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タイトル本当に雑談です。
記事No: 537 [関連記事]
投稿日: 2008/12/28(Sun) 11:52
投稿者頼家

こんにちは、ヘッポコ作家頼家と申します。暗いニュースばかりで、気のめいるような素敵な毎日、いかがお過ごしでしょうか。
 日ごろ質問か作家さんの作品に対して投稿してばかりいるので、今回思い切って、掲示板のタイトル通り、(皆さんと親睦を深める意味でも、)少し雑談でもと思い投稿させていただきました。(不適切であれば削除させていただきます。)
 ではさっそくですが、皆さんは、どのような作家さんの本をよく読まれますか?また、よかった本、ためになった本等はありますでしょうか。
 私は作風を見ていただければ判るように(……判るのか?)基本、芥川さん三島さん、司馬さん等、大御所さまの作品を大好物としております(ちなみにショート・ショートであれば、星さん……しか読んだ事ありませんが)。
 芥川さんの芸術至上主義的でどこか説法的な作品、三島さんの実直であり、緻密に書き込まれた文体、司馬さんの匂ってくるような歴史の綴り方。
それらを参考にして作品を書こうとしたのですが、現在理想にまったく現実が追いつかない悲しさったらありません(涙)
 もし、この偉大なる三人様の作品でお勧めするとしたら、芥川さんは『鼻』と『羅生門』あたり(……有名すぎるか……)。三島さんは『仮面の告白』(特に男性は読んでみたら、何処か共感を得るところがあるはずです)。司馬さんは『項羽と劉邦』……って、こうやって見てみると、有名どころばっかりですね(苦笑)。しかし、一見の価値有りです。某大手古本屋では文庫本で100円位で売ってますので、通勤途中等にいかがですか、奥さん。
 最近の作家さんは、残念ながらあまり知りません(これが、私の文章力の弱さの原因か……)。
田中さん、菊地(池?)さん辺りは、やはり歴史ファンタジー物で読んだことがあります(ってか、読んでます)。今後、もっと現代小説に触れ、文章力をつけたいと思っております。「これを知らないなんて、モグリだぜ!」というような作品があれば、是非教えてください。財布の中身と時間が許す限り触れてみたいと思います。もちろんジャンルは問いません。いままで読まなかった携帯小説にもチャレンジしてみようと思っております。……できれば、官能小説はレジに持って行く勇気が無いのでご勘弁を……


タイトルRe: 本当に雑談です。
記事No: 540 [関連記事]
投稿日: 2008/12/28(Sun) 18:36
投稿者羽堕

こんにちは(^◇^)/

 ハリーポッターなんて 、どうでしょうか?
 私は何時も出だしで躓くのですが読み進めると不思議と引き込まれて、気づくと読み終わってて面白かったってなります♪
 あとはライトノベル中心なので、ちょっと『仮面の告白』を見つけれたら読んでみたいなと思います。
 携帯小説だとsaoriさんの「呪い遊び」というのを読んだ事あるんですが、ちょっと私には物足りない感じがしました。

であであ( ̄(エ) ̄)ノ


タイトルRe: 本当に雑談です。
記事No: 541 [関連記事]
投稿日: 2008/12/28(Sun) 20:35
投稿者頼家

 削除された記事が気になる今日この頃の頼家です。
 おお!ハリポタですか(^.^)有名タイトルですね!
映画を見てなかなか面白いと思ったのですが、原作読んだ方は大抵「小説のほうが面白い!」との声がよく聞かれますね。以前から興味があったのですが、立ち読みできる分量でなかったのであきらめておりました(爆)今度、読んでみたいと思います。
小説の映像化って難しいようですね……^^;
 携帯小説のほうは、恋愛系が多くて「漢(オトコ)の読むものじゃねいぜ!」と、食わず嫌いしておりましたので、紹介された作品を、ぜひ読んでみたいと思います!
 ……ところで、羽堕様。話は変わりますが、毎回すごい感想量で、毎回感心させていただいておりますm(__)m羽堕様を見習い、なるべく読んでは感想を書かせていただいております(しかし、私真性ビビリなので、RES数が少ない段階での作家様にしか書けませんが(苦笑))。
しかし、まだまだ羽堕様のすさまじいスピードの読み込みには及びません^^;
 作品を書くにあたり、何かしら反応が返ってくるというのは、作品に対するモチベーションに大きく関わってきますので、羽堕様の言葉に(私も含め)多くの作家様たちが感謝していると確信しております!
よって私、勝手に『今年最高の読者&筆者で賞』を送りたいと思います(景品無し)。
おめでとうございます!(^O^)


タイトルRe: 本当に雑談です。
記事No: 542 [関連記事]
投稿日: 2008/12/30(Tue) 15:46
投稿者羽堕

こんにちは(^◇^)

 削除したのは手違いで内容は全く同じものなのです(@ー@;)
 それにしても賞まで頂いちゃって、ありがとうございますw
 本当に役に立つような感想は書けないので、少しでもモチベーションの足しだけにでもなっていればと思っております。
 携帯小説の方はお勧めって事ではないので、もしお時間のある時にでも読んでみてください。

 このままだとアレなので、もう一つライトノベルから最近といっても少し前に読んだのですが電撃文庫の土橋真二郎さんの「扉の外1〜3」など面白かったです。
 あとメフィスト文庫の矢野龍王さん「極限推理コロシアム」などもいいかなと、これはドラマにもなってるみたいでDVDが出てるみたいです。私はドラマの方は見たことないんですけどね。(大河ドラマは結構好きだったりしますがw)

であであ( ̄(エ) ̄)ノ


タイトルRe: 本当に雑談です。
記事No: 543 [関連記事]
投稿日: 2008/12/30(Tue) 23:42
投稿者頼家

「扉の外1〜3」、「極限推理コロシアム」ですね、是非読ませていただきます!
推理物は苦手としていたので、この機会に展開や伏線の張り方など勉強したいと思います!

 ただ、話は変わる(?)のですが、なんですかね〜最近の小説(ライトノベルかな?)の表紙は^^;
あんな可愛げなお兄ちゃんや、ムッチンプリンな女の子が表紙に描かれていると、この歳になると買い辛いこと、この上なしです^^;(俺だけかな?)一度、そういう表紙の作品を勇気を出して読んでみたのですが、なんと言うことは無い、内容は(良い意味で)普通の作りこまれた小説でした……
 せめて、絵画的な絵やらにしていただければ、手にとりやすく、仕事先にも持って行きやすいんですがね^^;カバーつけるか、表紙取っちゃうしかありませんからね……

 あと、たまにここの規定について思うのですが、『小説』をあくまで『読み手』のものであると考えた場合は、発行部数や、売れ行きから言えば『携帯小説』なるものも、小説の正規表現の一つと考えられるのかな?等とも思います。
 基本的に読んだ事が無いので、何ともいえませんが、今回『携帯小説も読んでみるか!』と思った要因でもあります……
 と、忘年会上がりのアルコール度数80%の頭で書いているため、何を書きたかったのかブレまくりました。お目汚しして申し訳ありませんでした。

                          頼家


タイトルかなり今さらな感じですけど
記事No: 544 [関連記事]
投稿日: 2009/03/21(Sat) 10:53
投稿者ゆうら 佑

 こんにちは、頼家さん。今さら書いちゃっていいでしょうか? ずっと書こうと思っていたのに、気づくと三ヶ月も……;

 ぼくはあまり本は読まないほうで、多くても月に二冊です。最近はぜんぜん読んでません。しかしあえて、ぼくの浅い知識のなかから紹介しますと、たとえば

  伊坂幸太郎、恩田陸、東野圭吾、森博嗣、……

 このあたりは、若い人にもけっこう読まれていると思います。映画化・ドラマ化されているのも多いですし、作品名も聞いたことがあるのではないでしょうか。たぶん有名なのは 死神の精度・ゴールデンスランバー《伊坂》、夜のピクニック《恩田》、容疑者Xの献身(ガリレオシリーズ)・流星の絆《東野》、S&Mシリーズ《森》などなど。
 伊坂さんは今かなり注目の若手だそうです。恩田さんはあらゆるジャンルを書きこなし、幅広い世代の方に支持されています。東野さんは文句なしの人気作家、直木賞もとってます。森さんは元大学教員で、“ビジネス”として小説を書いてる人。
 ……かなあ。

 ぼくはほとんど読んでいませんけどね。ぼくは基本的に、作家でなく作品で選びますねえ。「話題作」とか「○○賞受賞」とか「映画化」とかを基準にしているので、ハズレはないですね。

 あと、たくさん本をお読みになるなら、図書館を利用するのがおすすめです。何より経済的ですし。
 ではここまでにします。本当は、ぼくのほうが今話題の小説を教えてもらいたいくらいなのですが(笑)


タイトルVS『地球儀のスライス』
記事No: 571 [関連記事]
投稿日: 2009/03/27(Fri) 22:52
投稿者頼家

『地球儀のスライス』終に読破いたしました^^
まず私なりの書評をば……と、その前に幾分(かなりかな?)自分の実力を鑑みない書評になるかとは思いますが、どうか御気を悪くせず「どうせ文章を書く力も無いこいつ(頼家)の頭では、これくらいのことしか読み取れねぇか……」と、軽いお気持ちで読んでいただきたく、宜しくお願いいたします。(当然ネタバレは(本当は具体的に話したいためしたいのですが)いたしません^^;)

『はじめに』……結構厚い文庫本ですが、短編集で一話一話の分量も少なく、非常に読みやすいです。因みにS&Mシリーズという響きに難しい印象を受けた方はどうかご安心を、SとMとは別に経済学的な意味でも、ましてやアブノーマル意味でもございません^^;単に登場人物の頭文字からとっていました。


 非常に読みやすかったです^^最初は『理系小説』との御紹介を受け、多少なりとも怯えていましたが、実際に読んでみるとそのような印象はあまり受けませんでした(……というより、全く受けませんでした^^;)。おそらく、作者である森氏が意識的になさったのだとは思いますが、物理学や化学、工学等理系分野に関する予備知識はほとんど要りませんよ^^
 むしろ、氏は文系じゃないかしら? とも思えるテーマも見受けられました。
 短編集なので、どれを槍玉に……いや、ご紹介すべきか迷いましたので、好きな作品一つ、疑問に思った作品一つ、そして全体を通して一点だけ僭越ながら述べさせていただきたいと思います^^
 まず好きな作品は『小鳥の恩返し』ですね^^おそらく最もスタンダードな作りの作品だと思います。こちらの作品も『読もう』と思えば展開や、冒頭からとある事件の犯人、ある人物についての謎など読めないことはありませんが、話全体がそこまで暗い話ではないので、単純に話を楽しめ、また読めたとしてもそれはそれで楽しいと思います^^(個人的に『そこ』にこの話のテーマは無いとお見受けしたためですが……)
 人を愛する事の悲しさと恐ろしさ、そして人生は深いところで誰かの人生とリンクしているということを再認識させられました^^
 疑問に思った作品は『僕に似た人』という作品です。いや、本当に疑問なので書ける事はほとんどありません^^;この話のテーマが何なのか? 何を持ってこの話のペンを氏は置いたのか?人の作品である以上(しかも氏の作風から)何らかの筆者なりの結末を迎えて作品を終わらせたのでしょうがそれ何なのかが、恥ずかしながらまったく判りませんでした^^;単純に『世界に一つだけの花』的な薄い題材で書かれたのか? しかしながら最後の一文をあえて加えたのには何かしら筆者のそんな安っぽくは無い『意思』が感じられるのですが、気のせいでしょうか?位置関係かな? 本文中にも冒頭から所々ヒントらしき物は見え隠れはするのですが……う〜む……己の読解力の無さが恨めしい(血涙)読解された方の解説を、心よりお待ちしております^^
 最後になりますが全体として、非常に読みやすかったのですが、やや淡白な印象を受けました。(一部の作品を除いて)読みやすい代わりに、世界に没頭する事も無い……とも思います。皆さんはどうでしょうか?また、僅かばかりある専門用語(学術的なことに関らず)は、私の知識の幅が狭いという事も原因としてありますが、少しばかり説明が欲しかったなぁなどとも思います^^;しかし、非常に面白い作品だと思いました!大学の講師のSに恋するアシスタント兼ヒロインの金持ちで可愛らしい生徒M……筆者様の経歴と照らし合わせ、少しニヤリとした事を、ここに告白いたします。
 では、皆様もご覧頂いた折には是非ご意見、反論など……優しくお願いします^^;
                頼家


タイトル読みました、『地球儀のスライス』
記事No: 579 [関連記事]
投稿日: 2009/04/02(Thu) 17:54
投稿者ゆうら 佑

 こんにちは。ぼくも読んでみました。とりあえず、頼家さんが挙げられたものについて感想を。

『小鳥の恩返し』
 何ひとつ「読め」ませんでした……。自分のふがいなさに涙が出そうです。ぼくも同じような手法を使ったのになあ。どうして気づかなかったんだろう。
 作品そのものについては、ひとことでいうと、悲しい。恩返しっていうと「つるの恩返し」を思い浮かべますが、ラストは似たような雰囲気ではなかったでしょうか? でも本当に恩返しだったのかなあ、という疑問は残りました。
 ミステリっぽい感じで、おもしろかったです。最後のほうでバタバタと明かすのも、あれはあれで効果的だと思いますし。

『僕に似た人』
 これは、ぼくもわかりませんでした。やっぱり「代わりはない」というのがテーマなんでしょうかね。最後の一文には、ぼくはとくに意味を見いだせませんでした。気になるといえば、気になるんですが……。うーん。


 今まで森博嗣の作品は長編しか読んだことがなかったのですが、この短編集でまた違った側面に出会えたように思います。
 ちなみにS&Mシリーズは初挑戦でした。今度、長編も読んでみたいと思います。
 あと、『気さくなお人形、19歳』はVシリーズの、たぶん『朽ちる散る落ちる』につながる話です。ぼくが読んだVシリーズは、それと『黒猫の三角』の二作品だけなのですが。何という偶然!
 森氏の作品については、おっしゃるとおり淡白さが持ち味かと。軽く小説を読みたいな、というときに良いかもしれません。長編は、かなりぶ厚いものもありますが……。

 そうそう、この本のイラストを描いたささきすばるさんは、森氏の奥さんだそうです。きれいな絵ですよね。


タイトルRe:『地球儀のスライス』(注:激ネタバレ
記事No: 581 [関連記事]
投稿日: 2009/04/02(Thu) 20:47
投稿者頼家

こんにちは^^捻くれ臍曲がり読者、頼家です。
この作品(集)の淡白な文体も好きです^^
 私の偏見では、『良い短編』の中には無駄な事象や会話は存在せず、全てが何か作品の中での『意味』、または作者の『想い』を持っているものだと勝手に考えておりました。少なくとも『小鳥〜』はたまたまその考え方と符合したため『読め』てしまっただけかもありません^^;他の作品だったら、偏見が暴走してしまいあらぬ方向に進んでしまうと思います^^;(というか、実際進んでしまいました)冒頭のエピソードから見えてくる犯人は「アノ人」かなぁ……と、動機も『弱い』ですが冒頭にありましたからね^^いや、むしろ作中に描かれた言動から「アノ人」だからか……。しかし、この作品の魅力や伝えたかった事は、以前にもかきましたが『そこ』には無いとお見受けしました。『鳥』さん(笑)が病院に勤め出した動機や、その過去。そこには人間の不思議な『感情』が描き出されているのではないか……と思いました。
 唯単に「面白い」というだけの『短い作品』ではなく、こういった『読ませよう』とする、また『読者を動かそう』とする作品は大好きです^^そう言った市販の作品を見たのは(恐らく)久しぶりで、ゆうら様には感謝感謝の雨あられでございます!
 そんなへそ曲がりな私には、やはり氏の作風から『僕に〜』にはなにかしら深い意味がありそうな気がして仕方ないのです。多分最後の一文やらタイトル、二人家族関係やら家族の描写に何らかのヒントがかくされていると思うのですが……う〜む……判りません(涙)
 機会があれば氏の長編も読んでみたいと思います^^しかし、書評の方は大分自信喪失中の私、控えさせていただこうと思っております(汗)では……
               頼家


タイトルVS『扉の外』
記事No: 570 [関連記事]
投稿日: 2009/03/27(Fri) 21:57
投稿者頼家

『扉の外』を何とか読破しました^^;
 まず私なりの書評をば……と、その前に幾分(かなりかな?)自分の実力を鑑みない書評になるかとは思いますが、どうか御気を悪くせず「どうせ文章を書く力も無いこいつ(頼家)の頭では、これくらいのことしか読み取れねぇか……」と、軽いお気持ちで読んでいただきたく、宜しくお願いいたします。(当然ネタバレは(本当は具体的に話したいためしたいのですが)いたしません^^;)
 『導入(自作)』……主人公の高校生紀之が目覚めると、彼はいつのまにか見知らぬ広く無機質な部屋に閉じ込められていた。「何が起こったのか?」不審に思い回りを見渡してみると、自分と同じように幾人かの生徒が同じように状況を飲み込めずに周りを窺っていた。1、2、3……自分も含め31人の見知った顔。どうやらクラスが丸ごとこの場所に居るらしい。彼も、そして彼等も一様に自分が放り込まれた状況に不安になっていると、突如、部屋の壁に設けられた巨大なスクリーンに人の顔が映し出された――顔、デジタル表示されたその顔は、自らを『ソフィア』と名乗る。果たしてここは何処なのか? 何故自分がここに連れてこられたのか? そして、ソフィアから驚愕の事実が明かされる――

 面白かったです^^読みやすく、登場人物も活き活きしていました――しかしながら、私が口を出せるタイプの作品かどうかと言うと……弱冠微妙かなぁ^^;いえ、文章はもちろん私なんかでは到底及びませんし、言い回しも不自然なところは無く、流石は『賞を獲った作品』だなと唯々感心するばかりでございました。が、物語を読ませるというよりは弱冠キャラクター頼りかなぁ……などとも思いました。物語にの端々で幾らか個々の事象の必然性が(私の実力では)見受けられぬ所があり、とりあえず『高校生』の主人公と多くの『女子高生』を出して、たまに○にしてみたり△×させてみたりしたのではないかとの印象……う〜ん……私程度の読解力の方では厳しいかもしれませんね^^;それに読者が求めている物を提供するのが出版社ですから、私の感性が単にイカれているでけかもしれません^^;(←可能性大)
 また、深読みしてみたり、先読みしてみようとしたりすると、あっさり結末やその後の展開が読めてしまうという危険を孕んでいます^^;なるべく軽い気持ちで、漫画を読むような気持ちで読んでみては如何でしょうか?実際私でも、物語序盤から中盤に差し掛かるかどうかのところで、なんとなく「あれ? あいつ……た割に……だな? 怪しい、もしかして……」「いや……なら……だから……のはずだ」とおぼろげながら読めてしまいました^^;
 しかしテーマと言いますか、所々で提起された人間の本質に迫る問題や、主人公の心の葛藤は現実社会や過去の自分と照らし合わせてみると少し身につまされる様な内容もあり、また周囲の(主に女子高生の友人)達の行動から推察される心理も、非常にリアル(であろう)に描かれているだと思います^^惜しむらくは、その多くが途中で放棄され、最後は何も残らないと言うのがなんとも……う〜む……時代背景かなぁ?
 私の持ったイメージ的には星新一先生の『地球からきた男(だったかな?)』に、芭蕉の句『兵どもが夢のあと』をたして幾らか割ったような感じです^^;

 きっと、私など足元の先の皮ほども及ばぬ賞の審査委員の先生方の慧眼は、この作品の素晴らしい『本質』的なものを読解なされたのでしょう。私もなんとかして精進せねば……

 個人的にはお世辞抜きに、登竜門の一部の作家様の『必然性』と『テーマ性』をしっかりつけ、語感を読ませる作品の方が好きかなぁ……等とも、小生意気にも思いました^^;(名前も出したかったのですが、読解力の無い私にしたり顔で褒められてもご迷惑かと思い、差し控えさせていただきます。)

……と、散々言いたいことを言いましたが、こんな私が途中で投げる事も無く、最後まで読み終えた作品ですので、私では(意識的には)気付けなかった魅力もたくさんあったのだと思います!作品自体は大変『面白』かってです^^読んでみて損は無いので、是非皆さんも一読してみて、できれば哀れな私めに「いや、ここは……だから、……という事を表現したんだろう? わかるかルーキー?」とご指導をお願いします!
         作品を理解できるように読解力をもっとつけたい頼家


タイトルRe: VS『扉の外』
記事No: 572 [関連記事]
投稿日: 2009/03/29(Sun) 12:58
投稿者羽堕

 導入部分は、まさにその通りだと思います!
 閉じ込められた限られた世界、そこで何をして、どう生き抜いていくべきか、みたいな話が私は好きなのかも知れません。だから余り考えずに物語に入り込めたのかも(=^=)

 頼家さんの仰られる通りキャラクター重視な部分も多分にあると思います。その方が取っ付きやすいのかもと私は思ったりもします。
 感じ方は人それぞれにあるので作者でない私が言うのも変ですが、頼家さんが感じた部分は決して間違っていないですし、私なんかより感性は素晴らしい物をお持ちだと思います!
 もしかしたらですが物語も誰でも分かるような分かり易さ重視で作れているから、結末の見えている安心感みたいな物も狙っているのかも。これは私の予想でしかないのですが(^^;)

 2,3と続きも同じ状況だけどクラス、主人公が変わっていき、次のステージでの戦いで自分達の自分の為なら他のクラスやクラスメイトさえ犠牲にしても構わないというような内容になっていくのです。それで3巻で一先ずの決着という流れなのですが、ラストは私も物足りなく感じた部分もありました。

 私も登竜門に投稿されてる方々の話を読んでいると商業誌と同じぐらいに面白い作品もあって、得した気分になっています。頼家さんの連載作品も普段は読まないジャンルなので楽しく読まさせて貰ってます♪

 中々、他の方の感想って聞けないので読んでいて、なるほどなーと思ったりできて本当に時間をさいて書き込みまでして頂いて嬉しい限りです!! 頼家さんの感想を読んだ上で、また「扉の外」読み直したくなりました(^▽^) 頼家さん推薦の作品も読んだら感想を書かさせて頂きます! でも私の感想って酷いので、先にごめんなさい<(_ _)>
であであ( ̄(エ) ̄)ノ


タイトルRe: VS『扉の外』
記事No: 580 [関連記事]
投稿日: 2009/04/02(Thu) 20:02
投稿者頼家

こんにちは。養豚場を脱出せよ!頼家です(枯渇)
 まずはじめに、『扉〜』の作者様と羽堕様を含め私の書評を読んでいただいた方々に……申し訳ございません(土下座)!
 いや、卑屈になるわけではございませんが、同作品に対する羽堕様のご意見をうかがい己の小説を読む(読んだ)ジャンルの幅がいかに狭かったかを思い知りました^^;
 私の書評は、例えるならばある『恋愛小説』に対し、「激しい漢(オトコ)の生き様が描かれていないじゃないか!」とか、「え? 大軍の戦闘シーンが描かれていないじゃないか!?」と的外れの難癖をつけているだけのオッサンでございました^^;一般的に『ライトノベル』といわれる作品もいくつか読んでいたのですがやはり戦記(及び軍記)物ばかりで、またその絶対量も少ないのが仇となりました^^;おそらく登竜門の皆様の作品に私が過去に付けた感想も、多分にしてこのような視点から書いてしまったコメントが多いと思いますので、この場をお借りしてお詫び申しあげます(陳謝)。
 羽堕様のご意見をうかがい、改めて作品の内容を思い起こしてみると、確かに軽快な展開と描写は読み手にとって非常に心地良いものだったと思いました^^
 たとえば「均衡による平和」「強者による平和」「臆病なる軍拡」「軍事力=外交力」「理想と現実のパワーバランス」など、現実の世界情勢に通じる社会学的問題や、自分の小説の『歴史観』に通じる内容も作中あり、斜めからこの作品にあたってしまったのが私の敗因かと……そうすると、「何故そこに過去の回想を入れたのだろう?」や「この過去の回想は、作品の何を暗示しているのだろう?」「ここで品の名前を上げたのは、どういった事を意図したのだろう」など、人間関係やエピソードに関しても筋違いな邪推や憶測が雲霞の如く湧き出て、張り巡らされた(と勝手に思っていた)伏線が、物語の終盤に於いて当然解決されないことに疑問と物足りなさを感じてしまいました(汗)ライトノベルとはそれ自体が、『読みやすさ』と『ワクワクするような物語』に主点を置いたジャンルなのかもしれませんね^^勉強させていただきました!?
(……というか、登場人物に魅力が無ければならないのは全てのジャンルに共通であり、『キャラ頼り』に見えるというのは、むしろ良い点であると最近思います。そう考えるとキャラ頼りでない作品は、キャラが記号化されているのでは……(ゴチャゴチャ))
 既にいくつか他の皆様にご紹介された作品も読破……いやいや、読了いたしましたが、なにぶん上記のような私のていたらく、書評は控えさせていただこうと思います^^;幅が狭いと、ジャンルすら誤認してしまう恐ろしさ……謙虚に、そして真摯な態度で小説を読む事が大切ですね。 小説って奥が深いなぁと、感じずには居られない春の曙、やうやう白くなりゆくやまぎは、如何お過ごしでしょうか。
                   頼家


タイトルRe: VS『扉の外』
記事No: 583 [関連記事]
投稿日: 2009/04/03(Fri) 18:16
投稿者羽堕

こんにちは! 羽堕です♪

 いえいえ全然、的外れなんて事はないですよ! どちらかと言えば的を射てるようにも思います。なので全く、謝る必要なんてないです!

 それに自分と違う視点での感想を読めるのは、新たな発見にも繋がると思います。なので是非とも頼家さんの時間がある時にでも、読破した本についての感想を書いて欲しいなと、私の勝手なお願いですが思います♪

 少なくとも私は、頼家さんの感想を読んで「なるほどな」って思いながら読ませて頂きましたし、嬉しかったです! なので他の方々も、お勧めの本の頼家さんの感想を読みたいんじゃないかと思います(^▽^)

 私の返信の仕方が悪かったかなと申し訳なく思ってます。こっそりと頼家さんの感想を読んで、さらに参考にさせて貰いたいと思ってたりしますw

であであ( ̄(エ) ̄)ノ


タイトル今さらついでに
記事No: 545 [関連記事]
投稿日: 2009/03/22(Sun) 18:54
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

 N村K太郎です。こにゃにゃちは。

 個人的お勧めの、めっちゃ良かった小説をご紹介させていただきます。流行には疎いのでトレンドとは無関係ですけど、現代小説ということで、作家が現役という基準で選びました。

*翻訳小説
リチャード・パワーズ『舞踏会へ向かう三人の農夫』
カズオ・イシグロ『日の名残り』
ガブリエル・ガルシア・マルケス『百年の孤独』
ポール・オースター『偶然の音楽』
ジョン・アーヴィング『ホテル・ニューハンプシャー』
ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』
ニコルソン・ベイカー『中二階』

*日本の小説
村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』
小川洋子『密やかな結晶』
筒井康隆『パプリカ』
柴崎友香『きょうのできごと』
高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』

「読んでないとモグリだぜ!」と言うには、あまりにも個人的趣味に偏ってますけど……。
 『舞踏会〜』『百年〜』『薔薇の〜』以外は、文庫本があると思います。わりと入手容易な本ばかりですので、ぜひどうぞです。


タイトル本当に今さらだよなぁ
記事No: 546 [関連記事]
投稿日: 2009/03/22(Sun) 22:14
投稿者甘木

 あえて古い作品を中心に挙げよう。


◎国内
 『枕草紙』清少納言 評価は分かれると思うが私は面白いと思う。
 『平治物語』作者不明 保元物語の続き的作品。13世紀前後に書かれた作品なのに笑える。
 『雨月物語』上田秋成 怪奇小説と言うよりは幻想小説。
 『雪中梅』末広鉄腸 明治時代に書かれたSFです。
 『夢十夜』夏目漱石 幻想的な雰囲気を持つ作品。
 『冥途』内田百閨@さすがは夏目漱石の弟子だけある。文章が上手い。
 『神州纐纈城』国枝史郎 文章がメチャクチャ上手い。未完なのが惜しい。
 『白蟻』小栗虫太郎 検閲が入った版は、校閲が凄くて笑える。
 『織田信長』鷲尾雨工 司馬遼太郎の作風はこの人のパクリじゃないのか?
 『下下戦記』吉田司 これはルポだが読む価値はある。ただ読んでいてメチャクチャ辛い。
 『15メートルの通学路』権田純平 院内学級(病弱教育)を扱ったフィクション(限りなくノンフィクションだけど)

◎海外
 『メディア』エウリピデス ギリシャ悲劇だけどメディアのしたたかさが面白い。
 『アエネイス』ウェルギリウス 紀元前に書かれた古代ローマ文学の傑作。
 『リチャード3世』ウィリアム・シェイクスピア 名作だ。
 『エドワード2世』クリストファ・マーロウ 面白いが翻訳された本がないので読むのに骨が折れる。
 『英知あふれる郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』ミゲル・デ・セルバンテス 後半は凄く味がある。
 『あかい花』フセーヴォロド・ガルシン 読んでいると精神が不安になる。
 『蒼ざめた馬』ロープシン ロシア革命の側面が見えて面白い。
 『阿Q正伝』魯迅 風刺小説として読むと切ない。
 『冷血』トルーマン・カポーティ ノンフィクションのような書き方が面白い。
 『判事スペンサー 異議あり』ヘンリー・デンカー ラストシーンがいい。
 『囚人同盟』デニス・リーマン 服役中の武装強盗犯(終身刑)が書いた作品。面白いよ。


 ほとんどの人が読んでいないだろうなぁ。私的には面白いと思うけど、一般受けしない作品が多いなぁ。
 それでも『雪中梅』『15メートルの通学路』『エドワード2世』以外は文庫版が出ている(絶版になっているのもあるけど)。


タイトル横レス失敬、ていうか雑談板だからいいよね
記事No: 549 [関連記事]
投稿日: 2009/03/23(Mon) 22:05
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

『夢十夜』『冥途』好きだなあ。『冥途』はたしか国語の教科書で読んですごく気に入ったんだけど、作者もなにも忘れちゃって、ネット時代になってから検索して再発見したのでした。

『阿Q正伝』に描かれたメンタリティは、僕が見る限りでは現在の中国の庶民の中に生き続けているみたいで、あの時代に目覚めていた魯迅がいかに孤独だったかを想像すると慄然とします。確かに切ない。

 しかし、甘木さんてほんとに幅広く読んでらっしゃるなあ。恐ろしいお人だ。


タイトル横れす2
記事No: 573 [関連記事]
投稿日: 2009/03/29(Sun) 22:44
投稿者一読者

>  『冷血』トルーマン・カポーティ ノンフィクションのような書き方が面白い。

冷血は,実際にあった事件をカポーティが数年?かけてリサーチして(事件の当事者の周辺の人物までも綿密に),書いたものだったと記憶してます.
ノンフィクション・ノベルの先駆けとか,なんとか.
犯人(とくに小男)にも同情したくなります.

失礼しました.


タイトル今さらなら
記事No: 547 [関連記事]
投稿日: 2009/03/23(Mon) 16:01
投稿者夢幻花 彩

 私も便乗しちゃおっかな。


 ジャンルは問わないと言うことなので、小説じゃなくて、好きな絵本をあげてみたいと思います。私は絵本を読むのをやめるタイミングが判らないまま大きくなっちゃったけど、お子さんのいない方で絵本に触れる方は結構少ないんじゃないかしらと思って。


 好きな絵本をあげていくと本当にキリが無いんですけど、私の特に気に入っている絵本は、

福音館

「ぐりとぐら」シリーズ
「そらいろのたね」
「いやいやえん」
「おひさまはらっぱ」
「ゆきのひのゆうびんやさん」
「ねずみのおいしゃさま」 文・中川梨枝子 絵・大村百合子

「はじめてのおつかい」
「とん ことり」
「あさえとちいさいいもうと」 文・筒井頼子 絵・林明子

「だるまちゃん」シリーズ 文・絵 加古里子

「ケンカオニ」 文・富安陽子 絵・西巻芽子

「かんがえるカエルくん」シリーズ 文・絵 いわむらかずお


講談社

「100万回生きたねこ」 文・絵 佐野洋子

「ちいさいモモちゃん」シリーズ 文・松谷みよ子 絵・中谷千代子


童心社

「14ひきのねずみ」シリーズ 文・絵 いわむらかずお



借成社

「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」 文・絵 いわむらかずお

「わたしのいもうと」 文・松谷みよ子 絵・味戸ケイコ



理論社

「ぼくはおうさま」しりーず 文・寺村輝夫 絵・和田誠


です。外国の絵本も大好きですけど、……やめときます(笑)


全部がお勧めなんですけれど、ちょっと大変だと思うので、この中からお勧めをしぼると、「ちいさいモモちゃん」「100万回生きたねこ」「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」が、小説的なんじゃないかな、と思います。小さい頃に読んだときと、大きくなってから読んだ印象が一番違うのはモモちゃんかなぁ。パパとママが別々に暮らすようになる、そのあたりからがものすごいです。
逆に絵本の良さがしみじみと出てるのは、福音館の絵本に多いです。小説にはちょっと無い良さがたくさん詰まってます。ケンカオニの子供が舐めているキャンディーの色や、必死に走るあさえの表情、おびえたり、喜んだり、怖がったり、嬉しかったり、不安になったり、そういうささやかなものがささやかなまま、ちゃんと存在できる感じ。



 なんだかすごく長くなっちゃいましたけど(汗)
 小説だけじゃなくて、良かったら絵本も読んでいただけると嬉しいです。


タイトル福音館
記事No: 548 [関連記事]
投稿日: 2009/03/23(Mon) 21:58
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

 おお、懐かしすぎる!
 福音館のはかなり読んでますよ。いまでもどこかにしまってあるはず。
 かこさとしさんの本、好きだったなあ。『だるまちゃん』以外にも、『からすのぱんやさん』とか。いちばん好きだったのは『どろぼうがっこう』で、ラストの名台詞、「残念無念 不覚の至り しまったしまった 口惜しや」なんて、いまだに覚えてます。

 外国の絵本なら、つい最近「The cat who walked across France」ってのを衝動買いしちゃいました。猫に惹かれて。
 絵本もいいよね。でも場所取るんですよね。

 えーと。頼家さん、彩さん、横レス失礼しました。怒らないでね。ていうか、雑談板だから、いいですよね。


タイトルザッツ談!
記事No: 550 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 01:50
投稿者頼家

恐るべし、皆様の読書量……私もご紹介の作品を読めば、皆様のような作品が書けるように……って、そんな訳ありませんね(汗)地道に精進いたします^^;
(実は昨日三時間もかけてレスを繋げる文を書いたのですが……名前の入力忘れで三時間の労力が一瞬で水泡に帰してしまい。真っ白に燃え尽きたまま発狂しておりました^^;お許しください(陳謝))

≫ゆうら様
 やっぱり、映画化やドラマ化された作品は素晴らしい作品が多いようですね^^ですが映画やドラマがこけると、作品の評価も同時にこけてしまう諸刃の剣のような怖さがそこはかとなく醸し出されていますね……^^;配役や演技の問題かしら?
 直木賞や芥川賞作品は、やっぱりカタイですか^^某『蹴りたい〜』『蛇に〜』という作品で信頼が揺らいで以来『○○賞』といった作品をめっきり読まなくなって幾星霜、もう一度トライしてみようと思います!やっぱり食わず嫌いはいけませんよね^^
 東野圭吾さん辺りは何度か本も読ませていただきましたが、残りの方の作品は(おそらく)触れていない未踏の地でございます^^;個人的には元大学教員で、ビジネス(で)小説を書いてる森氏が気になりましたので、早速読ませていただこうかと思っております^^;
 あと、夜のピクニック……素敵な名前ですね。私も結構夜のピクニックには出ているのですが、不思議な事に現金を三万ほど持っていないと参加できないピクニックでございます。正しい夜のピクニックの仕方をアドバイスされているのでしょうか……気になる所です。
 図書館を利用したいのは山々なのですが、週末には動く気力をほぼ奪われている私。金に糸目は付けねぇぜ(嘘)と、痴漢(と間違われるのを)防止するためにも、買って暇な通勤途中に読ませていただきたいと思います!^^もちろん本は両手持ちでございます。

≫中村様
 N村Kタ……ぎぃやぁぁぁぁっ!ま、まさか……い、いえ何でもありません(生汗)何でもありませんが、一先ず謝らせて頂きます(土下座)!……決して深い意味はございません^^;
 やはりと言うべきか凄まじい読書量ですね^^;これが中村様の豊富な語彙と知識の源でございますか。名を連ねた作品も全くもってチンプンカンプンの宇宙言語でございます。偏っているかどうかも判断できない始末……
 一先ずガブリエル氏の『百年の孤独』、小川氏の『密やかな結晶』、筒井康隆『パプリカ』が、洋楽をジャケ買いする私の野生の勘が「これを読みなさい」と言っているので、是非読んでみようと思っております!やっぱり触れた本の数は経験値として蓄積される物なのですね……^^;はぐれメタルが何処かに居ないかしら。と思う今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

≫甘木様
 うはっ!?(日本文学は)私の読んだ作品と結構被ってる(もちろん絶対数は甘木様の足元にも及びません)^^;職業柄古典等には少なからず触れるのですが、古語は専門外なので職場の師匠に度々ご教授をお願いいたしている、この私のていたらく^^;雨月物語のあのどす黒い湿った、苔の生えた井戸のような感じなんかは、もう神の域に達しております(イッヒッヒッヒ)。よくもまぁ、当時あんな不気味な作品を集められたモノです。
 古典は訳本によって書き方が違うのでみていて飽きませんね^^しかし、原文となると最早宇宙電波以外の何者でもございません。近代文学が生んだ核兵器とも言える『句読点』の凄まじい威力に、戦慄いたしております。
 私の(あまり当てにならない)直感が言うには、日本文学では夏目漱石の弟子と言ううたい文句に惹かれる内田百闔≠フ『冥途』、『未完』という何処か甘美な響きを醸し出し、しかも文章に凄まじい評価を頂いている国枝史郎氏の『神州纐纈城』、また私の涙腺にストライクっぽい響きのある権田純平氏の『15メートルの通学路』が気になるところでございます^^是非読ませていただきたいと思います。
 海外作品は一応シェイクスピアは「これを読んでいると、頭良く見えるだろう」という、全くもって邪な動機で(おそらく)全て読破いたしました^^;しかし、今に輪をかけて読解力の乏しいかった当時の私は、人間関係を把握するのに一苦労でした……
 一先ず、甘木様から「精神を蝕む」と言う素晴らしい評価を得ているフセーヴォロド氏 『あかい花』辺りを読んでみたいと思います^^

≫夢芝居様
 はじめまして、夢芝居様。死ぬ前に一度はグリとグラの作った卵焼きを食べてみたい頼家と申します。以後お見知り置きを^^
『絵本』ですか、ダークホースですね^^100万回生きた猫(?)は、日曜日N○K教育の「お話の国」という、恐ろしく哲学的な番組で拝見した事があります。絵本はある意味小説の力の極限を試す文学なのかもしれませんね^^;短い文章、簡潔な言葉で、あるメッセージを伝えるという作業は、私なんぞには到底できる物ではございません(涙)
『一人ぼっちの最終列車』……なんだか私の好きな作品である匂いがそこはかとなく醸し出されているタイトルなので、今度、甥っ子を連れて図書館に行く時にでも捜させていただきます^^
……しかし、いくら絵本でも、ゴーリー・なんちゃらって人の「不幸な子供」(だっけ?)という作品……見ない方がいいかもです^^;曖昧な記憶ですが、トラウマになりかねない話でした。雨月物語の一話一話に匹敵するネジの飛び具合でございます(いやもう、ダース単位で吹っ飛んでおります^^;)。

……恐るべき作品量(生汗)「一先ず読んでみよう!」と思った作品だけでも十を超えるとは……^^;やはりそれ位は読み込まないと、皆様のような良作は書けないと言う事ですね(涙)日々精進でございます。一先ず読んだ作品から私なりの感想を書かせていただきたいと思います……が、いつ読める事やら(涙)。
 ではでは、何時か皆さんと酒をひっかけながらあれこれ小説談義に華を咲かせる事を夢見て、ひとまず失礼いたします!
       頼家


タイトルRe: ザッツ談!
記事No: 551 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 03:51
投稿者もげきち

どうもー、なんだか雑談に参加したくなっちゃったもげきちです。頼家さん、皆さんこんばんはー

自分が主に読んでいる作家さんは宮部みゆき、筒井康隆、森博嗣、村上春樹、司馬遼太郎。ラノベだと冴木忍、渡瀬草一郎ですかね。ラノベは他にも傾向と対策で読んだりはしますが中々芯のしっかりした作品は少ない感じですよねぇ(汗)自分もそんな数少ない作品を出せる作家になりたいとフツフツと燃え滾っておりますw
他にオススメなのは、自分にモロに影響を与えているメアウィーWウォーカーの作品。
「処刑前夜」「神の名の下に」「全ての死者は横たわる」
の三品はボロボロになるまで読み耽っていた(いや今もかw)感じであります。もうお1人かなり影響を頂いたのが古典でありますが稀代の喜劇作家モリエール。この古典作品の強烈な皮肉の笑いが大好きで、気がつけば作品集を買い揃えてしまっていましたw

あとは神話系。北欧神話やギリシャ神話、古事記、日本書紀とかまだまだ浅い感じでありますので勉強しつつ。
『日々是精進ナリ」と思いつつも、結局読むときは夢中で楽しんでる自分。でも、それが一番大事ですよねw ととと、なんだか長くなってしまいました。皆さんのオススメする本を自分も読んで幅を広げたいと思いつつ、失礼しますー


タイトルうわぁ
記事No: 552 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 09:54
投稿者夢幻花 彩

中村さん

 やったー福音館ファン見つけたー!笑
 加古さんの絵本は語感がすごく良いですよね。思わず口に出しちゃうの。あたしはだるまちゃんとてんぐちゃんの、「ごめん ごめん。 これは おおまちがいの とんちんかん」っていう台詞が大好き。とらのこちゃんとペンキ遊びするときの歌とかも。まぁ「だるまちゃん」の方が好きなんですけど、でも私も「どろぼうがっこう」好きです。幼稚園で初めて読んだときはすごく嬉しかったもん。あーまた読みたくなってきちゃいました。
 それってもしかして、Georg Hallenslebenが絵を描いた絵本ですか? 良いなぁー! こっちの本屋さんは絵本の品揃えがとっても悪いんです。
 ふっふっふ。絵本も小説も、どうしても手元に置いておきたいもの以外は、昔住んでた家の自分の部屋に置いてあるんです。あっちの家の自分の部屋はクローゼットとベッド以外使わないから、20畳以上のスペースに本が収納できるの。キャスターつき本棚たくさん購入しました。特別に床の補強工事もしたし、まだまだ気兼ねせず集められます(笑)

 ほんと、絵本も良いですよね♡




頼家さん

 こちらこそはじめまして。夢芝居です(乗ってみる)
 ぐりとぐらが作ったのはカステラですよー。おっきな卵で作ったけど、甘くてふんわりのカステラなんですよー。
 私はどっちかっていうと、車のほうがほしいです。

「おはなしのくに」は素敵ですよね。私未だに大好きです。絵本も、幼児番組も、しゃぼんだまも、みんな一体どのタイミングで卒業したんだろう。「100万回死んだねこ」は、あんまり絵本らしくないけれど、でも大好きな絵本です。
「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」も変り種なんですよ。絵のページと文字のページが交互なの。だから、いわむらかずおの順番で、静かに静かに進んでいくんです。14匹の彼とは違った味わいがありますよ。
 あらなつかしい。エドワード・ゴーリーの「不幸な子供」ですね。あれは小学生のときに読みました。ちょっとやりすぎなところもありますけど、あれは絵本らしい絵本だと思います。絵本、っていうと優しくて可愛いイメージがあるかもですけど、過去の辛酸を子供に伝承する、っていうのも、童話の一つの形態だから。
 エドワード・ゴーリーで好きなのは「敬度な幼子」かなぁ。彼の絵本は明快だけど単純じゃなくて気に入っています。
 個人的に、「不幸な子供」よりも重い絵本はブリッグズの「風が吹くとき」かなぁ。ごく普通の夫婦の日常が戦争によってゆがむ、それが恐ろしくリアルに丁寧に描かれています。それとシュタイナーの「ぼくはくまのままでいたかったのに……」は、今の日本人にはキツい話かも。ミュラーの絵がまた印象的です。


 図書館で探されるなら、現在は絶版になってるんですけど武川みずえの「わたしのゆうれい」もおすすめ。絵本じゃなくて児童書ですけど。胸にずんとくる作品ですよー。


 絵本だけじゃなくて、童話も大好きなんだけど、ほんとにほんとにやめときます。






また長くなっちゃった。
絵本にはめっぽう弱いんです……その、すみません。
 


タイトルRe: うわぁ
記事No: 556 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 18:03
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

>>>彩さん

 そうそう。ぐりぐらのあのカステラ(僕は「パンケーキ」だと記憶違いしてましたが)が実に美味そうなんだよなあ。あのふわふわした黄色。特に味付けとかしてない、ほんとに生地だけの、素材だけの味がしそうで。実はつい先日も友達とその話をしてたところです。
 福音館って、ロシアとかウクライナとかの絵本の翻訳も多かったんですよね。なんだっけ、『てぶくろ』だっけ? とか、そういうやつです。当時は冷戦末期、ソ連と言えば子供でも「核ミサイル」を連想するような時代で、ヒロシマの記録映画を親に見せられて以来、僕なんか子供心に毎晩本気でソ連の核ミサイルにおびえていたものですが、そのソ連の絵本かと思うと、かえって神秘的な感じがしたものです。チェコやハンガリーをはじめ、冷戦時代の東欧系の絵本やアニメって、佳品が多いみたい。西側の子供と東側の子供が、互いのミサイルにおびえながら同じ絵本を読んでいたわけで、いま思うとなんとも不思議な気分です。

 とはいえ、今ではファンを名乗れるほど絵本に親しんでいるわけじゃないのが残念です。最近は、ネコの出てくる絵本以外はあまり手に取ってないなあ……。卒業というか、ふつうに絵本を読む習慣から離れていったのは、文字中心の児童文学の面白さに気付いたのと同じ頃だと思うから、小2くらいだったような気がします。ただ、僕の場合は二十歳を過ぎるまでマンガを全く読まなかったので、日本人の一般的なパターンからちょっとはずれてるかも。だいたい、絵本からマンガに行く方が多いんじゃないのかな。

 で、ゲオルク・ハレンスレーベン。そうですそうです。『リサとガスパール』と同じ人ね。京都にあった(数ヶ月前につぶれた!)洋書専門の書店で買いました。邦訳も出てることを知ったのは、買ったあとでした。フランスの景色が綺麗で、なんていうか、絵本であると同時に絵画として成り立っている感じ。景色の中にあっさりと小さく描かれてるけど、ネコも可愛い。そんで、聞いて下さい、あのですね彩さん、その小さなグレーのネコ君がですね、広いフランスを、南仏の我が家を夢見ながら、ひとりで黙々と旅するんですよ! もう泣きそうになります。たまらんです。

 えーと、あと、ゴーリーだったら『ギャシュリークラムのちびっ子たち』が面白かったです。子供たちがアルファベット順にどんどん死んでゆくやつ。お子様にはおすすめできませんが。

 しつこくレスしてすみません。ついつい長々と書いちゃいました。男の長話っていかんよなあ。また何かありましたらお話させてください。ではごきげんよう。

 しかし、二十畳って、すごすぎる……ちょっとした図書館やん。


タイトルRe: うわぁ
記事No: 563 [関連記事]
投稿日: 2009/03/25(Wed) 13:00
投稿者夢幻花 彩

あれ。あ、あたし中村さんに一時間ぐらいかけて今返信したはずなんだけどな……。無い。消えてる。 あれ消えたの!? うっそほんとに!?
……ぐすん。

 内容としましては、みんなカステラだってこと忘れちゃいますよねふしぎ、でもってあたしもめっちゃカステラ食べたい、ウクライナって言われてもちょっと判んないけど、「バオバブの木」とか「かりのよる」はその辺なのかなぁあれも大好き、同じ絵本を読んで育った子供たちが、大人になっていがみ合うのはかなしいな、そんな可愛いネコの話聞かされたら欲しくなっちゃうじゃないですかもうこうなったら東京まで探しに行こう、ゴーリーは好きだけど「ギャシュリークラムのちびっ子たち」だけは駄目、あたしあれ小4の時に読んじゃってトラウマなんです、えーとあとなんだっけ、田舎の家は広くていいでしょー、ちょっとした図書室くらいにはなりました、みたいな感じ。
 かなりはしょってもこれだけって、あたしそうとう迷惑な返信したんですね。もしか、そのせいで消えたのかしら(たぶんあたしがなんか手順狂っただけ)

 長話に男も女もありませんよー。ぐっだぐだな返信ですけど、ほんとに楽しかったです。
 中村さんの小説、いつもこっそり楽しみにしてます。


タイトルわわ、なんですか皆さん!
記事No: 553 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 15:47
投稿者ゆうら 佑

 ぼくがひっそりレスした途端に……。この掲示板はすっかり忘れ去られたものとばかり思ってましたよ(笑)
 しかしもっとにぎわってほしいですね。情報の交換なんかには便利だと思うのですが。
 それにしても皆さん、いろいろな好みをお持ちですね。ぼくが今まで、触れてもこなかったものばかりです; あらためて自分の浅さを思い知りました。


>頼家さんへ

 いえいえ、ぼくは芥川・直木賞受賞の作品はほとんど読んだことがないです; なんだか読む気が起こらなくて。本を選ぶときはいろんな要素を複合的に、というかなんというか、結局は直感ですけど。でも映画化されて興味を持つものが多いですね。逆に読んでからネットで調べてみて、「これって映画化されてたの?」とおどろくことも。
 そうです、ぼくは読んだ本を調べてみるんですよ。この本は客観的に見るとどうなんだろう、と。それで作者もついでに。いろんな発見があっておもしろいんです。

 森博嗣さんは、おもに「理系ミステリ」と呼ばれるものを書かれています。ビジネスとして(つまり金儲けのために)書いているだけあって、なんというかスタイリッシュな小説です。若い方に熱狂的な人気がある一方、その作風、とくにステレオタイプ(読者に好かれるであろうタイプ)で人間味のうすい登場人物を嫌う人もいますね。

 恩田陸さんの『夜のピクニック』は、めずらしく(?)ぼくも読みました。頼家さんのピクニックとは違い、「歩行祭」というある高校の行事をえがいた小説です。読後はすがすがしい気分になります。おすすめですね。あ、ちなみに映画化もされたようです。

 また長くなりそうなので、このへんで。


タイトル恐るべし
記事No: 554 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 17:11
投稿者頼家

 一先ず、夢幻花様……申し訳ございません、某役者の歌の題名と混同しておりました!(汗)猛省して以後気をつけます。
 ゆうら様、早速森氏の本(『地球儀のスライス』)を買いました!今から読んでみるつもりです^^
 しかし……皆様どれだけ本を探すアンテナが発達しているのですか……^^;
他の作品が全く見つかりませんでした(涙)しかし諦め気味に立ち寄った古本屋に、なんと『・人物探訪・日本の歴史(暁教育図書)』の(1〜16巻までの)完品がぁ!しかも500円という破滅的な値段でぇ!「フフフッ……全く物を知らない輩め(ニヤリ)」と、買わなければならない小説があるにも関わらず、思わず買ってしまい、早くも金欠でございます^^;

というわけで(??)、教えていただくばかりでは申し訳ありませんので、私もご紹介をば、(と言っても、いかんせん有名な物ばかりで申し訳ございません(涙))

 『春琴抄』 谷崎潤一郎(新潮) 『李陵・山月記』 中島敦(新潮)
 『高野聖』 泉鏡花 (角川)  『小僧の神様・城の崎にて』 志賀直哉(新潮)
 『伊勢物語(上下)』阿部俊子(講談)←注:一番読みやすいと思った『注訳本』です
洋書(訳)は……やっぱり有名どころです(涙)
 『白夜』ドフトエフスキー(角川)『ジーキル博士とハイド氏』スティーブンソン(新潮)
 『田園交響曲』ジッド(新潮) 『人間の絆』モーム(新潮)
これくらいが、とっつきやすくてGOODな本だと思います^^一冊一冊の分量が少ないのもポイントです。
ちなみに……岩波さんの『万葉集』はキツイですね^^;『沈黙の春』は出だしで諦めちゃいました……。因みに、『白鯨(上下)』 メルヴィル について、たまに私がヤンヤヤンヤ言っておりますが、文学史的に言えばアメリカ文学の祖といわれている作品らしいです^^一見の価値はあると思いますが……読みにくいですよ^^;もし読まれるのであれば、できれば新潮からでている、T中Nニ郎様の訳本は避けたほうが言いかと……(ボソリ)
絵本というか、童話というか、児童文学というか……私の幼少のみぎりの愛読書は『ぽっぺん先生シリーズ』でございました^^先生の直筆のサインは今だに私の宝物でございますです^^
 でわでわ、さっそく『日本の』……じゃなかった、『地球儀〜』を読ませていただこうと思います^^
                  頼家


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 555 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 18:01
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

>>>頼家さん

「恋のからくり夢芝居〜 台詞ひとつ 忘れもしない〜」
 おっと、こんにちは。N村K太郎です。そうです。私こそが、時刻表ミステリーの第一人者、西村京太郎です。いや、うそですけど。

 おっ、中島敦! 大好きですよ。『山月記』のパロディを書いたことがあるほど好きです。日本近代文学が割と苦手な僕にとって、数少ない敬愛する作家の一人です。ちくま文庫の「中島敦全集」も、3巻以外持ってますぜ。個人的には『わが西遊記』と『虎狩』が好きです。短い間だけど、敦が僕の街に住んでいたことがあるのはちょっと自慢です。南洋好き、猫が好き、喘息持ち、というのも共感できる点だし、亡くなった祖父が敦と同い年だったことにまで、なんだか親しみを感じるんですよねえ。

 ところで、『百年の孤独』は、二十世紀文学の傑作のひとつだと思います――なんて、今さら僕が言わなくても世界の皆さんがそうおっしゃってますけどね。お読みになるなら、できれば家系図のついている版がおすすめです。登場人物が多すぎて、しかも同じような名前ばかりなんです。覚えにくいです。ついでに申しますと、著者は「ガブリエル氏」じゃなくて、「ガルシア=マルケス氏」なんです。ガブリエルが個人名。ガルシア=マルケスが姓(二重姓っていうのかな)みたいです。スペイン系とロシア系は名前が厄介ですわ。
 でも、昨今、「ガルシアマルケス」と言えばファッションブランド、「百年の孤独」と言えば焼酎の名前だと思っている方も多そうですけど。

 それから、『パプリカ』はアニメ映画になってます。映像は綺麗だし、わりと原作に忠実によくできてたし、嫌いじゃないんだけど、どろどろしてないというか、端整すぎる感じがして物足りなかったです、僕は。

 あと、文学賞のことですけど、あの人が取れなかった芥○賞や、あの人がもらっちゃった直○賞は、僕もあまり信用してません。基本的に新人賞だから、熟した作品は少ないし。
 また、「映画化決定!」とか「上半期ベストセラー」とか「本○大賞受賞」とか書いた帯も、ヘソ曲がりの僕の場合はどっちかというと購買意欲を減退させます。でも個人的に、谷崎賞はわりと信頼してます。選考委員に僕の好きな作家が多いし、なにより、僕の好きな作品がたくさん受賞してます。

第2回 (1966年) - 遠藤周作『沈黙』
第12回(1976年) - 藤枝静男『田紳有楽』
第15回(1979年) - 田中小実昌『ポロポロ』
第21回(1985年) - 村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
第22回(1986年) - 日野啓三『砂丘が動くように』
第23回(1987年) - 筒井康隆『夢の木坂分岐点』
第29回(1993年) - 池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』
第40回(2004年) - 堀江敏幸 『雪沼とその周辺』

 といったところ。いずれもおすすめです。
 ではさようなら。何度も書き込んですんません。こういう話になると止まらんようになります。いかんいかん。いいかげん、小説書かなきゃ。


タイトルなるほどー
記事No: 559 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 21:10
投稿者ゆうら 佑

 『山月記』は高校の教科書にも載っていますよね。「隴西の李徴は博学才頴、……」という冒頭の一文だけで、大半の高校生をKOしてしまうという幻の小説(笑) ぼくもけっこう好きです。あの、なんともいえない文章の味が。これは中国の古典を題材にしているようですが、中島敦はやはり天才ですね。
 『百年の孤独』ってカメの話かと思いましたけど、それは『百二十年の孤独』でしたっけ。すみません忘れてください。
 映画『パプリカ』というのは……人の夢のなかに入るやつですか? その小説なら読んでみたい気はします。実は中村さんがおすすめするということで、図書館で手にとってみたのですが、難しそうな印象があってやめてしまいました;

 しかし本当に多くの作品が映画化・ドラマ化されていますよね。そういうのを見ると、やっぱり小説ってすごいと思います。それとも映像メディアに侵食されてきている、と考えるべきなのでしょうか。最近はマンガのドラマ化もはやりのようですが。

 口出しすみません。小説書いてくださいね。では。


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 557 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 19:53
投稿者羽堕

こんにちは! 羽堕です♪

 雑談版が賑わってるのは久しぶりな気がするので、頼家さん良い記事書かれたなと
改めて思います。
 頼家さんの紹介された本は、タイトルと何となく内容は知っているけど実際には、
ちゃんと読んだ事ない物が多いので、この機会に読んでみようと思います。
 誰かに紹介されたり勧められると読みたくなる物ですね! 他の方の記事を読んで
色々な本が紹介されてて、その中にも読みたくなった本もいくつかあって、これから
金欠にならない程度に購入したり市立図書館に行こうかなと思いましたw

 今の所、紹介したい本が思いつかなかったので、ちょっと記事違いかと思いつつ、
漫画なのですが講談社 少年マガジンコミックス 【覇王伝説 驍 タケル】などと
思ったのですが、漫画だと小説よりも値段がかかってしまいますよね……。
 なのでウィキペディアに載っている説明だけでも気が向いた時にでも読んでみて
下さい。

であであ( ̄(エ) ̄)ノ


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 558 [関連記事]
投稿日: 2009/03/24(Tue) 20:42
投稿者ゆうら 佑

 『地球儀のスライス』ですか! 10年ほど前に出版された短編集のようですね。読んだことはありませんが、なかなか良いものをお選びになったのでは。短編なら読みやすいですし、幅広く楽しめますよね。
 良ければ感想をお聞かせください。では。


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 562 [関連記事]
投稿日: 2009/03/25(Wed) 12:06
投稿者夢幻花 彩

頼家さん、何をおっしゃいますか、私は夢芝居です。
……ごめんなさい(笑)
夢幻花でも彩でも夢芝居でも(しつこい)、お好きに呼んでくださいなー♪


 ぽっぺん先生! またまた懐かしい。これも幼稚園の図書室で読みました。図書室に篭りっきりの子供だったんですよね、私。動物日記シリーズより、普通のぽっぺん先生の方が好きでした。
 直筆サインとか、羨ましい……。



 伊勢物語とか、阿Q正伝とか、春琴抄とか山月記とか芥川とか、懐かしいのがいっぱいで、このスレッドすっごく楽しかったです。そうだよね、江國香織と藤沢周平以外にも、すごい作家さんはたくさんいるんだよね(あたりまえ)
 宮部みゆきを「おすすめ!」って言う人がいなくてびっくりしました。あれかな、あんまりにも基本だからみんな口に出さないだけなのでしょうか。
 私が直木賞を信用していないのは、ひとえに宮部みゆきが「火車」の時受賞をしなかったからです。井上ひさし以外、あの時の選考委員はどうしちゃったんだろう。





甘木さんへ。それ、3年前に教えて欲しかった。
「平凡な者が平凡な筆で平凡な半生を叙するに、平凡という題は動かぬ」。非凡の人に仰らないでいただきたかったです。


タイトルぽっぺん、ぽっぺん
記事No: 566 [関連記事]
投稿日: 2009/03/27(Fri) 14:49
投稿者ゆうら 佑

 頼家さん、夢幻花さんへ

 ぼくもぽっぺん先生読んでました^^ 昔のことなのですっかり忘れていましたが。あれを母親にすすめられたのは、ぼくが読書をはじめたばかりのころでしょうか……。
 『ぽっぺん先生の日曜日』が印象に残っています。たぶん、なぞなぞを解いていくやつだったと思います。「なんだ、からっぽか」とか、「どうしてこの子は泣きやまないの?」「それはあなたがうるさいからでしょう!」とか、うろ覚えですけど、そんなせりふが頭のなかに残ってるんですね(笑)

 あと、昔読んでたといえばムーミンでしょうか。もう一度読んでみたい気がします。


タイトルぽっぺん先生よ永遠に――
記事No: 568 [関連記事]
投稿日: 2009/03/27(Fri) 18:09
投稿者頼家

≫ゆうら様
ぽっぺん先生……『へんてこヒヨドリ』、『ギラギラ怪獣』、『日曜日』嗚呼――通り過ぎ、忘却の彼方に追いやられたあの日々、様々な思いが懐かしさを纏い去来し、沸き起こる郷愁に頬をぬらしたりしなかったり。そういえば、『ずっこけシリーズ』『怪傑ゾロリ』『星の王子様』『銀河鉄道』……宝物ばかりですね^^特に昔読んだ本は、音楽と一緒でその懐かしい時代を思い出しますよね^^
 ムーミン谷……スナフキンかっこいいですね〜、昔はてっきり河馬かと思っていました^^;妖精らしく、どうやら冬眠期間も持っているみたいです^^あんなどこか牧歌的なしかも読み手を惹き付けられるパワーを持った作品を、いつか書ける日を夢見て日々精進いたします!
                頼家


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 567 [関連記事]
投稿日: 2009/03/27(Fri) 17:56
投稿者頼家

 夢様、……ひ、平に御容赦を^^;今後あのような失礼な失態を犯さぬよう注意いたします。
 幼稚園で既に『ぽっぺん道』に入られたとは、恐るべしは夢幻花様の神童ぶり……私は保育園でしたがその頃は鼻水垂らして、粘土遊びと、園に一セットしかないのレ○ブロックの取り合いに夢中でございました^^;せいぜい読んだのは『七色風船ガム』(?)位だったと記憶しております。
 ところで、私の読んだ本もほぼ全て過去に通り過ぎ、更には全く知らない書籍まで読破なさっているとは……既にその安定感たるや家康の如しでございます^^;
 夢様が激しく(賞にまで)推薦する宮部様の作品も読ませていただきます^^……って、俺は何時すべて読み終えるのだろうと思う今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
                 頼家


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 576 [関連記事]
投稿日: 2009/04/01(Wed) 12:09
投稿者夢幻花 彩

いまさら返信。


頼家さん
 あ、え、えっと……な、なんかごめんなさい。10割面白がっていただけだったりします。
 幼稚園の頃っていうか、私、小学校に入るまで友達いませんでしたから!笑 テレビも一週間に1回セーラームーン見るだけだし、お洋服を汚してまで遊びたいと思わない、可愛げの無い子供の娯楽は大概お絵かきか読書になります。母が本を読んでくれることもなかったので、勝手に自分で読むようになりました。
 ブロック……レゴだっけ。CMで見たことがあるような。うちの幼稚園にもあったんじゃないかなぁ。良く知らないけど。
 小学校4年生くらいまでは別に、外でぎゃーって遊んでた方が絶対可愛いし、健全な子供になるような気がします。私は何度「読書禁止令」を出されたかわかりません。読書禁止令って! 明治の子供じゃないんだからさー……。
 ほぼ全てってことは無いと思います(笑)こちらに書かれているものは確かに懐かしいなー、って思うものが多かったけど、定番のものだったからであって。小学校の高学年くらいの時は1日10冊くらい、中学生は3〜4冊(テスト前でも)って頭が悪いとしか言い様の無いペースで本読んでたので、定番の作家さんはすこーし読んだかな、っていう感じです。


 さいきんですか?さいきんは絵本か藤沢周平&江國香織&宮部みゆきぐらいしか読んで無いので、小説が好きとか言えないなー、やっばいなー、って思ってたりします。
 家康とか!笑 例えが面白いですね(笑)
 ところで頼家さんって、ちょっと気になってたんですけどやっぱり源頼家ですか?庄頼家?それともちょっと捻って頼山陽のファン??
 竹原頼家なんていうのも、いたような……。


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 577 [関連記事]
投稿日: 2009/04/02(Thu) 00:34
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

 いまさら横レス。頼家さん、夢工場(誰やねん)さん、こんにちは。

 いや、家康っていうか……家康ってのはイメージ的にちょっと可愛くなさすぎだけど……彩さん、僕から見てもやっぱりすごいと思うなあ。僕なんか、大学に入るまでほとんど小説なんて読んでなかったですよ。18の頃なんて、○○のこととか、××のこととか、●●することくらいしか考えてなかったもんなあ。

 マジな話、高校生のころまでは、父親の蔵書の中から古い国産SFを読んでただけでした。大学の図書館で村上春樹とかカート・ヴォネガットとかに出会い、現代文学に興味を持ったのでした。あ、でも漱石の『猫』は小学生の頃から愛読してましたね。漱石は大好きです。

 江国さんのは、『落下する夕方』と、なぜか『僕の小鳥ちゃん』を読みました。『落下する』、好きですよ。なんていうか、切ないんだよなあ。長い時間をかけて失恋していく話だ、と思いました。映画も、ビデオ借りて見ましたよ。好きな女優さんが出てたし。

「頼家」さんって、ひょっとして音読みで「ライカ」で、ドイツのカメラだったり?


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 578 [関連記事]
投稿日: 2009/04/02(Thu) 11:49
投稿者夢幻花 彩

中村さん
え? えーと、夢……ゆめ……えーとえーと夢見がちな乙女です(あーぁ)
いやほんとに友達いなかっただけなの。しかもいじめられっ子だったから、誰かと仲良くしたいとか遊びたいっていう発想から無くて。根本的に変な子供だった。小学校で友達はできたんですけど、一緒に遊ぶってことをぜーんぜん判ってなかったから、友達の家でまで本読んでて、しょうがないからその子も自分の漫画読んだり、あげく面白そうな本があったら「借りてってもいい?」ですからね。そんなんされたら普通嫌になるでしょうに、よく今でも友達でいてくれるなぁ。
 中学校に入ってからも人と話しながら本読んだりして、めっちゃ嫌なやつですからね。この辺では読書=彩、って思われてました。国語の先生と小説の話で盛り上がる奴がいる、ってちょっとした有名人でした。訊けば小、中学校で、未だに都市伝説みたいになってるらしいです。都市伝説って! 化け物扱いか。
 高校では猫をかぶってたので、もうそんなことはありませんけど。
 そういえば、私SFってほとんど読んだことがありません。ドイルと星新一が関の山ですね。頭の中が絵本的な発想でいっぱいなので、ついていけないのかもしれません。
 漱石は猫も好きだけど、わりと晩年の作品が好きだったりします。こゝろとか、擦り切れるくらい読んだなぁ。さみしい、じゃなくて本当にさむしい話だと思う。
 村上春樹もほとんど読んでないです。「海辺のカフカ」とか「ノルウェイの森」、あと「レキントンの幽霊」(だったかな?)ぐらいしか読んでいないような。中村さんがよくお勧めしているのを見るから、実はこれから読んでみようと思っていたりします。
 ほら全然読んでないじゃん!笑 中村さんの方が確実にいろいろ読まれてるはずですよ。
 大学生になるまでっていうか……私、大学生にならないし。だったら今読まないと(笑)って、そういう問題じゃないか。


 え、江國香織。江國香織の話を広げると大変なことになるのに……!私、気持ち悪いぐらいファンなんです。
「落下する夕方」。そうなんです、一言でいうと長い時間で失恋してく、なんですけど……切ないっていうか、もう痛いんですよね。読んでるんじゃなくて体験してるの。一滴ずつ血液を抜かれていくような感覚。初めて読み終えた時、あたしは出血多量でしばらくずーっと泣いていました。
 彼女の小説には、よく華子のように突飛な人物が現れて、ごく普通の人間をものすごく奇異なもののように扱います。それもわざとらしくなく、ごく自然に。だからどちらが普通なのか、だんだん判らなくなってしまいます。

「僕の小鳥ちゃん」! 僕の小鳥ちゃん読まれたんですか! あれもものすごい恋愛小説ですよね。あたしは「昔の小鳥ちゃん」に嫉妬して嫉妬して、僕が昔の小鳥ちゃんを思い出すたびにもう悔しくて、僕にどなりつけてやりたくなります。「あなた一体誰が好きなのよっ」って。好きな人のところにあんな小鳥ちゃんがいたら、あんな思い出があったら、あたしはもう耐えられません。少なくとも知りたくない。
中村さんにお勧めしたいのは「モンテロッソのピンクの壁」です。うんと可愛い猫、ってわけじゃないけど、とある猫がモンテロッソのピンクの壁目指して旅をする話です。可愛い話、っていうよりは恐怖。だけどもし良かったら読んでみてください。あと短編小説も。長編みたいな短編を書く人なんです。

 
 頼家さんの名前は何が由来なのか。しかしてその正体は!
 どうします二人してぜーんぜん見当違いのこと言ってたら(笑)
 


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 582 [関連記事]
投稿日: 2009/04/02(Thu) 21:53
投稿者頼家

 こんにちは、頼家です。
≫夢様
 一日10冊っ……!?どんだけ読んでるんですか^^;半端では無い読書量ですね……禁止令を出したご両親のお気持ち、お察しいたしますm(_ _)m私などは、幼児期のそのような下積みが全く無く(漫画が関の山)、小学校四年どころか大学入学まで止め時を忘れギャーと遊んでしまい、見事このような人間になりました(笑)。定番の作品……はて、伴天連語でござるか?拙者はほとんど知らないでござる。
≫中村様
大学から目覚めてその読書量……畏れ入りました。私も最近になって読み始めたのですが、この程度の読書量でございます^^;……バイタリティの違いでしょうか?私が最初に触れた小説……う〜ん……1,2年生の頃小学校の先生が読んでくれた『モモ』かなぁ?誰が書いたのか&どんな話かは覚えておりませんが……たしが洋書だったような気が……っとか考えていたら、読みたくなってきました^^;週末あたり早速図書館に行って『モモ』みようと思います。
 家康に関して……いえいえ、家康は中々愛すべき男でございますよ^^武田勢との緒戦に於けるエピソードは素敵です。そして天下を取って『大御所様』と……(中略)……というわけでございます。肖像画もよく見ると愛嬌たっぷりです。

 ペンネーム(ハンドルネーム?)のご質問に関しては……申し訳ありません、ご期待に沿えるような深い捻りはございません(『ライカ』っ!(笑))^^;唯単に有馬(氏)藩の『有馬』と、悲劇の将軍源頼家の『頼家』をくっつけただけです^^;最初は(私が)戦国時代最強だったと確信している知将今川義元と、中世戦国稀代の名将楠木正成からとって『今川正成』やら、『楠木義元』なども考えたのですが……(中略)……っというわけで現在の有馬 頼家となりました。……あっ、寝てました? もう起きていいですよ^^;
 ではでは、今後も私の知らない良作に関する情報お待ちしております^^


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 585 [関連記事]
投稿日: 2009/04/03(Fri) 21:01
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

>夢想花さん(……って、知らんか)こんにちは。

 大学生云々は、年齢的なことを言いたかっただけで、大学行ったことと小説を読み出したことはあんまり関係ないっす。講義なんか出ないで本ばっか読んでましたし。

 江国さんのこと。
 ほんとに彩さんのおっしゃるとおりで、あの文章って、感情レベルというより、身体レベルでディスターブされちゃうものがありますよね。一見優しいお話みたいな「小鳥ちゃん」も、やはりそうでした。それと、視点があまりにも女性的なので、読んでると女性性に身体を乗っ取られてしまうような胸苦しさもあります。だから僕としては、なんか、気軽に手にとって表紙をめくれないんだな。
 
 それにしても、「あなた一体誰が好きなのよっ」っていう彩さんのご感想は、なるほど、女性読者の視点だなあ。でも男って基本的にああいうものなのでは……というのは、ただの独り言です。
 僕は僕で、小鳥ちゃんの行動や言葉の端々に、「そうそう、女の子って、平気でこういうこと言うよなあ」「まったく困るよなあ」「でもどうしようもないよなあ」「焼き鳥にしちゃうわけにもいかないしなあ」と深く深く頷いたものでした……というのも、ただの独り言です。

 ところで、えーとあの、実は『モンテロッソのピンクの壁』、だいぶ前に読んじゃってました。手元に無いもので、つい忘れちゃってました。
 いい感じの猫だっただけに、あの結末はショックでした。うん。恐怖。ある意味「幸せ」な結末ではあるんだけど、あれを「幸せ」と感じるには、へんな言い方だけど、かなり「根性」が据わってなきゃいけないと思います。江国さんって、そういう方なのかもしれない。そういうところ、僕は江国さんがちょっと怖いです。

 あと、そういえば、『なつのひかり』も読んでたのでした。正直いささかまとまりを欠いてるような気がしたけど、とりとめのないシュールな白昼夢みたいで、面白かったです。ああいうものも書かれるんですね。

 それから、たぶん彩さんもお読みになったに違いない『絵本を抱えて部屋のすみへ』も読んでた(しかも、持ってる……)のをすっかり忘れてた……って、どんだけ忘れてるねん。大丈夫かいな。

 というわけで、短編も読んでみようと思います。さっきも言ったように、胸苦しくなるのですぐには読まないかも知れないけど、実は『すいかの匂い』を持ってるんです。
 
 村上春樹氏については、実は僕、ふふふ、キモいぐらいファンでして。好き嫌いの分かれる作家だけど、お薦めです。短編集なら、「神の子供たちはみな踊る」が好きです。

 おや、もうこんな時間だ。また長くなっちゃった。ごめんなさい。それでは夢光年さん、ごきげんよう。


>頼家さん
 頼光を「ライコウ」と読んだり、定家を「テイカ」と読んだりもしますしね、「ライカ」ってのもアリですよ……なんて、いい加減なことを言っておりますが。
「有馬」といえば、関西人にとっては「有馬温泉」です。あそこには太閤はんが造らせた岩風呂というのが(いい加減な伝説ではなくて、ちゃんとした学術調査で発掘されたものです)があって、さすがに入浴はできないけど、見学できるんです。なかなか面白いですよ。ご興味がおありでしたら、機会があったら行ってみてください。
 家康は……なるほど、そうですかあ、しかし悪いけど、家康には萌えないなあ。あまりにもオヤジっぽいイメージが強くて―ー。良くも悪くも、今の日本に与えた影響が大きすぎることも、僕にとってはオヤジ感を増していますね。
 戦国時代の人物で僕がいちばん好きなのは、誰あろう、山科言継卿です。大河ドラマの主人公にならんかなあ(ならんわ)。

『モモ』は、ミヒャエル・エンデのモモでしょうか。有名ですよね。読んだことないけど。(ところで、「洋書」というのは外国語の本のことだと思います。翻訳のものは、「翻訳書」じゃないでしょうか。細かいことを言うようだけど、気になったので……すみません)


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 586 [関連記事]
投稿日: 2009/04/04(Sat) 00:10
投稿者夢幻花 彩

頼家さん
両親ではありません。禁止令を出したのは先生たちです。
幼稚園の担任の先生たち、園長先生。小学校低学年、中学年の学年の先生たち全員、(高学年では、先生たちも読書フリークだった)、校長先生。中学校の担任、学年主任、校長先生。
他の子たちが「本を読め」「活字に触れろ」と言われている中、酷いときは保護者呼び出しで、「読書をさせるな」と言われ続けました。
本当に本を没収されて、切ないときにはずーっと辞書を読みました。大辞林、読破しました。多分活字中毒だったんだと思う。
……少なくともこんな子供よりは、本を読まずに育った人のほうが真っ当で良いんじゃないかと。
漫画を売っている場所を知ったのは、中学生になってから。まさか本屋さんの奥に漫画が置いてあるとは思ってなかった。
今では漫画も大好きですよー♪

あと「モモ」! 時間どろぼう! 大好きです。「はてしない物語」や「どこにもない庭」も良いけど、断然モモが好き。
でもあれ、先生が読んだんですか!?……よく声枯れなかったな。



あ、じゃちょっと掠ってた。
とりあえず読み方はあっていたので、中村さんに勝利しました。やったね☆





中村さん

とんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでとんで♪
円広志だったら、個人的には「ギュッと抱きしめて」の方が好き♪


あ、そっか。やっぱり講義とかでなんやかんやで読書習慣がついたりするものなのかなー、って思って。私は逆に、これから読む時間が減りそうです。……学費も捻出しなくちゃいけないしなー。今までみたいにお金が使えないかもしれない。

 それ! もうあの人は凄いんじゃないんですよ、怖いんです。一応女の子なので、女にのっとられはしませんが、私は江國香織に乗っ取られます。おそろしいです。
 え、そうか「誰が好きなのよっ」は、男の人は思わないんだ。実を言うと男の人だけじゃなくて、昔いた誰かを不用意に思い出すことは女の子にもあります。でも、そのそぶりを見せないだけなのです。より悪いような気もしますけど。
「そうそう、女の子って、平気でこういうこと言うよなあ」「まったく困るよなあ」「でもどうしようもないよなあ」「焼き鳥にしちゃうわけにもいかないしなあ」は正直、あたしも思いました。上の階のご夫婦のところに行っちゃうだなんて、そもそも羽根があるなんてまったくフェアじゃない。フェアじゃないのに、反論させてあげないんです。意地悪ですよね。でもそういうのをさらっと書いてしまうところが好き。
独り言と聞いたって、食いつかずにはいられないウザい子です(笑)

 あ、マジですか。でもちょっと嬉しい。私、モンテロッソ大好きなんです。
 残酷な結末ですよね。ライオンにもあわなくて済んで、ハスカップが勝手に一人でしあわせになっちゃって、年を取ったご婦人の気持ちなんてまるで考えてないの。二人きりで暮らしてたのに。すっごくずるいと思う。でも人がしあわせになるってそういうことだから、残酷だ、って思います。
 ところであの金原ひとみ(だったような)のエッセイは、あれは無いだろうと思います。すくなくともモンテロッソのあとに読む気にはなれません。
「なつのひかり」!なっつかしいなぁ……あぁいうのも書く、っていうよりは、どちらかと言うとあぁいう人です。かなり若い頃に書かれた作品。まとまりを欠いてる、っていうのは否定できないんですけど、当時10歳の私には、キャラメルの箱の電話とか、ナポレオンの入浴とか、幸裕とか、おかしくて恐ろしくて切なくて、あのあとの人間形成にうんと影響した話でもあります。あ、知ったこっちゃ無いですよね。
>たぶん彩さんもお読みになったに違いない
……ごめんなさい。江國香織ならなんでも読んでいるし持っています。翻訳した絵本までコンプリートしてます。『絵本を抱えて部屋のすみへ』も大好き。なんせ絵本オタクですから。
だいじょーぶ! なんと私も「意味がなければスイングはない」読んでました。AYA’s図書室にあってびっくり。あららららら。

「すいかの匂い」……。あれも息苦しい。苛められっこだった人、気が弱い子供だった人は読まないほうが良い短編集です。
おすすめ、っていうか……「ぬるい眠り」収録の「災難の顛末」っていう短編、男の人はどう感じるのか、ちょっと気になったりします。女の私にはこれ以上ない恐怖で、しかも紛れもない真実だったのですけれど。


 「神の子供たちはみな踊る」。判りました。読んでみます。ていうか明日買って来ます。

あたしのほうがよっぽど長くてウザい文書いちゃったんですけど……笑
すみません。



もしもどこかで♪ 見つけたなら♪ 
……ていうかなんでそんなに思いつくんですか。


タイトルRe: 恐るべし
記事No: 588 [関連記事]
投稿日: 2009/04/04(Sat) 22:57
投稿者頼家

≫中村様
 おお懐かしいですね!(>名前の読み方^^)一時期業界を席巻したモノの、数年前に出された答申以来、すっかり忘れていました^^;『読み』はほとんど記されていませんからね(因みに以前、『ライカ』って^^;と書いたのは、読み方自体ではなく中村様の写真好きへの感嘆(?)でございますm(__)m)
 山科言継!?これまたマイナーな方をご存知ですね^^;今の学校の教科書には載っているのでしょうか?万能の才人いや、貴人かな……しかし専ら卿の日記やらを拝見するのは、彼よりもむしろ他武将や文化史の研究をする時ぐらいしか拝見いたしません……^^;資料としての信憑性の高さが逆に仇となりましたね……無念。この時代でまさか(正親町天皇以外で)武将以外の方をあげられるとは……いえいえ、しっかり研究なさっている先生方は結構多いようです^^;非常にこちら(どちら?)の世界では有名な方ですから。しかしながら戦国時代に武将以外に知っている方として卿を上げられる方は非常に少ない。こんなあまり一般的じゃない方(←失礼^^;)をあげられるという事は、もしかして中村様は同業者かしら……^^;
 ……って、余り話すと私より遥かに歴史に詳しい中村様にケチョンケチョンにされかねませんので、ボロを出す前にこの話から撤退しようと思います^^
 今度、学会や研究会ではないのですが仕事で三重に行く機会がありますので、ついでという訳ではございませんが、奈良や京都で芸者あそ……もとい、歴史を堪能してまいります^^
 『洋書』のご指摘、真に御もっともで前々回運良くご指摘が無かったため「意味が伝わればいいか」と、気付いていたにも関わらず安易に投稿してしまい、不快感を与えてしまった事を、ここにお詫び申しあげます。

≫夢様
学校側に言われたんですかっ!?どれだけ学校が権限を持っているのかと驚くとともに、学校の先生そこまで言わせしめた夢様の恐ろしいまでの読書量に感服いたしました^^;大辞林読破…………もはや活字で呼吸をなさっているかの如き凄まじさでございます。
『活字に触れろ』と他の生徒に言っていた先生方も、学校に呼ばれたご両親様も苦笑いするしかございませんね^^;しかし、その蓄積が血となり肉となり、今の夢様の素晴らしい感性を造っているのだなと、一人得心いたしました。
 私は気に入った一冊の本をずーっと見るタイプなので、読書量はすずめの涙です。
よく「この本の読み方の方が良い」といわれますが、あくまで『気に入った本』なので読み方が偏る一方で、夢様のような多様な作品見方は一切身につきませんでしたよ……トホホ

ではでは、今回はこれにて。これからも多方面でのご指導ご鞭撻の程宜しくお願いいたします!
             年度始めは地獄なり頼家


タイトル水を差す
記事No: 560 [関連記事]
投稿日: 2009/03/25(Wed) 00:52
投稿者甘木

 物書きになりたい人に、あえてお勧めできない1冊を挙げましょう

 『平凡』長谷川四迷(二葉亭四迷)

 文庫本で出てるけど読まない方がいいですよ。身につまされる。


タイトル暫く図書館に住みたいなぁ……
記事No: 561 [関連記事]
投稿日: 2009/03/25(Wed) 11:55
投稿者頼家

 掌の上の踊り子、頼家です^^
≫もげきち様
 お久しぶりでございます!頼家です、覚えて下さいましたでしょうか?
 あのドストレート44マグナムな作品から幾星霜。また新たな一歩を登竜門に刻まれるのを、心よりお待ちしておりましてぁ(痛ッ舌噛んだ……)これからも宜しくお願いいたします^^
『全ての死者は横たわる』……なんだかそそられる名前ですねぇ^^;男のダンディズムが見え隠れしています^^神話系は(主に日本のですが)私も結構読みます面白いですよね^^しかし訳本の志向性で大きく読みやすさが変わる分、どれを最初に手に取れるかで、今後の古事記や書紀などの印象が大きく変わるのも事実です。良質な訳本に出会えたら教えていただきたいです!

≫中村様
 恋は怪しい夢芝居〜……って、こんな歌までイケるとはどんだけ知識広いんですか^^;恐るべし西村京太郎……じゃなかった中村ケイタロウ様(笑)ところで、中島敦先生と同郷なんですか!?(そこは襄陽か日本の下北かっ!?)く〜っ!おじい様サインとか貰ってなかったかしら(←ミーハー)?
 世界的な評価を得ているとご紹介された(……恥ずかしながら全く知りませんでした^^;)『百年の孤独』は、ガブリエルでなくガルシア=マルケスで捜した方が良かったのですね。通りで見つからなかったわけです^^;洋書(だけか?)の知識が春先にはった氷のように薄い私の学の無さやうらめしい(涙)……でも、これから見事に成長を遂げたい思っております!(全くもって根拠の無い自信ですが^^;)
 中村様にアニメ版よりも破壊力があるとの評価を受けた小説版『パプリカ』も何とか捜して読ませていただきたいと思います!でわでわ^^
 (因みに、自然や動物も好きですが、夕日に染まる白壁の町並みや、宵の街。暗く空を覆った雲の景色が大好きでした^^いや、歩行者信号や街灯を挟んだ寂しげなアングルは、野郎(と書いて『オトコ』と読む)の孤独なハートを直撃ですなぁ)

≫ゆうら様
『地球儀のスライス』。現在、アリアハンを出たばかりのLV1の頭で何とか取り掛かっております。理系文学ということを聞いて恐れをなしている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
『しかし本当に〜と考えるべきなのでしょうか』は、私は後者に一票ですね^^;視覚に訴えると言うのは、何だかんだで凄まじい影響力を持ちますからね……新聞⇒ラジオ⇒TVと、情報(宣伝)の媒体がより視覚に特化した物に進化しているのも、その一端でしょう……その所為で、私のように文章力の無い残念な子が増えている訳で……(シクシク)
ですが『僕わ負けましぇん!』と、武田鉄也バリに絶叫し、日々精進いたす所存でございます!

≫羽堕様
 いえいえ、全ては羽堕様の『こんにちは(^◇^)/』と、ゆうら様の『今さら書いちゃっていいでしょうか?』の言葉から始まりました(←こうして書いてみると小説の出だしみたいですね^^)。
 「扉の外」も最近発見して、現在暇を見つけては読み耽っております^^近々感想を書かせていただきたいと思います^^(多分ナンバリングされてないので、一巻かなぁ?)
 おっしゃる通り、有名タイトルは意外と(有名すぎるからか)実際に読んでることは少ないですよね^^この機会に是非一冊いかがですか?(講談社)【覇王伝説 驍 タケル】も読んでみたいと思います^^『覇王』っていう響きが素敵です^^

≫甘木様
なんてお人だ……人の心をくすぐる術を熟知しておられる^^;……『平凡』長谷川四迷(二葉亭四迷)。読まない方が良いらしいので、早速買いに行こうと思ったのは、春先の出来事であった。

私、諸事情で余りインターネットが使えませんので、使えぬ期間は是非皆様から紹介された作品に必死こいて眼を通し、実力UPに日々精進しようと思います!でわでわ……
      最近、登竜門に『詩』が増えた気がするとかしないとかの頼家


タイトル掲示板が盛り上がってると聞いて
記事No: 564 [関連記事]
投稿日: 2009/03/26(Thu) 01:24
投稿者こーんぽたーじゅ
URLhttp://blogs.yahoo.co.jp/re_cornpotage

 はじめまして、気がつけば登竜門から足が遠ざかっていたこーんぽたーじゅと申します。登竜門で何らかの形でこの名を使うのはのは半年ぶり……くらいでしょうか。いや、そんな私事はどうでもええ。風の噂で雑談掲示板が盛り上がっていると聞いたので野次馬根性で参戦させていただきます。
 はじめに、私は文豪と呼ばれる人たちや海外の作品は苦手でしてその手の作品についてはちんぷんかんぷんですが、頼家さまが現代小説をご所望でしたら私の趣向でよろしければいくつかオススメさせていただきたいと思います。


・桜庭一樹『少女七竃と七人の可愛そうな大人』……作品には常に黒さが付き纏いますが、時々垣間見る明るさや甘酸っぱさが絶品です。最近文庫化もしましたのでぜひご賞味を。
・森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』……この人の作品はどれもオススメですが、一番有名なこの作品をプッシュしたいと思います。言葉遣いが巧みで、ずいずいと物語に引き込まれる楽しさが魅力的です。
・三津田信三『山魔の如き嗤うもの』……作品のプロットを見てみたいと思うほど緻密に書かれたミステリーです。騙される喜びを存分に味わえるかと思います。
・辻村美月『冷たい校舎の時は止まる』……後半部分の心を抉られる感じが好きです。ミステリーというよりも青春小説として読んで欲しいです。
・橋本紡『九つの、物語』……タイトルはサリンジャーの「ナイン・ストーリーズ」に影響を受けているようです。文章の一つ一つから優しさがにじみ出ていて、読了後はいつも心が穏やかになります。

 五年以内刊行のものを中心に紹介させていただきました。どれも若手作家(しかも有名どころを揃えたつもりです)の方々が書いた作品で、私自身すごく影響を受けている部分が大きいです。頼家さまの本購入のレパートリーに加えてくだされば光栄です。
 ではでは、


タイトルめっちゃ盛り上がってる…
記事No: 565 [関連記事]
投稿日: 2009/03/26(Thu) 22:54
投稿者上野文
URLhttp://www.k3.dion.ne.jp/~tomarigi/

 私もとある方の日記で知ったのですが、盛り上がってますね〜。
 オススメの小説、ですか。では、ちょっと紹介してみますね。

■源氏物語

紫式部の書いたとされる、世界最古の長編小説。
古典と侮る無かれ、高貴な出自のヘタレ主人公が、継母、幼女、人妻、ツンデレ、ヤンデレ、変人ほか、個性豊かな女性達と恋を育む一大恋愛小説です。
寝取られもあるよ! という豪華仕様。
平安時代から後代にかけて、あまたの偽書(二次創作)や、狭衣物語をはじめとする数々のオマージュ作品を生んだ原点小説ですので、一読しても損はないかと思います。
千年前にこれをやっちゃってるのが、日本文化の凄いところだと思う。

■我輩は猫である

夏目漱石のユーモアとウイットに富んだ風刺が光る名作です。
当時の情景が細やかに綴られていて、ある種異国情緒に似た感慨も得られます。

■芋粥

頼家様も勧めている芥川龍之介の短編のひとつです。
たぶん、中高生向け教科書に載ってるんじゃないかな。
むしろ、就職してから読むと、全然違って映ります。
最後に主人公が、なぜ爽やかな顔で笑えたのか、きっと大人にならなきゃわからないから。

■歯車

同じく、芥川龍之介の短編。
難解ですが、むしろ中高生にオススメかもしれません。
抱えてる漠然とした不安が、カタチになりますから。
ひきずられないようだけ、ご注意ください。

■コンチキ号漂流記

トール・ハイエルダールが書いたノンフィクション小説。
チリからポリネシアまでイカダひとつで航海した冒険小説。
学術的評価はともかく、危険と隣り合わせの日々は常に輝かしくて、読んでるだけで心躍ります。

■剣客商売

池波正太郎の時代劇小説。
ヒーローのとっつあんと、不器用な息子の活躍が大変面白いです。
時代劇への入門書として、いいんじゃないかなあ、と思います。


 え、もっとラノベやファンタジーのオススメはないのか、と。
 では、

■ナルニア国物語

C.S.ルイスの書いた異世界ファンタジーの原点。
ハリポタや指輪物語に比べるとめっちゃ予算少ないですが、映画化だってされてるぞ!
王道ですが、面白いですよ。ただし、最終巻は、人を選ぶ内容です。

■終わりのクロニクル(AHEADシリーズ)

電撃文庫、川上稔作のライトノベル。めちゃくちゃ分厚いから本屋でもすぐわかってオススメ!
…じゃなくて、悪役を目指す少年と、彼の対となる少女が、父や祖父の生きた戦争を追う物語。
非常に敵役が魅力的なキャラぞろいで、巻が進むたびにわくわくします。
独特の神話観や文化観も見どころかもしれません。

■僕にお月様を見せないで

電撃文庫、阿智太郎作のライトノベル。
卵の黄身を見ると、オオカミ男に変身してしまう少年と、彼を支える少女の物語。
コメディとして大変面白く、愉快です。
でも、本当の魅力は、主人公たちの純粋な人の良さと、温かみかもしれません。


 今、パッと思いつくのはこんなところでしょうか。
 ……わかってたけど、私って、オススメまでノンジャンルだなあ。
 では、失礼いたします。


タイトルRe: めっちゃ盛り上がってる…
記事No: 569 [関連記事]
投稿日: 2009/03/27(Fri) 19:05
投稿者頼家

≫こーん様
はじめまして、半年ほど前から登竜門を利用させて頂いている。新参者頼家と申します^^宜しくお願いいたします!
 注目の若手作家様の作品、しかも最近の物をご紹介頂けるとわ!有難うございます^^見たことの無い作品ばかりで……(って、これは他の皆様にご紹介いただいた作品も同じですが^^;)是非、本屋に立ち寄ったさい、(財布とその後の生活に相談して)読ませていただきたいと思います^^
 特に気になった作品としては、森見氏の『夜は短し歩けよ乙女』ですね。似たような文章を大学の『日本文学史』の講義見た記憶があります。文冒頭内容から与謝野晶子か平塚らいてふ(因みに『はる』よりも『てふ』って響きがいいですよね^^)の作品かなにかかなぁ?と思っていたら、たしか明治か大正の流行歌らしいですね^^;『魔風恋風』やら『蒲団』やら明治後期から大正初期は恋愛観の……って、脱線しました^^;本屋見かけたことはあったのですが、手に取るに至らなかったので、近々読ませていただきたいと思います^^

≫上野様
うはっ!また王道の中の王道を攻めてきましたね^^
源氏物語……^^;近年みられる(って、具体的に何を見ました?ときかれると、閉口する以外術はございませんが^^;)少女漫画以上の速攻恋愛ぶりに、当時の平安貴族達が如何に色恋に命を懸けていたかが判りますね^^;しかし、あらゆるところで倫理上の問題が……義母、義娘(妹?)に同僚の奥さんに至るまで……お昼のメロドラマですな^^;訳本によっては作者の思い入れが見え隠れする様や、深読みしようと思えば、幾らでもできる内容も素敵です。何より復元された絵巻の美しさたるや……っと、また脱線^^;剣客商売、ドラマにもなったらしく。あの田沼像は、私のひねくれたハートにドンピシャですね^^歴史的にも田沼意次は頑張っていた人物だと私は思っているので。
『終わりのクロニクル』&『僕にお月様を見せないで』読んでみたいですね^^
 っといいますか、上野様の書評や紹介が短いながらも大変面白く、読んだ事のある作品さえ、もう一度読みたくなってしまいました^^ぜひ、読ませていただきたいと思います!
                   頼家


タイトルRe: めっちゃ盛り上がってる…
記事No: 584 [関連記事]
投稿日: 2009/04/03(Fri) 18:34
投稿者中村ケイタロウ
URLhttp://d.hatena.ne.jp/nakamu1973/

上野さんこんにちは。

>『コンチキ号漂流記』! 面白いですよねえ、あれ。小学生の頃、何度も何度も読みました。リレハメル・オリンピックの開会式にヘイエルダールが出てきたとき、めっちゃ感動したもんなあ。

>『吾輩は猫である』これも、子どものころから何度となく読んで、もう僕自身の一部になってしまった本です。今でもよく開いて読んでます。日本一面白い小説だと思ってます。無人島に持っていく一冊です。


タイトル頼家様、中村様へ
記事No: 587 [関連記事]
投稿日: 2009/04/04(Sat) 20:19
投稿者上野文
URLhttp://www.k3.dion.ne.jp/~tomarigi/

 こんばんは、上野文です。

>頼家様

 お返事が遅れてすみません。
 中高生向けの自信をもって紹介できるタイトルをチョイスしたのですが、少し直球過ぎたかもしれません。
 源氏物語は、まあw
 結構誤解されてるんですよね。今の小説はフンダダラといわれたら、これや平安時代の「とりかえばや」とか「雨月物語」あたりをあげたら絶句させられます。根底は千年前からきっと変わってないんだと思います。
 私は歴史ものや時代劇ものが大好きで、よく読むのですが、剣客商売は入門にぴったりだと思っています。田沼さん、悪党役を押し付けられることが多いですが、それだけじゃないんだよ、と私も思っています。吉宗のスタンスは、実は松平定信より彼に継がれたのかもしれません。
 終わりのクロニクルと僕にお月様を見せないでは、あくまでもライトノベルレーベルでのオススメですので、年配の方には物足りないかもしれませんが、これらの作品も自信をもってお勧めできますので、古本屋などで見かけられたら是非手に取ってみてください。

>中村ケイタロウ様。

 先日はお見舞いありがとうございました。
 『コンチキ号漂流記』吾輩は猫である両作品とも、小中学生の時分に触れるには、最高の小説のひとつであると、私も思っています。
 トール・ヘイエルダール、リレハンメルの開会式に出席してたんですか!?
 見ときゃ良かった。彼のファンなだけに、ちょっと残念です。
 吾輩は猫であるは、小学校時代に、最初猫が主人公?って気持ちで読んで、全然面白さがわからなかったんです。ただ、最後が悲しく見えて。モンテクリスト伯(これはルパンの奇岩城と間違えた)やレ・ミゼラブルも同時期に読んで、よくわかってませんでした。三つとも、中学・高校で読み直して笑ったり胸が痛くて涙流したんですが、やっぱり幼かったんですね。
 吾輩は猫であるの軽妙さと心地よさ、いいですよね。同時期の先生方がどうしても重い形で描くことが多かったのを、あえてああいったやり方で描けたところ、やはり独特の視線の視線があったのかもしれません。

頼家様、中村様、コメントありがとうございました。


タイトルRe: 本当に雑談です。
記事No: 574 [関連記事]
投稿日: 2009/03/29(Sun) 23:07
投稿者一読者

>  ではさっそくですが、皆さんは、どのような作家さんの本をよく読まれますか?また、よかった本、ためになった本等はありますでしょうか。

書かない人ですが,思いつく順に列挙します.

・よく読む作家

S.キング
J.ディーバー
椎名誠
宮部みゆき
恩田陸

>本屋に行くと,新潮文庫の棚にS.キングの新刊がないかチェックします,毎回.最近,出てないです.早くダーク・タワーシリーズを読了したいですが滞っています,シリーズものの文庫は買いだめしておくと,気づいたとき1冊無くなっていたりするので困ります笑.
J.ディーバーと宮部みゆきさんは親の読書傾向の影響を受けてます,新刊は高くて買えないので,帰郷した際に棚から拉致します.
椎名誠さんは,SFが奇妙な味で,旅もののエッセイが面白いです.怪しい探検隊シリーズがよかったです.
恩田陸さんの文章はとても好きですがすっきりしたハッピーエンドが少ないので,終わりが近づくと怖くなります.

・よかった本,ためになった本

「はてしない物語」M.エンデ
「泥棒ドートマンダー シリーズ」D.E.ウェストレイク 
「カーテン」A.クリスティ

「11の物語」P.ハイスミス
「ナイン・ストーリーズ」J.D.サリンジャー
「二人がここにいる不思議」R.ブラッドベリ

いざ考えてみると,あんまり思いつきませんでした.
「はてしない物語」,はじめて読んだ本(長編)という感じです.3回くらい再読しました.異世界もののファンタジーを読むと,これのパクリじゃねえか,と思ってしまいます,刷り込みでしょうか.
「ドートマンダーシリーズ」,とんでもなく笑えます.ちょっと古いので,新刊では手に入らないかもしれません.
「カーテン」,文庫本で最近,読みました.ポアロ最後の事件です.読んだ後,複雑な気持ちになります.
「11の物語」「ナイン〜」「二人〜」,作者は有名ですが,文庫になるまで読んだことはありませんでした.いずれも短編集ですが,たいへんおもしろいです.手軽に手に入ると思うので,ぜひ!

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こういうスレは楽しいですね.
普段読まないような作家でも,読んでみようというきっかけになります.


タイトルRe: 本当に雑談です。
記事No: 575 [関連記事]
投稿日: 2009/03/29(Sun) 23:30
投稿者水芭蕉猫

昨今まったく顔を出さないのにこんな所にだけ顔を出すなどと言うのは本当はダメなんだろうけれど、何か盛り上がっているのを見ると入りたくなってしまう腐れ根性。
あぁ、皆様の紹介している本、あんまり解んない上に大御所作家さんなんて村上春樹くらいしか読んでないんだぜ!!
ここはあえて開き直って別次元の作品を紹介すべきですよね。

・『リベット』『箱の中・檻の外』『WELL』『美しいこと』
木原音瀬という作家さんの作品です。全部ボーイズラブというオイコラということ間違いなし!!なジャンルなのですが、そうじゃないんです。そうじゃないんですって!!
全部根源は『愛』なんです。
 なんというか、そうですね。
 例えば、『WELL』。世界が突然消えてしまいました。世界は真っ白い砂だらけの世界で、生き残っているのは自分と、幼馴染。それから地下商店街に偶然居た人達だけだった。しかし水も食料も無い世界。商店街の限られた食料とか地下に埋まってる缶詰とか掘って探すとかで糊口を凌いだりしてるわけです。でも、足を怪我した自分は足手まといでしかない。口減らしに殺されるかもしれない。でも、それを幼馴染が必死で庇ってくれるワケです。でも、それは裏のある『愛』です。彼は幼馴染に依存されてしまうのですね。中々に重たくエグい愛の形です。
 逆に『リベット』こちらはとある病気をもった主人公と、子犬のような職場の後輩のお話。どんなに主人公が払っても払っても、キャンキャン懐いてきてくれます。どんなに重くてもずっと傍に居てくれるんです。理由は純粋に「すきだから」もの凄い情熱と『愛』の形があります。
 美しいことも、箱・檻も愛で溢れています。でもちょっとBL独特の空気が漂ってます。
 表紙も既存のBL作品より大人しいのでお求め安いことも考慮してます(おい

 言いたいことだけ言い散らしてこれまで!!