思い入れがよく出ていて、読み手としても感情移入しやすいと思いますよ。あと、けっこう笑えるエピソードが、グリコさんの実話に基づいてるっちゅうのがウケる(爆)
2004-04-05 12:18:29【★★★★☆】卍丸
卍丸さん 龍司と鉄心と尽とアニータはお気に入りなんですよ。だから少々活躍の場が多くなります。他は・・・・・・えっと・・・・・・(黙)結構話が進んできました。卍丸さんの励ましや感想がなければここまで書く事はなかったと思います。これからも感想指摘などお願いします
2004-04-05 23:11:51【☆☆☆☆☆】グリコ
なるほど!アニータってけっこう奥深い奴だったんですね!でもワタシは、やっぱり龍司派かな。
2004-04-06 16:35:06【★★★★☆】小都翔人
小都 翔人さん 龍司派ですか。なるほど〜。龍司は俺も兄貴分にするなら龍司ですね。なんとなく自分の兄貴分の理想像をあてはめました。
2004-04-06 22:09:16【☆☆☆☆☆】グリコ
計:64点
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